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ワイン・ニュースのまとめ

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。 2014年の一発目は正月休みの間におきたワイン関連のニュースでスタートします。 *** (イメージ:Wine Australiaより) 北半球は冬真っ只中だが、南半球は2014年ヴィンテージの収穫時期は数週間後に開始するが、オーストラリアからは先行きが心配してしまうようなニュースが・・・ 豪州の大手ワイン会社3社のAccolade Wine/アコレード・ワイン社、Pernod Ricard/ペルノ・リカール社、Treasury Wine Estate/トレジャリー・ワイン・エステート社は共に葡萄の仕入価格を最大で50%引き下げると昨年の12月に発表をおこなった。豪州ではワインのオーバーストックと販売が伸び悩むとここ数年の実績が理由として仕入価格の引き下げを行なったと推測される。2011年の干ばつを皮切りに豪州ワイン産業は一時の成長から下降傾向が続いており、葡萄の価格が一時より立て直し上昇傾向であったが、昨年年末の大手ワイン会社の発表は農家にとっては死活問題で、このまま葡萄栽培を続けることができるのかが問われてしまうほのの事態になっている。 すでにシャルドネ種とモスカット種の仕入価格が最も大きく落ち込むと発表が出ている。この事態を踏まえ、白ワインを専門に栽培している北西ヴィクトリア産地の葡萄農家協会の代表者は多くの葡萄農家に影響が出ると予測しており、このまま葡萄収穫を行なわず、必要な手続きを行なう農家も出るとも予測している。特に残念なことは葡萄そのものには特に質も問題はなく、オーストラリア全体で見るとワインの評価が高まっていることが実態。 急激に成長したオーストラリアのワイン産業が一旦リセットする意味で仕方がないことなのか、それとも何か産業全体の巻き返しか、葡萄農家への救済策がとられるのを待って我慢するのか、重大な判断が多くの農家に迫っていることだけは確かだ・・・ (ニュース・ソース:ABCより) *** (イメージ:The Wall Street Journalより) フランスのソーテルヌ産地でも重大な判断が迫っている。ソーテルヌはセミョン種とソーヴィニョン・ブラン種の葡萄で造られる貴腐ワインが真っ先に頭に浮かび、極甘口でデザートワインとして味わわれているワインを連想すると思う。有名な生産者としてはシャトー・ディケムが挙げられる。 ソーテルヌ産地は5つの村(ソーテルヌ、ボンム、フォルグ、ブレイニャック、バルザック)で構成されおり、ボルドー南部の<グラーヴAOC>の一部となっている。実はアルコール度数が13%以上の甘口貴腐ワインのみが<ソーテルヌAOC>の表記を許可されており、同じ生産地でその他のスタイルの白ワインはすべて大まかな<ボルドー・ブランAOC>の表記を使用する。 ここ数年、甘口貴腐ワインの業績が伸び悩んでおり、ソーテルヌでは上質は<ドライ・スタイル>の白ワインも生産していることを認知してもらうために、<ドライ・スタイル>の白ワイン限定に、大まかな<ボルドー・ブランAOC>よりも更に産地を特定できる<グラーヴAOC>の表記を使用し、売り出す案が出ている。 これに待ったをかけているのが、ソーテルヌ産地を代表する甘口貴腐ワインを造る生産者たち。隣のセロンAOCでもおきた現象で、同じように<グラーヴAOC>の表記を許可した後に、多くの生産者が甘口貴腐ワイン造りから離れてしまい、<ドライ・スタイル>専門にスイッチしてしまったのである。当然、ソーテルヌ産地の5つの村の生産者も、市場がドライ・スタイルを求めているのなら、そっちに切り替える生産者も出てくると考えられ、伝統的な貴腐ワインを扱う生産者が減少する可能性もある。 伝統を守り続けるのか、それとも市場の需要を追って生産をおこなうのか議論が高まるような気がする・・・ (ニュース・ソース:Decanterより) *** (イメージ:My Beautiful Adventuresより) 最後はカリフォルニアから。特にニュース性はないが、国内でもお馴染みのRavenswood/レイヴェンズウッドの創業者、元ZAP(ジンファンデル・アドヴォケート&プロデューサー)の代表、そして現在はワイン・グループ会社大手のコンステレーション社でシニア・ヴァイス・プレジデントを勤めているジョエル・ピーターソン氏がDrink Business誌のインタビューでカリフォルニア特有の品種の一つ、<ジンファンデル>の今後の展開を予測する内容を公開した。 ピーターソン氏は<ジンファンデルのゴッドファーザー>と呼ばれることもあり、リッジのポール・ドレーパー氏と共に30年以上、ジャグ・ワイン(バルク・ワイン)から始まった葡萄がプレミアム・ワインに使用されるカリフォルニアを代表する品種に仕立てた貢献度は誰もが認めている。 レイヴェンズウッドやリッジはジンファンデルの扱い方に対して研究を1970年代から重ねてきた。ピーターソン氏は当初のジャグ・ワインから<オールド・ワールド>スタイルでプレミアム・ワインとして理想とされる12.5%~14%のアルコール度数のワイン造りに取り掛かった。一方で<ジンファンデルの誕生地>と呼ばれるアマドール郡では遅積みの超熟成でアルコール度数16%のワイン造りが盛んに行なわれていた。結果的に90年代に入るとピーターソン氏が目指していたスタイルと超熟成スタイルの中間あたりを<Turley/ターリー>が表現することに成功し、ジンファンデルとして初めてロバート・パーカー氏から100ポイントを<Turley 1994 Hayne Vineyard Zinfandel>が獲得した。それでもピーターソン氏にしてみれば、ターリーのワインはオーク樽臭が強く残り、高いアルコール度数のワインであったことから更に研究に取り掛かり、一方でパーカー好みで高い評価を得られるのであればターリーのスタイルを再現しようと多くの生産者が<フルーティ>や<ジャム感覚>のジンファンデルが多く造られるようになった。このトレンドが2009年まで続いたが、2010年と2011年は気温が上がらず超熟成にジンファンデルが足しなかったことや新たなスタイルに挑戦する若手のワインメーカーが現れ、ピーターソン氏が目指していたジンファンデルへの動きが高まった。 (イメージ:Cellar Trackerより) 現在は大きく2つの分野での研究が盛んに行なわれている。まずは長期貯蔵向きのジンファンデルを造ること。そもそもジンファンデルは若い、早飲みに適していると思われていたが、長期貯蔵を考慮し十分に酸とタンニンの抽出を行なえば貯蔵向けのワインを造ることも可能とわかった。もう一つはフランス製オーク樽よりアメリカ製オーク樽のほうがジンファンデルの樽熟成に向いていることが試験で明らかになり、これまでフランス製を使用していたリッジでもアメリカ製にスイッチした傾向が進んでいる。 … Continue reading

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ワインと歯のエナメル質

(イメージ:MagazineFoxNewsより) アルコールは歯によくないことは昔からわかっていたこと。1907年に歯科で科学者であったW.D.ミラー氏はワインは歯の破壊に影響を与えている研究発表を行い、それ以降もワインを始めとしてアルコール飲料と歯への影響の様々な研究が発表されてきたが、この度、豪州のグリフィス大学の研究でワイン、ビール、ウィスキーの人気のアルコール類の歯のエナメル質に与える影響を研究する調査結果が発表され、ワイン・スペクテーター誌はOral Health and Dental Magazineで掲載された研究レポートを取り上げた。 まずはワインに複数の酸(リンゴ酸、酒石酸、乳酸、コハク酸、クエン酸)が含まれており、この酸がエナメル質の破壊の原因として考えられていた。口の中には唾液が存在し、主にアルコールに含まれた酸、そして酸によりエナメル質が破壊し始めるとイオン化カルシウムとリン酸塩が放出される。これらが口の中で混じりあう、理論的にアルコールを口に含み酸の数値が高まり、イオン化カルシュームとリン酸塩が唾液の中に増えるとエナメル質が破壊されることがわかる。 今回の実験ではワイン、ビール、ウィスキーとそれぞれ飲む前と試飲後の酸、カルシューム、リン酸塩の測定を行なった。総合的に酸はpH数値で測定され、3つのアルコール飲料の中で最も唾液から高いpH数値を記録したのがビールとわかった。一方でウィスキーとワインはイオン化カルシュームとリン酸塩がビールより高い数値を記録し、pHは低かったこともわかった。この実験結果として酸(pH)高い数値のみがエナメル質の破壊を左右していわけでないことがはっきりした。逆にワインのように酸の種類(リンゴ酸、酒石酸、乳酸、コハク酸、クエン酸)が多いアルコール飲料が、エナメル質を破壊に大きく影響を与えることがわかった。また、酸が多く含まれたアルコール飲料でも、体質的に唾液が多くできる人は、酸(pH)の数値を下げることができることもわかった。 今回のい実験対象であった他のアルコール飲料を比べて、ワインの試飲方法もエナメル質の破壊に影響を与えることがわかった。ワインの試飲する際に口に含み、液体を飲み込むまでに口の中でかき混ぜながら長く歯に触れさせていることはエナメル質に好ましくない。 エナメル質の破壊防止の対応方法も紹介している。まずは歯のエナメル質を考慮し、ワインを試飲する度に牛乳か水でうがいをすることをオススメ。また、ワインを飲んだ直後にはエナメル質が弱っているので歯ブラシで歯を磨かないこと。まずはマウス・ウォッシュでリンス及びコーティングすることをオススメ。ただし、歯を磨かずに寝るのは好ましくないので、時間が経ってから歯を磨き、ミネラル質をあまり破壊しないリエナメル効果がある歯磨き粉の使用をオススメする。 (イメージ:Fermentariumより) このニュースを読んだときに、当たり前の話であったが、正直、ワインやアルコール業界には死活問題のように受け止めてしまった。特に日本は歯の状態に対して他の国に比べて意識が高く、歯科医院の数だけを見ても非常に歯の健康に対して重要視していることも明らかだ。以前、<フレンチ・パラドックス>や<赤ワインに含まれるポリフェノール・レスベラトロール>に関する研究結果の記事が話題になったときに、<ワインの秘密の効果>の意味合いがあったので、ワインの売上が伸びた現象があったが、今回はあまり体に好ましくない話題なので、あまり大きく話題にならないといいのだが・・・とにかく歯が気になる方はお近くの歯科を訪れるか、再エナメル効果がある<アパガード・リエナメル>などをお試しいただいてみては・・・ とりあえず、このようなグッズ一旦、歯を磨くのも一つの方法。 (イメージ:Borrachaより) (ニュース・ソース:Wine Spectatorより)

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電子レンジでピノ・ノワールを『チン!』

ワイン・スペクテーター誌で掲載された記事で新しいワイン造りの手法・行程が実験的に試されていることが紹介された。オーストラリアのタスマニア大学でピノ・ノワール種の醗酵を行なう前に電子レンジで葡萄を温めることでより均等なタンニンと色の抽出が可能になることがわかった。 タスマニア大学のカルー博士。 (イメージ:abc.net.auより) タスマニア大学のアナ・カルー博士は北タスマニアの複数の畑からピノ・ノワールを入手し、それぞれ2キログラム単位にわけ、家庭用の電子レンジを活用し、1~2分間、複数のバッチで温めた。電子レンジに浸かった葡萄はそれぞれ70℃まで温められ、それそれ30℃まで温度を下げた後に、これまた家庭用の押し込み型のコーヒーメーカーで葡萄の圧搾を行なわれ、18ヶ月間ガラスの瓶の中で保管された。 コーヒーメーカーで葡萄の圧搾。 (イメージ:Ikeaより) まずはそれぞれ電子レンジに入った葡萄は醗酵が早く済んだことがわかった。これは酵母菌での醗酵ミスを防ぐのに役立つ。醗酵期間が短い期間でありながら、色とタンニンの抽出量は高い数値を示した。これまでも一般的に高い抽出量を目指す際にタンクごと温める手法が活用されていたが、温めることで香りと味わいに影響を与えるリスクが存在していた。また、電子レンジを活用したことで均等な抽出量を得ることができることもわかった。 電子レンジで植物(野菜や果物)を温めると外側の細胞を破壊し、絞れた形に、食べる際にあまり好ましくないが、葡萄から栄養、色素、苦味などを抽出したい場合、これほど効果的な方法はないとカルー博士は説明している。 この研究結果は本当に実用性があるのかはこれから更なる研究で判断するとUC大学デイヴィス校のワイン専門学部のアンドリュー・ウォーターハウス教授はコメントしている。この発見のポテンシャルは高いが、まずはコスト面と最終的な味わい面でのリサーチが必要と加えている。 以前このブログでも紹介した<フラッシュ・デタント>の基本コンセプトと似ている。時には味わいに関して苦味やタンニンが強すぎて出てしまうと、この手法に対して<推奨派>と<否定派>に分かれる。 予想として、何十トンの葡萄を一気に温める電子レンジの開発や最終的にはワインの味わいや長期熟成後にどのような違いが出るのかがわかるまではこの手法が広まるのかは判断できないような気がする・・・ *** レンジで『チン』されたピノとは関係ないがオーストラリアのタスマニア産の注目ピノをいくつか・・・ 日本でも入手可能で評価が高いがお手軽価格の<ジョセフ・クローミー>のピノ・ノワール。 (イメージ:Australian Wine Journalより) 同じく北タスマニア地方を代表するベイ・オフ・ファイヤーのピノ・ノワール。 (イメージ:Wino sapienより) ストーニー・ライズのHolymanピノも高い評価を獲得している。 (イメージ:QWineより) タスマニア産のワインを試してみて、サポートしましょう! (イメージ:TamarValleyWineRouteより) (ニュース・ソース:Wine Spectatorより)

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<イエロー・テール>から$100ワインをリリース

(イメージ:YellowTailより) オーストラリアの人気ブランド<イエロー・テール>が通常のワイン・シリーズの13倍の価格のワインをリリースする。<Casella 1919>シリーズと呼ばれる新たなワイン・ブランドはサウス・オーストラリアのバロッサ・バレー、ワートンブリー、クーナワラ産地で栽培されたシラーズとカベルネ・ソーヴィニヨンを使用したワインは高額の100ドルの小売価格が設定されている。イエロー・テール・ブランドを開発したワイン会社のカッセラの創業者の祖先、ジュゼッペ・カッセラ氏がシチリアで葡萄栽培を始めた年を今回のシリーズ名に活用した。 (イメージ:Casella Wineより) 2001年から売り始めた<イエロー・テール>は世界で10億本の総売上を記録しているが、近年はチリ、アルゼンチン、南アフリカ産のワインのシェア拡大により、オーストラリア産のワインの全体のシェアは落ち込み、特にアメリカ市場のシェア低迷が大きく影響を与えており、カッセラ社は<イエロー・テール>以外の新たな商品開発に力を入れている。 今回の新しいワイン・シリーズには100ドルの価格以外にも15ドル、25ドル、40ドルの価格ワインが含まれる。これまでの<イエロー・テール>より本格的で上質なオーストラリア・シラーズの味わい挑戦する。高級ワインと同時に新たなワイン・カクテルの商品化も近日リリースされる予定。2種類のワイン・カクテルには<Bondi Rd>のブランド名でワイン・スプリッツアー(ソーヴィニヨン・ブランと炭酸水をブレンドしたカクテル)を開発し、また<イエロー・テール>シリーズに<サングリア>を加え、アメリカのラテン人口市場にアピールする商品をリリースする。 (イメージ:YellowTailより) オーストラリアの昨年のワイン輸出は過去12年間で最も大きい39%の落ち込みを記録した。一方でカッセラ社は昨年は特にアメリカ市場向けでは業績を上げることに成功し、前年の0.2%から4~5%の売上上昇を記録し、この先は新たな商品で更なる巻き返しを図ろうとしている。ワイン・ベースの新しいアルコール飲料で余るほどの葡萄在庫を効率よく活用し、また高級ワインのより高い利益率の商品を市場に出すことで様々な方法で業績を伸ばそうとしている。同じオーストラリアのTreasury Wine Estate社は大量に余った在庫を処分して税金還付戦略とは異なったビジネス戦略を取り入れているカッセラはこれまでも<ミレニアム世代>の間で人気のモスカットをラインアップに加えるなど市場や消費者のニーズに敏感なビジネスの決断は<吉>に出てるような気がする・・・ (ニュース・ソース:Bloombergより)

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ワイン・ニュースのまとめ

先週、紹介できなかったワイン関連のニュースをいくつか・・・ まずはオーストラリアの大手ワイン企業Treasury Wine EstateのCEOのデヴィッド・ディアリー氏が先週のはじめに解雇されたとのニュースが報道された。 (イメージ:Treasury Wine Estateより) 今年の7月にアメリカ向けに保管されていて売れ残りが予測されていた3300万ドル(32億2700万円)相当分のワインを売らずに処分するビジネス対策で業界を驚かせた人物。アメリカでの業績の落ち込みを心配するよりも、オーストラリア株式市場での株価の下落で消費者の信用を失ってしまったことが大きな要因と推測されている。豪州を代表するペンフォールズやウルフ・ブラス、ローズモントなど傘下に持ちながら、アメリカでもいくつかの有名ワイナリーを所有している。いくつかの業界専門家は今後はアメリカで所有する資産は一旦手放し、豪州産のワインでシェア回復に専念することを予測している声が増している。 ちなみに、ナパで開催されたWine Industry Financial Symposium(ワイン産業金融関連シンポジューム)でゲスト・スピーカーを務める予定であったディアリー氏は、残念ながらやむ得ない事情から、イベントの参加を辞退されたとか・・・ (ニュース・ソース:PressDemocratより) *** 一方、アメリカに本社を構えるコンステレーション社は総額2千万ドル(19億5700万円)をカリフォルニアで所有する複数のワイナリーに投入し、生産規模の拡大を目指していると発表。 今回、投資を行なう分野を4つわけて考えている。 (1) 葡萄栽培の増加:ロダイとサン・ホアキン・バレーに750エーカーの土地を購入およびリースし、栽培増加を目指す。 (2) ワイン醸造の増加:モントレー・カウンティにGonzales Wineryで醸造タンクを増やし、7万トンから8万トンに製造量を増やす。 (3) 醸造・熟成の増加:サン・ホアキン・バレーのTurner Road Vintners (TRV) Wineryでは7千トンの醸造が可能になり、150万ガロンの貯蔵キャパを超える保管スペースを確保。またソノマのClos du Bois wineryでは100万ガロン分のワインが醸造が可能なステンレス・タンクを加える。 (4) ボトリング・パッケージング機能の増加:サン・ホアキン・バレーのTRV wineryではTetra Pak(パウチ型ワイン)のボトリング機材を導入し、容量500mlのVendange Tetraを独自の施設でボトリング・パッケージングが可能となる。また、マデラ・カウンティのMission Bell WineryではBag-in-Box(ボックス型ワイン)の製造ラインの機能を50%増やす投資を行なう。この他にサン・ホアキン・バレーのWoodbridge Wineryでは187mlのPETボトルの製造ラインを加える。 (イメージ:RachelRayMagより) アメリカ国内のワイン需要が増えている中、昨年と同様に2年連続で豊作のカリフォルニアでは葡萄の在庫が十分に確保できることを考えると、葡萄農家やワインの設備屋にとって今回のコンステレーション社の計画発表はうれしい限りの話。中小規模のワイナリーや一般のワイン会社がなかなかできない資金投資を率先して国内の大型企業がワイン産業に注入し互いの得意分野に焦点をあて、そして互いに産業全体を支えあうことが健全な産業の基盤ができている象徴を表れなのかもしれない・・・ (ニュース・ソース:Constellation … Continue reading

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インターナショナル・グルナッシュ・デー

(イメージ:Association Grenacheより) 今日(9月20日)はインターナショナル・グルナッシュ・デー。フランスを拠点に活動する非営利団体<Association Grenache>がグルナッシュ種のPR活動にワイン愛好家を召集する恒例のイベント。毎年9月の第3金曜をGrenache Day(G-Day)に設定し、世界各国でグルナッシュ・ワインを飲んで、主にソーシャル・メディアを通じてハッシュタッグ(#GrenacheDay)でツイッター、フェースブック、インスタグラムなどでグルナッシュ・ワインを共有し、更なるグルナッシュのPRを目指している。 <Association Grenache>にはフランス、スペイン、カリフォルニア、オーストラリアなどグルナッシュ種栽培に取り掛かっている生産国のワイン生産者、ソムリエ、ジャーナリストがメンバーとして加わっており、主にメンバー同士でのソーシャル・メディアを通じて様々のグルナッシュ・ワインを紹介している様子がすでにうかがえる。また、グルナッシュ・デーをレストランやイベント・スペースで祝うのであれば、<Association Grenache>が用意したGoogleMap専用ページに住所と連絡先を入力し、タグを張ってくれる。 (イメージ:Association Grenacheより) グルナッシュは世界規模で見ると実は最も栽培されているワイン用の葡萄品種である。主に南ローヌ地方のコート・デュ・ローヌやシャトーヌフ・デュ・パプなどのグルナッシュが有名だが、原産はお隣のスペインのアラゴン地方で<グルナッチャ>と呼ばれ、栽培量も大きくフランスを上回る。ニュー・ワールドではオーストラリアではローヌ地方でよく行なわれているグルナッシュ、シラー、ムールヴェードル(GSM)ブレンドが人気で、単独よりもブレンドとしてサウス・オーストラリア州のワイナリーの多くはGSMワイン造りが行なっている。カリフォルニアに関してはセントラル・バレー産地のサン・ホワキン・バレーが1800年代には盛んに栽培を行なっており、そもそもホワイト・ジンファンデルのように甘いジャグ・ワイン用に栽培していた。20世紀後半には総生産量は大幅に激減したが、フランスのローヌ地方に敬意を払うカリフォルニアの生産者で構成された<ローヌ・レンジャーズ>が南ローヌに匹敵する味わいのワイン造りでグルナッシュ栽培が盛り返しを見せている。 グルナッシュの特徴の一つに名称の多さがよく取り上げられる。Association Grenacheが集計しただけでこれだけの名称が存在する。 Alicante、Alicante de Pays、Alicante Grenache、Alicantina、Aragonais、Aragonés、Bois jaune、Cannonaddu、Cannonau、Cannonao、Cannono、Carignane Rousse、Gironet、Granacha、Granacha del País、Granacha Negra、Granacha Tinta、Granacho、Granaxa、Granaxo、Grenache Rouge、Guarnaccia en Italie、Lladoner、Mencida、Navarra、Navarre de la Dordogne、Ranconnat、Redondal、Retagliadu Nieddu、Rivesaltes、Rivos-Altos、Roussillon、Roussillon Tinto、Rouvaillard、Sans Pareil、Santa Maria de Alcantara、Tinta、Tinta Menuda、Tinto、Tinto de Navalcarnero、Tintore di Spagna … Continue reading

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オーストラリアのTorbreckで創業者が追い出される

オーストラリアを代表するプレミアム・ワインの一つにバロッサ・バレーの<Torbreck/トルブレック>をあげる人は少なくない。オージー・ワインのファンの間では常にワイン専門誌で高得点を獲得している<RunRig/ラン・リグ>は一度は試したいワインの一つとしてウィッシュリストに載っているはず。 5~6種類のシラーズにヴィオニエをブレンドするコート・ロティ・スタイルのRunRigは常に高い評価を獲得しているワイン。 (イメージ:Torbreckより) そんな人気ワイナリーから衝撃的なニュースがワイン・スペクテーター誌で報道された。Torbreckの創立者・ワインメーカーの<David Powell/ディヴィット・パウエル>氏がワイナリーを退社したとニュースが新オーナーの<Pete Kight/ピート・カイト>氏が発表。1994年にパウエル氏が開業したワイナリーは希少な古木を複数の葡萄畑から供給を行って上質なワイン造りを行ってきた。代表的な<RunRig/ラン・リグ>に関しては5~6ヶ所の畑から樹齢数十年の葡萄をブレンドし、ワインを造っている。上質なワイン造りには資金を惜しまないスタンスで取り組んできたが、2003年には資金不足からオーストラリアのファースト・フード・チェインのHungry Jackの創業者ジャック・カウィン氏に資金と交換に会社の権利を譲るなど常に金銭トラブルが絶えなかった。 Torbreckの創業者ディヴィット・パウエル氏。 (イメージ:Torbreckより) 2006年にソノマのドライ・クリーク・バレーAVAの<Quivira Vineyard and Winery/キヴィラ・ヴィンヤード>のオーナーとなって活躍していたカイト氏とアメリカで出会い、更なる資金供給及び会社権利を取り戻す手助けする話し合いが行なわれ、2013年までにパウエル氏とカイト氏とのパートナーシップでTorbreckのブランドを更に世界に広め、経営面でも安定させることを目指していたが、今年の7月にパウエル氏とのパートナシップを継続しないとのカイト氏が判断。パートナーシップの条件でパウエル氏はカイト氏が提示した金銭条件を満たすことができなかったことから、事実上、カイト氏が創業者のパウエル氏をTorbreckから追い出す形となってしまった。 ソノマのQuiviraで活躍するピート・カイト氏。 (イメージ:A Good Time With Wineより) カイト氏はワイン・ビジネスに参加する前には金融テクノロジーのビジネスで成功を収め、多額の富を得た実績の持ち主。パウエル氏は当時、カイト氏から提示されたパートナーシップの条件はパウエル氏にとって不利の条件であったと理解していたが、資金問題やカイト氏との信頼関係が築かれていたことから、まさかパートナーシップ解除は想定していなかった。 すべてを失ったパウエル氏は数年後に現在フランスでワイン修行を行なっている息子さんたちと再度ワイン造り及びワイナリー経営に挑戦するコメントを残した。 このニュースはワイン業界に大きな衝撃を与えている。実際にTorbreckのオーナーが変わったことよりも、パウエル氏の疎かな判断。一方で、カイト氏のしたたかなビジネス・マインドなどが当事者同士のコメントやインタビューから明らかになったことが関心を集めていると考えられる。パウエル氏は職人で自ら世界を飛び回って自分の造ったワインの営業を得意としていて、カイト氏は卓越したビジネス・マインドでいかに効率的な投資および投資回収ができるのかが優先させていたと考えられる。 カイト氏は現在Torbreckで扱っているワインのラインアップを現状で維持し、世界各国からの需要を高め、超プレミアム化を目指すことを考えていた。一方、パウエル氏はオーストラリア各地の葡萄畑との葡萄供給を増やし、更に希少で上質なワインをラインアップに加えことでブランドの価値を高めることを優先的に考えていた。どっちの考え方が正しいのかがわからないが、結果的に微妙に意見の違いがあったことがパートナーシップの解除となったと考えられる。パウエル氏は不利な条件でのパートナーシップであったことを知っていながら、このような事態になってしまったことはお粗末にも捉えられる。 カイト氏は2006年からCraig Isbel氏がTorbreckのワイン醸造責任者として任せていることから、今後もワインの品質に関しては心配ないと主張しているが、パウエル氏はこの認識は誤りで、Isbel氏を採用後も常に醸造決断に関わってきたと説明。逆にパウエル氏が営業活動中に世界を飛び回っている間、2009年ヴィンテージの<The Laird/ザ・レアード>は熟成の貯蔵ミスが発生し、売り物にならない味わいが変化したことを公表した。パウエル氏は現状のワイン醸造チームの体制に対して心配をもらしている。 ワイン・スペクテーター誌がこのニュースを公表してからカイト氏とパウエル氏はそれぞれ地元紙に見解の違いを主張するコメントやインタビュー(カイト氏インタビュー&パウエル氏インタビュー)を公表している。今後も更なる事態の泥沼化が予想される・・・ 樹齢数十年のシラーズ、グルナッシュ、ムールヴェードルなどローヌ系の品種で上質なワイン造りを行なってきたTorbreck。お手ごろ価格の<ウッドカッター・シリーズ>は国内でも入手可能。 (イメージ:Torbreckより) (ニュース・ソース:Wine Spectatorより)

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変わったワイン・イベント

立て続けに<ナパ・ソノマ>エリアで一味変わったワインのテースティング・イベントが開催された。 (イメージ:Bergamot Alleyより) まずはソノマのおしゃれワインバー『Bergamot Alley』で開催された<The 7 Percent Solution>はカリフォルニアでは8種類の葡萄品種が全体の栽培量の93%を構成し、残りの品種を活用してワイン造りを行なっているワイナリーが結集し開始したのがこのイベント。今回の17のワイナリーが参加し、赤ワインや白ワイン、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル原産など幅広い種類のワインが出展された。 今回のイベントに登場したワイナリーと葡萄品種: Arnot-RobertsのSylvaner シルヴァネール(オーストリア原産:白ワイン)、Ribolla Gialla リボッラ・ジャッラ(イタリア原産:白ワイン) Forlorn HopeのSangiovese サンジョヴェーゼ(イタリア原産:赤ワイン)、Barbera バルベーラ (イタリア原産:赤ワイン)、Verdelho ベルデホ(ポルトガル原産:白ワイン)、St. Laurent サン・ローラン(オーストリア系:赤ワイン) RPMのGamay ガメ(フランス原産:赤ワイン) BedrockのAlbarinoアルバリーニョ(スペイン原産:白ワイン) Michael HavensのAlbarino アルバリーニョ(スペイン原産:白ワイン) Ryme CellarsのAglianico アリアニコ(イタリア原産:赤ワイン) Dirty & RowdyのSemillon セミヨン(フランス原産:白ワイン) StarkのViognier ヴィオニエ(フランス原産:白ワイン) Two ShepherdsのGrenache Blanc グルナッシュ・ブラン(フランス原産:赤ワイン)、Grenache Noir グルナッシュ・ノワール(フランス原産:赤ワイン) Broc CellarsのPicpoul ピクプール(フランス原産:白ワイン) Jolie-LaideのPinot Gris ピノ・グリ(フランス原産:白ワイン)、Trousseau Gris トルソー・グリ(フランス原産:白ワイン) MatthiassonのRefosco レフォスコ(イタリア原産:赤ワイン) Idlewild WinesのArneis アルネイス(イタリア原産:白ワイン) … Continue reading

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ペンフォールズ<グランジ2008>販売開始

(イメージ:Penfoldsより) オーストラリアを代表するプレミアム・ワインのペンフォールズ・グランジの2008ヴィンテージがワイン・アドヴォケート誌からパーフェクトの100ポイントを獲得し、このプレミアム・ワインを取り扱う販売店の間で価格競争が繰り広げられていることが話題に。 先週の木曜からオーストラリアで販売が開始されたペンフォールズの「グランジ2008」の希望小売価格は$785豪州ドル(約78,948円)で始まったが、発売初日が終了する前にオーストラリアの酒店チェーンのダン・マーフィー社や大型スーパーチェーンのコストコ社などでは$645豪州ドル~$650豪州ドル(約64,868円~65,371円)まで約2割引きの値下げを発表した。これに続いてシドニーのワイン専門小売店のケミニーズ社も値下げ合戦に加わり、当初の価格から$645豪州ドルに変更した。この値下げ合戦はオーストラリアに止まらず、イギリスにも飛び火しFarr Vintner社は£422.40英国ポンド(約$641.58豪州ドル)に価格が登場。 ペンフォールズの親会社、トレジャリー・ワイン・エステート社は2007年に販売した「グランジ2002」を$499豪州ドルの希望小売価格を設定し、このヴィンテージから今年のワイン・アドヴォケート誌の100ポイント・ヴィンテージまで約57%の値上げを行なったこととなる。ワイン・アドヴォケート誌以外にもオーストラリアを代表するワイン批評家のジェームズ・ハリデー氏も98ポイントを与えるなど2008ヴィンテージに対し高い評価が集中しているが、値上げ率を考慮しても希望小売価格は少し高いような感じがする。日本の販売開始は不明だが、いくつかのネット・ショップで2002、2004ヴィンテージを30,000円~45,000円程度で販売している。いくら評価が高くても倍近くの価格で2008ヴィンテージを入手したいと思う人がどれだけいるのかがわからない・・・ ちなみに今回のグレンジの価格競争ニュースと同時期に掲載されたニュースで、オーストラリアのNEWS社の特集で「グランジ2008」を含む最近リリースされたワインのブラインドでの試飲レビューが掲載され「グランジ2008」と同じポイント数の評価を獲得したのがRobert Oatleyの2011 McLaren Vale Shiraz。1本$22.95豪州ドルでコスト・パフォーマンスも抜群。このワインは日本未入荷だが、オーストラリアに行かれる方やインターネット・ショップで日本まで輸送してくれる店があれば、要チェック。 (イメージ:Bon Coeur Fine Winesより) マギル・エステートのペンフォールズ本社敷地内にあるセラー・ドア(テースティング・ルーム)ではグランジの発売開始を記念するイベントが開催される。今年のイベントの様子の写真をいくつか。 上:ワインメーカーのピーター・ガゴ氏。下:販売開始の合図を示すスタッフ。 (イメージ:News.com.auより) (ニュース・ソース:TheDrinkBusiness&News.com.auより)

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<グランジ>が久々のパーフェクト・スコアを獲得

(イメージ:WEINKAISERより) 最新号のワイン・アドヴォケート誌でオーストラリアを代表するペンフォールズの『グランジ2008』にパーフェクトの100点の評価を与えた。1976年ヴィンテージ以来の100点となった。『グランジ』以外にもペンフォールズの『Yattatnaシャルドネ2010』が95点、『St. Henriシラーズ2009』が93点、『Bin 51 Eden Valleyリースリング』が91点の高得点を獲得した。 ワイン・アドヴォケートの新任編集長のリサ・ペロッティ・ブラウン氏は『グランジ2008』に対して次のワイン・コメントを残した: 「深い黒紫色のグランジ2008はマルベリー(クワ)、料理用スパイス、クローヴ、シナモン、牛挽肉のニュアンス(おそらくナツメグや黒胡椒などスパイスが散りばめられたお肉の香りを指していると思う)、アニス、ポプリ、ミントとチョコレートのアロマ。口の中を掴むようなタンニンに爽快な酸のフィニッシュ。アニスとブラックベリーの味わいの余韻が口の中に長い間残る。2018年~2035年が飲み頃。」 先週の金曜にペンフォールズは<Binシリーズ>の11種類のワインをリリースしたばかりで、今回のワイン・アドヴォケート誌の評価は心強い追い風となると思う。肝心の『グランジ』は5月にリリースを予定されている。 *** 同号のワイン・アドヴォケート誌にはロバート・パーカー氏のボルドー2010ヴィンテージ・レビューも掲載された。当初は9つのワインが100点を獲得したと噂されたが、最終的にはPontet-Canet、Haut-Brion、Latour、Beausejour (Duffau Lagarrosse)、Pétrusが予想通りに100点の評価を獲得し、Pape Clement、Le Dome, La Violette、Cheval Blanc、Le Pinが100点グループに追加された(計10種類のワイン)。 当初、100点評価が噂されていたAusone、Lafite、La Mission Haut-Brionが98点、そしてl’Eglise Clinetが96点と多少評価が下がった。また、Pichon-Longueville BaronとVieux Château Certanが初の100点が噂されていたが、結果的にはLe Dome(年間1,000ケース生産するサン・テミリオンのワイナリー)とLa Violette(ポムロールの小さな生産者)が初の100点ワインの仲間入りを果たした。 当初のボルドー・プリムール試飲(樽からの試飲)から評価を変更するのはよくあることで、特にパーカー氏はプリムール試飲直後の感想を一部公表するので変更に多少驚かさせられる人もいるが、この先も熟成具合を見て再度、評価を変えるのがパーカーの特徴の一つ。 今回、初めて100点グループの仲間入りを果たしたLe DomeとLa Violette。 (イメージ:jamie goode’s wine blogとtheis-vineより) (ニュース・ソース:The DrinkBusinessその1とその2より)

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