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ZAPの<ジンファンデル・エクスペリエンス>が開催

(イメージ:ZAPより) Zinfandel Adovocate & Producers(ジンファンデルの支持者と生産者)団体が毎年主催する『ジンファンデル・エクスペリエンス』が23日〜25日の3日間サンフランシスコで開催された。ハイライトである<ジンファンデルの最大規模のテースティング・イベント>は今回は会場を大型展示場のフォート・メイソンからゴールデンゲート・ブリッジ(サンフラン側)のプレシディオ公園内の会場が移動となった。 これまでは一ヶ所の大型展示会場で生産者がアルファベット順でブースが並ばれていたところ、今回は3つ会場でそれぞれ異なったテーマのテースティング会にアレンジされた。1つは<産地別>で、1つは<味わい別>、そして<ヴィンテージ別>の3つテーマ。プレシディオ公園内の3つの会場でそれぞれのテースティング会開催され、一回のテースティング(約2時間)には上限350人の参加者に定め、時間がきたらシャトルバスが次の会場に移動さてくれるシステムで実施した。 これまでは大型展示場に数千人の来場者が一度に会場を埋め尽くし、ブースからブースへの移動が困難で、来場者および出展者側からも不満が多く出ていたことからこのようなシステムを導入した。会場の外には人気のフード・カートが数多く出ており、テースティングの合間にワインにマッチする料理をつまむことも可能にした。 (イメージ:Wine Oh TVより) この他にも恒例の<人気シェフたちが用意したジンファンデルとのペアリングしたディナー>、<ワインメーカー・セミナー・ランチ>、<ワインメーカー・オークション・ディナー>なども開催された。その中で今回のセミナーはカリフォルニアの歴史的葡萄畑保護グループがジンファンデル種で有名な歴史的な3つの畑の所有者とその畑の葡萄でワイン造りを行なっている生産者をゲストに呼び、レーベンズウッドの創業者・ワインメーカーのジョエル・ピーターソン氏が進行役としてパネル・ディスカッションと試飲会が行われた。 (イメージ:examiner.comより) 今回、紹介された畑とそこで栽培された葡萄でワイン造りを行っている生産者: Kirschermann Vineyard/カーシャーマン畑(ロダイ)1910年〜 Arnot-Roberts Bedrock Wine Company Newsome Harlow Carlisle Winery and Vineyards Turley Wine Cellars  (イメージ:simplehedonisms.comより) Bedrock Vineyard/ベッドロック畑(ソノマ)1880年〜 Ravenswood Wilde Farm Dashe Cellars Rudius Enkidu (イメージ:Wilde Farmより) … Continue reading

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ワイン・ニュースのまとめ

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。 2014年の一発目は正月休みの間におきたワイン関連のニュースでスタートします。 *** (イメージ:Wine Australiaより) 北半球は冬真っ只中だが、南半球は2014年ヴィンテージの収穫時期は数週間後に開始するが、オーストラリアからは先行きが心配してしまうようなニュースが・・・ 豪州の大手ワイン会社3社のAccolade Wine/アコレード・ワイン社、Pernod Ricard/ペルノ・リカール社、Treasury Wine Estate/トレジャリー・ワイン・エステート社は共に葡萄の仕入価格を最大で50%引き下げると昨年の12月に発表をおこなった。豪州ではワインのオーバーストックと販売が伸び悩むとここ数年の実績が理由として仕入価格の引き下げを行なったと推測される。2011年の干ばつを皮切りに豪州ワイン産業は一時の成長から下降傾向が続いており、葡萄の価格が一時より立て直し上昇傾向であったが、昨年年末の大手ワイン会社の発表は農家にとっては死活問題で、このまま葡萄栽培を続けることができるのかが問われてしまうほのの事態になっている。 すでにシャルドネ種とモスカット種の仕入価格が最も大きく落ち込むと発表が出ている。この事態を踏まえ、白ワインを専門に栽培している北西ヴィクトリア産地の葡萄農家協会の代表者は多くの葡萄農家に影響が出ると予測しており、このまま葡萄収穫を行なわず、必要な手続きを行なう農家も出るとも予測している。特に残念なことは葡萄そのものには特に質も問題はなく、オーストラリア全体で見るとワインの評価が高まっていることが実態。 急激に成長したオーストラリアのワイン産業が一旦リセットする意味で仕方がないことなのか、それとも何か産業全体の巻き返しか、葡萄農家への救済策がとられるのを待って我慢するのか、重大な判断が多くの農家に迫っていることだけは確かだ・・・ (ニュース・ソース:ABCより) *** (イメージ:The Wall Street Journalより) フランスのソーテルヌ産地でも重大な判断が迫っている。ソーテルヌはセミョン種とソーヴィニョン・ブラン種の葡萄で造られる貴腐ワインが真っ先に頭に浮かび、極甘口でデザートワインとして味わわれているワインを連想すると思う。有名な生産者としてはシャトー・ディケムが挙げられる。 ソーテルヌ産地は5つの村(ソーテルヌ、ボンム、フォルグ、ブレイニャック、バルザック)で構成されおり、ボルドー南部の<グラーヴAOC>の一部となっている。実はアルコール度数が13%以上の甘口貴腐ワインのみが<ソーテルヌAOC>の表記を許可されており、同じ生産地でその他のスタイルの白ワインはすべて大まかな<ボルドー・ブランAOC>の表記を使用する。 ここ数年、甘口貴腐ワインの業績が伸び悩んでおり、ソーテルヌでは上質は<ドライ・スタイル>の白ワインも生産していることを認知してもらうために、<ドライ・スタイル>の白ワイン限定に、大まかな<ボルドー・ブランAOC>よりも更に産地を特定できる<グラーヴAOC>の表記を使用し、売り出す案が出ている。 これに待ったをかけているのが、ソーテルヌ産地を代表する甘口貴腐ワインを造る生産者たち。隣のセロンAOCでもおきた現象で、同じように<グラーヴAOC>の表記を許可した後に、多くの生産者が甘口貴腐ワイン造りから離れてしまい、<ドライ・スタイル>専門にスイッチしてしまったのである。当然、ソーテルヌ産地の5つの村の生産者も、市場がドライ・スタイルを求めているのなら、そっちに切り替える生産者も出てくると考えられ、伝統的な貴腐ワインを扱う生産者が減少する可能性もある。 伝統を守り続けるのか、それとも市場の需要を追って生産をおこなうのか議論が高まるような気がする・・・ (ニュース・ソース:Decanterより) *** (イメージ:My Beautiful Adventuresより) 最後はカリフォルニアから。特にニュース性はないが、国内でもお馴染みのRavenswood/レイヴェンズウッドの創業者、元ZAP(ジンファンデル・アドヴォケート&プロデューサー)の代表、そして現在はワイン・グループ会社大手のコンステレーション社でシニア・ヴァイス・プレジデントを勤めているジョエル・ピーターソン氏がDrink Business誌のインタビューでカリフォルニア特有の品種の一つ、<ジンファンデル>の今後の展開を予測する内容を公開した。 ピーターソン氏は<ジンファンデルのゴッドファーザー>と呼ばれることもあり、リッジのポール・ドレーパー氏と共に30年以上、ジャグ・ワイン(バルク・ワイン)から始まった葡萄がプレミアム・ワインに使用されるカリフォルニアを代表する品種に仕立てた貢献度は誰もが認めている。 レイヴェンズウッドやリッジはジンファンデルの扱い方に対して研究を1970年代から重ねてきた。ピーターソン氏は当初のジャグ・ワインから<オールド・ワールド>スタイルでプレミアム・ワインとして理想とされる12.5%~14%のアルコール度数のワイン造りに取り掛かった。一方で<ジンファンデルの誕生地>と呼ばれるアマドール郡では遅積みの超熟成でアルコール度数16%のワイン造りが盛んに行なわれていた。結果的に90年代に入るとピーターソン氏が目指していたスタイルと超熟成スタイルの中間あたりを<Turley/ターリー>が表現することに成功し、ジンファンデルとして初めてロバート・パーカー氏から100ポイントを<Turley 1994 Hayne Vineyard Zinfandel>が獲得した。それでもピーターソン氏にしてみれば、ターリーのワインはオーク樽臭が強く残り、高いアルコール度数のワインであったことから更に研究に取り掛かり、一方でパーカー好みで高い評価を得られるのであればターリーのスタイルを再現しようと多くの生産者が<フルーティ>や<ジャム感覚>のジンファンデルが多く造られるようになった。このトレンドが2009年まで続いたが、2010年と2011年は気温が上がらず超熟成にジンファンデルが足しなかったことや新たなスタイルに挑戦する若手のワインメーカーが現れ、ピーターソン氏が目指していたジンファンデルへの動きが高まった。 (イメージ:Cellar Trackerより) 現在は大きく2つの分野での研究が盛んに行なわれている。まずは長期貯蔵向きのジンファンデルを造ること。そもそもジンファンデルは若い、早飲みに適していると思われていたが、長期貯蔵を考慮し十分に酸とタンニンの抽出を行なえば貯蔵向けのワインを造ることも可能とわかった。もう一つはフランス製オーク樽よりアメリカ製オーク樽のほうがジンファンデルの樽熟成に向いていることが試験で明らかになり、これまでフランス製を使用していたリッジでもアメリカ製にスイッチした傾向が進んでいる。 … Continue reading

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ソノマの最新AVA<Moon Mountain District>

(イメージ:Kamen Estateより) 10月にソノマの最新AVAとして認定を取得した<Moon Mountain District AVA/ムーン・マウンテン・ディストリクト>で活躍する葡萄生産者の特集がOrganic Wine Journal誌で紹介された。 栽培家の名前は<Phil Coturri/フィル・コトゥーリ>氏。ソノマでは<Coturri>の名前はアメリカのオーガニック・自然派ワイナリーのパイオニアの一つである<Coturri Winery>で知られており、父のレッド氏が1961年に開業し、その後、兄のトニー氏がワイン造りを専門に、フィル氏は葡萄栽培を専門に活動するファミリー・ワイナリーの一員である。 (イメージ:Winery Sixteen 600/Facebookより) フィル・コトゥーリ氏はいち早く葡萄栽培に関してオーガニックとビオディナミ認定を取得しており、完全に合成肥料、除草剤、殺虫剤、殺菌剤を使用しない有機栽培を続けている。家業のワイナリー以外にソノマを拠点にヴィンヤード・コンサルタント業を営んでおり、総400エーカーの畑を管理者として40年間活躍している。 今回AVA認定を取得したMoon Mountain District(MMD)には11ワイナリーが営業しており、40のヴィンヤード(約1500エーカー分)が存在しており、その内の約半分の畑でフィル氏が管理者またはコンサルタントとして関わってきている。 (イメージ:Wine Follyより) MMDの位置をおさらいすると、ナパ・バレーの西側またはソノマの東側にそびえ立つのが標高2200フィートのマヤカマス山脈内に位置する。この山脈はナパとソノマの境界線となっており、MMDはソノマ側の最南端に位置する産地で、産地の地形が三日月に似て、また斜面には月面のようにクレーター上の形が無数にあることから産地名にムーンが付いているとの説がある。 (イメージ:SomonaCounty.comより) 土壌は赤色で火山灰の層がいくつか重なり、上層はローム質と火山灰のブレンドの土壌で、ミネラル質が多く含まれている。また、急斜面が特有の粒が小さめだが、濃縮された味わいの葡萄が栽培することが可能。MMD産地を代表する葡萄品種はジンファンデル、メルロー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーが多く見られる。 (イメージ:Kamen Estateより) MMD内で最も重要視されているのがMonte Rosso Vineyard(英語でRed Mountain)で1886年に葡萄栽培が開始されたと記録が残っている。70年代に若き頃のフィル氏はこの畑で葡萄栽培を学び、常にMMDの急斜面や土壌をホームコートとして40年近い付き合いを続けている。ちなみに現在のMonte Rossoのオーナーはソノマの大手ワイナリーのE&J Gallo社でRavenswoodの創業者のJoel Peterson氏の息子さんのMorgan Twain-Peterson氏のBedrock Wine Co.などが<オールド・ヴァイン>ジンファンデルをリリースしている。このほかにもKistlerやTurleyなどがMMD産の葡萄でワイン造りを行なっている。 (イメージ:Hawk Wakawaka Wine Reviews/Facebookより) Coturri … Continue reading

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2013年の収穫レポート総括(その2)ジンファンデルに異変?

(イメージ:LoCA LodiWineより) 先週はSFクロニクル紙のカリフォルニア葡萄収穫シーズンの総括を紹介したが、今回はWines and Vines誌の総括を紹介します。 カリフォルニア州全土を網羅する葡萄農家の支援組織<Allied Grape Growers社>の集計によると、2013年の総収穫量が400万トンに達すとわかった。2012年に近い収穫量で、ロダイ近郊の畑からの収穫量が大幅に伸びたことが集計でわかった。 Allied Grape Growersの代表によると今年の収穫量は更に大きくなってもおかしくなかったが、醗酵タンクに空きがなかった醸造所が多かったため、収穫できずにそのまま葡萄の木に付いたままの葡萄も多かったと説明している。特に品種別ではジンファンデル種に放置被害が多く、約25%の総栽培量が未収穫または収穫されたがワイン造りに採用されなく処分された。これまで<オールド・ヴァイン>として需要が高かったジンファンデルの木でも、葉っぱが赤くなった木からは葡萄は収穫されなかった例もあったと報告が入った。 <オールド・ヴァイン>のジンファンデルで、葉っぱが赤くなった木。 (イメージ:FanucchiVineyardsより) 厳選されたジンファンデルを複数の産地から集めてワイン造りを行なっている<ターリー・ワイン・セラーズ>のワインメーカーによると今年のジンファンデルは熟成度にバラつきがあったと話している。特にロダイとアマドール産地の葡萄にバラつきが目立ち、約1割程度の葡萄が仕分け段階で品質を考慮し除くことがあるが、今年のロダイ産の葡萄の1/4が未使用のまま除かれる事態があったと説明している。バラつきの原因は今のところは不明だが、均等に糖度が構築されない理由にはもう少し葡萄の間引きを行なう必要性があったと想定できる。 また、ジンファンデル種の収穫の最中にカベルネ・ソーヴィニヨン種が予定よりも早く収穫のタイミングに達し重なったため、タンクの空き具合を考慮して、カベルネを優先したワイナリーがターリーを含めて多く存在したとがわかった。この結果としてジンファンデルが未収穫の状態になった。 2年続けて豊作を経験したターリーはナパのアトラス・ピーク地区のジンファンデルを先週収穫し、これですべての2013年分のジンファンデルの収穫を済ませた。予想外の出来事がいくつか重なったが、ジンファンデルの2013年ヴィンテージは高いクオリティのワインが出来上がることを期待している。 ちなみに、2012年には44万8039トンのジンファンデルが収穫され、カリフォルニアではカベルネ・ソーヴィニヨンに続いて第2位の収穫量をほこる赤ワイン用の葡萄。 <ホワイト・ジンファンデル>のイメージを覆そうと造ったターリーの新しい試みの一つ。 (イメージ:CellarTackerより) このほかに総括として、Allied Grape Growersではワイナリー側に更なる改善の必要性を訴えている。葡萄生産者側は海外から輸入されるバルクの葡萄に対しての競争力を高めるために、栽培量を増やしているが、ワイン醸造者側は増えた葡萄を処理するためのそれなりの設備への投資やプロセスの改善ができてないと指摘している。内陸のセントラル・バレーなどに製造拠点を構えている大手ワイン会社はそれなりに設備投資や改善を行なっているが、その他の産地、特に沿岸部産地では投資や改善が遅れていると実態を説明している。 最後は、多少の葡萄の熟成度にバラつきがあったロダイ産地が更に栽培量が伸びる可能性があるとAllied Grape Growersの関係者は期待を示している。ロダイは葡萄栽培産地区分ではサン・ホアキン郡の北部とサクラメント郡の南部が含まれる<District-11>に入り、今年は記録的な葡萄栽培量の報告が入っている。昨年の76万7400トンの収穫を記録し、この数字は上回ることは確実と見込まれている。ちなみにセントラル・バレーのマデラ郡、フレスノ郡、アルパイン郡、モノ郡、インヨ郡で構成される<District-13>は、2012年では121万5393トンの収穫量を記録しカリフォルニアでは現在最大の栽培地区となっている。 (イメージ:Active Rainより) <葡萄の生産者側>の立場と<ワイン製造者側>の立場が異なることは理解できるが、このレポートでもタンク不足が取り上げられワイン製造者側の責任が問われる様子も伺えられるが、2010年と2011年は不作でタンクの必要性どころか、存続までも問われたワイナリーも多かったため、2年続いた豊作に対して準備不足は否めないが、ワイン製造者側だけを責めるのも可愛そうな気がする。ターリーが葡萄の熟成にバラつきがあったコメントから推測して、少し丁寧に間引きを行なって、無理に大量収穫を行なわなくても良かったのではないかとも考えられる。数字を追うのか、品質を求めるのか、この先も立場によって意見が異なる気がする・・・ (ニュース・ソース:Wine and Vinesより)

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パソロブレスの地下水減少で水不足問題

(イメージ:Paso Robles Wine Countryより) 水不足問題に直面しているパソロブレス産地で12件の違反行為に対しての調査が行なわれているとお地元ニュースが伝えた。 パソロブレスでは先月、地元自治体の投票で地下水への新たなくみ上げを禁止する条例を定めた。数十年続いている地下水の減少がここ数年に急激に減っている問題に、葡萄農家、ワイン生産者、地元住民の間で水の使いすぎでの争いが続いている。 パソロブレスでは基本的にはドライ・ファーミングが支流。 (イメージ:David Middlecamp/The Tribuneより) 地元住民は葡萄生産者が増えたことで地下水の資源が大きく減ったことを主張。一方、葡萄農家は地元経済は葡萄農業で支えられており、また、実際には葡萄栽培には想像している以下の水の資源を活用している意見で反論している。また、パソロブレスで中小規模で営んでいる葡萄畑やワイナリーは、地域外からやって来た大規模ワイン企業が生産量を大幅に増やしていることが水資源が急激に減っていること考えている人も少なくない。 パソロブレスの地下水のマップ。赤く示されているほど水が不足している。 (イメージ:Wine and Vinesより) これらの意見をまとめ、地下水の保護と新たな水資源の確保を目指して活動るのがPaso Robles Agricultural Alliance for Groundwater Solutions (PRAAGS)。先月可決した、くみ上げ禁止の緊急条例を定めるなど産地の大事な資源を守りながら、地元経済を支える農業を持続させる2つを両立をさせることに目指している。 今回、違反行為の調査は地元住民が夜間に畑で水を利用している形跡があるとの通報で明らかになった。8月末に定められたばかりの緊急条例に対して葡萄農家と地元住民の間で解釈に開きがあることが明らかになった。まずは新たな水のくみ上げは8月27日以降に植えられた葡萄の木が対象との理解であって、また条例の文面では8月27日以降に植えられた葡萄に木でも、事前に葡萄の木に接ぎ木計画が明らかになっている場合、許可するなどと主張をする生産者もいる。 地元住民も井戸から水のくみ上げが制限されている。 (イメージ:David Middlecamp/The Tribuneより) 一方で昼間ではなく夜間の作業を行ったことや実際にどのように地下水が利用されたのか実態調査がPRAAGSにより行なわれている。違反行為が明らかになった場合、葡萄の木の排除が命じられる。 今週はじめのブログでも紹介したが、パソロブレスはカリフォルニアのワイン産業の成長には重要なポジションに置かれている。ただし、地下水問題が解決できなければ、産地全体にとって死活問題となる。 明るい話題があまり出てこないパソロブレスだが、実際には葡萄産地として更に11ヵ所に新たなAVA(いくつかはサブ・アペラシオン)の開設の動きが盛んになっており、ポジティブな話題もあるのだが、水不足問題が産地全体に大きな影になってきることも確かだ・・・ *** いくつかパソロブレス産のオススメ・ワイン: 1) VinaRoblesのRED4(シラー、ペティ・シラー、グルナッシュ、ムールヴェードルのブレンド) (イメージ:majamaki/intagramより) 2)Hope Family WinesのAustin Hope Syrah … Continue reading

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ワイン・ニュースのまとめ

カリフォルニアのリッジ・ヴィンヤードのポール・ドレイパー氏が先週ドイツで開催されたProWeinで『インスチチュート・オブ・マスター・オブ・ワイン』から<ワインメーカーズ・ワインメーカー賞>の表彰を受けた。 ドイツで開催されたProWeinに参加したポール・ドレーパー氏。 (イメージ:Decanterより) 『インスチチュート・オブ・マスター・オブ・ワイン』はイギリスに本部を構えるワイン醸造家で構成される50年以上の歴史を待つ組織。ソムリエ協会のように有能なワイン醸造に対して<ワイン・マスター>の資格を認定する。<ワインメーカーズ・ワインメーカー賞>は醸造家の中で最も有能なワインメーカーに与える賞で、これまでドレイパー氏以外にスペインの<ピングス>の醸造で有名なピーター・シセック氏とオーストラリアの<ペンフォールド・グランジ>で知られているピーター・ガゴ氏の2名が受賞している。 ドレイパー氏は1969年からワイン造りをカリフォルニアで行なっており、常に高い評価を得ているジンファンデル種に限らず、サンタ・クルーズで栽培されるカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなどの様々は品種を駆使して常にハイ・クオリティーのワインを造り上げている。ご近所のランダル・グラハム氏と同様にワイン醸造に関して数多くの媒体で考えや意見を共有し、常に2人の造るワイン、そして、それを達成するためにとる様々な判断は注目を集めている。カリフォルニアのカルト・ワインは<究極>を追求するワインであるの出れば、ドレイパー氏やグラハム氏のワインは<本格>を追求するワインであり、アメリカを代表する有能なワインメーカーとしてすでに地位を確立している。 リッジの変わらぬラベルはシンプルで愛される理由の一つだが、裏ラベルは醸造方法を細かく説明しており、常に透明性を重要視している。(イメージ:RidgeVineyardsより) 日本専用のリッジのサイトはこちらから (ニュース・ソース:Decanterより) *** ワインメーカーに続いて、次はソムリエの話題。週末に東京国際フォーラムで開かれたソムリエ世界一を決める世界大会の結果発表。優勝者はスイス出身のパオロ・バッソ氏。残念ながら<日の丸戦士>の森覚氏は14位に終わった。ただし、先週のブログで取り上げたカナダ出身のヴェロニク・リヴェストさんは見事2位を獲得。 表彰式の様子がYouTubeにアップロードされているので、どうぞ。 吉本新喜劇または『8時だよ、全員集合』の飲食店のセットが舞台に組まれてて、本当にここでソムリエ世界一を決める大会なのか一瞬疑ってしまう・・・ (ニュース・ソース:日本ソムリエ協会より) *** (イメージ:FINARE VINAREより) 最後はシャンパーニュ地方のアヴィズ地区のドメーヌ・ジャック・セロスが盗難被害にあった。約3,500本、30万ユーロ(3600万円)相当のシャンパンが計画的に貯蔵倉庫から奪われた。これらのワインはアメリカと日本へ輸出する予定であった。日本国内では1本1万5千円~3万円相当の小売価格で販売されいる。ワイン以外にも1万6千枚のラベル・エチケットと1万2千個のコルク・カバーが一緒に奪われ、偽物ボトルに利用されることも関係者は懸念される。ジャック・セロスは年間57,000本のシャンパンを生産しており、自社が所有する畑のみからワイン造りを行なうドメーヌの一つ。 以前にもブログで紹介したことがある『Substance』も盗難被害に一つ。(イメージ:McDuff’s Food & Wine Trailより) (ニュース・ソース:Decanterより)

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<カリフォルニア・トリビドラグ>が誕生

(イメージ:The Chronicle/Lacy Atkinsより) カリフォルニア・ワインを代表する葡萄品種の一つ<ジンファンデル>に関して、また一つ新しい情報が明らかになった。 これまではイタリアで人気の<プリミティーヴォ種>と同じとDNA構成が判明しており、このほかに葡萄品種の原産地はクロアチアであることもわかっている。クロアチアでは<Plavac mali>(プラヴァッツ・マリ)や<Crljenak Kastelanski>(ツァリヘナック・カステランスキ)などの名前で知られている。ジンファンデル研究の第一人者のキャロル・メレデス氏が新たな発見とそれに関連したプロモーション活動に取り組んでいる。 元UC大学デイヴィス校の教授で、現在はナパの<Lagier-Meredith>ワイナリーのオーナーであるメレデス氏はクロアチアのザグレブ大学の研究者の協力を得てクロアチアのダルマティアン地方のスプリトに栽培している葡萄<Tribidrag>(トリビドラグ)または<Pribidrag>(プリビドラグ)がジンファンデルと同じDNA構成を持っていることがわかった。<Tribidrag>のワインは1400年代にアドリア海を渡りヴェネツィアで取引されていた記録が残っており、当時から飲まれていた由緒ある葡萄品種であったことを証明することができた。 この発見を機に<Lagier-Meredith>で造っているマウント・ヴィーダー産のジンファンデルを<Tribidrag>の名所で売り出すことを許可をアメリカのタバコやアルコールを管理するATF取締局から正式に取得した。そして今月から70ケース限定で初の<Tribidrag>が発売されることが決まった。 (イメージ:Lagier-Meredithより) *** クロアチアは近年、観光地としての人気が高まっている。特にクロアチア料理に対する関心が非常に高く、内陸側の肉や野菜料理や沿岸部のシーフードに大きく分かれるみたいだ。また、ワインに関しても近年評価が高まっており、濃厚な赤ワインから爽快な白ワインは少しづつ国内にも入ってきている。 クロアチアの沿岸都市スプリトの街並み。 (イメージ:Wikipediaより) クロアチアの人気料理の一つ「グラーシュ」。リンク先にはレシピも。 (イメージ:The Suburban Peasantより) (ニュース・ソース:SFChronicleより)

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恒例のZAPイベントがサンフランシスコで開催

(イメージ:ZAPより)  1月31日~2月2日の間、第22回目のジンファンデル・アドヴォケート&プロデューサー(ZAP)主催のジンファンデル・フェスティバルがサンフランシスコで開催された。今年は1000人以上の来場者が様々なイベント参加するために訪れた。 今回は日にちによりその日のテーマが決まっており、1日目の<EPICURIA>ではジンファンデルと料理のペアリングを追及するテーマに有名シェフがジンファンデルにマッチする斬新的な料理を披露する。2日目のタイトルは<FLIGHTS>で、セミナー形式でジンファンデルの歴史や文化、様々なジンファンデルのスタイルを学問的に紹介するイベント。今回はメンドシーノ、ソノマ、ナパ、ロダイの4つの産地の代表者が地域別の特徴や違いの解説を行なった。3日目は<WINEMAKERS DINNER>。カサブランカをテーマにVIPディナーとワイン・オークションが開催。30のトップクラスで入手困難のジンファンデルがオークションとディナーの対象となった。最終日にはメイン・イベントの<GRAND TASTING>。190社のワイナリーが参加し、ワインの試飲の他にジンファンデルに関するセミナーや料理のワークショップなども開催された。 (イメージ:ZAPより) 今回のイベントでは初めて2011年のヴィンテージが多くリリースされた。レイヴンズウッドのジョエル・ピーターソン氏によると2011年は涼しい気候だったためアルコール度数が控え目で酸味がはっきりと感じられる仕上がりになっていると説明。ターリー・ワイン・セラーズのヴィンヤード・マネージャーブレンダン・ストーヴァー氏もしっかり効いた酸味が2011年の特徴と同意している。 一方、Historic Vineyard Society主催のジンファンデル産地別の講習会では天候の温度差、アルコール度数の違いを表すワインが選ばれ、解説を伴いながら試飲をすることができた。まずはメンドシーノは栽培期間が最も凝縮された産地で温度差があまり出ず、酸味の出方で違いを感じられる。味わい的に最もピュアなジンファンデルと理解されている。ソノマは最も栽培面積と量が多い産地で地形も多様性がある。気候、海岸からの距離、標高などが様々なスタイルのジンファンデルを造り上げている。環境の変化の多さから、味わい的にもソノマが最もバリエーションに飛んでいる産地と理解されている。ナパに関しては現在はカベルネが代表的な品種だが元々はジンファンデルの方が先に栽培が行なわれていた。ZAPの代表ロバート・ベイル氏にによるとナパは4つの比較対照の中で最も土壌のバリエーションが多い産地であると解説している。味わい的には畑ごとに変化があまり出ず、安定した味わいのジンファンデルと理解されている。最後にロダイは最も古い葡萄の木が4つの産地の中で今だ存在する産地。フィロキセラの害虫被害をまぬがられた数少ない産地に一つ。味わい的にも他の産地では出てこない独特なスパイスや香りがする産地である。 (イメージ:KTVU.COMより) (ニュース・ソース:ZAP、PressDemocrat、HawkWakawakaWineReviewより)  

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2013年注目ワイナリー

明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。 2013年をスタートする投稿にはカリフォルニア発の注目ワイナリーの紹介ではじめてみよう。ワイン・ブランドを確立するのは容易なことではない。だが、年に何社かは注目ワインとしてブレークに成功する。個人的には自分好みのワインや新しいアプローチでブレークするワイナリーを追うって行くのが好きで、今回紹介するワイナリーは昨年のワイン好きのtumblrブログで初めて見かけた気がする。同時に昨年、サンフランシスコ・クロニクル紙で取り上げられ、まだ20代の創業者たちのストーリーやワイン造りに関する考え方を少し覗き見し、そして、年明け早々今度は地元のテレビ・ニュース番組で彼らのストーリーが取り上げられ、これで彼らのブレークを確信した。 1ガロン(3.785リッター)のジャグ・ワイン・サイズ (イメージ:SLO Down Winesより) ワイナリーはSLO Down Wines(スロー・ダウン・ワイン)。20代の3人の仲間が始めたワイナリー。現在は一種類のワインでビジネスを展開している。そのワイン名は「Sexual Chocolate」(セクシャル・チョコレート)、中身はナパ産のジンファンデルとサンタバーバラ産のシラーのブレンド。ワイン名は故・桑名正博氏に対するリスペクトと思いきや、実は由来はエディー・マーフィー主演の映画『星の王子・ニューヨークに行く』で登場するバンド名から取ったらしい・・・ワイン名が変わっているだけでなく、ラベルのデザインがシンプルで印象的。片側は昔ながらのタイプ・フォントでワイン名などの必須項目、もう片側は鉛筆で直筆風のメッセージ。メッセージはワイナリー開業・ワインの話とこのワインをどう楽しんで欲しいかの内容。20代らしい若さがムンムンと伝わってくる内容だ。 通常サイズのボトルと直筆の裏ラベル (イメージ:SLO Down Winesより) 現在はこのワインだけで年、2300ケースを売上げている。今年は「Sexual Chocolate」に続いて第二弾をリリース予定。仮名は「Lover Hammer」でカベルネ・ソーヴィニヨンをフィーチャーしたワインらしい。  *** 彼らにはどこか若手ミュージシャンや若手プロ・アスリートを追うって行く感覚とダブってしまうことがある。独断な見解でないと思うが、マイナーな存在から少しづつメジャー扱いになってくると、こっちも同時に少しづつ興味が薄れてしまう傾向がある。彼らの成功を望んでいるが、知名度が上がることで共感する点も薄れる。ここで紹介することは自分で風船のヒモを手からゆるめている気も・・・(年初めになぜかセンチになってしまっている)完全にブレークしたワイナリーではないので、まずはブレークしてもらって、後々センチに浸りたいと思う。 では、皆さんも2013年をよい一年にしまよう! (ニュース・ソース:ABC News-KGO-TV San Franciscoより)

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<カーリー>が<ターリー>になーりー(そーりー)

上質で高額なジンファンデルで有名なナパのターリー・ワイン・セラー(Turley Wine Cellars)がアマドールのカーリー・ワイン(Karly Wine)を買収した。売却価格は公表されていないが、醸造施設、カーリーのすべてのワイン・ブランド、そして70エーカー(約28ヘクタール)の葡萄畑が含まれる。カーリーのオーナーだったバック・コブ氏は32年間アマドールでジンファンデル栽培とワイン造りを行なっていたが、後継ぎがいなく今回の売却に踏み切った。ターリーはこれまでアマドールの<オールド・ヴァイン>ジンファンデルをラインアップに入れており、ロダイからも葡萄を共有を行なっているためナパの醸造施設に葡萄を運搬するより、アマドールで新たな醸造施設を探すことが急務だった。 (イメージ:Tipple’sBrewsより) ターリーに関して様々なワイン・サイトで取り上げられてご存知の方も多いと思いますので、今回、売却の対象になったカーリーは一度訪れる機会があり、オーナーのコブ氏とも話す機会があった。 アマドールは決して派手やかなワイナリーやテースティング・ルームが立ち並んでいる産地ではない。ワイナリーの敷地にある古い小さな木造の建物がテースティング・ルームであるケースが多い。カーリーも同様にシャンナンドーア・バレーのメイン・ロードから外れた細い砂利道の奥にある年季の入ったワイナリー施設だった。訪れた時は他に来客者はおらず、バックさんを独り占め。全く下調べを行なっていなかったのでどのワインがオススメなのかは知らず、軽い気持ちでテースティングを依頼して一杯目に注がれたマルサンヌを飲んで驚いた。色は透明に近い感じだったが、予想していなかったアーシーなミネラルの苦味やかすかなハーブの味にフルーティーな味わい。その後は赤に移りジンファンデルを何種類かを試した。 試飲し続ける内にバックさんへの質問も増え、栽培方法や醸造方法などマニアックな内容になりつつ、バックさんとのラポールを築けたと思っていたら、逆に引かれてしまったようなリアクション・・・自分の人との人間関係を築くのが下手なところはどうでもよく、カーリーのワインと所有する葡萄畑に非常に関心した。もともとゴールド・ラッシュの頃に葡萄栽培をはじめた土地で、バックさんの前の所有者は1920年代にジンファンデルの栽培を始めたと説明してくれた。一番のお気に入りはSadie Upton Vineyardの<オールド・ヴァイン>ジンファンデル。複雑なスパイスやミネラルの味わいに、ダーク・ベリーのフルーツの味わい。個人セラー用に購入しました。 今回のニュースで一番気になったのが、ターリーはジンファンデルを中心に展開しているワイナリーで、カーリーは様々な<オールド・ヴァイン>がある。Sadie Uptonの他に Warrior’s Fire、Pokerville、Buck’s 10 Pointなどがあり、ターリーのワインメーカーのエーリン・ジョーダン氏もこれらの葡萄でワイン造りを行なうのは楽しみにしていると語っている。だが、その他のローヌ系のマルサンヌ、シラー、ムールヴェードルなどはジンファンデルに植え替えれかもしれないとも述べている。是非ともいくつかのローヌ品種は残していただき、カーリーのブランド名で造り続けていただけるといいのですが・・・ (ニュース・ソース:WineSpectatorより)

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