ソノマの畑を100%サステイナブルに・・・

scgc-top-01(イメージ:Sonoma County Grapegrowersより)

今週の15日にソノマのサンタ・ローサ市でソノマ・カウンティ・ワイングレープ委員会が主催する第23回の<Dollar & $ense Seminar and Tradeshow>が開催された。

このイベントはワイン業界用の展示会でありながら、ソノマでワイナリーや畑を営む関係者にソノマ・カウンティ・ワイングレープ委員会の活動の近況報告を行なう機会でもある。報告には2013年でソノマで栽培された葡萄の相場価格の集計をもとに2014年度の相場を予測するプレゼンテーションなどが行われたが、今回のイベントで最も衝撃的な発表はソノマ・カウンティ・ワイングレープ委員会の代表のカリッサ・クルース氏が5年後ソノマ郡ですべての畑とワイナリーを100%サステイナブルを目指すことを宣言した。この目標が達成さればアメリカでは初の100%サステイナブル産地となる。

1526341_608403835882086_1885942740_nソノマ・カウンティ・ワイングレープ委員会の代表クルース氏のプレゼン。
(イメージ:Sonoma County Winegrowers/Facebookより)

現在、ソノマ郡の約6割3万7千エーカー)のがサステイナブル資格取得または取得中。サステイナブル資格はカリフォルニア全体を管轄するCalifornia Sustainable Winegrowing Allianceが設定した基準で行なっている。

現段階では自主的なそれぞれの農家やワイナリーが資格を取得し、資格取得に必要な費用もすべて個々で行なっているが、クルース代表の説明によると、大手スーパーなどはオーガニックやサステイナブルなど何らかな団体からの資格を取得しなければ食材・食品を取り扱わない基準を設け始めており、流通に加わりたいのであれば、必須条件にもなってきていることを強調し、資格を取得しないほうか、経営面で考えても、5年後には損をすると説明を行なった。またソノマ・ワインが<サステイナブル>の言葉と完全にリンクアップするマーケティング効果は計りきれない結果をもたらすと加えた。

環境面での効果は当然で畑の土壌および周辺の自然環境に負担を与えない手段を取り入れて農業を行なうことがサステイナブルの取り組みで、不必要な農薬や肥料を使用しないことを主な特徴となっている。

sonoma-sustainable2灌水用のホースを葡萄畑に張り巡らせるのもサステイナブルの手法。
(イメージ:SF Chronicle/Brant Wardより)

今回のイベントに参加し、ソノマではいち早くオーガニック農法を取り入れ、現在ではオーガニックやサステイナブルに切り替えるをコンサルティング業も行なっているフィル・コトゥーリ氏は今回の試みは大いに賛成だが、ソノマ郡全体をサステイナブルにするには不可能とも述べている。個人経営の畑が多く存在する産地で、アメリカが民主国である以上、強制して違法行為を行なっていなければ、やりたい農法で栽培を行なうことができるはずと説明。サステイナブルの意識を高め、5%でも農薬を減らすことができれば十分意味があると加えた。

kamen3中央にソノマ・サステイナブルの先駆者のフィル・コトゥーリ氏。
(イメージ:Susana Millman Photographyより)

一方、ソノマ・カウンティ・ワイングレープ委員会はソノマを代表する大手生産者の協力と理解をすでに獲得しており、ワイン・グループ会社の大手のコンステレーション社やケンダル・ジャクソンでおなじみのジャクソン・ファミリー・ワイン社からの代表者が今回の計画に賛同しており、教育および協力する意思を示している。

sonoma-county-sustainableサステイナブル葡萄農法のガイドブック。
(イメージ:SF Chronicle/Brant Wardより)

ちなみに今回のイベントで2013年のソノマ産葡萄の取引価格が下記のとおりに公表された。

カベルネ・ソーヴィニヨン(最も安定)2013年総生産量:4万5千トン
2010年:1,232ドル(1トン価格)
2013年:2,424ドル(1トン価格)

ピノ・ノワール(90年代の4倍)2013年総生産量:5万トン
2010年:1,861ドル(1トン価格)
2013年:2,466ドル(1トン価格)

ジンファンデル(横ばい)2013年総生産量:2万2千トン
2012年:1,721ドル(1トン価格)
2013年:1,992ドル(1トン価格)

シャルドネ(キャパ・オーバー/少し造り過ぎ)2013年総生産量:8万トン
2012年:1,879ドル(1トン価格)
2013年:1,678ドル(1トン価格)

(ニュース・ソース:Wines&VinesSF Chronicleより)

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<極循環>現象がアメリカのワイン産地を襲う

1488055_10151794082597735_183769819_n1月6日のフィンガーレイクのホスマー・ワイナリーのリースリング畑の様子。
(イメージ:Hosmer Winery/Facebookより)

Finger-Lakes-AVA-Map(イメージ:High Heeled Travelerより)

アメリカ北部では1月に入って南極の寒さを上回る「極循環」(きょくじゅんかん/英語:polar vortex)現象が発生し、ニューヨーク州西部のフィンガーレイク産地でも今回の極寒の影響が大いに心配された。今月の6日あたりからシカゴやミネアポリスなどの都市では-12℉(-24.4℃)まで気温が下がった。ニューヨークのフィンガーレイクの一部では-10℉(-23.3℃)まで下がり、科学的な証拠はなく、状況や台木の種類にもよるが、通常では3時間以上-10℉に温度が下がると、葡萄の木枯れると理解されている。葡萄の木が完全に枯れなくても、<芽/つぼみ>が枯れるケースがあり、今週に入って多くのフィンガーレイクの葡萄農家は葡萄の木の健康状態の検査に追われた。

shaw(イメージ:Shaw Vineyardsより)

30年以上の葡萄栽培の実績を持つ<Shaw Vineyard/ショー・ヴィンヤード>は調査結果を地元紙に公表し、実際の葡萄の木が完全に枯れるダメージはなかったが、この先今シーズンの<芽/つぼみ>が通常通りに発するのかは春になるまで判断できないと取材に答えた。ショー・ヴィンヤードの創業者のスティーブ・ショー氏によると最悪でいくつかのケースを頭に入れなければいけないと説明。まずは例年と比較して量と品質の低下。春の段階で<芽/つぼみ>が出ない場合、部分的に新たな接ぎ木を行なうことも視野に入れなければいけない。そして、最悪の事態として台木ごと完全な植え替えを覚悟をしなければならない。極端な寒さだけでなく、低温から温度が急激に上昇すると、土壌に染み込んだ水分が根や樹幹に吸収され、氷状態から液体状態に急に変化するとひびが入ってしまい、ひびが広がると台木ごと枯れるケースがある。

shaw-budsショー・ヴィンヤードで<芽/つぼみ>の調査が行われた様子。
(イメージ:New York Cork Reportより)

今回の「極循環」現象でフィンガーレイクでは-3℉~-8℉の気温の報告が複数の畑から届いており、多少の<芽/つぼみ>のダメージ想定を覚悟している。一方で今週に入って50℉まで気温がのぼり、雪が溶け始める事態も起きており、急激な温度変化の心配が種となってしまっている。

ニューヨーク州から少し西に行ったオハイオ州ミシガン州はここ数年ワイン産業が盛り上がってきているが、「極循環」現象でニューヨークよりも気温が下がり最悪の事態は免れたのかが気になってしまう。

PolarVortex(イメージ:Huffington Post/Jan Diehmより)

(ニュース・ソース:New York Cork Reportより)

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<パソロブレスの顔>が自分のワイナリーから追い出し!?!

パソロブレスAVAの老舗ワイナリーでこの<産地の顔>までと誰もが認める<Eberle Winery/エバレー>のゲリー・エバレー氏が内輪の仕業で自ら30年間続けてきたワイナリーの経営権を失う事態がおきた。

1010000_10152193160623706_49225878_n(イメージ:Eberle Winery/Facebookより)

今週の月曜にエバレーの役員会議が開かれ、ゲリー氏の義理の妹(義理の兄の奥さん)と経験権の一部を所有するパートナーが組んで、エバレー氏が所有する経営権の51%を上回る状況を作り、エバレー氏を追い出す形になった。

そもそもエバレー氏は義理の兄のジム・ジアコビネ氏とでそれぞれ51%と39%、計80%の経営権を保持してきたが、ジム氏が病気で経営に参加できなくなり、妻のジーン氏に39%の権利が譲渡された。ジーン氏がワイナリーのパートナーであるチャールス・フォーリー氏が所有する13%の権利を合わせて52%の決定権を保持する状況を作り、ゲリー氏を上回ることで経営権をはく奪することを役員会議で決まった。

創業者にとって全く予測していなかった出来事であったので、地元メディアに状況説明をするだけで、今後のワイナリーでの展開に関してはコメントをできない様子とメディアは報道している。

パソロブレスのモンダヴィ>または<パソロブレスのゴッドファーザー>となどのあだ名が付けられるほどの知名度と産地への貢献度ははかりきれない存在だけに、周囲の関係者も驚きを隠せない状況。

8f68af1a29f411e2ada322000a1fbcdb_7(イメージ:Eberle Winery/Instgramより)

エバレル氏は1973年にパソロブレスでEstrella River Wineryを開業し、その後1979年にエバレーをスタートさせ、80年代からテースティング・ルームをオープンし多くの観光客をパソロブレスに呼び寄せた実績を作った。

8d2de8102de011e2877022000a9f1278_7(イメージ:Eberle Winery/Instgramより)

カベルネ・ソーヴィニヨンが有名で年間2万6千ケースを生産していた。産地の関係者はワイナリーの規模を更に拡大させることも目的で今回の創業者の追い出しが行われたと推測が出ている。

dc6a74c6f0c111e29a0922000a1f8c1a_7(イメージ:Eberle Winery/Instgramより)

(ニュース・ソース:The Tribuneより)

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ワイン・ニュースのまとめ

まずは全米で最も多いエントリー数をほこる、サンフランシスコ・クロニクルのワイン・コンペティション2014年の結果が発表された。約1,400社から5,800本の米国産のワインの審査が行なわれ次のワインが部門別でトップ表彰を受けた。

スパークリング部門
Domaine Carneros by Taittinger – 2009 Brut Carneros – Domaine Carneros – $32.00
Korbel Champagne Cellars – NV Brut Rosé – California – $11.00

白ワイン部門
Baldacci Family Vineyards – 2012 Chardonnay – Carneros-Napa, Sorelle- $38.00

ピンク・ワイン部門
Barnard Griffin – 2013 Rose of Sangiovese – Columbia Valley – $12.00

赤ワイン部門
3 Steves Winery – 2011 Zinfandel – Cienega Valley – $31.00
Calcareous Vineyard – 2010 Syrah – Paso Robles – $40.00

デザート・ワイン部門
Ferrante Winery – 2012 Vidal Ice Wine – Grand River Valley – $28.99

ワイン・ラベル部門
Predator – 2012 Zinfandel – Lodi

白ワイン部門でトップに入賞した<Baldacci/バルダッチ>はナパのスタッグス・リープ地区のワイナリーで特に単一畑のカベルネ・ソーヴィニヨンはワイン・アドヴォケート誌から90点台の評価を獲得しているワイナリーだが、今回はナパ最南端のカネロスAVAで栽培されたシャルドネが高い評価を獲得した。

578714_10152129627971970_91216259_n(イメージ:Baldacci Family Vinyards/Facebookより)

赤ワイン部門ではリバーモアー産地の<3 Steves Winery/スリー・スティーブス>がジンファンデルのオールド・ヴァインでトップ評価を獲得した。3人友人(全員の名前がスティーブ)が趣味で行なっていたワイン造りが2010年にワイン生産者の許可書を取得し、昨年の7月にリバーモアー産地でワイナリーを開業したばかりの生産者。リバーモアー産地と言えばサンフランシスコから南東に行ったところにある産地でカリフォルニアで老舗ワイナリーの一つ<Wente Vineyards/ウェンテ>が長年活動しているエリア。葡萄栽培に関してナパよりも古い歴史をほこる産地で、現在もたくさんの古木が存在する。今回のジンファンデルも110年の古木から造られたワインらしい。

255621(イメージ:CellarTrackerより)

もう一つの<Calcareous/カルカレオス>はパソロブレスでそもそも父親と娘さんの親子で2000年に開始したワイナリー。2006年に父親のロイド氏が他界し、現在が長女のデーナさんと妹さんエリカさんの姉妹で続けている。これまでワイン・スペクテーター誌やS・タンザーから90点台の評価を獲得しており、今回のシラーは2008年のSFクロニクル・ワイン・コンペティションでダブル・ゴールドを獲得して以来の好成績。石灰岩混じりの土壌はカリフォルニアのセントラル・コーストならではの独特な特徴で、また太平洋から19キロ程度しか離れていないパソロブレスの西側に位置する畑は海からの涼しい空気が流れ込んでくる独特の環境を持つ。

 5bc7575af4a211e28e1522000a1f9a99_7(イメージ:Calcareous Wine/Instagramより)

デザート・ワイン部門で最高評価を得たワイナリーはオハイオ州(ニューヨーク州とペンシルバニア州の隣)のワイナリーで<Vidal blanc/ヴィダル・ブラン>と呼ばれるハイブリッド品種で造られたアイス・ワイン。フランスで開発された品種だが、現在はカナダとアメリカの東海岸でアイス・ワインを含むデザート・ワイン用に活用されることが多い。

このほかにもたくさんの詳細カテゴリーで様々なワインが入賞している。時間があるときに入賞ワインのリストを覗いてみてください。

(ニュース・ソース:WineJudging.comより)

***

9366121631bd11e3949722000a1f90e1_8(イメージ:DuckhornVineyard/Instagramより)

ナパの<Duckhorn Vineyard/ダックホーン>がまた<ダック/カモ/アヒル>関連のワイン名やラベル・デザインで訴えを起こしている。米国の人気リアリティ番組でルイジアナ州の沼地帯でカモ捕獲業を行なっているロバートソン・ファミリーを紹介するテレビ番組『ダック・ダイナスティ』のタイアップ商品としてナパの<Trinchero Family Wine/トリンチェロ>が<Duck Commander/ダック・コマンダー>のブランド名でワインを昨年の11月にリリースした。このタイアップ・ワインは赤ワインのブレンド、シャルドネ、モスカットのロゼの3種類を10ドルの価格帯で大型スーパー・チェーン「ウォールマート」で販売している。ラベルはカモ捕獲業で装着するカモフラージュ柄と似た模様のデザインで、太文字でDUCKが表記されている。番組の知名度、カムフラージュ柄のデザイン、そして価格帯や販売小売店などを考慮すると<ナパのダックホーン>のイメージとは似ても似つかないようにも思えるが、商品の販売差押さえとトリンチェロからの一部賠償金の請求の訴えはダックホーンからサンフランシスコ裁判所に提出された。

これまでもダックホーンがワインに<ダック>の文字の表記や<カモ>の絵柄のデザインが<ダックホーン>と関連ブランドが商標登録に似ていることからの訴えはすべてダックホーン側が勝利している。今回も<ダック・コマンダー>ブランドが売り出される前からドックホーンとトリンチェロの間で話し合いが行なわれており、双方了解のもとで計画は進んでいたはずだが、突然、トリンチェロ側が連絡を避けるようになり、何度も話し合いの要請を行なってもトリンチェロに無視されたことが最終的な訴えの決め手となったと考えられる。

それにしても10ドルのデイリー・ワインごときにナパの大手ワイナリーが喧嘩することもおかしな話。

Menage a Trois Cab bottle 002(イメージ:TrincheroFamilyEstatesより)

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Proposed estate leaves a bitter taste(イメージ:Los Angeles Times/Anne Cusackより)

最後はロサンゼルスからのワイナリーにまつわるトラブルの話。ロスのシンボル<ハリウッド・サイン>の隣に実は葡萄畑が存在し、ここで栽培された葡萄でワインを<Hollywood Classic>のブランド名でプレミアム・ワインを販売している。現在は6エーカーの畑が存在するだけだが、畑とその他34エーカーの土地の所有者は2階建ての豪邸とゲストハウスの建設する計画に周辺住民は反対している。そもそも畑の周辺住民は葡萄栽培に関して、特に収穫シーズンになると、作業用の車両や収穫用の大型な入れ物が車道をふさぎ迷惑を受けている。豪邸とゲストハウスの建設計画には臨時で車両が通れるように新たな道の建設が必要などと、工事完了までのホコリや汚れを含め騒音迷惑も反対理由に述べている。とにかく周辺住民はこれまでの迷惑行為に畑所有者から対応がないことから、工事に対して賛同できないよう。それにしても<ハリウッド・サイン>の周辺葡萄畑があったことも驚きだが、そこで栽培された葡萄で造ったワイン(年間100ケースのカベルネ・ソーヴィニヨン)を1本200ドル(!?!)で販売していることに更に驚いた。

screenshot 2014-01-14 16.37.18(イメージ:Hollywood Classicより)

(ニュース・ソース:LosAngelesTimesより)

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畑管理者と葡萄畑所有者の間でトラブル発生

ナパ・バレーのハウエル・マウンテンAVAの葡萄畑で昨年収穫された葡萄に対してトラブルが発生し、畑の所有者が畑管理者を訴える事態となった。

195848(イメージ:CellarTrackerより)

20年以上の実績を持つセント・ヘレナAVA<Del Dotto Vineyards/デル・ドット>とラザフォードAVAの<Fleury Winery/フューリー>で共同で所有するハウエル・マウンテン内の畑を<Jeff Hill Vineyard Group/ジェフ・ヒル・ヴィンヤード・グループ>で長年ナパとソノマで葡萄畑管理業を営んできて、2008年にセント・ヘレナAVAで独自のワイナリー<Hill Wine Company/ヒル・ワイン>を開業したのジェフ・ヒル氏に管理委託していた畑の葡萄を所有者のワイナリーに届けずに、自らのワイナリーで活用したと不正行為に対して訴えを起こした。

ナパ郡の最高裁判所によると昨年の10月17日デル・ドットとフューリーに納期するはずの約6トン分のハウエル・マウンテン産の葡萄を、自ら運営するヒル・ワインに納期したと訴えている。デル・ドットによると2012年ジェフ・ヒル・ヴィンヤード・グループに所有するいくつかの畑の管理を委託する契約を交わした。業務委託の契約金を支払ったのに関わらず、約束の葡萄管理業務は行なわれず、契約金の返却を要求している。

howell-mountain-wine-region-map-napa-770x480今回、トラブルが起きたナパのハウエル・マウンテンAVAを示すマップ。
(イメージ:WineFollyより)

一方、ジェフ・ヒル・ヴィンヤード・グループは業務に対して過去6年に渡ってデル・ドットに対して管理業務を提供しており、デル・ドットからの未払い金が発生していると主張している。また昨年の10月17日に不正納期された疑われている葡萄はデル・ドットに納入済みで、自らのワイナリーで使用した実態はないと、業務に関連する書類も残っていることも主張している。

一体どちらかが正しい主張を行なっているのかが不明の今回の訴えだが、今回訴えられたジェフ・ヒル氏は管理業務とワイン生産者の両方の業務でここ2年間だけでも複数の件で訴えられる実績がある。

いくらアメリカが訴訟文化であっても短期間にこれだけ訴えられる人も、なかなかいないような気がするが、ヒル氏を代表する弁護士も偉い忙しいのでは・・・ちなみに弁護士はこれまでの訴えはすべて<処理済>とコメントをしている。

今回の訴えは完全に双方の主張が異なることが特に興味深い・・・葡萄を横取りしたのか、それとも受け取った物を受けてないふりをしているのか、真相が気になる・・・

(ニュース・ソース:Napa Valley Registerより)

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2014年は<干ばつ>に悩まされるのか???

img001-bigメンドシーノのレイク・メンドシーノがかれ上げっている様子。
(イメージ:Press Democrat/Ken Porterより)

2014年に入ってまだ数日しか経っていないが、カリフォルニア各地から届くワイン関連のニュースには一つ共通テーマ<干ばつ>もしくは<降水量>が多くの見出しに登場している。

まずは大まかなところから見ると、AP社からも配信されているが、2013年はカリフォルニアでは観測史上もっとも<降水量が少ない年>に終わった。2012年も降水量が少なかったため、2年連続で雨が平均値よりも低い数値を記録したこととなった。

ABCニュースのレポートでは2013年のサンフランシスコは年間で5.59インチ(14 cm)の降水量で平均値の20.78インチ(52 cm)を大幅に下回っている。また、ロサンゼルスでは3.6インチ(9 cm)で平均値は15インチ(38 cm)。(ABCニュースより)

一方、WineBusiness.comで公表しているカリフォルニアのワイン産地別での降水量を見ると、ナパ平均値の22.7%のみの降水量で、年間で計約7インチ(17 cm)、平均値は約33インチ(63 cm)。ソノマ平均値の約29%に止まり、年間で計約10インチ(25 cm)、平均値は約36インチ(91 cm)。そして、サンタバーバラ平均値の約39%で、年間で計約8インチ(20 cm)、平均値は約22インチ(55 cm)。(WineBusiness.comの降水量データより)

降水量が少なくなると、特に農業では灌漑が必要となり、各地域に設けられている貯水池自然湖から水を引っ張ってくる必要性が出てくる。各地域にはそれぞれ生活水から商業用の水を含めて、様々な場所(州が設定した以外にも民間企業から仕入れるケースもある)から水源を確保しており<干ばつ>イコール<水不足>とはならない。また葡萄栽培には関しては灌漑よりも霜防止のための水撒きや冬の間に葡萄の木の良い状態で休むのに土壌に水分が欲しい。ただし、<干ばつ>を望むわけでもなく、特に水源確保に見通しが怪しい気配を感じている地域は早々に水の節約や水源確保に必要な補助を始めている場所もある。

2014年に入ってから真っ先に水源確保に動き出したのがメンドシーノ(ソノマの北)産地Press Democrat紙では<干ばつ緊急事態宣言>を発令する準備をしており、特にレイク・メンドシーノ湖とロシアン・リバー川の貯水と水源に関して必要な数値を下回ってことを理由にあげている。今週、月曜の最新観測ではレイク・メンドシーノ湖の貯水量が深さ707.3フィート(215メーター)を記録し、このままでは最小数値を更新する恐れが出ている。(Press Democratより)

img007-bigナパの北に隣接するレイク・カウンティのレイク・ピルズバリーの様子。(イメージ:Press Democrat/Ken Porterより)

一方、ナパ郡に関しては2014年に必要な水源確保できていることから、<干ばつ緊急事態宣言>は2015年を含めて出ないと見込んでいる。主にナパはレイク・ヘネシー湖とミリケン貯水池が水源となっており、約70%の貯水量を維持している。

とは言っても、その他カリフォルニア各地はメンドシーノのように主な湖や貯水池の貯水量がて半分以下を切っており、貯水量の回復を期待している地域は北から南へ少なくない。農業関連の専門誌Capital Press紙では貯水量が半分の数値を割った州運営及び民間運営の湖や貯水池をリストアップした。(Capital Pressより)

  • Trinity Lake(トリニティ): 48%
  • Shasta Lake(シャスタ): 36%
  • Lake Oroville(ビュート): 36%
  • New Bullards Bar Reservoir(ユバ): 44%
  • Folsom Lake(サクラメント): 18%
  • New Melones Reservoir(カラヴァレス): 43%
  • Millerton Lake(フレスノ): 43%
  • San Luis Reservoir(メルセド): 30%
  • Pine Flat Reservoir(フレスノ): 17%
  • Lake Isabella(カーン): 11%

screenshot 2014-01-09 16.47.48(イメージ:California Data Exchange Center より)

***

この先の貯水量の回復の展望としては冬の間にカリフォルニア各地に積もった積雪量の観測を注目深く行なう。カリフォルニアではシエラ・ネバダ山脈がもっとも積雪量が多く、雪解け水が約1/3の自然湖や貯水池の水量となる。今シーズンの第一回目の積雪調査が先週の金曜に行なわれ、今年は全米(特に東北全体)では積雪が増えているが、シエラ・ネバダ山脈に関しては例年の約2割程度しか観測できていない。

VYHfR.Xl.4シエラ・ネバダ山脈でレイク・タホを見下ろすオリンピック・バレーのゲレンデの様子。
(イメージ:Sacramento Bee/Randy Penchより)

この結果を踏まえ、カリフォルニア州の水源管理事務局はジェリー・ブラウン加州知事に水源節約および配給計画を提示するのと、必要であれば<緊急事態宣言>を行なう発表を促す資料を提出すると発表が行なわれた。

当然、積雪が増えまたは春先に雨が降れば事態がおさまるが、2014年には<干ばつ>が繰り返して見出しに出ないことを願う。

(ニュース・ソース:Napa Valley Registerより)

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SFクロニクルが選ぶ2013年ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー

年明け早々の恒例となったサンフランシスコ・クロニクル紙が選ぶ<ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー>にナパで活動する<Matthiasson Wines/マサイアソン・ワイン>のスティーブ・マサイアソン氏が選ばれた。

 1236181_645390628826665_1615493483_n(イメージ:Winemakers Recomnendより)

このブログでも度々紹介させていただいているマサイアソンはナパの生産者でありながら、パワフルで、高い熟成度のフルーティなスタイルのカベルネなどのワインとはかけ離れた抑え目で、また、カリフォルニアでは馴染みが浅い葡萄品種でのワイン造りを行なっている<自然派>生産者の一つである。特にこのブログでは北イタリアフリウリ地方で人気の白ワイン用の葡萄をカリフォルニアに持ち込んで自ら栽培および醸造を行なっている内容などを紹介させていただいた。

そもそもマサイアソン氏は醸造家よりも栽培専門家として活動期間が長い。ナパの有名ワイナリー(スタッグス・リープ・ワイン・セラー、アラウホ・エステート、スポッツウッド、ホールなど)で畑管理コンサルタントとして、現在でもメインの職業としている。ナパでは当たり前となった超熟成スタイルのワインとは異なったスタイルのワイン、アルコール度数を控え目で味わい深いワイン造りを行ないたいワイナリーは、マサイアソン氏に相談すればいいと評判を得る。特にマサイアソン氏の場合、有機農法などの自然派の考え方をベースに近代技術や農業研究を理解する中で、顧客が求めている結果を提供することで実績と好評を積み上げていった。

栽培コンサルタントとして依頼が増える中、2002年にナパ移り住み、自宅周辺の約5エーカーの土地にカリフォルニアでは馴染みの薄い葡萄品種(Ribolla Gialla/リボッラ・ジャッラTocai Friulano/トカイ・フリウラーノRefosco/レフォスコSchioppettino/スキオッペッティーノ)を開始するようになる。趣味でこれらの珍しい品種でワイン造りを行なう中、徐々に本格的なワイン醸造にも目覚め、<マサイアソン・ワイン>を2006年に奥さんのジルさんと立ち上げる。

馴染みの薄い品種で造るワインで知られるようになったが、旗揚げ当初はナパを代表するカベルネ・ソーヴィニヨンメルローをブレンドしたワインでスタートして、現在も、カベルネをベースにしたワインはラインアップにいくつか含まれている。また、自宅の隣の畑Linda Vista Vineyardからシャルドネを購入し、白ワインのラインアップに加えている。

BJrnsrNCcAA2_0Y(イメージ:Matthiasson Wines/Twitterより)

近々、Linda Vistaを一部購入し、ナパの正式ワイナリー認定を目指す。(ナパの正式ワイナリーの許可書を得るためには醸造施設周辺に最低10エーカーの畑からワインを造る必要がある。)おそらく正式ワイナリーになれば畑管理コンサルタント業務を控えるようになり、更にアッと驚くような品種で造るワインやワイン醸造の腕を上げてくるのではないかと推測している。また、ワイナリーとして生産量が増えて、現地調達のお土産用以外にも国内へ輸出できるようになることを大いに期待している!

カリフォルニア(特にサンフランシスコやロサンゼルス)ではワイン愛好家が通うの人気のワインショップで<マサイアソン・ワイン>を購入することが可能。オススメは当然、代名詞の<Napa Valley White Wine>のシリーズでリボッラ・ジャッラトカイ・フリウラーノソーヴィニヨン・ブランセミヨンをブレンドした人気のワイン。また、新しいシリーズで<Tendu California White Wine>はヨロ郡(ナパから北東に100キロ行ったDunnigam Hills AVA/ダニガム・ヒルズ)で栽培されたヴェルメンティーノ(イタリア原産)から造った白ワインも要チェック!

197046_445171872185859_436561698_n(イメージ:MatthiassonWines/Facebookより)

(ニュース・ソース:SF Chronicleより)

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<ラ・ターシュ>と同等のソノマ産のワイン!?!

最新号のワイン・アドヴォケート誌でカリフォルニア産地を再度担当することとなったロバート・パーカー氏がいくつかのソノマ産のワインに対してパーフェ クトの100点を与えた。

464592_218831408242343_1299181759_o(イメージ:Peter Michael Winery/Facebookより)

まずはイギリス人オーナーの<Peter Michael Winery/ピーター・マイケル>はソノマ・コースト産の2つのピノ・ノワールが100点を獲得した。中にもSeaview Estate Vineyardの<Clos du Ciel>は1990年ヴィンテージのドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンテの<ラ・ターシュ>の味わいが瓜二つとパーカー氏はコメント。そして、同じくSeaview Estate Vineyardの<Ma Danseuse>に関しては「生涯試飲した中で最も有能なピノの一つ」と最高の評価を与えた。

578178_185344278257723_2048439188_n上空から見たソノマ・コーストのSeaview Estate Vineyard。
(イメージ:Peter Michael Winery/Facebookより)

ピーター・マイケルのワインメーカーはフランスのシャンパーニュ出身のニコラス・モレー氏。モレー氏はシャンパーニュ地方で代々続くメゾンPierre Morlet & Filsの一族で兄のリュック・モレー氏はナパのMorlet Family Winesで上質なカベルネやピノ造りを行なっている。

もう一つパーカーから100ポイントを獲得したのがソノマの<Donelan Family Wines/ドネラン・ファミリー・ワイン>の<2009 Richard’s Family Vineyard Syrah>。

BJSrAB8CIAEu1hb(イメージ:DonelanFamilyWines/Twitterより)

そもそも2000年に<Pax Wine Cellars>として旗揚げワイナリーがパートナー及びワインメーカーのパックス・マール氏と2008年に分かれてから、<ドネラン・ファミリー ・ワイン>に改名。ナパのHdV(ハイド・ヴィンヤードを所有するハイド・ファミリーとブルゴーニュのドメーヌ・ア・エ・ぺー・ド・ヴィレーヌのJVワイナリー )でワイン醸造の腕を磨いたタイラー・テイラー氏をワインメーカーに向かい入れ、前身のPaxと同様に高い評価のワインを造り続けてきた。

ワインメーカーのテイラー氏がRichard’s Family Vineyardを紹介している動画。

このほかにも98点台のワインを20銘柄のカリフォルニア・ワインに与えた。

パーカー氏がカリフォルニア地区担当に戻ってからこれでカリフォルニア産のワインに対して計15銘柄100点のパーフェクト・スコアを与えたこととなる。前回は主に2010年ヴィンテージのカベルネ・ソーヴィニヨンに対してのレビューであって、2010年は涼しい気候のヴィンテージで多くのワイナリーが苦戦したはずのワイナリーだったはずなのだか、12銘柄(主にナパ産のワイン)に100点を与えた。

久々にカリフォルニア地区に復活して純粋に感動をしているのか、それとも何か意図があるのかがわからないが、<ラ・ターシュと同等>の評価をコメントに加えるのは何か計算があるような気がしてしょうがない・・・ただし、決してピーター・マイケルやドネランへの評価が過剰とは思っておらず<パーフェクト・スコア>の基準が過去に飲んだワインと瓜二つなどとイマイチよくわからないだけです。どうせならもっと100点を与えるか、98点台のワインとの差が何なのかはっきりしてほしいだけ。特に98点台を与えられた造り手さんは喜びよりも、どこが気に入らなかったのかえらい気になってしまうのでは・・・

La-Tache-1990-I(イメージ:Finest & Rarestより)

(ニュース・ソース:Wine-Searcher.comより)

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ワイン・ニュースのまとめ

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

2014年の一発目は正月休みの間におきたワイン関連のニュースでスタートします。

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1397621_534320066663681_482898372_o(イメージ:Wine Australiaより)

北半球は冬真っ只中だが、南半球は2014年ヴィンテージの収穫時期は数週間後に開始するが、オーストラリアからは先行きが心配してしまうようなニュースが・・・

豪州の大手ワイン会社3社のAccolade Wine/アコレード・ワイン社Pernod Ricard/ペルノ・リカール社Treasury Wine Estate/トレジャリー・ワイン・エステート社は共に葡萄の仕入価格最大で50%引き下げると昨年の12月に発表をおこなった。豪州ではワインのオーバーストック販売が伸び悩むとここ数年の実績が理由として仕入価格の引き下げを行なったと推測される。2011年の干ばつを皮切りに豪州ワイン産業は一時の成長から下降傾向が続いており、葡萄の価格が一時より立て直し上昇傾向であったが、昨年年末の大手ワイン会社の発表は農家にとっては死活問題で、このまま葡萄栽培を続けることができるのかが問われてしまうほのの事態になっている。

すでにシャルドネ種モスカット種の仕入価格が最も大きく落ち込むと発表が出ている。この事態を踏まえ、白ワインを専門に栽培している北西ヴィクトリア産地の葡萄農家協会の代表者は多くの葡萄農家に影響が出ると予測しており、このまま葡萄収穫を行なわず、必要な手続きを行なう農家も出るとも予測している。特に残念なことは葡萄そのものには特に質も問題はなく、オーストラリア全体で見るとワインの評価が高まっていることが実態。

急激に成長したオーストラリアのワイン産業が一旦リセットする意味で仕方がないことなのか、それとも何か産業全体の巻き返しか、葡萄農家への救済策がとられるのを待って我慢するのか、重大な判断が多くの農家に迫っていることだけは確かだ・・・

(ニュース・ソース:ABCより)

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OB-IO675_sauter_G_20100521112458(イメージ:The Wall Street Journalより)

フランスのソーテルヌ産地でも重大な判断が迫っている。ソーテルヌはセミョン種ソーヴィニョン・ブラン種の葡萄で造られる貴腐ワインが真っ先に頭に浮かび、極甘口でデザートワインとして味わわれているワインを連想すると思う。有名な生産者としてはシャトー・ディケムが挙げられる。

ソーテルヌ産地は5つの村(ソーテルヌ、ボンム、フォルグ、ブレイニャック、バルザック)で構成されおり、ボルドー南部の<グラーヴAOC>の一部となっている。実はアルコール度数が13%以上甘口貴腐ワインのみが<ソーテルヌAOC>の表記を許可されており、同じ生産地でその他のスタイルの白ワインはすべて大まかな<ボルドー・ブランAOC>の表記を使用する。

ここ数年、甘口貴腐ワインの業績が伸び悩んでおり、ソーテルヌでは上質は<ドライ・スタイル>の白ワインも生産していることを認知してもらうために、<ドライ・スタイル>の白ワイン限定に、大まかな<ボルドー・ブランAOC>よりも更に産地を特定できる<グラーヴAOC>の表記を使用し、売り出す案が出ている。

これに待ったをかけているのが、ソーテルヌ産地を代表する甘口貴腐ワインを造る生産者たち。隣のセロンAOCでもおきた現象で、同じように<グラーヴAOC>の表記を許可した後に、多くの生産者が甘口貴腐ワイン造りから離れてしまい、<ドライ・スタイル>専門にスイッチしてしまったのである。当然、ソーテルヌ産地の5つの村の生産者も、市場がドライ・スタイルを求めているのなら、そっちに切り替える生産者も出てくると考えられ、伝統的な貴腐ワインを扱う生産者が減少する可能性もある。

伝統を守り続けるのか、それとも市場の需要を追って生産をおこなうのか議論が高まるような気がする・・・

(ニュース・ソース:Decanterより)

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Optimized-IMG_5654(イメージ:My Beautiful Adventuresより)

最後はカリフォルニアから。特にニュース性はないが、国内でもお馴染みのRavenswood/レイヴェンズウッドの創業者、元ZAP(ジンファンデル・アドヴォケート&プロデューサー)の代表、そして現在はワイン・グループ会社大手のコンステレーション社でシニア・ヴァイス・プレジデントを勤めているジョエル・ピーターソン氏Drink Business誌のインタビューでカリフォルニア特有の品種の一つ、<ジンファンデル>の今後の展開を予測する内容を公開した。

ピーターソン氏は<ジンファンデルのゴッドファーザー>と呼ばれることもあり、リッジのポール・ドレーパー氏と共に30年以上、ジャグ・ワイン(バルク・ワイン)から始まった葡萄がプレミアム・ワインに使用されるカリフォルニアを代表する品種に仕立てた貢献度は誰もが認めている。

レイヴェンズウッドやリッジはジンファンデルの扱い方に対して研究を1970年代から重ねてきた。ピーターソン氏は当初のジャグ・ワインから<オールド・ワールド>スタイルでプレミアム・ワインとして理想とされる12.5%~14%のアルコール度数のワイン造りに取り掛かった。一方で<ジンファンデルの誕生地>と呼ばれるアマドール郡では遅積みの超熟成でアルコール度数16%のワイン造りが盛んに行なわれていた。結果的に90年代に入るとピーターソン氏が目指していたスタイルと超熟成スタイルの中間あたりを<Turley/ターリー>が表現することに成功し、ジンファンデルとして初めてロバート・パーカー氏から100ポイントを<Turley 1994 Hayne Vineyard Zinfandel>が獲得した。それでもピーターソン氏にしてみれば、ターリーのワインはオーク樽臭が強く残り、高いアルコール度数のワインであったことから更に研究に取り掛かり、一方でパーカー好みで高い評価を得られるのであればターリーのスタイルを再現しようと多くの生産者が<フルーティ>や<ジャム感覚>のジンファンデルが多く造られるようになった。このトレンドが2009年まで続いたが、2010年と2011年は気温が上がらず超熟成にジンファンデルが足しなかったことや新たなスタイルに挑戦する若手のワインメーカーが現れ、ピーターソン氏が目指していたジンファンデルへの動きが高まった。

197814(イメージ:Cellar Trackerより)

現在は大きく2つの分野での研究が盛んに行なわれている。まずは長期貯蔵向きのジンファンデルを造ること。そもそもジンファンデルは若い、早飲みに適していると思われていたが、長期貯蔵を考慮し十分に酸とタンニンの抽出を行なえば貯蔵向けのワインを造ることも可能とわかった。もう一つはフランス製オーク樽よりアメリカ製オーク樽のほうがジンファンデルの樽熟成に向いていることが試験で明らかになり、これまでフランス製を使用していたリッジでもアメリカ製にスイッチした傾向が進んでいる。

人気である以上、<ザ・プリズナー>やマイケル・デイヴィッド・ワイナリーの<セブン・デドリー・ジン>など長熟成で<フルーティ>や<ジャム感覚>のジンファンデルはなくならないが、今後はバランスを意識した貯蔵向きのジンファンデルも同時に出てくることをピーターソン氏は予測している。

(ニュース・ソース:Drink Businessより)

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2013年のワイン・ニュース:トップ5(後半)

〜 2013年のトップ・ニュースの続きです。

2位 ワイン関連の書籍に関する当たり年

このブログでもいくつか紹介させていただいたが、今年は興味深いワイン関連の本が多く出版された。正確には2012年11月だが、イギリス人ワイン評論家のジャンシス・ロビンソン氏とジュリア・ハーディング氏がスイス人の遺伝学を専門とする生物学者ホセ・ヴォリヤーモス博士のコラボレーションで完成した1,280ページの葡萄品種の百科事典『Wine Grapes – A complete guide to 1,368 vine varieties, including their origins and flavours』(直訳:ワイン葡萄:起源と味わいを含む1,368種類の葡萄の木に関する完全ガイド)はワイン愛好家、ソムリエ、業界関係者であれば絶対必要な一冊で3キロほどの重さだが、葡萄品種に関して一番最新の研究内容などが含まれている百科事典。ワインバーやワインショップでも一冊置いておけばお客さんは喜ぶような気がする。現在はハードカバー一冊が1万2千円程度でオンライン・ショップなどで購入できる。また、タブレット用のダウンロード版もあり、こちらは9千円程度となる。

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(イメージ:Eaterより)
オリジナル投稿:http://www.ppcvino.com/news/archives/794

夏ごろには、これまた2012年にブログ紹介させていただいたアメリカ人のレイ・ウォーカー氏が2009年にブルゴーニュのニュイ・サン・ジョルジュに乗り込み旗揚げした<Maison Ilan/メゾン・イラン>の体験記を紹介する『The Road to Burgundy: The Unlikely Story of an American Making Wine and a New Life in France』がリリースされた。ブルゴーニュではアメリカン人として始めて一からワイナリーを始めたウォーカー氏の一見フィクションと思ってしまうような苦悩とサクセスの繰り返しを自分自身の声で伝えてくれ。実はそもそもアメリカ人のフード・ライターで世界各国を食べ歩きし、その様子をリアリティー番組で紹介し人気のアンソニー・ボーダイン氏の番組にウォーカー氏が登場し、それから本人のブログをさかのぼって2~3週間かけて読み始めたのですが、2008年に金融系の仕事を退社するところから始まり、ワイン造りの勉強、フランスへの移住、奥さんとお子さんの合流を含めて日記のようにその日の出来事を詳細に紹介している。おそらくまだ翻訳は出ていないと思うので、英文が苦手な方は、是非、彼のブログで写真と動画を通じて彼のが経験をのぞいてみてください!

road-to-burgundy Road_To_Burgundy_dust(イメージ:Blog Maison Ilanより)
オリジナル投稿:http://www.ppcvino.com/news/archives/661

秋には新しいスタイルの<カリフォルニア・ワイン>を紹介する、『The New California Wine:A Guide to the Producers and Wines Behind a Revolution in Taste』(直訳:味の革命の裏に存在する生産者およびワインのガイド)が出版された。この本はサンフランシスコ・クロニクル紙のワイン・ライターのジョン・ボネ氏が書き上げた本で、このブログでも度々ボネ氏が書いた記事はネタにさせていただき、カリフォルニアの新しいスタイルのワインに関して本を出すのであれば、これまでの彼が紹介してきたワインや生産者を考慮すると、彼が一番適任者であると誰もが思う。

簡単に新しいカリフォルニア・ワインの特徴の一つにこれまで<カリフォルニア・ワイン>と言えばナパのカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなどが頭に浮かんでくるが、ナパ以外の産地、そして葡萄も馴染みの薄いもので新たなワイン造りに挑戦している生産者が確実に増えており、これらを<ニュー・カリフォルニア・ワイン>として本で紹介している。これらの新しい生産者がこれまでナパやソノマで築き上げたスタイルのワインを上回って、カリフォルニア全体が変えると言うのではなく、どちらかという、資金がなくても真剣に上質なワイン造りを追求する次世代の生産者が試行錯誤を繰り返し、独自のワインを少しづつ世に送り出していて、この連中にボネ氏が多少陽が当たるように協力しているのが実態。次世代の生産者も前任者たちがカベルネとシャルドネで世界を驚かせたように、次のカリフォルニアでワインも同じような衝撃を目指しているのではないかと思う・・・

20130901jonbookcover 20130901jonbonne(イメージ:Amazon.comSeriousEats/Erik Castroより)
オリジナル投稿:http://www.ppcvino.com/news/archives/2031

最後は半分冗談で紹介した、遊び感覚で楽しめる本が何と人気殺到品薄状態!?!アメリカ人マスター・ソムリエのリチャード・ベッツ氏が発案した書籍でページ内の一部をこすると臭いが出る本の『The Essential Scratch and Sniff Guide to Becoming a Wine Expert』。勝手な分析だが、イラストがおしゃれなのと、プレゼントには最適な2千円台の価格がこの本の人気の要因でないかと思う。どんなにくだらないと思っていても、誰かが持っていたら絶対にページをこすって臭いを嗅ぐと思う。

scratchwine-04_wide-35f2f55346ffcae46e731e83421a528c5db2d0a7-s6-c3024350848(イメージ:BiteClubEatsNPRGizmodo Indiaより)
オリジナル投稿:http://www.ppcvino.com/news/archives/2158

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1位 高級ワインの販売・取り扱いを変える奇跡的なワイン道具

今年の夏ごろから色々なメディアで取り上げられるようになったコルクを抜かないワイン・オープナー<Coravin 1000>が独断で決めさせていただく2013年ワイン・ニュースの第1位に輝きました。

このオープナーは細い針をカプセルとコルクの上から差込、ガスを送り込み、ワインを針の空洞部分から出す仕組み。針の穴があまりにも小さいため、一旦針を抜いても、ワインが天然コルクであれば穴が勝手にふさいでワインの劣化がおさえることができてしまう。

この優れものはアメリカの高級ワインを扱っているワイン・バーやレストランではこれまではボトル単位でしか売れなかった高級ワインを、グラス単位でも販売が可能になったのです。

皆さんもどこかのレストランやバーに行って一度は飲んでみたいワインがお店においてあって、1本空けるのに何十万支払わずに、グラス単位の価格で注文できるのであれば、試してみる可能性が出てくる。また、お店側にも栓を抜いていないので、味が変わる心配もなく、また次のお客さんにもオファーできる。

ワインを飲食店やショップに売り歩くインポーターも試飲用のワインを営業先に丸々1本渡すのではなく、関心がなければ、次の営業先にそのワインを持って行くことができる。特に高いワインであればあるほど助かる。

現在、このオープナーはガスを注入する部分で使用する小型ガスボンベが通関でひかかってしまい、商品に改善がされないと輸入することができない。そのうち、国内の代理店がついて改善されると思うが、この<Coravin 1000>を活用して高級ワインの取り扱いの様々な方法やアイデアが紹介されて、大きく高級ワインの扱いが変化すると予測している・・・

slide3 slide4(イメージ:Coravinより)
オリジナル投稿:http://www.ppcvino.com/news/archives/1811

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最後は出番がなかったお気に入りの画像をいくつか・・・

tumblr_mfdzoyv57X1rihhm8o1_500おそらく80年後半から90年代初期のキース、ティナ・ターナー、デヴィッド・ボーイのスリーショット。この時代はコップやグラスがなかったのでしょうね・・・

tumblr_mg4927xu3s1rm8k6uo1_500ロゼにクドそうな葉っぱもの、アンバランスなところにどこか、そそられる。

tumblr_mgctorhsRb1s2lvigo1_500「はじめてのおつかい」第二次世界大戦・エノテカへ行くの巻

1332537546_jennifer-lawrence今一番のお気に入り若手女優さんのジェニファー・ローレンスも先輩たちのための買い出しに行くことも・・・

533711_10151272722683883_2041892689_nナプキンか手拭か、正規の活用法はいまいち不明だが、デザインに関しては抜群のセンス・・・

150420_454126017999108_1688632626_n締めくくりにはルーベンス・サンドイッチ。濃厚なシラーとでガッツリ行きたい・・・

最後までありがとうございます。では、よい年をお迎えてください!

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