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カリフォルニア2011<苦戦のヴィンテージ>の評価

カリフォルニアの2011年ヴィンテージは<苦戦のヴィンテージ>として業界では語られる。この<苦戦のヴィンテージ>からいよいよの赤ワインがリリースされる時期になっており、ワイン専門誌では徐々にその正体を明らかにしている。 (イメージ:Dutton-Goldfield Winery/Facebookより) まずは<苦戦のヴィンテージ>の由来を振り返ってみよう。2011年と言えば国内では東北での震災の年で津波被害からの建て直しや放射能漏れなどと日本全国で景気の冷え込みが長期に続いたが、カリフォルニアでは違った意味の冷え込みが長期に続き、葡萄栽培に関して多くの農家が苦戦した。 春先には北カリフォルニアでは雨が4月に入っても治まらず、つぼみ/芽の開花が大幅に遅れた。中央や南カリフォルニアに関しては春先には同じく気温が上がらず、霜の被害がパソロブレスからサンタバーバラの畑で発生し、春先の段階ですでに大半の葡萄を失った農家は少なくなかった。 カリフォルニア全土で葡萄の生長は出遅れ、しかも例年より涼しい夏となっていたが、9月まではどうにか多少希望が持てるシーズンになると思われていたが、10月の始めに大型の豪雨が北カリフォルニアを長期に襲い、収穫間近の品種の多くにはカビが付き腐敗果が多く出てしまった。  (イメージ:VML Winery/Facebookより) 特に北カリフォルニアでは<10月4日>が豪雨の開始日として、この前に収穫できた畑は、そこそこ安定感があるワインを造りことができたが、これ以降の収穫した畑は腐敗果交じりでバラつきが出るワインに仕上がった認識である。通常の年であれば10月初旬ではカベルネ・ソーヴィニヨンやジンファンデルが未収穫で残るが、2011年は春先に雨が続き、夏も涼しかったため、すべての品種の成長に対して遅れが出てしまい、通常では収穫済みであったはずのピノ・ノワール種やシャルドネ種の収穫のタイミングがちょうど豪雨の時期と重なってしまった。 腐敗果は貴腐ワインを造る目的でなければ、葡萄農家泣かせの事態。表面に少しの湿気が存在するだけでカビは成長してしまい、正直、腐敗が進んでいなければ、簡単な検査では見分けることもできない。しかも、一般の収穫作業員は腐敗が明らかでなければ、仕分けることできないことから、除かれないまま醸造所に運ばれる。醸造を始める前に、最後の葡萄の仕分けの工程がある。当然、上質なワインを造るのであれば葡萄の水洗いや殺菌などはもっての外で、仕分機のコンベアベルトで流れてくる葡萄を見て・触って、取り除くしかない。十分な資金があり、仕分けの作業員を増やし、時間をかけてできるワイナリーであるのなら、腐敗果の取り除きが可能だが、中小規模で少人数で行なっているワイナリーにはどうしても欠けてしまう作業となってしまう。 (イメージ:Kanzler Vineyard/Facebookより) ワイン批評家の間で2011年ヴィンテージの特にピノ・ノワールの味わいの感想に<カビ臭い>の表現が連発されている。また、10月初旬の豪雨で腐敗果の恐れを察知し、完全に熟す前に収穫した栽培家も多くいたため、<タンニンが苦く>出てしまった感想も多くあげられている。この<カビ臭さ>と<苦いタンニン>はいくら熟成期間を経ても消すことができない要素であることは専門家の間で認識されている。修正が効かないワインに仕上げてしまったことから、2011年ヴィンテージにはワインの一生涯に残る特徴が刻まれ<苦戦のヴィンテージ>のレッテルが付いてしまうのもどこか魅力的にも感じてしまう・・・ 一方、10月の豪雨を免れたパソロブレスやサンタバーバラ産のワインには北カリフォルニアほどバラつきがない感想が出ている。ただし、春先の霜被害で多くの収穫量を奪われたことから生産者は決して喜んではいない。 また、決して2011ヴィンテージがすべて劣っていると言う意味でもなく、上質なワイン造りに取り組んでいるワイナリーはあえて腕の見せ所と感じて細かい箇所まで気を使い、バランスのいいワインを造っている。販売が開始されたばかりのヴィンテージなので、苦戦したワイナリーを紹介するより、安定感のある上質なソノマ産のピノ・ノワールをいくつかを紹介しよう。 *** ワイン・エンスージアスト誌で高い評価を獲得した2011ヴィンテージのソノマ産のピノ・ノワール:Williams Selyem、Merry Edwards、Paul Hobbs、Rochioli、Lynmar、Dutton-Goldfield、Joseph Phelps、Failla、Flowers、 Freeman、Sojourn、Siduri (イメージ:Zinfandel Chronicles、Dutton-Goldfield Winery/Facebook、William-Selyem/Facebook、Lynmar Estate/Facebookより) ワイン・スペクテーター誌で高い評価を獲得した2011ヴィンテージのソノマ産のピノ・ノワール:Aston、Kanzler、Meiomi、Reuling、Auteur、Kosta Browne、Mueller、Sonoma-Loeb、Venge、Belle Glos、Peter Michael、Patz & Hall、Saxon Brown、Robert Stemmler、VML、Walt、August West、Paul Hobbs、Lynmar (イメージ:Schrader Cellars、Kanzler Vineyard/Facebook、Gastrobits、Mueller Winery/Facebookより) … Continue reading

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サステイナビリティ認定ワイン

(イメージ:SIP Certifiedより) オーガニック農法やバイオダイナミック農法の認定のほかに今カリフォルニアではSIP Certified認定(Sustainability in Practice/サステイナビリティ・イン・プラクティス)がワイン業界に取り入れられており、SIPのマークが入ったワインが少しづつだが増えている。 1996年頃に始まり、2008年に正式に認定組織として活動を続けているSIPは農作物に対してオーガニックとバイオダイナミックと似た認定項目が存在するのと、追加で畑を含む自然環境に対する保護活動に対して認定項目を含んで農家を認定する組織である。また自然環境以外にも使用エネルギー、水、害虫対策、土壌、経済、人間に対する保護や長期的な持続性を意識した活動や対策が求められる。経済や人的要素は適切な給与、健康保険制度、トレーニングや教育なども認定項目に含まれる。 (イメージ:SIP Certifiedより) 現在、カリフォルニアには165ヶ所のヴィンヤード(畑)がSIPの認定を受けている。組織がパソロブレス産地を中心に活動しているため、サン・ルイス・オビスポ(56ヶ所)、モントレー(41ヶ所)、ソノマ(30ヶ所)、サンタバーバラ(21ヶ所)、ナパ(10ヶ所)、メンドシーノ(4ヶ所)レイク・カウンティ(3ヶ所)とセントラル・コースト中心に多くの畑が存在する。認定を受けているヴィンヤードのうちワイン造りも行なっているのは25ヶ所のワイナリー。その他は葡萄を様々なワイナリーを供給している。 (イメージ:SIP Certifiedより) 将来的にはカリフォルニア以外そして海外のヴィンヤードにも認定普及を目指している。スタート当初は12ヶ所の畑で3400エーカーから始まり、現在は3万エーカー分の畑に約100万本ワインに対してSIP認定を受けている。 (イメージ:SIP Certifiedより) (ニュース・ソース:KCETより)

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サンタバーバラの老舗ワイナリーに新しいオーナー・パートナー

左:ボブ・リンドクイスト氏。右:チャールス・バンクス氏 (イメージ:Los Angeles Times/Jeremy Ballより) 今月のはじめにメジャーリーグ・ベースボールの<ロサンゼルス・ドジャーズ>好きのワインメーカーとしてボブ・リンドクイスト氏を紹介したばかりだったが、そのリンドクイスト氏が自ら80年代にはじめたサンタバーバラの老舗ワイナリー<Qupe Wines/クペ>に新たなオーナー/パートナーが加わったニュースが届いた。 (イメージ:Qupe Winesより) このブログでも何度か紹介させていただいた(その1、その2)元スクリーミング・イーグルそして、現<Mayacamus/マヤカマス>などの複数のワイナリーのオーナーを勤める投資実業家のチャールス・バンクス氏がQupeの所有権の過半数を購入し、実質的にオーナーとなったとのプレス・リリースが発行された。 バンクス氏は自身が経営する投資会社Terroir Selectionおよび個人名義で今年に入っただけでも、ナパのMayacamus、ソノマの<Wind Gap/ウィンド・ギャップ>、そして今回のQupeと有名ワイナリーの経営への参入を積極的に行なってきている。 これまでもサンタバーバラのワイナリーは2000年代初期に<Jonata/ホナタ>(現在は別オーナー)や有名ソムリエのラジャット・パー氏、ワインメーカーのサッシ・モアーマン氏の3人で経営する<Sandhi Wines/サンディ>で実績を持っている。これまでは産地特有のピノ・ノワールとシャルドネを多く扱っており、今回のQupeではローヌ系の葡萄品種の取り扱いで期待感を高めている。 Sandhiではサンタバーバラ産のピノ・ノワールとシャルドネに専念している。 (イメージ:Food and Wine Safariより) 今回の売買ではQupe創立者のリンドクイスト氏がワインメーカーとワイナリー経営に残ることがバンクス氏にとってワイナリー購入の大きな要因。バンク氏も長年奥さんと二人で運営していたQupeに金銭面でパートナーの必要性を感じており、バンクス氏のような自称<ワイン・オタク>のワイン知識、ワイナリー運営経験、そして潤沢な資金は理想的なパートナーであった。 リンドクイスト氏はQupeの運営の変更に関しては、あまりにも早い時期なので重要な変更などの今後発表する予定だが、これまで築いてきたBien Nacido Vineyardからの葡萄供給関係は継続し、または親友のジム・クレンデンネン氏が運営する<Au Bon Climat/オー・ボン・クリマ>と共同で使用するワイナリー醸造施設も継続すると発表している。また奥さんと共に営むSawyer-Linquist VineyardとVerdad Winesも続けると加えている。 ワインメーカーのアンディ・エリックソン氏と奥さんのアニー・ファヴィア氏が経営するナパの人気ワインブランドもバンクス氏のTerroir Selection社の傘下に入るワイナリーの一つ。 (イメージ:Leviathanより) (ニュース・ソース:Los Angeles Timesより)

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野球好きのワインメーカー

カリフォルニアでは10月は収穫シーズン終了に向けてラスト・スパートに取り掛かる時期で、同時にメジャー・リーグ・ベースボールもワールドシリーズに向けて各地域を勝ち抜いたチームがプレイオフに入ってラスト・スパートをかけている。昨年と2010年と<サンフランシスコ・ジャイアンツ>がワールドシリーズ制覇するなど最近はカリフォルニアのチームへの期待が高い。今年はカリフォルニア州からはアメリカン・リーグ西地区からは<オークランド・アスレチックス>、そしてナショナル・リーグからは<ロサンゼルス・ドジャーズ>がプレイオフ進出を決めている。そんなロサンゼルス・ドジャーズをこよなく愛する有名ワインメーカーが存在する。 (イメージ:Clapping Vigorouslyより) (イメージ:Qupe Wineより) 日本国内でも人気のサンタバーバラの老舗ワイナリーの一つ<Qupe Wines/クペ>のオーナー/ワインメーカーのBob Lindquist/ボブ・リンドクイスト氏が猛烈なドジャーズ・ファン。リンドクイスト氏のファン度はかなり熱く、常にチームのロゴマークが入った衣装を身にまとい、ワイン・クラブ会員向けにドジャーズ・スタジアムへの野球観戦ツアーを開催するなどドジャーズへの愛着は隠すことなく日頃も過ごしている。 Qupeのオーナー/ワインメーカーのボブ・リンドクイスト氏。 (イメージ:Qupe Winesより) リンドクイスト氏の<ドンジャーズ愛>がQupe Winesからリリースされる限定ワインでも現れた。なんと創業30周年記念に造った<Bien Nacido VineyardのX-Blockシラー>の10バレル(約240ケース)の限定生産ワインのラベルに隠れイメージでチームのロゴマークを加えてた。Qupeとドジャーズの間で特にビジネス関係はなく、リンドクイスト氏本人もドジャーズと問題にならないようにあまり公にしていない。 中央のイラスト・デザインが30周年記念のワイン。 (イメージ:Qupe Winesより) 最後にドジャーズがワールド・シリーズを制覇したのが1988年のシーズン。今年は6月中は最下位に止まっていたが、7月以降は記録的な成績で首位にのぼり着いてからは後を振り返ることなく独走で地区優勝を果たした。この勢いに乗って今年のシリーズ制覇に向けて本命に選ばれている。リンドクイスト氏はドジャーズが優勝した場合には、カーヴェに保管されいるいくつかの1988年産のワインを取り出して祝う予定とか・・・ リンドクイスト氏の遊び心は大好きなスポーツ・チームに止まらず、実は大好きな懐かしのロック・グループの<キンクス>と<ビーチ・ボーイズ>にも隠れイメージで敬意を示している。 左には「LA」の文字、右にはキンクスを表す「K」の文字、中央にはビーチ・ボーイズの「BB」の文字。 (イメージ:Qupe Winesより)  Qupe Wineは独特で印象に残るワイン・ラベルのデザインで多くのカリフォルニア・ワイン愛好家の間で知名度の高いブランドの一つ。また、同時期に開業したピノ・ノワールで有名な<Au Bon Climat>と継続的に協力関係(醸造施設を共有)を続けるなど、サンタバーバラを代表する有名葡萄畑の一つ<Bien Nacido Vineyard>と葡萄供給関係を今日まで続けているなど、長期的な観点でサンタバーバラのワイン産業の成長に大きく貢献しているワイナリーの一つでもある。奥さんと経営しているサン・ルイス・オビスポAVAのエデナ・バレーの葡萄畑<Sawyer Lidquist Vineyard>や奥さんがワインメーカーを勤める<Verdad Wines>ではスペイン原産のアルバリーニョ種やテンプラニニョ種などでのワイン造りに取り組むなどQupe以外にも新たしい試みにも挑戦している。 (イメージ:Qupe Winesより) (ニュース・ソース:Wine-Seacher.comより)

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カリフォルニアに4つの新たなAVAが誕生

米上下両院で続く与野党の対立で米政府閉鎖する直前に、米国財務省の酒類・タバコ税貿易管理局(Alcohol and Tobacco Tax and Trade Bureau:TTB)が4つの新たなAVAの設立をプレスリリースを配信した。 (イメージ:Visit Santa Barbaraより) 1つ目はサンタバーバラの<Ballard Canyon AVA/バラード・キャニオン>。<Sta. Rita Hills AVA/サンタ・リタ・ヒルズ>から東側に位置し、<Santa Ynez Valley AVA/サンタ・イネズ・バレー>内のと通るハイウェイ101号、154号、246号でできるトライアングル内側するSolvang/ソルヴァング市の北側に位置する総面積7800エーカーの産地。現在は約560エーカーで葡萄栽培(480エーカーは赤ワイン用、80エーカーは白ワイン用)が行なわれているうち280エーカーがシラー種が栽培が行なわれている。現在は8つのワイナリー、6つの葡萄農家が産地内に活動中。今後は更にグルナッシュ、ムールヴェードル、ヴィオニエなどのローヌ系の葡萄品種を専門するサンタバーバラの特有産地として活動を行なう計画。現、サンタ・リタ・ヒルズAVA内で活動するClos Pepe Vineyardのオーナーのウェス・ヘーガン氏が今回のAVA認定の中心人物として活動し、ピノ・ノワールとシャルドネ以外にもサンタバーバラで取り扱い品種を増やし、上質なワイン造りを目指す重要な拠点として位置づけている。 Clos Pepeのオーナーのウェス・ヘーガン氏。 (イメージ:Clos Pepe Vineyardより) (イメージ:WineFollyより) 2つ目はソノマ郡内の<Moon Mountain District Sonoma County AVA/ムーン・マウンテン・ディストリクト・ソノマ・カウンティ>。10年以上AVA認定を目指していたこの地域は総面積17,663エーカーのうち1,500エーカーで標高400~2,200フィートで葡萄栽培が行なわれている。現在40の葡萄農家に11のワイナリーが産地内で活動している。<Sonoma Valley AVA/ソノマ・バレー>内の小産地となり、Sonoma Valleyとの最大の違いは、ムーン・マウンテンの斜面に存在する多くの畑は、谷底と異なった特徴の味わいが出る。特に粒が谷底より小さく仕上がることから、果皮から抽出できる味わいが濃くなる味わいが特徴の一つ。またカベルネ・ソーヴィニヨンとピノ・ノワールの古木が存在し、1800年代に植えられた木が今だ葡萄を生産している。Repris WinesやWatkins Family Wineryが代表的なワイナリー。 (イメージ:Repris … Continue reading

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カリフォルニアの葡萄収穫事情

(イメージ:Travel + Leisureより) 2013年のワイン用の葡萄収穫が順調に進んでいるニュースは9月に入って様々なニュース機関から伝えられているが、ここに来て収穫量に関して気になる話がニュース・サイトやワイン・ブログなどで紹介されている。 そもそも話は先週、ナパで開催されたWine Industry Financial Symposium(ワイン産業金融関連シンポジューム)で紹介されたカリフォルニアのワイン産業の統計データであらわになった。統計の内容は『収穫は増えているが、シェア拡大は伸び悩んでいる』のフレーズに集約される。 集計を行なったSilverado Group社はアメリカのワイン市場は22年間で毎年約2.9%の成長をとげているが、カリフォルニア産のワインのシェアに関しては、2000年には77%であったものの、2012年は61%に落ち込み、2015年では57%に落ち込むと予測している。 (イメージ:anneshannon/tumblrより) 大きく2つの現象にこの数値を説明している。まずはワインの需要が増えているも、カリフォルニアのワイン産地の多くは頭打ちしていると考えている。特にナパやソノマなどは葡萄栽培に関しては完全な頭打ち、セントラル・バレーのパソロブレスなどでは水不足問題で新たな葡萄畑の開業が難しく、サンタバーバラでは葡萄畑の運営規則が多すぎ新規参入や拡大が難しい。 また、もう一つの理由に海外、主にオーストラリア、チリ、アルゼンチンからの低価格のバルク・ワインおよび瓶詰めワインの輸入が増えていることがシェアの拡大への妨げになっていると考えられる。 (イメージ:jvandervink/instgramより) ナパやソノマなどで低価格の葡萄栽培もオプションとしてあるが、大半の生産者は品質と価格を維持または上げることに力を入れているところが傾向として根強く存在する。フランスのボルドーやブルゴーニュなど上質な葡萄生産地と比べてもまだまだ生産量と価格(葡萄の取り引き単価)に関して大きな開きが存在し、価値を上げたいのであれば、多く生産することができないことも多くのナパやソノマの生産者は理解している。 一方、いくつかのカリフォルニア・ワイン関連のブログでは2013年の収穫レポートの中には、計算間違えなのか、予想以上に多く収穫してしまったおり、ナパやソノマのワイナリーのいくつかのワイナリーが匿名でこれ以上収穫された葡萄を醸造所で受け入れるタンクやスペースがないとコメントをしている。特にナパ産地を代表するカベルネ・ソーヴィニヨン種の収穫がこれから行なわれることを考慮するのであればこれは死活問題。 (イメージ:eyeslikeemeraldcity/instgramより) 以前にもこのブログで醸造タンクとスペース不足の問題を取り上げたが、2年続けて豊作になったナパやソノマの葡萄生産者は喜んでいるが、ワイナリー側は十分な受け入れ準備が行なわれていなかった事実が少しづつ明らかになってきている。 これまで2009年から2011年の3年間、カリフォルニアで続いた不作でワイン生産をスケール・ダウンを余儀なくされたワイナリーは少なくない。多くは醸造タンクなどのワイン醸造に必要な機材の導入を控え、不作に対して様々な対応を行ってきたが、突然の急激な豊作が訪れ、多くのワイナリーが機材などに投資ができなかったツケがここにきて現れてしまった。 (イメージ:eyeslikeemeraldcity/instgramより) 最新のワイン・ブログなどでは、白ワインの醗酵などが終わるまで、赤ワイン用の葡萄を受け入れられないとコメントしている匿名のワイナリーがいくつか存在する。 また、中には収穫済みの葡萄の品質対して疑問をなげかれる生産者も出ている。天候に恵まれ、欲張って予定以上の栽培量を収穫したのではないかとの意見も出ている。栽培シーズンの天候が良い場合には、収穫量の調整と品質を維持するために、途中で葡萄の房を落とすことが必要だが、ワイナリーに運ばれた大量の葡萄の中に、調整のために落とさずに、そのまま届けられた葡萄が多いのではないかと懸念する生産者もいる。 そもそものナパやソノマの葡萄の品種を考慮すれば、ワインのクオリティが急激に影響されるとは考えにくいが、2年続けてカリフォルニアの豊作で舞台裏では思わぬ事態に・・・または、これがカリフォルニア・ワインの実態であるのかもしれない。 (イメージ:jvandervink/instgramより) (ニュース・ソース:WineBusiness.comとConnoisseurs Guide to California Wineより)

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ワイン・ニュースのまとめ

先週、お伝えしたワイン関連ニュースの続報をいくつか・・・ まずはイタリアのアフリカ系(コンゴ出身)の女性大臣に対する差別発言で話題になったイタリアのワインメーカーのフルヴィオ・ブレッセン氏に関する続報。ワイン専門誌のワイン・アドヴォケートは次回掲載予定のイタリア・フリウリ地方のワイン・レビューからブレッセンのワインを除くと発表。 (イメージ:Il Fornaioより) ワイン・アドヴォケート誌のイタリア地区担当のモニカ・ラーナー氏は自身のツイッターで「今回の一連のフルヴィオ・ブレッセン氏の発言に伴い、次回行われるフリウリ地方のレポート特集では彼のワインは試飲しない」っとツイートと行った。 元々、ワイン・エンスージアスト誌でイタリア地方を担当していたラーナー氏は常にブレッセンのワインに対して高い評価を与えており、過去にイタリア産のピノ・グリジオで最高得点の93点を出している、ブレッセン・ワインのファンの一人。これまでのニューヨークのナチュラル・ワイン専門のワインショップ<Chamber Street Wine>やコロラド州のフリウリ地方の食文化を専門としたレストラン<Frasca>がブレッセンのワインを取り扱いをやめることを表明。 当の本人は、その後は発言を自粛または言いたいことは全て述べたのスタンスを取っているのか、いまだワイン・ブログ上でのディスカッションが高まる中で、特に今回のワイン専門誌の取り扱いの停止に対するコメントは出していない。ブレッセン・ワインには根強いファンが多くいて、少量生産で特に今回の事態でビジネスにはそう影響が出ないと、いまだ本人も想像しているのかもしれない・・ フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州を代表するリボッラ・ジャッラ種のワイン。 (イメージ:Vundulgeより) (ニュース・ソース:TheDrinkBusinessより) *** サンタバーバラのFoxen Canyon Wine Trailは中小規模のワイナリーが数多く存在する。 (イメージ:Spaswinefoodより) サンタバーバラのワイナリーの運営規定改善計画の内容が少しづつ明らかになってきている。そもそもサンタバーバラのワイナリー運営者同士での討議を経て、運営規則が作られるものの、実際にこれまで具体的な運営規則の内容が公表されいなかったことから少し謎に包まれていたこのトピックスにやっと具体的な改善案が明らかになった。 まずは、ワイナリーの区別をこれまでの規模を示す<3段階>から<4段階>に変更をする。AからDのレベルに分かれるのはワインの生産量および葡萄の収穫量で区別する。新たに開設する<レベルA>は最も小規模のワイナリーで最低で年間2エーカー分の葡萄畑が必要となる。この<レベルA>のワイナリーにはテースティング・ルームやワイナリー訪問を完全に禁止することを提案。それ以降の<レベルB>から<レベルC>のワイナリーはこれまで一度に最大80人の訪問者対応から最大50人に減らすことを提案。また、収穫祭やワインのリリース記念などの特別イベントもワイナリーの規模で年間の開催数と1回の参加人数の上限を定める。今回の提案では<レベルC>と<レベルD>のワイナリーに限り、年会8回で最大150人から年会12回で最大200人とそれぞれ異なる。最後に食事の提供に関してはレベルA以外はワイナリーで調理した食事を提供することは許可するが、メニューなどを用意したレストラン業のサービスは全て禁止とする。 これまで地域を訪れる観光客の多さやマナーの低下が地元住民に迷惑がかけていることが課題に取り上げている理解しいたが、正直、今回のいずれもの提案に対して多くの既存のワイナリーから賛同を得られないような気がする。 まずは葡萄生産量でワイナリー規模を示すレベルに新たに最小規模のワイナリーを加える意味が全くわからない。しかも、訪問者を禁止するなどワインの直接販売を実質的に禁止する規則が厳しすぎる。おそらく特にワイナリーでワイン造りを優先するのではなく、結婚式やパーティー会場などとして専用ビジネスを展開を考えているビジネスに対して、このような規則はわかるが、実際に小規模のワイナリーを運営を考えていて、サンタバーバラで開業誘致にはあまり好ましくない条件のような気がする。 次に記事でも少し明記されているが、ワイナリーの来場者・訪問者の定義が議論されると思う。まずは一度で最大80人から50人に減らすことは、ワインのテースティングやツアーから期待できるワインの直売売上が減ることと推測できる。今回の変更案は地域の交通事故や渋滞緩和などの意味が大きく取り入れられているため、来場者・訪問者の定義がワイナリー職員以外の人全てを含むことで業者や取引先なども人数に含まれる。個人の観光客訪問者と仕事関連の訪問者を一緒にされるには気の毒。最近、各地のワイナリー訪問をする際に、必ずと言っていいぐらい、観光ツアーの来場者もいれば、自分のようなビジネスの取り引きを話にワイナリーを訪れている、基本的にビジネス取り引きの場合、テースティング料金も取らず、ワインの販売もそれほど期待できないので、正直、別扱いにするべきだと思う。 ワイナリーの運営規定改善の案が提出されただけで、これから本格的な議論が行われると思うのだが、今後も新たにワイナリー開設やサンタバーバラのワイン産業の成長を考慮するなら、もう少しうま味のある条件を提出したほうが良いのではないかと勝手に期待している・・・ (ニュース・ソース:Santa Maria Timesより) *** (イメージ:Wine Instituteより) 最後にカリフォリニア州では9月は<California Wine Month>として州全体でカリフォルニア産のワインを盛り上げていく月。ワイナリーは収穫シーズン真っ盛りだが、各地ではいろいろなワイン関連のイベントが目白押し。9月にカリフォルニアに訪れる際にWine Instituteのサイトでカリフォルニアの各地で開催されているワイン関連のイベントをチェックしてみてください。 (ニュース・ソース:Discover California Winesより)

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ワイン・ニュースのまとめ

(イメージ:NZ Wineより) ニュージーランドを代表するワイン産地の一つ、マールボロ地方でマグニチュード6.6の地震が発生し、いくつかのワイナリーで被害が報告されている。 まずは<Riverlands Winery/リバーランズ>では醸造タンクに被害があり、25万リッター分のワインが失われた。日本でも人気が高い<Cloudy Bay/クラウディ・ベイ>でも被害があったと報告されているが、詳細は明らかになっていない。<South Pacific Cellars/サウス・パシフィック・セラーズ>でも醸造タンクに被害があった報告があった。<Saint Clair Family Estate/セイント・クレア>では30万リッター容量の醗酵タンクにひびが入ったが、直ちに修復に入ることができ、ソーヴィニヨン・ブラン数千リッターを失う程度で被害をおさえることができた。また、被害を免れたワイナリーからの報告も多く入っている。 先月もマールボロ地方のアワタレ・バレーでマグニチュード6.5の地震がで発生し、Yealand EstateとKim Crawfordで被害の報告が届いていた。 (イメージ:FoodRepublicより) (ニュース・ソース:The Drink Businessより) *** (イメージ:NapaValleyRegisterより) 人気の都市型ワイナリー兼レストラン・チェーン<City Winery>は1879年に建てられた、ナパのダウンタウンのメイン・ストリートに位置するNapa Valley Opera Houseでニューヨークとシカゴに続く3号店をオープンすると発表した。 <City Winery>は都市型ワイナリーの機能だけでなく、レストランと音楽・演劇・お笑いの劇場、総合イベントスペースとして人気を集めている。今回、オープンする3号店はワイン・カントリーのど真ん中で開業することから、施設内での醸造は行わない。ただし、豊富に上質なワインが周りにたくさんあることから、ビールの『生樽』方式を応用し、ワイン用の『生樽』サーバーを35種類設置し、常にローカルの出来立てワインを楽しめるシステムを近所のワイナリーからの協力をもとに行うと発表。そもそも音楽イベントのプロデューサーの実績を持つ、オーナーのマイケル・ドルフ氏はベイエリアの音楽、食文化、若者の関心事を融合した施設を運営することを最大の目的として抱えている。 ニューヨークのCity Wineryの様子。 (イメージ:DiscoNYより) ドルフ氏の野望が反対意見も巻き起こしている。若者をターゲットした人気スポットをナパに開設することには反対しないが、歴史のあるオペラ・ハウスをその場所に選んだことに対して反対意見のきっかけとなってしまった。ドルフ氏は200万ドルをかけて建物に対して丁寧な修復を行うと計画を発表したが、所詮、新しいビジネスのための建物に対する改善工事。 これまで故ロバート・モンダヴィ氏などが歴史的な建物の維持に多額の資金を投入してきたが、今回の<City Winery>オープンで全てが無駄に・・・このほかにも劇場の利用がオペラ・ハウスのイメージに合わないのではないか、様々な反対意見に対してドルフ氏はナパの地元紙に自身の見解を説明する釈明文を掲載し、反対意見に誠実に対応を行っている。 (ニュース・ソース:InsideScoopSFより) *** (イメージ:The Independentより) 最後はサンタバーバラのサンタ・マリア・バレーの<Bien Nacido Vineyard/ビエン・ナシード・ヴィンヤード>では40周年記念のパーティが開催され、100人以上のカリフォルニア・ワインの関係者がサンタバーバラのヴィンヤードに集まった。ビエン・ナシードはカリフォルニアを代表する有名葡萄畑の一つで、独自にワインは全く造っていない。主にサンタ・マリア・バレーの気候を活かしシャルドネ、ピノ・ノワール、シラーとその他ローヌ系の品種等を得意分野としており、近所のサンタバーバラ周辺のワイナリーに限らず、北カリフォルニア、オレゴンなどのワイナリーに葡萄供給を行っている。いくつか長年取り引き続けているワイナリー: … Continue reading

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ワイン・ニュースのまとめ

(イメージ:Appellation St. Helenaより) カリフォルニアでのワイナリー運営規定に変更が検討されている。今回はナパ・バレーのセント・ヘレナAVA内に所属する小規模ワイナリーに限定した変更。まずはワインの試飲を中心としたワイナリー・イベントやワイナリー・ツアーに関して、小規模ワイナリーは商業施設ではなく、住宅施設としての認定がされているので、イベントやツアーの開催は禁止されていたが、試飲を通じてのワインの販売の重要性を考慮し、ワイナリー敷地内で開催されるイベントやツアーの規模と回数に制限を掛ながら実施自体は許可をする方法で話し合いが進んでいる。現在、セント・ヘレナAVAでは6ヶ所のワイナリーが対象となる。 もう一つの変更は小規模ワイナリーの年間の生産量の半分(50%)はワイナリー所有の敷地内(セント・ヘレナAVA)の葡萄で造る必要がある。また85%の生産量はナパ・バレーで栽培された葡萄を使用する必要があると規定を変更。小規模以外のワイナリーでは<75%ルール>が適用され、更に厳しい条件が課せられる。 今回の<50/85 ルール>はイベントとツアーの開催許可する条件の一つとして、他の規模のワイナリーより厳しい条件だが、小規模ワイナリーは基本的に賛成している。 (ニュース・ソース:St.HelenStarより) *** 一方、サンタバーバラではワイナリーの運営規定を改善する計画が2012年から続けられており、主に農業区域に来場者をもてなすテースティング・イベント施設を開設することに懸念が高まっており、細かい点に関して勉強会型の会議をワイナリー運営の専門家の話を交えながら1年掛けて協議していく計画。協議内容は軽食を提供する必要性があるか否か、イベントの運営方法などとあまりにも細かい点が討議されているため、肝心の会議への参加者が減っている。そもそもワイナリーの規定が不明瞭であったことから勉強会の開催が行われているにも関わらず、参加者が減っていることは残念だが電子メールなどでコメントを寄せ、討議に参加してもらっている。 今月末にはサンタバーバラ産地のワイナリー運営規定の改定案が完成するスケジュール。フィードバックのやり取りを経て、2014年の間で完成させ、2015年から実施できる計画で進んでいる。 サンタバーバラでのワイナリー勉強会の様子。 (イメージ:The Independentより) (ニュース・ソース:SantaYnezValleyNewsとThe Independentより) *** 最後は先週から続いている、フランスの雹被害に関連し、先週アルザス地方でも雹が降り、これで被害にあっていない産地のほうが少ないのではないかいと思わせられるほど・・・被害内容はこれから発表されると思うが本当に今年ほど<雹>を入力した記憶はなく、いい加減に治まってくれらいかと期待している。 (イメージ:Decanterより) (ニュース・ソース:Decanterより)

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<補糖>に関して新たな議論が始まった・・・

ワイン・スペクテーター誌のライター、ベン・オドーネル氏が書いたカリフォルニアの<補糖>の法律に関する記事がワイン・ブロガーの間で物議を巻き起こしている。 ワインの<補糖>で使用される糖の種類。 (イメージ:BK Wine Magazineより) まずは簡単に<補糖>の説明。英語ではChaptalizationと呼び、涼しい気候で栽培された葡萄は酸は十分に抽出できるが、糖度が低く出ることがある。糖が醗酵してアルコールになるため、ワインに甘さを加える目的ではなく、十分なアルコール度数に到達し、バランスのあるワインを造るために醗酵を行なう際に糖を補給するワイン醸造技法がある。この技法は国別で許可されており、フランス、スイス、イギリス、カナダ、ニュージーランド、チリ、日本などは<補糖>は許可されており、イタリア、オーストリア、オーストラリア、南アフリカなどは許可されていない。アメリカとドイツは地域によって許可されている場所と許可されていない場所がある。アメリカの場合、ワシントン州、オレゴン州、ニューヨーク州では許可されているが、カリフォルニア州では許可されていない。 昨日、紹介したロワール地方ヴーヴレ村のシュナン・ブランで造るワインでも<補糖>の技法を取り入れ、酸が強い葡萄品種のため、酸味とアルコール+全体の厚みのバランスを考慮し、いくつかのドライからスイートのスタイルのワインを造る。 ワイン・スペクテーター誌でオドーネル氏はカリフォルニアでは<補糖>は違法であることに疑問を投げかけた。年によりカリフォルニアでも涼しい気候の地域では十分に糖が必要な数値まで到達しないことがある。また、実際にこの技法を活用するか否かは別として、そのオプションを法律で制御することはおかしいと述べている。 (イメージ:Corks and Caftansより) <補糖>賛成派の一人にカリフォルニアとオレゴンの2ヶ所でワイン造りを行っているSiduriとNovyのオーナー兼醸造家のアダム・リー氏がいる。ソノマ・コーストやサンタバーバラのサンタ・リ・ヒルズなど涼しい気候の栽培地は特にシラーなどの品種は多少<青い>特徴がでるが、十分な酸は抽出できる。ただ、糖度が19Brixにしか届かず、結果的にアルコール度数が11%以下におさまってしまう。天候に恵まれているカリフォルニアでは<補糖>を行う必要性は少ないが、具体的には1999年、2005年、2011年のヴィンテージ※では<補糖>でワインのバランス調整を行ったと明らかにしている。 (イメージ:The Wine Keyより) ※いろいろな場所でリー氏のコメントを読んでいるとはっきりとこれらのヴィンテージに<補糖>したのか、または合法な<補糖>を行ったのか定かではないが、<補糖>の手段を活用していることは否定していない。ちなみに合法な<補糖>は濃縮葡萄汁を意味し、欠点として葡萄汁なのでワインの味わいを変えてしまう。 一方、多くのワイン・ブロガーは今回はオドーネル氏と同様な考えを持つ人は少ない。大きく2つの反対意見が出ている。まずは地域の<テロワール>にまつわる意見で、<補糖>で自由にいくらでもワインのバランスを調整できるのであれば、産地の特徴が見失ってしまう恐れがある意見。また、もう一つは大手ワイン会社がこの制度を乱用する恐れがあるのではないかとの意見がある。これは葡萄栽培から醸造までに影響を与え、簡単にワインの味わいを調整できるのであれば、農家から醸造家までの専門知識や経験の必要性が薄れてしまう。大量に同じ味わいのワイン造りを行うことが最大の目的なのでれば、機械的なワイン造りに変化する恐れを懸念する声が出ている。 <テロワール>の意見に関しては特に地域の特性を活かして中小規模のワイナリーでプレミアム・ワイン造りに取り組んでいるのであれば単順に<補糖>でバランスを調整することができるのであれば確かに<テロワール>の特徴が活かされなくなる。Siduriのアダム・リー氏が置かれる状況も理解できるが、各年同じような味わいのワインを造り出す義務もなければ、逆にその年の天候などの状況を踏まえ最善のワイン造りを行うことが<テロワール>を意識したワイン造りを行っていることになる。現代のワイン醸造ではいくらでも天候の影響や失敗を補うための醸造技術が存在し、違法でなければいくらでも活用することが出来る。ケース・バイ・ケースで地域の特性を表現するワイン造りを行う醸造家がいれば、コンスタントに人気のスタイルのワイン造りを行う醸造家が存在すると思うが、個人的には両方が存在しても問題はないが、好みとしては<地域の特性>を上手に現すワインを必ずと言っていいぐらい選ぶと思う。 また、今だワインのラベルで原料・手法表記でも常に議論が巻き送るカリフォルニアでは、葡萄栽培から醸造まで透明性で詳細を公表する必要性を感じているワイナリーが少ないため、<補糖>を活用していて正確に公表するのかも疑問に思う。<補糖>技法に関して抵抗はないが、合法にするのであれば、知りたい人には正確にテクニカル情報を公表する義務も法律に組み込んで欲しい。 加える糖を量る様子。 (イメージ:MaisonHarbourより) 繰り返しなるが、昨日、紹介したヴーヴレ村のシュナン・ブラン、もしくはシャンパン、スペインのカヴァ、ドイツのリースリングなどと糖度を表す制度があり、基準に則ってワイン・ラベルにそれを表記する昔ながらのシステムを応用すればそれほど大きな物議にもならないとも思うのだが・・・ ワイン愛好家の間で人気の掲示板Wine Berserkersでもこのテーマに関するスレッドが盛り上げっていて<補糖>の必要性や違法性などに関して様々な意見が飛んでいる・・・関心のある方はチェックしてみてください。 (ニュース・ソース:Wine Spectatorより)

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