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カリフォルニア2011<苦戦のヴィンテージ>の評価

カリフォルニアの2011年ヴィンテージは<苦戦のヴィンテージ>として業界では語られる。この<苦戦のヴィンテージ>からいよいよの赤ワインがリリースされる時期になっており、ワイン専門誌では徐々にその正体を明らかにしている。 (イメージ:Dutton-Goldfield Winery/Facebookより) まずは<苦戦のヴィンテージ>の由来を振り返ってみよう。2011年と言えば国内では東北での震災の年で津波被害からの建て直しや放射能漏れなどと日本全国で景気の冷え込みが長期に続いたが、カリフォルニアでは違った意味の冷え込みが長期に続き、葡萄栽培に関して多くの農家が苦戦した。 春先には北カリフォルニアでは雨が4月に入っても治まらず、つぼみ/芽の開花が大幅に遅れた。中央や南カリフォルニアに関しては春先には同じく気温が上がらず、霜の被害がパソロブレスからサンタバーバラの畑で発生し、春先の段階ですでに大半の葡萄を失った農家は少なくなかった。 カリフォルニア全土で葡萄の生長は出遅れ、しかも例年より涼しい夏となっていたが、9月まではどうにか多少希望が持てるシーズンになると思われていたが、10月の始めに大型の豪雨が北カリフォルニアを長期に襲い、収穫間近の品種の多くにはカビが付き腐敗果が多く出てしまった。  (イメージ:VML Winery/Facebookより) 特に北カリフォルニアでは<10月4日>が豪雨の開始日として、この前に収穫できた畑は、そこそこ安定感があるワインを造りことができたが、これ以降の収穫した畑は腐敗果交じりでバラつきが出るワインに仕上がった認識である。通常の年であれば10月初旬ではカベルネ・ソーヴィニヨンやジンファンデルが未収穫で残るが、2011年は春先に雨が続き、夏も涼しかったため、すべての品種の成長に対して遅れが出てしまい、通常では収穫済みであったはずのピノ・ノワール種やシャルドネ種の収穫のタイミングがちょうど豪雨の時期と重なってしまった。 腐敗果は貴腐ワインを造る目的でなければ、葡萄農家泣かせの事態。表面に少しの湿気が存在するだけでカビは成長してしまい、正直、腐敗が進んでいなければ、簡単な検査では見分けることもできない。しかも、一般の収穫作業員は腐敗が明らかでなければ、仕分けることできないことから、除かれないまま醸造所に運ばれる。醸造を始める前に、最後の葡萄の仕分けの工程がある。当然、上質なワインを造るのであれば葡萄の水洗いや殺菌などはもっての外で、仕分機のコンベアベルトで流れてくる葡萄を見て・触って、取り除くしかない。十分な資金があり、仕分けの作業員を増やし、時間をかけてできるワイナリーであるのなら、腐敗果の取り除きが可能だが、中小規模で少人数で行なっているワイナリーにはどうしても欠けてしまう作業となってしまう。 (イメージ:Kanzler Vineyard/Facebookより) ワイン批評家の間で2011年ヴィンテージの特にピノ・ノワールの味わいの感想に<カビ臭い>の表現が連発されている。また、10月初旬の豪雨で腐敗果の恐れを察知し、完全に熟す前に収穫した栽培家も多くいたため、<タンニンが苦く>出てしまった感想も多くあげられている。この<カビ臭さ>と<苦いタンニン>はいくら熟成期間を経ても消すことができない要素であることは専門家の間で認識されている。修正が効かないワインに仕上げてしまったことから、2011年ヴィンテージにはワインの一生涯に残る特徴が刻まれ<苦戦のヴィンテージ>のレッテルが付いてしまうのもどこか魅力的にも感じてしまう・・・ 一方、10月の豪雨を免れたパソロブレスやサンタバーバラ産のワインには北カリフォルニアほどバラつきがない感想が出ている。ただし、春先の霜被害で多くの収穫量を奪われたことから生産者は決して喜んではいない。 また、決して2011ヴィンテージがすべて劣っていると言う意味でもなく、上質なワイン造りに取り組んでいるワイナリーはあえて腕の見せ所と感じて細かい箇所まで気を使い、バランスのいいワインを造っている。販売が開始されたばかりのヴィンテージなので、苦戦したワイナリーを紹介するより、安定感のある上質なソノマ産のピノ・ノワールをいくつかを紹介しよう。 *** ワイン・エンスージアスト誌で高い評価を獲得した2011ヴィンテージのソノマ産のピノ・ノワール:Williams Selyem、Merry Edwards、Paul Hobbs、Rochioli、Lynmar、Dutton-Goldfield、Joseph Phelps、Failla、Flowers、 Freeman、Sojourn、Siduri (イメージ:Zinfandel Chronicles、Dutton-Goldfield Winery/Facebook、William-Selyem/Facebook、Lynmar Estate/Facebookより) ワイン・スペクテーター誌で高い評価を獲得した2011ヴィンテージのソノマ産のピノ・ノワール:Aston、Kanzler、Meiomi、Reuling、Auteur、Kosta Browne、Mueller、Sonoma-Loeb、Venge、Belle Glos、Peter Michael、Patz & Hall、Saxon Brown、Robert Stemmler、VML、Walt、August West、Paul Hobbs、Lynmar (イメージ:Schrader Cellars、Kanzler Vineyard/Facebook、Gastrobits、Mueller Winery/Facebookより) … Continue reading

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紫外線でワインの劣化防止・殺菌を行なう

(イメージ:Neil Patterson/Twitterより) 南アフリカのワイナリーが新たな醸造技術を駆使してワインの劣化防止および殺菌が可能となった。 ワインの仕上げ段階(ボトリング)で酸化防止剤および殺菌剤として<二酸化硫黄>または<亜硫酸塩>などをワインに加えることが通常の工程でとして行なわれている。これらの酸化防止剤および殺菌剤は体に害を与える証拠はなく、一部アレルギー体質の人はこれらの物質を避けるケースはあるが、一般的には、<二酸化硫黄>または<亜硫酸塩>が一斉含まれないワインはほとんど存在しない。 一方で100%ナチュラル(完全無添加)のワインを求める人もいる。それを手助けするのが同じく南アフリカを拠点に活動する会社が開発した紫外線を活用した方法で、酸化防止剤を添加せずに、劣化防止および殺菌されたワインがこの度、世界初めてリリースされた。 (イメージ:Neil Patterson/Twitterより) 南アフリカの新しいワイナリーNeil Patterson Wines はソーヴィニヨン・ブラン、シェナン・ブラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローのラインアップに対してSurePure社が開発した紫外線をワインに触れさせ劣化を抑え、殺菌効果を与える技術を開発した。南アフリカでは2010年から紫外線を活用した浄化・精製方法を合法としており、SurePure社はワイン以外にもこれまで飲み水や牛乳などの製品にこの技術を活用して一般向け商品化されている。SurePure社は紫外線の「UV-C」を筒(パイプ型)の中で放ち、殺菌や劣化防止を行なう液体を紫外線を放つパイプにあてることで酸化防止・殺菌を可能にしている。 冷蔵庫程度の大きさの装置で、1本1本の筒にはUV-Cの紫外線が流れている。 (イメージ:SurePureより) Neil Patterson Winesのワインメーカーであるニール・パターソン氏は数年前からSurePure社の技術を活用し、実績を積み上げてきた。これまで醸造責任者として活躍していた南アフリカの<Anthonij Rupert>ワイナリーでもこの技術を試すなど、今回は独立し、独自のワイナリーで初めてリリースするワインでもこの技術をワインに活用した。 2009年にSFクロニクル紙がパターソン氏の取り組みを紹介した。 (イメージ:Meridian Primeより) リリースするワインの成分分析では10ppm(10/100万単位)の亜硫酸塩が検出され、通常の80~120ppmと比較しても非常に少ない数値であることを公表している。ちなみに葡萄を醗酵する結果、自然に亜硫酸塩が発生し、成分分析で検出された量は自然に起きた亜硫酸塩で紫外線効果も加わっていると理解されている。 <ナチュラル・ワイン>でも特に海外輸出または貯蔵されることを考慮して、微量の二酸化硫黄または亜硫酸塩を加える。完全無添加のワインはオーガニック、ビオディナミ、ナチュラルにしても、生産地で飲まれるワイン以外、殺菌や劣化を考慮するとほとんど存在しない。今回のNeil Patterson WinesとSurePure社が組んで開発したワインでこの習慣を変えるのかもしれない。 (ニュース・ソース:PR Newswireより)

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プラスチック製の醗酵・醸造タンク

畑ではプラスチック製の入れ物は頻繁に使用される。 (イメージ:Bodkin Winesより) 2013年のカリフォルニア豊作の葡萄収穫の課題の一つに収穫された葡萄が醸造所での醗酵タンク不足で無駄に葡萄が処分された例はいくつかの専門家の予想通りになってしまった。 大型ワイナリーや老舗で実績を持つワイナリーでは醗酵タンクのスペース不足は想定範囲内で上手に対応をできたが、中小規模で比較的新しいワイナリーはそううまく対応できなかったワイナリーも少なくなかった。事前に前年同様に豊作で早い収穫時期を予想していた生産者はタンクの発注を行なったり、またはカスタム・クラッシュ(醸造・熟成スペース、機材、サービスなどを専門に貸し出す業者)でのスペース確保を行なった。大型のワイナリーや老舗ワイナリーは実績があるのでこのようの機材やスペース予約をするために必要な資金は様々な金融機関と通じて比較的に楽に調達できるが、自転車創業や実績がないワイナリーにとっては資金調達はそう容易ではない。 最近、支流のプラスチック製の醗酵・熟成タンク。 (イメージ:Dragonfly Farm & Wineryより) そこでこの先のこのような事態に対する対応策として注目と注意を集めているのがプラスチック製の醗酵・醸造タンクである。日本でも少し前にプラスチック製の入れ物などはビスフェノールAが含まれており、成人には特に害を与えないが、幼児には好ましくないことから、ビスフェノールAが含まれプラスチック製で食品が触れるものは極力廃止する動きがあったが、当然、他国も同様な考えである。 ワイン産業の場合、木製、ステンレス製、コンクリート製などと共にプラスチック製の醗酵・熟成タンクは存在し、コスト面では木製やステンレス製の約半分、また製造期間は短く、発注してから納品されるまで要する時間は他品と比較して1/10とも言われている。 ステンレス製の熟成樽。 (イメージ:Bodkin Winesより) 良いところづくしに見えるが、ビスフェノールA(海外ではBPAと呼ぶ)からの害を含めて、イメージ面では他品と比較して劣ってしまう。実際のところプラスチック製の入れ物は普通にワイナリーで活用される。ただし、ビスフェノールAが含まれていないプラスチックであることと長期的な工程は基本的にはプラスチック製のタンクでの入れ物で行なうのが常識。畑で収穫された葡萄はプラスチック製のカゴに入れられ、品種仕分けも大きなプラスチック製の入れ物で行なわれる。圧搾までの工程まではプラスチック製の入れ物は大いに活用されており、短期間で済む醗酵や特に味わいに工夫をする必要がないワインの場合には、プラスチック製の入れ物を活用し、その後の長期醗酵や二次醗酵などからは木製やステンレス製の樽やタンクなどに移すワイナリーも多い。 長期醗酵や熟成に対してプラスチック製の入れ物を試すいくつかの中小規模のワイナリーが今年のヴィンテージからトライルをし始めている。ジョージア州アトランタ市に拠点を構えるプラスチック製のタンクを製造するFlextank社はここ数年タンクの注文数は20%増えていると説明している。多くの顧客は匿名のままだが、プラスチック製のタンクで醗酵・醸造を行なうことを公表しているワイナリーも出てきている。 ワイナリー以外にもお手頃価格のペンションも経営。 (イメージ:Black Knight Vineyardより) ソノマで葡萄畑、ワイナリー、そしてペンション経営を行なっているBlack Knight Vineyardではワインメーカーのミッチ・ブラック氏は個人消費用のワインはこれまでもプラスチック製のタンクで行なっていると説明しており。今後は一般向けのワインもプラスチック製のタンクで試してみると説明している。また、ソノマのアレクサンダー・バレーのLinde Vineyardのワインメーカーのエリック・オーバーホルト氏は数年前から自社独自が活用していた製法と思っていたが実際に周りには複数のワイナリーが存在することに逆に驚いたとコメントをしている。ソノマのヒーズバーグ市で主に白ワイン(ソーヴィニヨン・ブランでスパークリングを造っている)を専門とするワイナリーのBodkin Winesでも基本的には木製のタンクで熟成を行なう予定だが、今流行の<コンクリートたまご型>熟成タンクをプラスチック製での製造を依頼し、新たな挑戦を行なう予定。 プラスチック製<たまご型>醗酵・熟成タンク。 (イメージ:Flextankより) まだまだイメージ面で違和感があるのでプラスチック製の使用を公表していないワイナリーも多いが、とにかく今後はビジネス面を考慮してプラスチック製をもっと取り入れることも予測される。消費者側の希望としては、透明性を重視していただき、どれが木製、ステンレス製、コンクリート製またはプラスチック製のタンクで造られたのかが公表してくれれば安心、そして納得してワインを購入できると思うのだが・・・ (ニュース・ソース:Press Democratより)

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電子レンジでピノ・ノワールを『チン!』

ワイン・スペクテーター誌で掲載された記事で新しいワイン造りの手法・行程が実験的に試されていることが紹介された。オーストラリアのタスマニア大学でピノ・ノワール種の醗酵を行なう前に電子レンジで葡萄を温めることでより均等なタンニンと色の抽出が可能になることがわかった。 タスマニア大学のカルー博士。 (イメージ:abc.net.auより) タスマニア大学のアナ・カルー博士は北タスマニアの複数の畑からピノ・ノワールを入手し、それぞれ2キログラム単位にわけ、家庭用の電子レンジを活用し、1~2分間、複数のバッチで温めた。電子レンジに浸かった葡萄はそれぞれ70℃まで温められ、それそれ30℃まで温度を下げた後に、これまた家庭用の押し込み型のコーヒーメーカーで葡萄の圧搾を行なわれ、18ヶ月間ガラスの瓶の中で保管された。 コーヒーメーカーで葡萄の圧搾。 (イメージ:Ikeaより) まずはそれぞれ電子レンジに入った葡萄は醗酵が早く済んだことがわかった。これは酵母菌での醗酵ミスを防ぐのに役立つ。醗酵期間が短い期間でありながら、色とタンニンの抽出量は高い数値を示した。これまでも一般的に高い抽出量を目指す際にタンクごと温める手法が活用されていたが、温めることで香りと味わいに影響を与えるリスクが存在していた。また、電子レンジを活用したことで均等な抽出量を得ることができることもわかった。 電子レンジで植物(野菜や果物)を温めると外側の細胞を破壊し、絞れた形に、食べる際にあまり好ましくないが、葡萄から栄養、色素、苦味などを抽出したい場合、これほど効果的な方法はないとカルー博士は説明している。 この研究結果は本当に実用性があるのかはこれから更なる研究で判断するとUC大学デイヴィス校のワイン専門学部のアンドリュー・ウォーターハウス教授はコメントしている。この発見のポテンシャルは高いが、まずはコスト面と最終的な味わい面でのリサーチが必要と加えている。 以前このブログでも紹介した<フラッシュ・デタント>の基本コンセプトと似ている。時には味わいに関して苦味やタンニンが強すぎて出てしまうと、この手法に対して<推奨派>と<否定派>に分かれる。 予想として、何十トンの葡萄を一気に温める電子レンジの開発や最終的にはワインの味わいや長期熟成後にどのような違いが出るのかがわかるまではこの手法が広まるのかは判断できないような気がする・・・ *** レンジで『チン』されたピノとは関係ないがオーストラリアのタスマニア産の注目ピノをいくつか・・・ 日本でも入手可能で評価が高いがお手軽価格の<ジョセフ・クローミー>のピノ・ノワール。 (イメージ:Australian Wine Journalより) 同じく北タスマニア地方を代表するベイ・オフ・ファイヤーのピノ・ノワール。 (イメージ:Wino sapienより) ストーニー・ライズのHolymanピノも高い評価を獲得している。 (イメージ:QWineより) タスマニア産のワインを試してみて、サポートしましょう! (イメージ:TamarValleyWineRouteより) (ニュース・ソース:Wine Spectatorより)

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SFクロニクルの2013年収穫シーズンの分析

St. HelenaのSpring Mountain地区のGuilliams Vineyardsの様子。 (イメージ:SF Chronicle/Jason Henryより) 2013年のカリフォルニアの収穫シーズンは終了し、醸造所ではワイン造りに取り掛かっており、畑は冬に向けての作業に入る。一段楽したところでサンフランシスコ・クロニクル紙のワイン・ライターのジョン・ボネ氏が今年の収穫シーズンの解説を早くも掲載した。 何度もこのブログでも紹介しているが、今年の収穫は例年より前倒し状態で収穫は進んでいった。昨年の2012年は2年ぶりの豊作年となり、今年も葡萄の収穫量と熟成度には文句を付けようのない結果となった。 天候面では前年度との大きな違いは、2012年~2013年の冬の間は雨が降らなかったことぐらいで、春先と初夏は例年通りの天候で、特に目立った急激の熱波もなく、カリフォルニアらしい太陽が燦燦と降りしきる栽培シーズンであった。 しかし、前年度と大きな違いは、収穫の時期が例年より1月~数週間早まってしまったこと。以前にも紹介した醗酵・醸造タンク不足の問題は予想以上に各地のワイナリーではタンク確保に追われた。今年の収穫を終え、どのような教訓が得られるのかが、ボネ氏は「2013年はカリフォルニアの葡萄栽培のカレンダーが書き直された年となった」と分析を行なった。ボネ氏は4つの大きな傾向に分けた。 Garnet Vineyardではソノマ・コースト産のピノ・ノワールが大量に収穫され、醗酵待ちの状態。 (イメージ:Grape and the Girlより) 1つ目は夜間の気温が変化していること。ナパやソノマの生産者の話を集約し、昼間の気温はそれほど例年と変わりがないが、夜間の温度が通常と比べて下がっていないことがわかった。あるソノマの畑では前年よりも40日早いタイミングで収穫を行なったと話している。一方、パソロブレスなどではこの傾向は特別に感じておらず、例年よりも収穫は少し早まったと説明している。ソノマとパソロブレスには取り扱い品種に大きな違いが存在し、特にパソロブレスでは温かい気候に適した品種を多く取り扱っている。このまま夜間の温度変化がナパやソノマなどでおき難くなるのであれば、取り扱い品種の検討を再度行なうことも必要なのかもしれない考えが出てきた。 2つ目は葡萄の木がこれまでと異なったストレスを感じていること。今年の早まった栽培ではソノマで収穫した<葡萄の種>が完全に成長し茶色になってしまったものが多くでたが、酸味に関しては十分に酸が残っていながら、糖度も理想の熟成数値に到達している珍しい状態であることがわかった。また、オールド・ヴァイン(古木)のジンファンデルは冬の間の降水量の少なさから通常より少ない量の葉っぱが付き、葉っぱ自体の成長が遅くなったとレポートが入っている。昨年の豊作との関係があるのかもしれないが、これまでと異なったストレスを葡萄の木が感じていることは確かに現れてと言える。また、天候に関して農業では日照日数(Growing Degree Days:栽培時期(4月~10月)の総温度数値+日数で表す)が一つの数値基準として重要な情報を知らせてくれる。これまでカリフォルニアでは理想的な天候の年に2007年と2009年が比較対照に取り上げられるが、2007年は3,525℉、2009年は3,423℉、そして今年は3,113℉になっている。2013年は晴れの日は続いたが、意外と温度がそれほど上がらなかったことが特徴の1つであることがわかった。 Garnet Vineyardで収穫されたピノ・ノワールでやっと醗酵タンクへの順番が回ってきたもの。 (イメージ:Grape and the Girlより) 3つ目は収穫シーズンが早いまたは短い意味を考えて見る。世界基準で通常は葡萄の木に春先につぼみが咲いてから100日後に収穫する目安である。実は今年は平均で102~105日であった。最近のカリフォルニアの傾向では130~150日が普通となってしまっていることが実情であるとボネ氏は分析している。特に涼しい気候の産地は長いハングタイムを保ち、収穫をギリギリまで待つ傾向があるが、ピノ・ノワールやシャルドネを多く取り扱うソノマ・コースト(ソノマ)、カネロス(ナパ)、サンタ・リタ・ヒルズ(サンタバーバラ)などでは今年は通常の100日あたり(8月下旬)で収穫が行なわれた。今後の教訓として収穫のタイミングを100日あたりで対応できるように調整するワイナリーが増えたと認識している。 最後は一気に押し寄せた収穫された葡萄の処理。大半の醸造所は8月中旬に気温が少し上昇がおき、一気に葡萄収穫に拍車が掛かったことを経験した。醗酵タンクを多く所有していた醸造所は一気に満タン、フル稼働状態に入ってしまった。結果として収穫が遅めの品種はやむ終えず、醗酵が終了、空きが出るまで待つ必要が出て、予定より長い間のハングタイムにさらされ、中には糖度が30 Brixまで記録した葡萄が出てしまった(品種によってだが、通常27 Brixでも高すぎると言われる)。中には醸造段階で糖度や味わいを調整できると考えもあるが、基本的には一時期ナパやカリフォルニアの名称でもあった<パワフルなワイン>が復活してしまう懸念も出ている。 Tablas Creekでは収穫日・品種・醗酵・ロケーションが一覧できる掲示板を活用している。INOC(Inoculation:酵母での醗酵)が「NO」と示されている葡萄が多い。 (イメージ:Blog Tablas Creekより) 2013年の収穫シーズンが終わったばかりで、これから醸造・熟成されるワインで実際のクオリティが明確になってくるが、ボネ氏の鋭い分析はなるほどと思わせるくらい内容が多く、2年続いた豊作の意味と、この先、天候によってどのようなことが予想できるかが更に参考になるポイントをいくつか紹介してくれている。カリフォルニアではヴィンテージ・チャートはヨーロッパの名産地に比べてそれほど普及されておらず、ヴィンテージよりもそのときの醸造トレンドやスタイルが大きく注目される。また、それぞれのカリフォルニア産地の古木が増え、その産地の独自のスタイルが確立されていくとまたヨーロッパのようなヴィンテージごとの区別などを楽しめるのかも知れない・・・ちなみにカリフォルニアの醸造家の多くは11月が収穫から醗酵までのステップが済み、長期期間の熟成段階に入るので、夏休みなどが取れなかった人たちは一旦長期休暇に入る。今年はそれが早まったので10月から休暇に入った醸造家たちも多いらしい・・・ (ニュース・ソース:SFクロニクルより)

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カリフォルニア産シャルドネ種の<第三の波>

(イメージ:SF Chronicle/Craig Leeより) サンフランシスコ・クロニクル紙のワイン・ライターのジョン・ボネ氏はカリフォルニアには現在、3度目のシャルドネのスタイル変化が起きていると最新のオススメのカリフォルニア産シャルドネ・ワインの紹介記事で紹介された。 ここ10年の間、カリフォルニアでのシャルドネ栽培量は右肩上がりで現在は95,000エーカー(サンフランシスコ市の3倍の広さ)が栽培されている。大半のシャルドネは日常的に楽しめる低価格のワインに利用されており、本来のシャルドネの味わいや特徴などがあまり感じられないワインが多く出回ってしまい、シャルドネのイメージに対して打撃を与えていると言える。 ボネ氏もカリフォルニアにはシャルドネが多すぎると考えている。当然のことながら超プレミアム系のシャルドネは今後も造り続けられるが、今回、ボネ氏が注目しているのは主に2011年〜2012年ヴィンテージで20ドル〜35ドル程度の価格のプレミアムだが、美味しければ何本か買い溜めできる価格帯のワインが存在する。 まずはシャルドネの<第三の波>を理解していただくのに最近のシャルドネの扱い方が大きく2つの手法で存在することを知っていただくとわかりやすくなる。 1つ目は特に北カリフォルニアのナパやソノマで人気高い、オーク樽の香りに、バターのような厚み、トロピカル・フルーツの香りと味わいが感じられる人気のスタイル。赤ワイン造りで活用されるマロラクティック醗酵(MLF醗酵や二次醗酵とも呼ばれる)手法を活用し、酸味を抑え丸みのあるワインを造ることができる。もう一方はステンレス・タンクで一次と二次醗酵を行い、温度管理を低温で行いマロラクティック醗酵が行ないようにする。結果的に酸味が効いた、シトラス・フルーツの味わいが特徴としてでる。これらのワインは味わいに関してバランスがよく、料理とのマッチングに幅が広がる。 今回のボネ氏が紹介している新しいスタイルは、MLF醗酵とステンレス・スタイルを上手に融合し、新たに白ワイン造りでの最新トレンドを取り入れた手法が特徴となる。例えば、オーク樽で1つの搾汁を造り、ステンレスでも別の搾汁を造り、最終段階では2つのワインをブレンドし理想な味わいを造る。このほかに北イタリアで有名になったスキン・コンタクト(一次醗酵の段階で果皮に搾汁を漬けたまま醗酵を行なう)技法で<オレンジ・ワイン>を造るような技法をシャルドネを処理したり、シュール・リー(醗酵が済んだ酵母菌が澱となってタンクや樽の底に溜まる)技法で丸みと厚みをワインに与えるなど、特定のワイン造りのテクニックがワインメーカーの間で流行っているより、これまでシャルドネで試されていなかった手法を活用し、独特な味わいをシャルドネで造ることが主なテーマになっているような気がする。 ワイン・ラベルに<シャルドネ>の文字が表記していても、最近のカリフォルニア産のワインはショップの定員やソムリエに造り方などを尋ね、味わいの特徴を説明していただくことが大事になってくることが言えると思う。 今回、ボネ氏がオススメするワインをいくつか・・・ Arnot-Roberts: 2012 Trout Gulch Vineyard Santa Cruz Mountains Chardonnay ($33) Stuhlmuller Vineyards: 2011 Estate Alexander Valley Chardonnay ($24) Enfield Wine Co.: 2011 Heron Lake Vineyard Wild Horse Valley Chardonnay ($32) Matthiasson: 2012 Linda … Continue reading

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メンドシーノの収穫アップデート

メンドシーノの2013年の葡萄収穫に関する最新情報がWines and Vines誌に掲載された。 まずは近くのナパとソノマと同様に、今年の葡萄収穫は例年より早く訪れていてて、特に9月末にメンドシーノ全体を2度に渡って通過した強い雨の影響で、腐敗の心配で大半のワイナリーや農家は葡萄の収穫を済ませたと報告が入ってきている。 メンドシーノの老舗ワイナリーのHusch。GrandOzは人気の限定性産ワインでカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラーをブレンドしている。 (イメージ:Everywhere Onceより) Husch Vineyardのオーナーでメンドシーノのワイン農家協会の代表を務めるザック・ロビンソン氏の話によると、メンドシーノではナパ・ソノマと同様に天候に恵まれ、収穫が早まった畑が多く存在したが、場所によって多少涼しい気候であったため熟成度に差が出ており、今週に入ってシャルドネ種の収穫に取り掛かっている畑もいると説明している。熟成度に関して特にジンファンデル種に様々な違いが出ていると、ロビンソン氏自身も栽培しているジンファンデルで例年と比べて糖度の違いを実感している。通常は25~26 Brix(糖度数値)で収穫を行うが、今年はいくつかのジンファンデルは22.5 Brixでも十分な味わいや熟成度を感じられたので収穫を決めたと説明している。 ピノ・ノワールで好評を獲得しているアンダーソン・バレーのワイナリー。 (イメージ:Swirl it!より) また、メンドシーノの<ピノ・ノワールの街道>アンダーソン・バレーAVAのワイン農家団体の代表でFoursight Wineでワインメーカーを努めるジョー・ウェブ氏はアンダーソン・バレー所属のワイナリーおよび葡萄農家は全て収穫を済ませていると報告。 アンダーソン・バレーの場合、白ワイン用の葡萄よりもピノ・ノワール種を先に収穫を済ませてから、シャルドネ種、セミヨン種、リースリング種などの収穫に取り掛かるが、今年は天候がよかったため同じタイミングでの赤・白の葡萄の収穫を余儀なくされた。現段階では収穫された葡萄の圧搾は済んでおり、醗酵タンクに移動していると説明。ウェブ氏の話によると、醗酵タンクの容量を考慮し、葡萄の仕分け台でこれまで経験したことが無い量の葡萄を省いたとと説明。上質の葡萄のみが圧搾・醸造に移ったのでワインのクオリティに関しては高い期待を持っている。 メンドシーノのRedwood ValleyAVAに古木を多く扱うワイナリー。 (イメージ:BrownFamilyWinesより) 一方、今年の葡萄栽培・収穫面で苦しんだ農家もいた。Brown Family Wineは畑に水撒きを行わない<ドライ・ファーミング手法>で葡萄を栽培を行っている。昨年の冬から雨の日が少なかったため、地中に十分な水分が貯蓄されていなかったため例年よりもメルロー種の収穫量が4割程度栽培量が落ち込んだ報告をしている。特にBrownの場合、125エーカーの畑を所有しており、そのうち20エーカーが樹齢38年のメルローとカベルネ・ソーヴィニヨンがある。古木であるほど栽培量が落ち込むが、その上、水分不足で例年より少ない栽培となってしまった。今年は1エーカーから2トン程度の収穫量であったが、葡萄の品質は上々と説明している。今年も冬の間、降水量が少ない場合、真剣に畑の水撒きを検討するとBrownの関係者は話している。 (ニュース・ソース:Wines and Vinesより)

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<コルク臭>の原因に関する新たな発見

(イメージ:Wine on the Blogより) 天然コルク栓を活用するワインの何十本に一本は<コルク臭>が付いてしまい、好ましくない臭いがワイン全体をダメにする。この<コルク臭>の原因が<TCA>(正式名称:2, 4, 6 – Trichloroanisole)化学物質で、カビの一種が醸造機材やワイン・ボトルの清掃に使用した漂白剤や塩素系の洗剤などがきれいに落とされずに、コルクやワイン・ボトルの淵に着いてしまい、悪臭をもたらすと理解されている。 (イメージ:Andrea Joseph’s Sketchblogより) 様々な研修で<コルク臭>だ出る可能性は世界規模で0.7~1.2%の統計が出ている。また、ワイン・スペクテーター誌が独自に調査した実験ではカリフォルニアのナパ産のワインでは7%のワインに<コルク臭>が出ていたと結果を公表している。 <コルク臭>問題を対処するために様々な試みが行なわれている。まずは丁寧な清掃作業を心がけることが第一だが、合成またはプラスチック製のコルクやスクリューキャップが一つの対象方法として利用されている。ただし、密封性があまりにも高いため、時には酸素不足が原因で違った悪臭が発生する問題も出ている。 (イメージ:大阪大学 大学院生命機能研究科より) <コルク臭>問題の完全解決はいまだ実現できていないが、この度、大阪大学の大学院生命機能研究科の研修チームが<TCA>が直接悪臭を作っていたと思われていたが、実際は<TCA>は人間の嗅覚経路の遮断を引き起こしていて、嗅覚が脳に<悪臭の信号>を送っていることを突きとめた。これまで「カビ」、「ぬれた段ボール」、「ぬれた犬」などの表現で<コルク臭>の臭いを説明していたが、実際には脳が作っていた臭いだったこととなる。研究チームの結論として、嗅覚を違った形で刺激する物質を加えることで、悪臭を感じなくなると考えている。今度はその物質の開発に取り組むことが<コルク臭>問題の解消になるはず。 今一つ何が「カビ」、「ぬれた段ボール」、「ぬれた犬」などの臭いを作っているのかが完全に理解できていないが、<TCA>が様々な食品の香りを遮断する機能があるのであれば、これまで<コルク臭>として理解している臭いは、もしかして、ワインが完全に無臭な状態の液体になったときに「カビ」、「ぬれた段ボール」、「ぬれた犬」などの臭いがする飲み物なのかもしれない。確かに何年も樽や瓶に過ごした液体があるのとしたら<カビ臭く>ても、おかしくない・・・ (イメージ:Vikki Hart/Getty Imagesより) (ニュース・ソース:NBC Newsより)

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ナパのダックホーンがメンドシーノのカスタム醸造施設を購入

Duckhornを代表するナパ産のメルロー。 (イメージ:The Genuine Kitchenより) ナパの<Duckhorn/ダックホーン>がメンドシーノにあるワイナリー<Rack and Riddle/ラック・アンド・リドル>の醸造施設を購入したニュースが伝わってきた。ダックホーンは<鴨のラベルデザイン>でも有名だが、そのほかに<Decoy/デコイ>、<Paraduxx/パラダックス>、<Goldeneye/ゴールデンアイ>、<Migration/マイグレイション>などと複数のブランドを所有するワイン会社でもあり、特に今回の醸造施設の購入でデコイの生産量を増加する目的があると伝わってきている。 <ラック・アンド・リドル>でスパークリングを醸造する様子。 (イメージ:PressDemocratより) 今回の売り側である<ラック・アンド・リドル>は一般的なワイナリーと呼ぶより、カスタム醸造施設であり、150以上の利用者が独自のワインを醸造するワイナリーである。特に他のカスタム醸造施設と異なり伝統的なシャンパン製法を取り入れたスパークリング・ワイン造りを専門とする醸造施設でもある。今回のワイナリー売却は親会社のEPRプロパティ社が決断した内容で、実際、ラック・アンド・リドルを運営する関係者は今後1年は同施設でビジネスを続けて、その後は新しい施設でカスタム醸造施設のサービスを提供する予定であると説明している。 スパークリングをボトル醗酵を行なう際に活用する専用の最新機械『ジャイロパレット』。 (イメージ:Winegrowersより) 今回は土地と施設の評価額が約2460万ドル(24億円)で取り引きされたと推測されており、親会社が手放すのも仕方がない意見もあるが、ラック・アンド・リドルでは50人のスタッフを雇用しており、150以上の顧客を持つビジネスが早々に重要な施設を手放すのも少し不思議にも思う。記事では取り上げられていないが、おそらく次の引越し先の施設も決まっているのかもしれない・・・一方、買い手のダックホーンは年間で約20万ケースを製造するワイナリーで、今回の施設では低価格設定されているデコイ・ブランドを醸造する予定。今回の施設では約6千トンの醸造キャパシティがあるので、軽く倍以上の生産量が可能になる(1トン=60ケース)。昨年はソノマのアレクサンダー・バレーで400エーカーのリッジライン・ヴィンヤードを購入しており、着々と葡萄栽培量と醸造機能を拡大している様子がうかがえる。もしくはスパークリングをラインアップに加えるのかも・・・ (イメージ:TheKitchnより) (ニュース・ソース:PressDemocratより)

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ワイン醸造技術と手法を検証する<ザ・ワインメーカー・テースティング>イベント

ナパ・バレー・ヴィントナー(NVV)とクーパレージ1912社が共同で第一回目の「ザ・ワインメーカー・テースティング」イベントを開催した。このイベントの目的は現代のワイン醸造の技術や手法を検証し、情報を共有することである。昨年の夏にNVV会員のワイナリーの協力を要請し、それぞれのワイナリーが独自に行なっているワイン醸造の技術や手法を記録していただき、それをこのイベントで発表してもらった。今回の第一回目では14種類の異なった技術や手法を個別の会場で代表者がプレゼンを行ない、イベントの参加者は自由にそれぞれのプレゼンを聞くことができた。 主催者側からはどの技術や手法を推奨するのかは避けたが、プレゼン内容で大体の方向性を読み取ることはできたと参加者のコメントで伺えた。 いくつかナパの醸造家が取り入れている技術や手法を紹介しよう。 (イメージ:Pellenc Australiaより) まずは畑から、ある畑では手積みの葡萄と収穫機で積まれた同じ葡萄を別々に同じ手法で醸造し、味わいや香りを比較する実験を行なった。この実験では味わいより、香りに関して違いが現れたと参加のコメントが集中した。 (イメージ:Hein on Wineより) 次にこのブログでも度々紹介させていただいているたまご型コンクリート醗酵・醸造タンクとプラスチック製の<T-Bin>と呼ばれる多くのワイナリーが活用する醗酵タンクの比較を2012年オークヴィルAVA産のメルローで行なわれた。コンクリート製とプラスチック製の大きな違いは温度の違いであったので、プラスチック製のタンクには温度管理ができる装置を付けた。また全体の容量の違いがあったが果汁と果皮の割合は同じ用に設定した。実験の結果、一つはよりフルーツの味わいが強調されており、もう片方はまだフルーツの味わいが若い・青いように感じられたとコメントがされていた。 (イメージ:Dubois Agrinovationより) (イメージ:MoreWinemakingより) ナパのホーニング・ワイナリーではソーヴィニヨン・ブランをステンレス・タンクを使用し3つの異なった酵母菌で醗酵する実験を行なった。一つは『VL3』菌で27日間の醗酵、また『VL1』菌で24日間の醗酵、最後は『Alchemy1』菌で20日間の醗酵を行なった。同じ畑で栽培された葡萄でも青草やハーブの特徴が強調されたものもあればシトラスやメロンの特徴が強調される違いが出てたとコメントが出ていた。 リーが底のに沈んだのを見えるように作られた樽。 (イメージ:Mora’s Fine Wineより) セント・へレナ産のカベルネ・ソーヴィニヨンを利用して<リー>(シュール・リー手法)の実験が行なわれた。リーは酵母が糖分をアルコールに醗酵する際に役目を果たした死んだ菌が醗酵・醸造タンクの底に沈み澱として溜まる。この澱にはワインの味わいに特徴を加えることができ、澱を取り除く醸造家もいれば、澱に浸けたまま熟成を続ける醸造家もいる。<シュール・リー手法>は澱を活用した醸造方法である。今回の実験では澱がタンクの底に沈んだ後に11月から2月の間、週に1回、中身をかき混ぜる手法とそのままかき混ぜない手法の実験結果を比較した。かき混ぜない方はブラックベリーの味わいが強調されていて、かき混ぜた方はフルーツの味わいの他に複雑な様々な味が加わったことがコメントされていた。 澱をかき混ぜるいる様子。 (イメージ:blog.vino.hrより) この他には葡萄の圧搾具合を比較する実験や熟成樽を使用する前に水に漬け込む手法、葡萄仕分けのマニュアル化や機械化、など日頃ワインメーカーが活用する技術や手法の良し悪しを人それぞれの好みで判断できる実際的なイベントは一般のワイン好きにとっても非常に興味深いイベントと一つで<ワイン・オタク心>を刺激されられる内容だ・・・ (ニュース・ソース:The Drink Businessより)

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