Monthly Archives: October 2013

スペインのビエルゾ産地からメンシア種ワインを紹介

ワイン・スペクテーター誌主催の世界の生産者がニューヨークに集まる<ワイン・エクスペリエンス>が10月24日~26日に開催され、スペインを代表する生産者の一人、アルバロ・パラシオス氏が自らメンシア種から造ったワインの紹介を行なった。 アルバロ・パラシオス氏。 (イメージ:QUELUGOより) パラシオス氏は90年代前半にスペインで活躍する注目の<若手4人組>の生産者の一人として、バルセロナ近郊のプリオラート産地を拠点にスペイン特有の古木のグラナッチャ(グルナッシュ)をカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラーなどとブレンドし、当時では斬新なワイン造りで高い評価を獲得した<L’Ermita/レルミタ>で一躍脚光を浴びるようになった。プリオラート産地の知名度を世界に広めただけでは満足できず、90年代後半には、今度はスペインの北西部(ポルトガルの北側)のビエルゾ産地を拠点に新たなプロジェクトの甥のリカルド・ペレズ氏と開始した。<Descendientes de J. Palacios/デスセンディエンテス・デ・J・パラシオス>(直訳:J・パラシオスの祖先)はアルバロ・パラシオス氏の父親でリオハ産地でワイン生産者として活躍するホセ・パラシオス氏に敬意を払うブランド名で、ビエルゾ産地特有のメンシア種を使用したワイン造りに取り組んだ。 (イメージ:Vinos del Mundoより) 若い頃はCh.ペトリュスでワイン造りの修行を行なったアルバロ氏は、ボルドーの伝統的なワイン造りの精神を取り入れているほかに、自身が共感する宗教的な秘法をワイン造りや場所選びのフィロソフィーにも取り入れている。中世時代のフランスからの修道士たちが修行の最終目的地としてビエルゾを選びそこで葡萄栽培に取り組んだ記録が残っている。それを裏付けるかのように、ビエルゾには放置状態の古木が多く存在し、修道士たちが植えた木の祖先となる葡萄の木が今でも実を付けビエルゾの西側に位置するCorullon村の急斜面にアルバロ氏は導かれた。甥のリカルド氏もフランスでワイン造りの修行を行い、叔父のアルバロ氏に誘われメンシア種でのワイン造りに取り付かれるようになる。 (イメージ:Vinos del Mundoより) プリオラートでもそうだが、ビエルゾでは急斜面で行なわれる古木での葡萄栽培にひかれ、また、ビエルゾの場合は粘土質の土壌が支流だが、Corullon村の斜面では変成岩で構成されており、片岩(シルト)と粘板岩(スレート)が混じる土壌での葡萄栽培となる。土壌を含めて、環境の特徴はブルゴーニュのコート・ドールやイタリアのピエモンテ地方のランゲ地区を思い起こさせられるとも説明している。<デスセンディエンテス>は全体で86エーカーの畑は20の区域に分かれており、それぞれの区域単位にワイン造りを行なう。区域の中でも<La Faraona/ラ・ファラオナ>が最も優れた葡萄で約1エーカーわずかの区域の畑は溶岩にクオーツや鉄などのミネラルが含まれている土壌。現在は8種類のワインが造られている。 (上イメージ:Wineanorak、下イメージ:Latintoreriaより) 単一畑ではLa Faraona (600ユーロ)、Moncerbal (60ユーロ)、Las Lamas (60ユーロ)、San Martin (60ユーロ)、Fontelas (100ユーロ)、Valdafoz (60ユーロ)がラインアップに加わっており。その他にCorullon(26ユーロ)とPetalos del Bierzo(13ユーロ)はいくつかの畑の葡萄を合わせてリーズナブル価格で提供されいるシリーズも存在する。(ちなみに日本国内では<Petalos/パタロス>を何度か見たことがある。) メンシア種の味わいは一時、カベルネ・フランと同一の品種ではないかと思われていたほど似ていて、ダーク・フルーツ(プラム、ブルーベリーなど)の味わいに、ハーブの香り(ミント、タイムの葉っぱなど)がする特徴で、酸もしっかりきいてて、タンニンも抽出されるスタイルのワインが造られている。 スペインまたはヨーロッパに行く機会があれば<デスセンディエンテス>を探してみるのもいいお土産になるかもしれない。 リカルド・ペレズ氏。 (イメージ:Avila Informacionより) (ニュース・ソース:Wine Spectatorより)

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ミキサーでデカンタージュ?!?

(イメージ:Pursuitistより) 2年前にブルーンバーグのビジネス・ウィーク誌に掲載された<Nathan Myhrvold/ネーサン・ミルヴォルド氏>の記事が多くの注目を集めた。ミルヴォルド氏はマイクロソフト社で技術部門の最高責任者を勤める経歴の持ち主でありながら、その後は料理研究家としていくつかの著書を出版する実績を持つ人物。各方面から注目を集めた最新技術を駆使した料理の造り方を紹介する『Modernist Cuisine』の続編『Modernist Cuisine At Home』では最新の技術を家庭でも美味しく試す方法を紹介する内容の本では、ワインのデカンタージュに対してミックス・ジュースなどを造る際に活用する<ブレンダー>(日本ではミキサー)に約30秒から1分間ワインを回転させる<ハイパー・デャンティング>と呼ぶテクニックを著書の中で紹介した。 料理番組にも登場するネーサン・ミルヴォルド氏。 (イメージ:Carroll County Times/Stephen Cherninより) 最初はこのテクニックは面白おかしく紹介していたと思っていた人も多かったが、ミルヴォルド氏は真剣でビジネス・ウィーク誌の記事では<ハイパー・デャンティング>の実験方法を紹介し、通常のデキャンとの比較を薦めた。 このテクニックが紹介されてから数年経ち、この手法を実験するワイン生産者もいくつか出ている。ナパの生産者はまだ若いワイン、特にタンニンがまだ強く出るカベルネ・ソーヴィニヨンなどに<ハイパー・デャンティング>を試してどのように熟成するのかを予測するのに役立つツールともコメントを残している。また、スペインの生産者は通常のデキャンと比較する実験を行い、個人的な好みだが<ハイパー・デャンティング>の方を好むなどと述べている。 中にはデカンタージュの時間を短縮する効果があると意見も出ているが、実験を行なった大半は液体の状態を極端に変えることから、通常のデキャンタージュとは違う空気に触れさす手法と理解している人が多い。共通の感想として、黒ビールで有名なギネスのように、細かい泡が立つとコメントがたくさん出ている。泡立つことから、味や香りに変化を与えることよりも、液体の触感が柔らかくなることからよりはっきりとした味わいを感じ取ることができると感想が多い。 この手法の良し悪しは正直、個人の好みなので特にどっちよりとは言えないが、日頃飲んでいるデイリー・ワインまたは若いワインでまだ刺々しい特徴が残っているワインで試してみる価値は十分あると思う。 昔ながらのデキャンタでおしゃれのデザイン。 (イメージ:Kickstarter/3-Switchより) (ニュース・ソース:San Jose Mercury Newsより)

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2013年の収穫レポート総括(その2)ジンファンデルに異変?

(イメージ:LoCA LodiWineより) 先週はSFクロニクル紙のカリフォルニア葡萄収穫シーズンの総括を紹介したが、今回はWines and Vines誌の総括を紹介します。 カリフォルニア州全土を網羅する葡萄農家の支援組織<Allied Grape Growers社>の集計によると、2013年の総収穫量が400万トンに達すとわかった。2012年に近い収穫量で、ロダイ近郊の畑からの収穫量が大幅に伸びたことが集計でわかった。 Allied Grape Growersの代表によると今年の収穫量は更に大きくなってもおかしくなかったが、醗酵タンクに空きがなかった醸造所が多かったため、収穫できずにそのまま葡萄の木に付いたままの葡萄も多かったと説明している。特に品種別ではジンファンデル種に放置被害が多く、約25%の総栽培量が未収穫または収穫されたがワイン造りに採用されなく処分された。これまで<オールド・ヴァイン>として需要が高かったジンファンデルの木でも、葉っぱが赤くなった木からは葡萄は収穫されなかった例もあったと報告が入った。 <オールド・ヴァイン>のジンファンデルで、葉っぱが赤くなった木。 (イメージ:FanucchiVineyardsより) 厳選されたジンファンデルを複数の産地から集めてワイン造りを行なっている<ターリー・ワイン・セラーズ>のワインメーカーによると今年のジンファンデルは熟成度にバラつきがあったと話している。特にロダイとアマドール産地の葡萄にバラつきが目立ち、約1割程度の葡萄が仕分け段階で品質を考慮し除くことがあるが、今年のロダイ産の葡萄の1/4が未使用のまま除かれる事態があったと説明している。バラつきの原因は今のところは不明だが、均等に糖度が構築されない理由にはもう少し葡萄の間引きを行なう必要性があったと想定できる。 また、ジンファンデル種の収穫の最中にカベルネ・ソーヴィニヨン種が予定よりも早く収穫のタイミングに達し重なったため、タンクの空き具合を考慮して、カベルネを優先したワイナリーがターリーを含めて多く存在したとがわかった。この結果としてジンファンデルが未収穫の状態になった。 2年続けて豊作を経験したターリーはナパのアトラス・ピーク地区のジンファンデルを先週収穫し、これですべての2013年分のジンファンデルの収穫を済ませた。予想外の出来事がいくつか重なったが、ジンファンデルの2013年ヴィンテージは高いクオリティのワインが出来上がることを期待している。 ちなみに、2012年には44万8039トンのジンファンデルが収穫され、カリフォルニアではカベルネ・ソーヴィニヨンに続いて第2位の収穫量をほこる赤ワイン用の葡萄。 <ホワイト・ジンファンデル>のイメージを覆そうと造ったターリーの新しい試みの一つ。 (イメージ:CellarTackerより) このほかに総括として、Allied Grape Growersではワイナリー側に更なる改善の必要性を訴えている。葡萄生産者側は海外から輸入されるバルクの葡萄に対しての競争力を高めるために、栽培量を増やしているが、ワイン醸造者側は増えた葡萄を処理するためのそれなりの設備への投資やプロセスの改善ができてないと指摘している。内陸のセントラル・バレーなどに製造拠点を構えている大手ワイン会社はそれなりに設備投資や改善を行なっているが、その他の産地、特に沿岸部産地では投資や改善が遅れていると実態を説明している。 最後は、多少の葡萄の熟成度にバラつきがあったロダイ産地が更に栽培量が伸びる可能性があるとAllied Grape Growersの関係者は期待を示している。ロダイは葡萄栽培産地区分ではサン・ホアキン郡の北部とサクラメント郡の南部が含まれる<District-11>に入り、今年は記録的な葡萄栽培量の報告が入っている。昨年の76万7400トンの収穫を記録し、この数字は上回ることは確実と見込まれている。ちなみにセントラル・バレーのマデラ郡、フレスノ郡、アルパイン郡、モノ郡、インヨ郡で構成される<District-13>は、2012年では121万5393トンの収穫量を記録しカリフォルニアでは現在最大の栽培地区となっている。 (イメージ:Active Rainより) <葡萄の生産者側>の立場と<ワイン製造者側>の立場が異なることは理解できるが、このレポートでもタンク不足が取り上げられワイン製造者側の責任が問われる様子も伺えられるが、2010年と2011年は不作でタンクの必要性どころか、存続までも問われたワイナリーも多かったため、2年続いた豊作に対して準備不足は否めないが、ワイン製造者側だけを責めるのも可愛そうな気がする。ターリーが葡萄の熟成にバラつきがあったコメントから推測して、少し丁寧に間引きを行なって、無理に大量収穫を行なわなくても良かったのではないかとも考えられる。数字を追うのか、品質を求めるのか、この先も立場によって意見が異なる気がする・・・ (ニュース・ソース:Wine and Vinesより)

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ワイン・ニュースのまとめ

先週のワイン・ニュースをいくつか・・・ イタリア人親子の2人が中心となっていた、イタリア、ドイツ、オランダ、イギリス、キプロスなどを拠点にして偽ワイン製造を行なっていた組織の面々が拘束されたニュースがフランス当局から発表された。調査の結果、すでに市場に約400本のロマネ・コンテが出回ってしまい、総額200万ユーロ相当で取り引きされていたことも明らかとになった。そもそもは2012年にドメーヌ・ロマネ・コンテから偽のワインが出回っているとフランス当局に捜査を要請し、69本の偽DRCを押収すると、そこから偽ワイン製造に利用されていた資材や複数の拠点も判明し、組織の大半の面々の同時逮捕のこぎつけた。年間約6千本程度しか市場に出回らないロマネ・コンテがなぜ短期間で400本も売買することができたのかが大きな謎があったが、偽ワイン製造の組織の中心であった親子はワイン産業で働く経歴の持ち主であったことが大きな要因であったことも明らかになった。現在、偽ワイン組織に捜査は続いており、他の裏ワイン組織とのつながりはないのか調べている。 400本のうち数多くが海を渡ってアジアまたは中国あたりに行ってしまったような気がする・・・ (ニュース・ソース:Wine-searcher.comより) *** (イメージ:Chateau Suauより) ソーテルヌの生産者が夜間に約1割の未収穫の葡萄を何者かに盗られたと被害が訴えられた。 Barsac村の<Chateau Suau>が所有する畑から13列分の葡萄がきれに跡形もなく奪われていることに気づき、警察に届出を出した。あまりにも丁寧に処理されていたことから、同業者の犯行と簡単に推測することができたが、実際に犯人を探すのは期待していないとも<Chateau Suau>の関係者は話している。<Chateau Suau>はソーテルヌのセカンド・クリュ・クラスの認定を受けており、年間2万本の生産量を誇っている。今年は天候の影響ですでに約2割の収穫量が落ち込み、不作で失った量と含め盗難被害分も保険会社からの<救いの手>が出るのを大いに期待してる。 それにしても同業者の仕業であることが凄く残念な話。しかも、きれいな作業されるのは、正直、おちょくられているとしか思えない・・・「来年もヨロシク!」と言われているみたいで、腹が立つ・・・ 肩から背負う昔の葡萄収穫用のカゴ。 (イメージ:1st Dibsより) (ニュース・ソース:Decanterより) *** (イメージ:Popcorn Playsより) 最後も残念なニュース。ブルゴーニュの<ドメーヌ・シモン・ビーズ・エ・フィス>の4代目総責任者およびワインメーカーのパトリック・ビーズ氏が車を運転中に心臓発作がおき、交通事故に巻き込まれ、意識不明の状態のまま10月20日に他界したとの悲しいニュースが届いた。ビーズ氏は日本を営業で訪れていた際に今の奥さんに出会い、日本ともゆかりが深いブルゴーニュ生産者の一人。享年61歳。心からご冥福をお祈りいたします。 (イメージ:Armit Winesより) (ニュース・ソース:Wine Spectatorより)

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電子レンジでピノ・ノワールを『チン!』

ワイン・スペクテーター誌で掲載された記事で新しいワイン造りの手法・行程が実験的に試されていることが紹介された。オーストラリアのタスマニア大学でピノ・ノワール種の醗酵を行なう前に電子レンジで葡萄を温めることでより均等なタンニンと色の抽出が可能になることがわかった。 タスマニア大学のカルー博士。 (イメージ:abc.net.auより) タスマニア大学のアナ・カルー博士は北タスマニアの複数の畑からピノ・ノワールを入手し、それぞれ2キログラム単位にわけ、家庭用の電子レンジを活用し、1~2分間、複数のバッチで温めた。電子レンジに浸かった葡萄はそれぞれ70℃まで温められ、それそれ30℃まで温度を下げた後に、これまた家庭用の押し込み型のコーヒーメーカーで葡萄の圧搾を行なわれ、18ヶ月間ガラスの瓶の中で保管された。 コーヒーメーカーで葡萄の圧搾。 (イメージ:Ikeaより) まずはそれぞれ電子レンジに入った葡萄は醗酵が早く済んだことがわかった。これは酵母菌での醗酵ミスを防ぐのに役立つ。醗酵期間が短い期間でありながら、色とタンニンの抽出量は高い数値を示した。これまでも一般的に高い抽出量を目指す際にタンクごと温める手法が活用されていたが、温めることで香りと味わいに影響を与えるリスクが存在していた。また、電子レンジを活用したことで均等な抽出量を得ることができることもわかった。 電子レンジで植物(野菜や果物)を温めると外側の細胞を破壊し、絞れた形に、食べる際にあまり好ましくないが、葡萄から栄養、色素、苦味などを抽出したい場合、これほど効果的な方法はないとカルー博士は説明している。 この研究結果は本当に実用性があるのかはこれから更なる研究で判断するとUC大学デイヴィス校のワイン専門学部のアンドリュー・ウォーターハウス教授はコメントしている。この発見のポテンシャルは高いが、まずはコスト面と最終的な味わい面でのリサーチが必要と加えている。 以前このブログでも紹介した<フラッシュ・デタント>の基本コンセプトと似ている。時には味わいに関して苦味やタンニンが強すぎて出てしまうと、この手法に対して<推奨派>と<否定派>に分かれる。 予想として、何十トンの葡萄を一気に温める電子レンジの開発や最終的にはワインの味わいや長期熟成後にどのような違いが出るのかがわかるまではこの手法が広まるのかは判断できないような気がする・・・ *** レンジで『チン』されたピノとは関係ないがオーストラリアのタスマニア産の注目ピノをいくつか・・・ 日本でも入手可能で評価が高いがお手軽価格の<ジョセフ・クローミー>のピノ・ノワール。 (イメージ:Australian Wine Journalより) 同じく北タスマニア地方を代表するベイ・オフ・ファイヤーのピノ・ノワール。 (イメージ:Wino sapienより) ストーニー・ライズのHolymanピノも高い評価を獲得している。 (イメージ:QWineより) タスマニア産のワインを試してみて、サポートしましょう! (イメージ:TamarValleyWineRouteより) (ニュース・ソース:Wine Spectatorより)

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顧客のニーズに合わせワイン販売を伸ばす試み

(イメージ:Uproot Wineより) 共にニューヨークを拠点に活動しているワイン専門家が新しい試みを取り入れワインの販売数を伸ばそうと取り組んでいる。 まずは金融街で働いていた2人組みがそれぞれの専門分野を活かし新しいワイナリーを開業し、新たなビジネス・モデルで顧客獲得を目指している。<Uproot Wines>はニューヨークとカリフォルニアのナパを拠点に活動している。ナパでは金融市場で働いたがワインメーカーに転職し7年間Joseph Phelps、Cakebread Cellars、Vineyard 29などで修行を行なったグレッグ・シエンフェルド氏がナパ・バレー産とセントラル・コースト産の葡萄を活用して上質なワインを造っている。現在はラインアップは3種類のワインで、$42のナパ産のソーヴィニヨン・ブラン、9ヶ月樽熟成を行なったレゼルブのソーヴィニヨン・ブラン($44)、そして、サンタバーバラのサンタ・イネズ産のグルナッシュ・ブラン種で造った白ワイン($34)で今のところ展開している。近々赤ワインもラインアップに加わる予定。 味わいの特徴:(上から下に)メロン、芝生、シトラス、グレープフルーツ、パッション・フルーツ。 (イメージ:Uproot Winesより) 一方、ニューヨークを拠点に活動しているジェイ・リービー氏はベンチャー・キャピタル・ビジネスを専門としており、ビジネス・アイデアに資金や投資家を結びつけることを専門としている。リービー氏はシエンフェルド氏が造ったワインを<ミレニアル世代>にアピールし、販売することをメインのビジネス戦略に掲げており、<ミレニアル>消費者に対して様々な工夫を行なっている。 まずはワインはディストリビューターを活用せず、すべて自社のサイトでのオンライン販売に限定している。基本的にオンライン上でしか体験できないワインになるので、ワイン・ラベルには特殊な工夫を行なっている。ワイン・ラベルのデザインは様々な色に塗られたブロックになっている、各ブロックはワインの味わいを表しており、購入を検討している人に試飲せずに、視覚を活かしてワインの特徴を正確に伝える工夫を行なっている。 味わいの特徴:(上から下に)ガソリン、チユーイング・ガム、ネクタリン、メロン、レモン。 (イメージ:Uproot Winesより) また、テイスティング・ルームなどを所有しない代わりに、会員制のワイン・クラブへのオンラインで登録していただき、各地で開催する予定のイベントやプライベート・テースティングなどへの招待を受けるシステムを導入している。近日には有名シェフと組んで料理とワインイベントを数箇所で開催する予定。詳細は会員のみに知らせる。 けっしてお買い得の価格でもなく、セレクションの数もそれほど提供していないのだが、<ミレニアル世代>に対して上手にアピールを続けており注目ワイナリーとして様々なメディアに登場している。個人的には単純に「ミレニアル向けのワイナリー」のキャッチフレーズだけで<何杯のおかわり>を繰り返しているような気がする。このフレーズが一人歩きして取り上げられていることが最善のビジネス戦略と見受けられる。 *** 一方でニューヨークのコーネル大学の経済科のミゲル・ゴメズ教授は<ワインの消費者は実際に何を求めているのか>研究結果を発表した。主にニューヨーク州で開業しているワイナリーとテースティング・ルームに調査に協力を要請し、看板・ロゴマークから駐車場の便利さまで幅広分野での調べを行なった。 ニューヨークのBelhurst Estate Wineryの様子。 (イメージ:Finger Lakes Visitors Connectionより) 結果的にこれまでワインの販売に大きな要素と認識していたワインの味わいや熟成度などよりもテースティング・ルームから見れる風景やテースティング・ルームの定員の知識と接客が顧客満足度では大きな割合を占めた。風景に関しては仕方がないが、定員の知識と接客は対象法がある。まずワインの知識に関しては客観的な情報と主観的な情報の間ではワイン専門誌での評価など客観的な情報を好むと理解しており、定員の主観的なワインに対する感想はあまり購入に役立たないとわかった。 マンスフィールド教授がワイン接客に関して講義を行なっている様子。 (イメージ:The Cornell Daily Sun/Anna Mansfielsdより) ゴメズ教授の同僚のアナ・マンスフィールド教授はニューヨークのワイナリーやテースティング・ルームを対象に研究結果に関する従業員トレーニングを実施している。トレーニングを取り入れているワイナリーやテースティング・ルームでは地域特有の土壌、葡萄、ワインなどの知識を含めて、顧客のニーズに合う効果的な接客方法のとり方を学べる。トレーニングの効果も売上数値にも現れており、今後はゴメス教授とマンスフィールド教授の共同で受講エリアを拡大することを目指している。 Uproot Winesと異なって直接顧客と対面する機会があるワイナリーなどは手法はことなるが、顧客のニーズを把握し、ビジネス戦略を実施している面では共通点も感じられる。もう一つ共通点として、共にワイン産業の中心ではなく、東海岸で起きていることが興味深い。西海岸のサンフランシスコ、サンタバーバラやオレゴン州やワシントン州などと比べるとワイン産業事態は地域に根強く密着感はまだないが、地元のワインを広めようとしている意識は非常に高く、西海岸より効率よく、ビジネス・マインドで取り組んでいる様子も強く感じることもできる。 (ニュース・ソース:Upstart Business JournalとThe … Continue reading

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味覚の解析に<痛み>を加えた研究者

(イメージ:Crushedより) ウォール・ストリート・ジャーナル紙の電子版に味覚に関する記事が掲載され、特にワインに関して人によって味覚の違いがあることをわかりやすく解説する内容。 アメリカ・ペンシルバニア州のモネル・ケミカル・センセス・センターの役員のゲリー・ブーシャンプ氏によると味覚は遺伝で受け告げられるが、ワインの味わいを楽しむのには味覚を鍛えることができると理解している。 味わいを分析すると3つの要素にわけることができる。最初の2つは基本的な機能は似ている。1つ目は舌で、甘さ・塩気・すっぱさ・苦味・旨味に反応する体内の味覚センサーである。2つ目は鼻の上の部分にある空気中に存在する臭いに対して舌と同じように体内センサーが反応する。 3つ目はワインなどの特殊の食品に対して機能すると理解している。それは口、喉、鼻に違和感を与える要素。特に名称は存在しないが、辛い食べ物や発酵食品などを食べる際にチクチクする痛みが出る食品である。 例えば、アメリカ人は生でエキストラ・バージン・オリーヴ・オイルを口にすると、新鮮はオリーブほど渋みから喉ごしを通る際に痛みを感じたり、咳き込むと感想を持つ人が多いが、イタリアやスペインなどの地中海方面の人も基本的に喉ごしでは同じ痛みを感じているが、同時に新鮮なオリーブであると理解が働き、この痛みは<良い痛み>であることを脳に信号を送っていると理解している。 (イメージ:Hopewell Wine Tastingより) 辛い料理や単純に食べ慣れない料理などでも起きる現象で、ワインもその1つに入ると理解している。ワインは複数の要素から味わいが構成される。まずは葡萄自体の味わい。次に葡萄に触れ化学反応を起きて出来上がる味わい。葡萄の糖と酵母菌から造られるアルコール、オーク樽などに触れて抽出される味わいなどこのほかに様々な化学反応でワインの味わいが構築される。これらの化学反応(自然と人工的を含めて)でできた味わいに対して不慣れなの場合、美味しいのかそうでないのかが不明になる。 ワイン・テースティングの専門家は主に糖度、酸味、タンニンなどワインに多く含まれる要素を区別するように意識的に味わっていると理解しており、大半は数を重ねることで区別が楽になってくるとブーシャンプ氏は説明している。 味覚の中で一番鍛えしずらい要素は<渋み>を区別すること。ワインでも専門家の間で<渋み>が良いのか、好ましくないものなのか議論される。好みは人それぞれなどで<渋み>がなぜ議論のテーマになるのかがよく理解できないとブーシャンプ氏は締めくくっている。 (イメージ:Loafより) (ニュース・ソース:Wall Street Journalより)

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SFクロニクルの2013年収穫シーズンの分析

St. HelenaのSpring Mountain地区のGuilliams Vineyardsの様子。 (イメージ:SF Chronicle/Jason Henryより) 2013年のカリフォルニアの収穫シーズンは終了し、醸造所ではワイン造りに取り掛かっており、畑は冬に向けての作業に入る。一段楽したところでサンフランシスコ・クロニクル紙のワイン・ライターのジョン・ボネ氏が今年の収穫シーズンの解説を早くも掲載した。 何度もこのブログでも紹介しているが、今年の収穫は例年より前倒し状態で収穫は進んでいった。昨年の2012年は2年ぶりの豊作年となり、今年も葡萄の収穫量と熟成度には文句を付けようのない結果となった。 天候面では前年度との大きな違いは、2012年~2013年の冬の間は雨が降らなかったことぐらいで、春先と初夏は例年通りの天候で、特に目立った急激の熱波もなく、カリフォルニアらしい太陽が燦燦と降りしきる栽培シーズンであった。 しかし、前年度と大きな違いは、収穫の時期が例年より1月~数週間早まってしまったこと。以前にも紹介した醗酵・醸造タンク不足の問題は予想以上に各地のワイナリーではタンク確保に追われた。今年の収穫を終え、どのような教訓が得られるのかが、ボネ氏は「2013年はカリフォルニアの葡萄栽培のカレンダーが書き直された年となった」と分析を行なった。ボネ氏は4つの大きな傾向に分けた。 Garnet Vineyardではソノマ・コースト産のピノ・ノワールが大量に収穫され、醗酵待ちの状態。 (イメージ:Grape and the Girlより) 1つ目は夜間の気温が変化していること。ナパやソノマの生産者の話を集約し、昼間の気温はそれほど例年と変わりがないが、夜間の温度が通常と比べて下がっていないことがわかった。あるソノマの畑では前年よりも40日早いタイミングで収穫を行なったと話している。一方、パソロブレスなどではこの傾向は特別に感じておらず、例年よりも収穫は少し早まったと説明している。ソノマとパソロブレスには取り扱い品種に大きな違いが存在し、特にパソロブレスでは温かい気候に適した品種を多く取り扱っている。このまま夜間の温度変化がナパやソノマなどでおき難くなるのであれば、取り扱い品種の検討を再度行なうことも必要なのかもしれない考えが出てきた。 2つ目は葡萄の木がこれまでと異なったストレスを感じていること。今年の早まった栽培ではソノマで収穫した<葡萄の種>が完全に成長し茶色になってしまったものが多くでたが、酸味に関しては十分に酸が残っていながら、糖度も理想の熟成数値に到達している珍しい状態であることがわかった。また、オールド・ヴァイン(古木)のジンファンデルは冬の間の降水量の少なさから通常より少ない量の葉っぱが付き、葉っぱ自体の成長が遅くなったとレポートが入っている。昨年の豊作との関係があるのかもしれないが、これまでと異なったストレスを葡萄の木が感じていることは確かに現れてと言える。また、天候に関して農業では日照日数(Growing Degree Days:栽培時期(4月~10月)の総温度数値+日数で表す)が一つの数値基準として重要な情報を知らせてくれる。これまでカリフォルニアでは理想的な天候の年に2007年と2009年が比較対照に取り上げられるが、2007年は3,525℉、2009年は3,423℉、そして今年は3,113℉になっている。2013年は晴れの日は続いたが、意外と温度がそれほど上がらなかったことが特徴の1つであることがわかった。 Garnet Vineyardで収穫されたピノ・ノワールでやっと醗酵タンクへの順番が回ってきたもの。 (イメージ:Grape and the Girlより) 3つ目は収穫シーズンが早いまたは短い意味を考えて見る。世界基準で通常は葡萄の木に春先につぼみが咲いてから100日後に収穫する目安である。実は今年は平均で102~105日であった。最近のカリフォルニアの傾向では130~150日が普通となってしまっていることが実情であるとボネ氏は分析している。特に涼しい気候の産地は長いハングタイムを保ち、収穫をギリギリまで待つ傾向があるが、ピノ・ノワールやシャルドネを多く取り扱うソノマ・コースト(ソノマ)、カネロス(ナパ)、サンタ・リタ・ヒルズ(サンタバーバラ)などでは今年は通常の100日あたり(8月下旬)で収穫が行なわれた。今後の教訓として収穫のタイミングを100日あたりで対応できるように調整するワイナリーが増えたと認識している。 最後は一気に押し寄せた収穫された葡萄の処理。大半の醸造所は8月中旬に気温が少し上昇がおき、一気に葡萄収穫に拍車が掛かったことを経験した。醗酵タンクを多く所有していた醸造所は一気に満タン、フル稼働状態に入ってしまった。結果として収穫が遅めの品種はやむ終えず、醗酵が終了、空きが出るまで待つ必要が出て、予定より長い間のハングタイムにさらされ、中には糖度が30 Brixまで記録した葡萄が出てしまった(品種によってだが、通常27 Brixでも高すぎると言われる)。中には醸造段階で糖度や味わいを調整できると考えもあるが、基本的には一時期ナパやカリフォルニアの名称でもあった<パワフルなワイン>が復活してしまう懸念も出ている。 Tablas Creekでは収穫日・品種・醗酵・ロケーションが一覧できる掲示板を活用している。INOC(Inoculation:酵母での醗酵)が「NO」と示されている葡萄が多い。 (イメージ:Blog Tablas Creekより) 2013年の収穫シーズンが終わったばかりで、これから醸造・熟成されるワインで実際のクオリティが明確になってくるが、ボネ氏の鋭い分析はなるほどと思わせるくらい内容が多く、2年続いた豊作の意味と、この先、天候によってどのようなことが予想できるかが更に参考になるポイントをいくつか紹介してくれている。カリフォルニアではヴィンテージ・チャートはヨーロッパの名産地に比べてそれほど普及されておらず、ヴィンテージよりもそのときの醸造トレンドやスタイルが大きく注目される。また、それぞれのカリフォルニア産地の古木が増え、その産地の独自のスタイルが確立されていくとまたヨーロッパのようなヴィンテージごとの区別などを楽しめるのかも知れない・・・ちなみにカリフォルニアの醸造家の多くは11月が収穫から醗酵までのステップが済み、長期期間の熟成段階に入るので、夏休みなどが取れなかった人たちは一旦長期休暇に入る。今年はそれが早まったので10月から休暇に入った醸造家たちも多いらしい・・・ (ニュース・ソース:SFクロニクルより)

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ワイン・ニュースのまとめ

先週のワイン関連のニュースをいくつか紹介します。 まずはイタリアのピエモンテ地方のバローロDOCGに関するニュース。バローロは基本的に11つのコムーネ(村・ゾーン)で構成されている。代表的なところでは<Barolo/バローロ>、<Castiglione Falletto/カスティリオーネ・ファッレット>、<La Morra/ラ・モッラ>、<Monforte d’Alba/モンフォルテ・ダルバ>、<Serralunga d’Alba/セッラルンガ・ダルバ>など各コムーネの中でもブルゴーニュに見習って畑のランキング(Grand Cru制度)を取り入れるようになり、結果的にこれが葡萄の取引価格およびワイン価格を左右する。畑のランキングは主に何人かの専門家に土壌や気候の分析を行い、地元生産者とネゴシアンたちが合意している畑のマップが存在する。 (イメージ:WineDineGuideより) バローロでは<Cru制度>と呼んでおり、各ゾーン内では現在では<暗黙の了解>のような形で何十年も続いてきた畑のCruマップで活動してきたが、Baroloゾーン内のCannubiコムーネ(村)の畑の所有者Marchesi di BaroloワイナリーのErnesto Abbona氏が面積の大きさに不服を抱き、これまで15ヘクタールの認定を34ヘクタールに認定変更を訴える裁判がイタリアのローマ最高法定で判断が行なわれ、地元関係者の間では畑の拡大に対して反対が多かった中、裁判所は拡大を認める判決を下した。Abbona氏は2010年に地元裁判所で面積拡大を訴え、勝利し、そして判決が逆転する経緯があり、今回はイタリアの最高裁判所での訴えとなった。地元関係者によると、これまで何十年も続いてきた制度で地元関係者同士合意のもとで決めた区域を裁判所で変更されられるのは、バローロに対する信頼と信用を失うことにしかねないと懸念を漏らしている。 (イメージ:TheWineBeatersより) 最初はこのニュースで何が大きな問題なのかがよく理解できなかったが、色々なブログで意見を読んでいても<地元>と<お国>との間で考え方の違いが存在することが鍵を握っているような気がする・・・特にバローロでは地元関係者の多くが納得のいくシステムをわざわざ作ったのに、それをよそから変更しなさいと言われるのは気分はよろしくない、一方、当事者のAbbona氏は畑が部分的に違う評価がされているのも不思議な話。 (ニュース・ソース:WineSearcher.comより) *** 今度はフランスのAOC関連のニュース。ソーヴィニヨン・ブラン種で有名なロワール地方の東側に位置するサンセールAOCが210キロ離れたトゥールAOC(ほぼ中央)に吸収され、まずは「サンセールAOC」の名称が使えなくなり、<Sancerre/サンセール>自体の称号が保護されなくなると地元関係者は激怒している。フランス政府の農業省の原産地呼称委員会(Institut National des Appellations d’Origine、 INAO)が管理するアペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ(Appellation d’Origine Contrôlée、AOC)は予算不足でサンセールAOCの事務機能を閉鎖すると判断。 (イメージ:Wine Terroirsより) 地元生産者はこれまでと同様の会費をINAOに支払いながら、これまで活動してきた産地名で活動できなくなり、同時にPR面や称号を保護する面でも「サンセールAOC」は消えることとなる。地元生産者は自ら<Sancerre/サンセール>の商標認定を行い、関係者が共有できるトレードマークを作る動きがでているが、フランス政府は他のAOCでもこのようなAOC制度からの離脱行為を防ぐために、この<トレードマーク共有案>をつぶすと関係者は推測している。 実に難しい状況だが、正式名所が<トゥールAOC>であろうと、今後もワイン・ラベルには<Sancerre/サンセール>の文字を活用するわけで、そこら辺は慣れのような気がするが・・・それより偽物<Sancerre/サンセール>または勝手に<Sancerre/サンセール>とワイン・ラベルに表記するの防止する管理システムをINAOに考えてもらったほうが重要なような気がするのですが・・・ (ニュース・ソース:Jim’s Loireより) *** 最後はアメリカ人マスター・ソムリエのリチャード・ベッツ氏が<こすると香りがする>特殊な紙でできたワインの香りを学ぶ本を出版。アメリカでは「Scratch n’ Sniff(直訳:こすって・香る)」と呼ぶ子供向けの絵本やシールなどでよく使用される技術。『The Essential Scratch and Sniff Guide to … Continue reading

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<イエロー・テール>から$100ワインをリリース

(イメージ:YellowTailより) オーストラリアの人気ブランド<イエロー・テール>が通常のワイン・シリーズの13倍の価格のワインをリリースする。<Casella 1919>シリーズと呼ばれる新たなワイン・ブランドはサウス・オーストラリアのバロッサ・バレー、ワートンブリー、クーナワラ産地で栽培されたシラーズとカベルネ・ソーヴィニヨンを使用したワインは高額の100ドルの小売価格が設定されている。イエロー・テール・ブランドを開発したワイン会社のカッセラの創業者の祖先、ジュゼッペ・カッセラ氏がシチリアで葡萄栽培を始めた年を今回のシリーズ名に活用した。 (イメージ:Casella Wineより) 2001年から売り始めた<イエロー・テール>は世界で10億本の総売上を記録しているが、近年はチリ、アルゼンチン、南アフリカ産のワインのシェア拡大により、オーストラリア産のワインの全体のシェアは落ち込み、特にアメリカ市場のシェア低迷が大きく影響を与えており、カッセラ社は<イエロー・テール>以外の新たな商品開発に力を入れている。 今回の新しいワイン・シリーズには100ドルの価格以外にも15ドル、25ドル、40ドルの価格ワインが含まれる。これまでの<イエロー・テール>より本格的で上質なオーストラリア・シラーズの味わい挑戦する。高級ワインと同時に新たなワイン・カクテルの商品化も近日リリースされる予定。2種類のワイン・カクテルには<Bondi Rd>のブランド名でワイン・スプリッツアー(ソーヴィニヨン・ブランと炭酸水をブレンドしたカクテル)を開発し、また<イエロー・テール>シリーズに<サングリア>を加え、アメリカのラテン人口市場にアピールする商品をリリースする。 (イメージ:YellowTailより) オーストラリアの昨年のワイン輸出は過去12年間で最も大きい39%の落ち込みを記録した。一方でカッセラ社は昨年は特にアメリカ市場向けでは業績を上げることに成功し、前年の0.2%から4~5%の売上上昇を記録し、この先は新たな商品で更なる巻き返しを図ろうとしている。ワイン・ベースの新しいアルコール飲料で余るほどの葡萄在庫を効率よく活用し、また高級ワインのより高い利益率の商品を市場に出すことで様々な方法で業績を伸ばそうとしている。同じオーストラリアのTreasury Wine Estate社は大量に余った在庫を処分して税金還付戦略とは異なったビジネス戦略を取り入れているカッセラはこれまでも<ミレニアム世代>の間で人気のモスカットをラインアップに加えるなど市場や消費者のニーズに敏感なビジネスの決断は<吉>に出てるような気がする・・・ (ニュース・ソース:Bloombergより)

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