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<ラ・ターシュ>と同等のソノマ産のワイン!?!

最新号のワイン・アドヴォケート誌でカリフォルニア産地を再度担当することとなったロバート・パーカー氏がいくつかのソノマ産のワインに対してパーフェ クトの100点を与えた。 (イメージ:Peter Michael Winery/Facebookより) まずはイギリス人オーナーの<Peter Michael Winery/ピーター・マイケル>はソノマ・コースト産の2つのピノ・ノワールが100点を獲得した。中にもSeaview Estate Vineyardの<Clos du Ciel>は1990年ヴィンテージのドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンテの<ラ・ターシュ>の味わいが瓜二つとパーカー氏はコメント。そして、同じくSeaview Estate Vineyardの<Ma Danseuse>に関しては「生涯試飲した中で最も有能なピノの一つ」と最高の評価を与えた。 上空から見たソノマ・コーストのSeaview Estate Vineyard。 (イメージ:Peter Michael Winery/Facebookより) ピーター・マイケルのワインメーカーはフランスのシャンパーニュ出身のニコラス・モレー氏。モレー氏はシャンパーニュ地方で代々続くメゾンPierre Morlet & Filsの一族で兄のリュック・モレー氏はナパのMorlet Family Winesで上質なカベルネやピノ造りを行なっている。 もう一つパーカーから100ポイントを獲得したのがソノマの<Donelan Family Wines/ドネラン・ファミリー・ワイン>の<2009 Richard’s Family Vineyard Syrah>。 (イメージ:DonelanFamilyWines/Twitterより) そもそも2000年に<Pax Wine Cellars>として旗揚げワイナリーがパートナー及びワインメーカーのパックス・マール氏と2008年に分かれてから、<ドネラン・ファミリー ・ワイン>に改名。ナパのHdV(ハイド・ヴィンヤードを所有するハイド・ファミリーとブルゴーニュのドメーヌ・ア・エ・ぺー・ド・ヴィレーヌのJVワイナリー )でワイン醸造の腕を磨いたタイラー・テイラー氏をワインメーカーに向かい入れ、前身のPaxと同様に高い評価のワインを造り続けてきた。 ワインメーカーのテイラー氏がRichard’s … Continue reading

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ローヌ地方の葡萄収穫に関する最新情報

ローヌ地方を代表する生産者の一つである<E.Guigal/ギガル社>のワインメーカーであるフィリップ・ギガル氏は今年のローヌ地方の葡萄の品質に関して一般的にあまり好ましくないレポートが出ているが、これに対して異なった見解をギガル氏はThe Drink Business誌に共有した。 創業者のエティエンヌ・ギガル氏から数えて3代目がフィリップ氏。 (イメージ:Nick on Wineより) 主に2013年のローヌ地方の葡萄の品質は<北ローヌ>と<南ローヌ>で違いが出たことを理解する必要と前置きから説明を開始している。ギガル社の場合、ローヌ地方だけでも複数のローヌ産地(AOC)からワイン造りを行なっている。最北端の<コート・ロティAOC>、次はヴィオニエ種で有名な<コンドリューAOC>、<サン・ジョゼフAOC>はシラー種だけでなく、マルサンヌ種とルーサンヌ種が有名、<クローズ・エルミタージュAOC>はシャプティエ社とジャブレ社の拠点でもある、<エルミタージュAOC>は面積は小さいが北ローヌを代表する有名産地。 南は最大面積をほこる<コート・デュ・ローヌAOC>、フル・ボディで濃厚な赤ワインが人気の<ジゴンダスAOC>、ロゼで有名な<タヴェルAOC>、南ローヌでもっとも需要が高い<シャトーヌフ・デュ・パプAOC>からの複数の産地で葡萄栽培、そしてワイン造りを行なっている。 (イメージ:Wine Follyより) フィリップ氏によると<北ローヌ>の収穫シーズンは春先から夏にかけて気温が上がらず、8月の段階でアルコール度数が8%しか出せない葡萄ができてしまっており、心配を兼ねてできるだけ熟成の妨げになる不必要な房は間引きし対応していたが、9月に入って急激に温度が上がり、間引きと温度が上がったことで、逆に非常に質の高い葡萄栽培ができたと強調している。<コンドリューAOC>や<サン・ジョゼフAOC>で栽培された白ワイン用の葡萄は14%~14.5%のアルコール度数に到達する数値でまで糖度が上がり、赤ワイン用の葡萄は13%の度数が得られる数値まで達した。 例年と異なった部分では、通常は<コート・ロティAOC>の葡萄が<エルミタージュAOC>より先に熟成するが、今年はその逆のパターンであった。またすべての北の葡萄収穫を終えたのが10月15日で、その翌日から雨が降り、雨の影響を受けなかったことが幸運だったと説明している。 一方、<南ローヌ>では同じようなギリギリでの一矢を報いる様な逆転劇にはなかった。特に全般的にグルナッシュ種は大きなダメージを受けた。クリュール(花振るい)が起きてしまい栽培量が落ち込み、また、収穫には雨を避けることができずに多少影響が出てしまっている。一方でムールヴェードル種とシラー種へのダメージはそれほど出ていないと加えた。 ギガル社以外にもシャプティエ社も南ローヌの葡萄に関して例年とはグルナッシュ種が最も影響を受けたとコメントをしている。特にシャトーヌフ・デュ・パプ産のグルナッシュは<ピノ・スタイル>に近い味わいになると説明している。 *** いずれにしてもローヌ地方の2013年ヴィンテージは<北ローヌ>に人気・需要が片寄るような気がする。シャトーヌフ・デュ・パプを含めて<南ローヌ>は少し様子を見て、逆に有名どころの生産者のワインは価格面から考えると<買い>なのかもしれない・・・ いくつかのローヌ地方に関するブログを見ていると『Coulure/クリュール(花振るい)』の文字が頻繁に栽培が難しかった理由に挙げている。Wikiによるとクリュールは春に起きる現象らしく、通常と異なった天候や温度などが理由で、葡萄の花が咲かず、受粉ができない。その結果、実が通常よりも成長がバラつきが出て、収穫量に影響を与える問題らしい。特にグルナッシュ種、マルベック種、メルロー種がクリュール被害を受けやすい品種として知られている。他の果実に比べても、葡萄の木に起きやすい現象でもある。 ギガルのコート・ロティの畑は急斜面で栽培が行なわれている。 (イメージ:DomaineGuigal/Facebookより) (ニュース・ソース:The Drink Businessより)

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野球好きのワインメーカー

カリフォルニアでは10月は収穫シーズン終了に向けてラスト・スパートに取り掛かる時期で、同時にメジャー・リーグ・ベースボールもワールドシリーズに向けて各地域を勝ち抜いたチームがプレイオフに入ってラスト・スパートをかけている。昨年と2010年と<サンフランシスコ・ジャイアンツ>がワールドシリーズ制覇するなど最近はカリフォルニアのチームへの期待が高い。今年はカリフォルニア州からはアメリカン・リーグ西地区からは<オークランド・アスレチックス>、そしてナショナル・リーグからは<ロサンゼルス・ドジャーズ>がプレイオフ進出を決めている。そんなロサンゼルス・ドジャーズをこよなく愛する有名ワインメーカーが存在する。 (イメージ:Clapping Vigorouslyより) (イメージ:Qupe Wineより) 日本国内でも人気のサンタバーバラの老舗ワイナリーの一つ<Qupe Wines/クペ>のオーナー/ワインメーカーのBob Lindquist/ボブ・リンドクイスト氏が猛烈なドジャーズ・ファン。リンドクイスト氏のファン度はかなり熱く、常にチームのロゴマークが入った衣装を身にまとい、ワイン・クラブ会員向けにドジャーズ・スタジアムへの野球観戦ツアーを開催するなどドジャーズへの愛着は隠すことなく日頃も過ごしている。 Qupeのオーナー/ワインメーカーのボブ・リンドクイスト氏。 (イメージ:Qupe Winesより) リンドクイスト氏の<ドンジャーズ愛>がQupe Winesからリリースされる限定ワインでも現れた。なんと創業30周年記念に造った<Bien Nacido VineyardのX-Blockシラー>の10バレル(約240ケース)の限定生産ワインのラベルに隠れイメージでチームのロゴマークを加えてた。Qupeとドジャーズの間で特にビジネス関係はなく、リンドクイスト氏本人もドジャーズと問題にならないようにあまり公にしていない。 中央のイラスト・デザインが30周年記念のワイン。 (イメージ:Qupe Winesより) 最後にドジャーズがワールド・シリーズを制覇したのが1988年のシーズン。今年は6月中は最下位に止まっていたが、7月以降は記録的な成績で首位にのぼり着いてからは後を振り返ることなく独走で地区優勝を果たした。この勢いに乗って今年のシリーズ制覇に向けて本命に選ばれている。リンドクイスト氏はドジャーズが優勝した場合には、カーヴェに保管されいるいくつかの1988年産のワインを取り出して祝う予定とか・・・ リンドクイスト氏の遊び心は大好きなスポーツ・チームに止まらず、実は大好きな懐かしのロック・グループの<キンクス>と<ビーチ・ボーイズ>にも隠れイメージで敬意を示している。 左には「LA」の文字、右にはキンクスを表す「K」の文字、中央にはビーチ・ボーイズの「BB」の文字。 (イメージ:Qupe Winesより)  Qupe Wineは独特で印象に残るワイン・ラベルのデザインで多くのカリフォルニア・ワイン愛好家の間で知名度の高いブランドの一つ。また、同時期に開業したピノ・ノワールで有名な<Au Bon Climat>と継続的に協力関係(醸造施設を共有)を続けるなど、サンタバーバラを代表する有名葡萄畑の一つ<Bien Nacido Vineyard>と葡萄供給関係を今日まで続けているなど、長期的な観点でサンタバーバラのワイン産業の成長に大きく貢献しているワイナリーの一つでもある。奥さんと経営しているサン・ルイス・オビスポAVAのエデナ・バレーの葡萄畑<Sawyer Lidquist Vineyard>や奥さんがワインメーカーを勤める<Verdad Wines>ではスペイン原産のアルバリーニョ種やテンプラニニョ種などでのワイン造りに取り組むなどQupe以外にも新たしい試みにも挑戦している。 (イメージ:Qupe Winesより) (ニュース・ソース:Wine-Seacher.comより)

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パソロブレスの地下水減少で水不足問題

(イメージ:Paso Robles Wine Countryより) 水不足問題に直面しているパソロブレス産地で12件の違反行為に対しての調査が行なわれているとお地元ニュースが伝えた。 パソロブレスでは先月、地元自治体の投票で地下水への新たなくみ上げを禁止する条例を定めた。数十年続いている地下水の減少がここ数年に急激に減っている問題に、葡萄農家、ワイン生産者、地元住民の間で水の使いすぎでの争いが続いている。 パソロブレスでは基本的にはドライ・ファーミングが支流。 (イメージ:David Middlecamp/The Tribuneより) 地元住民は葡萄生産者が増えたことで地下水の資源が大きく減ったことを主張。一方、葡萄農家は地元経済は葡萄農業で支えられており、また、実際には葡萄栽培には想像している以下の水の資源を活用している意見で反論している。また、パソロブレスで中小規模で営んでいる葡萄畑やワイナリーは、地域外からやって来た大規模ワイン企業が生産量を大幅に増やしていることが水資源が急激に減っていること考えている人も少なくない。 パソロブレスの地下水のマップ。赤く示されているほど水が不足している。 (イメージ:Wine and Vinesより) これらの意見をまとめ、地下水の保護と新たな水資源の確保を目指して活動るのがPaso Robles Agricultural Alliance for Groundwater Solutions (PRAAGS)。先月可決した、くみ上げ禁止の緊急条例を定めるなど産地の大事な資源を守りながら、地元経済を支える農業を持続させる2つを両立をさせることに目指している。 今回、違反行為の調査は地元住民が夜間に畑で水を利用している形跡があるとの通報で明らかになった。8月末に定められたばかりの緊急条例に対して葡萄農家と地元住民の間で解釈に開きがあることが明らかになった。まずは新たな水のくみ上げは8月27日以降に植えられた葡萄の木が対象との理解であって、また条例の文面では8月27日以降に植えられた葡萄に木でも、事前に葡萄の木に接ぎ木計画が明らかになっている場合、許可するなどと主張をする生産者もいる。 地元住民も井戸から水のくみ上げが制限されている。 (イメージ:David Middlecamp/The Tribuneより) 一方で昼間ではなく夜間の作業を行ったことや実際にどのように地下水が利用されたのか実態調査がPRAAGSにより行なわれている。違反行為が明らかになった場合、葡萄の木の排除が命じられる。 今週はじめのブログでも紹介したが、パソロブレスはカリフォルニアのワイン産業の成長には重要なポジションに置かれている。ただし、地下水問題が解決できなければ、産地全体にとって死活問題となる。 明るい話題があまり出てこないパソロブレスだが、実際には葡萄産地として更に11ヵ所に新たなAVA(いくつかはサブ・アペラシオン)の開設の動きが盛んになっており、ポジティブな話題もあるのだが、水不足問題が産地全体に大きな影になってきることも確かだ・・・ *** いくつかパソロブレス産のオススメ・ワイン: 1) VinaRoblesのRED4(シラー、ペティ・シラー、グルナッシュ、ムールヴェードルのブレンド) (イメージ:majamaki/intagramより) 2)Hope Family WinesのAustin Hope Syrah … Continue reading

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人気官能小説からオリジナル・ワイン

(イメージ:早川書房より) 全世界で9000万部を売り上げたE・L・ジェームズ氏のベストセラー官能小説『Fifty Shades of Grey(邦題:フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ)』の映画化で主役の男女役のキャスティングが決まったことで今月初旬に大きくニュースに取り上げられたが、来月には著者のジェームズ氏が北カリフォルニアのメンドシーノのワインメーカーとパートナーシップを組んで造り上げた赤・白ワインをリリースすることを発表。 (イメージ:Fifty Shades Wineより) 『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』は女子大生と27歳の大富豪の関係を過激なエロチズムを交えて描いた女性向け官能小説3部作。ストーリーの所々にワインは登場し、作者のジェームズ氏によるとワインは小説の中で重要な役割を果たしてると説明しており、自らワイン対して情熱と関心が高く、今回、リリースするワインはジェームズ氏にとって自然で当然な流れのと考えているようだ。 確かにジェームズ氏のウェブサイトでは3部作に登場するワインやワインに関するシチュエーションが解説付きで細かく紹介されていて、ワイン対する関心は確かのようだ。特にBollingerのGrande Annee Rose(シャンパン)は何度も3部作で登場し、主人公の女性の<アナ氏>の名前とワイン名にちなんでいくども登場していると推測できる。 3部作に登場するいくつかのワイン: Bollinger Grande Annee Rose(フランス/シャンパーニュ) Alban Vineyard Roussanne(カリフォルニア/エデナ・バレー) Alban Vineyard Grenache(カリフォルニア/エデナ・バレー) Domaine de la Janasse Vielles Vignes(フランス/南ローヌ) Klein Constantia Vin de Constance(南アフリカ) (イメージ:上からThe Delicious Life、The Gastronomnom、Caro’s Blog、In The … Continue reading

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<補糖>に関して新たな議論が始まった・・・

ワイン・スペクテーター誌のライター、ベン・オドーネル氏が書いたカリフォルニアの<補糖>の法律に関する記事がワイン・ブロガーの間で物議を巻き起こしている。 ワインの<補糖>で使用される糖の種類。 (イメージ:BK Wine Magazineより) まずは簡単に<補糖>の説明。英語ではChaptalizationと呼び、涼しい気候で栽培された葡萄は酸は十分に抽出できるが、糖度が低く出ることがある。糖が醗酵してアルコールになるため、ワインに甘さを加える目的ではなく、十分なアルコール度数に到達し、バランスのあるワインを造るために醗酵を行なう際に糖を補給するワイン醸造技法がある。この技法は国別で許可されており、フランス、スイス、イギリス、カナダ、ニュージーランド、チリ、日本などは<補糖>は許可されており、イタリア、オーストリア、オーストラリア、南アフリカなどは許可されていない。アメリカとドイツは地域によって許可されている場所と許可されていない場所がある。アメリカの場合、ワシントン州、オレゴン州、ニューヨーク州では許可されているが、カリフォルニア州では許可されていない。 昨日、紹介したロワール地方ヴーヴレ村のシュナン・ブランで造るワインでも<補糖>の技法を取り入れ、酸が強い葡萄品種のため、酸味とアルコール+全体の厚みのバランスを考慮し、いくつかのドライからスイートのスタイルのワインを造る。 ワイン・スペクテーター誌でオドーネル氏はカリフォルニアでは<補糖>は違法であることに疑問を投げかけた。年によりカリフォルニアでも涼しい気候の地域では十分に糖が必要な数値まで到達しないことがある。また、実際にこの技法を活用するか否かは別として、そのオプションを法律で制御することはおかしいと述べている。 (イメージ:Corks and Caftansより) <補糖>賛成派の一人にカリフォルニアとオレゴンの2ヶ所でワイン造りを行っているSiduriとNovyのオーナー兼醸造家のアダム・リー氏がいる。ソノマ・コーストやサンタバーバラのサンタ・リ・ヒルズなど涼しい気候の栽培地は特にシラーなどの品種は多少<青い>特徴がでるが、十分な酸は抽出できる。ただ、糖度が19Brixにしか届かず、結果的にアルコール度数が11%以下におさまってしまう。天候に恵まれているカリフォルニアでは<補糖>を行う必要性は少ないが、具体的には1999年、2005年、2011年のヴィンテージ※では<補糖>でワインのバランス調整を行ったと明らかにしている。 (イメージ:The Wine Keyより) ※いろいろな場所でリー氏のコメントを読んでいるとはっきりとこれらのヴィンテージに<補糖>したのか、または合法な<補糖>を行ったのか定かではないが、<補糖>の手段を活用していることは否定していない。ちなみに合法な<補糖>は濃縮葡萄汁を意味し、欠点として葡萄汁なのでワインの味わいを変えてしまう。 一方、多くのワイン・ブロガーは今回はオドーネル氏と同様な考えを持つ人は少ない。大きく2つの反対意見が出ている。まずは地域の<テロワール>にまつわる意見で、<補糖>で自由にいくらでもワインのバランスを調整できるのであれば、産地の特徴が見失ってしまう恐れがある意見。また、もう一つは大手ワイン会社がこの制度を乱用する恐れがあるのではないかとの意見がある。これは葡萄栽培から醸造までに影響を与え、簡単にワインの味わいを調整できるのであれば、農家から醸造家までの専門知識や経験の必要性が薄れてしまう。大量に同じ味わいのワイン造りを行うことが最大の目的なのでれば、機械的なワイン造りに変化する恐れを懸念する声が出ている。 <テロワール>の意見に関しては特に地域の特性を活かして中小規模のワイナリーでプレミアム・ワイン造りに取り組んでいるのであれば単順に<補糖>でバランスを調整することができるのであれば確かに<テロワール>の特徴が活かされなくなる。Siduriのアダム・リー氏が置かれる状況も理解できるが、各年同じような味わいのワインを造り出す義務もなければ、逆にその年の天候などの状況を踏まえ最善のワイン造りを行うことが<テロワール>を意識したワイン造りを行っていることになる。現代のワイン醸造ではいくらでも天候の影響や失敗を補うための醸造技術が存在し、違法でなければいくらでも活用することが出来る。ケース・バイ・ケースで地域の特性を表現するワイン造りを行う醸造家がいれば、コンスタントに人気のスタイルのワイン造りを行う醸造家が存在すると思うが、個人的には両方が存在しても問題はないが、好みとしては<地域の特性>を上手に現すワインを必ずと言っていいぐらい選ぶと思う。 また、今だワインのラベルで原料・手法表記でも常に議論が巻き送るカリフォルニアでは、葡萄栽培から醸造まで透明性で詳細を公表する必要性を感じているワイナリーが少ないため、<補糖>を活用していて正確に公表するのかも疑問に思う。<補糖>技法に関して抵抗はないが、合法にするのであれば、知りたい人には正確にテクニカル情報を公表する義務も法律に組み込んで欲しい。 加える糖を量る様子。 (イメージ:MaisonHarbourより) 繰り返しなるが、昨日、紹介したヴーヴレ村のシュナン・ブラン、もしくはシャンパン、スペインのカヴァ、ドイツのリースリングなどと糖度を表す制度があり、基準に則ってワイン・ラベルにそれを表記する昔ながらのシステムを応用すればそれほど大きな物議にもならないとも思うのだが・・・ ワイン愛好家の間で人気の掲示板Wine Berserkersでもこのテーマに関するスレッドが盛り上げっていて<補糖>の必要性や違法性などに関して様々な意見が飛んでいる・・・関心のある方はチェックしてみてください。 (ニュース・ソース:Wine Spectatorより)

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スクリーミング・イーグルの元代表がソノマのワイナリーとパートナシップを築く

(イメージ:Just Grapesより) スクリーミング・イーグルの元代表のチャールス・バンクス氏がソノマのWind Gap Wineryの運営に参入し、ワイナリーの実権を一部買い取る方向に動いている。 バンクス氏は2000年にサンタバーバラにJonata(ホナタ)を実業家でプロバスケNBAチームのデンバー・ナゲッツやサッカーのイギリス・プレミアリーグのアーネナルのオーナー、スタン・クロンキー氏と始め、2006年には2人でスクリーミング・イーグルの創立者ジーン・フィリップス氏からS・Eワイナリーを購入し、2009年まで代表を務めた。はっきりとした理由はわかっていないが、クロンキー氏とのパートナシップを解除した後に各地のワイナリーに投資するテロワール・セレクション社を設立し、カリフォルニアと南アフリカのワイナリーを運営または資金投資を行なっている。 一方、バンクス氏を向かい入れるWind Gap Wineryのパックス・マール氏もパートナーシップ問題で話題になった経験の持ち主。ソノマのPax Wine Cellars(現在はDonelanにワイナリー名が変更)を2000年にパートナーシップを組んだジョー・ドネラン氏と立ち上げたが、2008年頃にワイナリーの運営に関する意見の違いからワイナリーの買収か解散の裁判ざたが巻き起こり、最終的にはドネラン氏に有利な判決でPax Wine Cellarsを手放す形となった。2006年に問題が決着する前にマール氏が開始していたワイナリーがWind Gap Winery。 涼しい気候で栽培される主にシラー、ピノ・ノワール、シャルドネでのワイン造りを専門とするナチュラル・ワイン系のWind Gapでは近年各方面から高い評価を得ていて、オーナーでワインメーカーであるマール氏は大忙し。心強いパートナーシップをバンクス氏から特に運営面で得られるのであれば、これまでの後味が苦い別れを恐れるのではなく、良い関係が生み出されるのではないかと期待したい。 Wind Gapは近々、新しいテースティング・ルームをソノマのセバストプールのダウンタウンにオープンする。これまでに新たしいパートナシップを成立できるのではないかと予測している。 Wind Gapのピノ・グリはスキン・コンタクト技法(果皮を取り外さないままタンク醗酵を開始する)を活用し、オレンジ・ワインのスタイルの仕上がりになっている。 (イメージ:HoustonPressより) (ニュース・ソース:WineSpectatorより)

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2013年 期待のカリフォルニア・ワイン産地

(イメージ:Wikipediaより) 南カリフォルニアに注目が集まりそうなワイン産地が存在する。ロサンゼルスから北に50キロ行ったところにサンタ・クラリータと言う街がある。巨大ジェット・コースターで人気のアミューズメント施設「シックス・フラッグ」やハリウッド映画から「24」、「ヒーロズ」、「NCIS」など人気海外TVドラマが多くが撮影されるバレンシア・スタジオの所在地として知られている。 昨年9月、このサンタ・クラリータのニューホール市のダウンタウンに初の州公認の共同ワイン醸造施設(ワイン・クラッシュ施設)が開業した。ロサンゼルス郡で最も面積が広いサンタ・クラリータにはすでに30ヶ所ほどの個人ワイン醸造家が存在しており、葡萄栽培も個人使用のスケールで行なわれている。品種は主にシラー種とグルナッシュ種。これまでの個人ワインメーカーは平均で30~60ガロン(ボトル:150~300本)のワインが醸造されているが、今回、建設された新たなワイン・クラッシュ施設により個人ワインメーカーに利用していただき、公認ワイナリー申請を行なっていただき、一般向けへのワイン造りを促す動きが出ている。 共同醸造施設を開設したオーナーが経営するPulchella Winery (イメージ:Yelp/Pulchella Winery/Steve L.より) 現在、サンタ・クラリータにはカリフォルニア州公認商業ワイナリーはワイン・クラッシュ施設のオーナーでもあるスティーブ・レムリー氏のPulchella WineryのほかにAgua Dulce Winery、The Reyes Wineryなどと数は少ないが、アマチュア・ワインメーカーで名を上げている者もいる。地元で知名度を上げているのがRoman Weiser氏のMantis、Chris Carpenter氏のCompa、Whistling Vineyard、Bobcat、One Vine Four Branchesなどがアマチュア・コンペで入賞していたり、地元でガレージ・ワイン造りの名士として評判を獲得している。 CompaワインのCarpenter氏と葡萄畑 (イメージ:LosAngelesTimes/Jay L. Clendeninより) 今月の26日のサンタ・クラリータ郊外のSierra Pelona Valley(シエラ・ペローナ・バレー市)で第一回目のワイン・フェスティバルが開催される。シエラ・ペローナ・バレーは昨年AVA認定を獲得していて大半の商業ワイナリーはこちらに所属している。いずれかは公認ワイナリーの申請を取得したアマチュア・ワインメーカーもこのようなイベントにワインを出展し、地域のワイン産業を広めていく狙いがある。 *** エンターテインメント産業がサンタ・クラリータにもたらした経済効果のおかげで<ゆとりある中間層>が住み移りが盛になって来ている。この現象は地域のワイン産業を支えるのにも、もってこいの機会である。あとは上質なワイン造りを行なっているアマチュア・ワインメーカーが一般向けにワインを提供することができれば北カリフォルニアで起きている、大手企業からブティック・ワイナリーが共存する多様性のあるワイン産業作りが見えてくる。今年に入ってロサンゼルス・タイムス紙とローカルタウン誌のLAistでもサンタ・クラリータが取り上げられており、今後への期待度が高まっていることは確かだ。 サンタ・クラリータのガラジストの一つOneVineFourBranches (イメージ:OneVineFourBranchesより) (ニュース・ソース:LosAngelesTimesとLAistより)

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SFクロニクル 2012ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー

左から:ダンカン・アーノット・マイヤー氏とダンカン・アーノット・マイヤー氏 (イメージ:SanFranciscoChronicle/Erik Castroより) サンフランシスコ・クロニクル紙のワインメーカー・オブ・ザ・イヤーにArnot-Roberts(アーノット・ロバーツ)の二人が選ばれた。昨年、このブログでも度々登場。特にカリフォルニアでは珍しい品種の葡萄でワイン造りに関する投稿は必ずと言ってArnot-Robertsの名前があげられてと思う(リボッラ・ジャッラ、トルソー、ガメ)。そんなカリフォルニアの中で斬新な葡萄品種でワイン造りを行なっているこの二人組みのワインメーカーがこのようにスポットライトが当てられるのはうれしい限り。 Duncan Arnot Meyers(ダンカン・アーノット・マイヤー氏)とNathan Lee Roberts(ネーサン・リー・ロバーツ氏)は子供からの知り合いで二人ともナパ育ち。マイヤー氏はマーガリット・モンダヴィ(ロバート・モンダヴィの奥さん)の孫で、母親はモンダヴィ・ワイナリーの専属シェフとして働いていた(おそらくマーガリット・モンダヴィ氏の最初の結婚相手との娘さん)。一方、ロバーツ氏の父親はナパで有名なワイン樽製造会社の代表。マイヤー氏は大学卒業後Caymus、Groth、Acacia、Kongsgaardなどのワイナリーでワイン造りの経験を積み重ね、ロバーツ氏は父親のワイン樽会社に就職する。2001年にソノマのヒールズバーグの倉庫でワイナリーを立ち上げる。初年度はシラーを約100ケースを生産。当初から涼しい気候で栽培された葡萄でワイン造りを行い、当時のナパ・ソノマを代表するフルーティーでパワフルなワインとは間逆の控え目で繊細な味わいが特徴で、アルコール度数が低いスタイルのワインを造り続けていた。 (イメージ:FarOutCityより) 2008年にソノマ・コーストのClary Ranch産のシラーで造られたワインがレストランやワインショップの間で注目を浴びるようになり、大きなブレークのきっかけを作る。現在は13種類のワインをカリフォルニアの様々な産地からカベルネ、ピノ・ノワール、シラー、シャルドネからリボッラ・ジャッラ、トルソー、ガメなどの珍しい品種を駆使し、ナチュラル・ワイン・メーキングの醸造方法で行なっている。年間総生産の2,700ケースは創業当初の同じ倉庫で、スタッフを雇わず、二人だけで行なう。現在、40代の二人は今後のナパ・ソノマのワイン・スタイルを変える影響力を持つワインメーカーとして今後も注目される。現在はインターネット販売といくつかのワインショップ、そして地元のレストランでワインを手に入れることができる。 ロゴマークはマイヤー氏の祖母マーガリット・モンダヴィ氏の作品。 (イメージ:Arnot-Robertsより) (ニュース・ソース:SanFranciscoChronicleより)

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2013年注目ワイナリー

明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。 2013年をスタートする投稿にはカリフォルニア発の注目ワイナリーの紹介ではじめてみよう。ワイン・ブランドを確立するのは容易なことではない。だが、年に何社かは注目ワインとしてブレークに成功する。個人的には自分好みのワインや新しいアプローチでブレークするワイナリーを追うって行くのが好きで、今回紹介するワイナリーは昨年のワイン好きのtumblrブログで初めて見かけた気がする。同時に昨年、サンフランシスコ・クロニクル紙で取り上げられ、まだ20代の創業者たちのストーリーやワイン造りに関する考え方を少し覗き見し、そして、年明け早々今度は地元のテレビ・ニュース番組で彼らのストーリーが取り上げられ、これで彼らのブレークを確信した。 1ガロン(3.785リッター)のジャグ・ワイン・サイズ (イメージ:SLO Down Winesより) ワイナリーはSLO Down Wines(スロー・ダウン・ワイン)。20代の3人の仲間が始めたワイナリー。現在は一種類のワインでビジネスを展開している。そのワイン名は「Sexual Chocolate」(セクシャル・チョコレート)、中身はナパ産のジンファンデルとサンタバーバラ産のシラーのブレンド。ワイン名は故・桑名正博氏に対するリスペクトと思いきや、実は由来はエディー・マーフィー主演の映画『星の王子・ニューヨークに行く』で登場するバンド名から取ったらしい・・・ワイン名が変わっているだけでなく、ラベルのデザインがシンプルで印象的。片側は昔ながらのタイプ・フォントでワイン名などの必須項目、もう片側は鉛筆で直筆風のメッセージ。メッセージはワイナリー開業・ワインの話とこのワインをどう楽しんで欲しいかの内容。20代らしい若さがムンムンと伝わってくる内容だ。 通常サイズのボトルと直筆の裏ラベル (イメージ:SLO Down Winesより) 現在はこのワインだけで年、2300ケースを売上げている。今年は「Sexual Chocolate」に続いて第二弾をリリース予定。仮名は「Lover Hammer」でカベルネ・ソーヴィニヨンをフィーチャーしたワインらしい。  *** 彼らにはどこか若手ミュージシャンや若手プロ・アスリートを追うって行く感覚とダブってしまうことがある。独断な見解でないと思うが、マイナーな存在から少しづつメジャー扱いになってくると、こっちも同時に少しづつ興味が薄れてしまう傾向がある。彼らの成功を望んでいるが、知名度が上がることで共感する点も薄れる。ここで紹介することは自分で風船のヒモを手からゆるめている気も・・・(年初めになぜかセンチになってしまっている)完全にブレークしたワイナリーではないので、まずはブレークしてもらって、後々センチに浸りたいと思う。 では、皆さんも2013年をよい一年にしまよう! (ニュース・ソース:ABC News-KGO-TV San Franciscoより)

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