Monthly Archives: September 2013

ワイン・ニュースのまとめ

先週、紹介できなかったワイン関連のニュースをいくつか・・・ まずはオーストラリアの大手ワイン企業Treasury Wine EstateのCEOのデヴィッド・ディアリー氏が先週のはじめに解雇されたとのニュースが報道された。 (イメージ:Treasury Wine Estateより) 今年の7月にアメリカ向けに保管されていて売れ残りが予測されていた3300万ドル(32億2700万円)相当分のワインを売らずに処分するビジネス対策で業界を驚かせた人物。アメリカでの業績の落ち込みを心配するよりも、オーストラリア株式市場での株価の下落で消費者の信用を失ってしまったことが大きな要因と推測されている。豪州を代表するペンフォールズやウルフ・ブラス、ローズモントなど傘下に持ちながら、アメリカでもいくつかの有名ワイナリーを所有している。いくつかの業界専門家は今後はアメリカで所有する資産は一旦手放し、豪州産のワインでシェア回復に専念することを予測している声が増している。 ちなみに、ナパで開催されたWine Industry Financial Symposium(ワイン産業金融関連シンポジューム)でゲスト・スピーカーを務める予定であったディアリー氏は、残念ながらやむ得ない事情から、イベントの参加を辞退されたとか・・・ (ニュース・ソース:PressDemocratより) *** 一方、アメリカに本社を構えるコンステレーション社は総額2千万ドル(19億5700万円)をカリフォルニアで所有する複数のワイナリーに投入し、生産規模の拡大を目指していると発表。 今回、投資を行なう分野を4つわけて考えている。 (1) 葡萄栽培の増加:ロダイとサン・ホアキン・バレーに750エーカーの土地を購入およびリースし、栽培増加を目指す。 (2) ワイン醸造の増加:モントレー・カウンティにGonzales Wineryで醸造タンクを増やし、7万トンから8万トンに製造量を増やす。 (3) 醸造・熟成の増加:サン・ホアキン・バレーのTurner Road Vintners (TRV) Wineryでは7千トンの醸造が可能になり、150万ガロンの貯蔵キャパを超える保管スペースを確保。またソノマのClos du Bois wineryでは100万ガロン分のワインが醸造が可能なステンレス・タンクを加える。 (4) ボトリング・パッケージング機能の増加:サン・ホアキン・バレーのTRV wineryではTetra Pak(パウチ型ワイン)のボトリング機材を導入し、容量500mlのVendange Tetraを独自の施設でボトリング・パッケージングが可能となる。また、マデラ・カウンティのMission Bell WineryではBag-in-Box(ボックス型ワイン)の製造ラインの機能を50%増やす投資を行なう。この他にサン・ホアキン・バレーのWoodbridge Wineryでは187mlのPETボトルの製造ラインを加える。 (イメージ:RachelRayMagより) アメリカ国内のワイン需要が増えている中、昨年と同様に2年連続で豊作のカリフォルニアでは葡萄の在庫が十分に確保できることを考えると、葡萄農家やワインの設備屋にとって今回のコンステレーション社の計画発表はうれしい限りの話。中小規模のワイナリーや一般のワイン会社がなかなかできない資金投資を率先して国内の大型企業がワイン産業に注入し互いの得意分野に焦点をあて、そして互いに産業全体を支えあうことが健全な産業の基盤ができている象徴を表れなのかもしれない・・・ (ニュース・ソース:Constellation … Continue reading

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フランス・ワインで農薬が検出される

Que Choisir誌でフランス・ワインの農薬に関する記事。 (イメージ:Rue89より) フランスの消費者団体<UFC-Que Choisir>はフランス全土から92種類のワインの成分分析を行ない、すべてのワインに微量の農薬を検出したことを自ら発行する雑誌で発表した。 検出された農薬の量はEUの安全基準を大幅に下回る量で基本的には体への害は考えにくい。分析を行なったワインは1.63ユーロ(216円)のデイリー・ワインから15ユーロ(1995円)のシャトーヌフ・デュ・パプなどが含まれていた。 様々な商品の比較や実態を紹介するフランスの人気雑誌。 (イメージ:CanalBlogより) Que Choisir誌に掲載された記事によると、有害物質制限は醗酵する前の葡萄に対して上限数値が定まっているが、瓶積みされたワインは有害物質の上限数値は存在せず、有害物質に対する検査はほとんど行なわれない。フランス全土では3.7%の農業用の土地はワイン産業が活用しており、フランス使用される約2割の農薬はワイン産業で活用されている。 今回の調査の結論としてQue Choisir誌ではフランス産のワインを飲むことで、知らずに数ミクログラム単位の農薬の物質を口にしていると説明。葡萄の品質を保護するために活用される農薬に影響されていないワインを探すのは、無理に近いとも加えている。 調査ではEUで使用が禁止されている殺虫剤の形跡も含まれていたことも明らかになった。通常の栽培方法で造られた葡萄が含んだワインは平均で4種類の殺虫剤が検出されており、オーガニック農法では1~2種類の殺虫剤が検出されている。今回、分析を行なったワインの中では2010年のボルドー(定価:10.44ユーロ)では14種類の農薬が検出され、2012年のボルドー(定価:3.75ユーロ)では13種類の農薬が検出されていた。 (イメージ:Bordeaux Winesより) また、Que Choisir誌では農薬の利用は天候に左右されると見解を示しており、悪天候、特に雨の量が多かった産地は農薬の検出が多く、ローヌやプロバンスなど温かく乾燥した機能の産地では農薬の検出量が少なかった。 成分分析はガスと液体での成分検査方法で行なわれ、1~10ミクログラムの単位での成分の検出が可能。定価が安いワインに検出量が多いわけでもなく、高額で取り引きされるワインも検出量が多く出ていたものもあった。最も農薬の検出量が高かったのは1682ミクログラムの数値は2011年ヴィンテージのボルドーのグラーヴ産地の白ワイン。次に582ミクログラムで2012ヴィンテージのボルドー、そして、569ミクログラムで2011ヴィンテージのボルドーと続いた。一方で0.0台ミクログラム単位のボルドー産のワインも存在しており、ローヌ、ロワール、プロバンス、ラングドック=ルシヨン産地も含まれていた。オーガニック農法で栽培された葡萄は隣の畑で農薬スプレーが付着したものもあると推測され、10種類のワインのうち6種類は0.0台ミクログラム単位の数値を記録していた。 農薬が検出されたワインのリストの一部。 (イメージ:Rue89より) 最後にもう一度繰り返すが、今回の調査で検出された農薬はEUの安全基準数値を下回る量の農薬で、体には害を与える心配は無いようだが、フランス・ワインの実態を知ることには重要な調査結果であることは確かだ。 (ニュース・ソース:Bloombergより)

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パソロブレスの地下水減少で水不足問題

(イメージ:Paso Robles Wine Countryより) 水不足問題に直面しているパソロブレス産地で12件の違反行為に対しての調査が行なわれているとお地元ニュースが伝えた。 パソロブレスでは先月、地元自治体の投票で地下水への新たなくみ上げを禁止する条例を定めた。数十年続いている地下水の減少がここ数年に急激に減っている問題に、葡萄農家、ワイン生産者、地元住民の間で水の使いすぎでの争いが続いている。 パソロブレスでは基本的にはドライ・ファーミングが支流。 (イメージ:David Middlecamp/The Tribuneより) 地元住民は葡萄生産者が増えたことで地下水の資源が大きく減ったことを主張。一方、葡萄農家は地元経済は葡萄農業で支えられており、また、実際には葡萄栽培には想像している以下の水の資源を活用している意見で反論している。また、パソロブレスで中小規模で営んでいる葡萄畑やワイナリーは、地域外からやって来た大規模ワイン企業が生産量を大幅に増やしていることが水資源が急激に減っていること考えている人も少なくない。 パソロブレスの地下水のマップ。赤く示されているほど水が不足している。 (イメージ:Wine and Vinesより) これらの意見をまとめ、地下水の保護と新たな水資源の確保を目指して活動るのがPaso Robles Agricultural Alliance for Groundwater Solutions (PRAAGS)。先月可決した、くみ上げ禁止の緊急条例を定めるなど産地の大事な資源を守りながら、地元経済を支える農業を持続させる2つを両立をさせることに目指している。 今回、違反行為の調査は地元住民が夜間に畑で水を利用している形跡があるとの通報で明らかになった。8月末に定められたばかりの緊急条例に対して葡萄農家と地元住民の間で解釈に開きがあることが明らかになった。まずは新たな水のくみ上げは8月27日以降に植えられた葡萄の木が対象との理解であって、また条例の文面では8月27日以降に植えられた葡萄に木でも、事前に葡萄の木に接ぎ木計画が明らかになっている場合、許可するなどと主張をする生産者もいる。 地元住民も井戸から水のくみ上げが制限されている。 (イメージ:David Middlecamp/The Tribuneより) 一方で昼間ではなく夜間の作業を行ったことや実際にどのように地下水が利用されたのか実態調査がPRAAGSにより行なわれている。違反行為が明らかになった場合、葡萄の木の排除が命じられる。 今週はじめのブログでも紹介したが、パソロブレスはカリフォルニアのワイン産業の成長には重要なポジションに置かれている。ただし、地下水問題が解決できなければ、産地全体にとって死活問題となる。 明るい話題があまり出てこないパソロブレスだが、実際には葡萄産地として更に11ヵ所に新たなAVA(いくつかはサブ・アペラシオン)の開設の動きが盛んになっており、ポジティブな話題もあるのだが、水不足問題が産地全体に大きな影になってきることも確かだ・・・ *** いくつかパソロブレス産のオススメ・ワイン: 1) VinaRoblesのRED4(シラー、ペティ・シラー、グルナッシュ、ムールヴェードルのブレンド) (イメージ:majamaki/intagramより) 2)Hope Family WinesのAustin Hope Syrah … Continue reading

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人気官能小説からオリジナル・ワイン

(イメージ:早川書房より) 全世界で9000万部を売り上げたE・L・ジェームズ氏のベストセラー官能小説『Fifty Shades of Grey(邦題:フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ)』の映画化で主役の男女役のキャスティングが決まったことで今月初旬に大きくニュースに取り上げられたが、来月には著者のジェームズ氏が北カリフォルニアのメンドシーノのワインメーカーとパートナーシップを組んで造り上げた赤・白ワインをリリースすることを発表。 (イメージ:Fifty Shades Wineより) 『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』は女子大生と27歳の大富豪の関係を過激なエロチズムを交えて描いた女性向け官能小説3部作。ストーリーの所々にワインは登場し、作者のジェームズ氏によるとワインは小説の中で重要な役割を果たしてると説明しており、自らワイン対して情熱と関心が高く、今回、リリースするワインはジェームズ氏にとって自然で当然な流れのと考えているようだ。 確かにジェームズ氏のウェブサイトでは3部作に登場するワインやワインに関するシチュエーションが解説付きで細かく紹介されていて、ワイン対する関心は確かのようだ。特にBollingerのGrande Annee Rose(シャンパン)は何度も3部作で登場し、主人公の女性の<アナ氏>の名前とワイン名にちなんでいくども登場していると推測できる。 3部作に登場するいくつかのワイン: Bollinger Grande Annee Rose(フランス/シャンパーニュ) Alban Vineyard Roussanne(カリフォルニア/エデナ・バレー) Alban Vineyard Grenache(カリフォルニア/エデナ・バレー) Domaine de la Janasse Vielles Vignes(フランス/南ローヌ) Klein Constantia Vin de Constance(南アフリカ) (イメージ:上からThe Delicious Life、The Gastronomnom、Caro’s Blog、In The … Continue reading

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カリフォルニアの葡萄収穫事情

(イメージ:Travel + Leisureより) 2013年のワイン用の葡萄収穫が順調に進んでいるニュースは9月に入って様々なニュース機関から伝えられているが、ここに来て収穫量に関して気になる話がニュース・サイトやワイン・ブログなどで紹介されている。 そもそも話は先週、ナパで開催されたWine Industry Financial Symposium(ワイン産業金融関連シンポジューム)で紹介されたカリフォルニアのワイン産業の統計データであらわになった。統計の内容は『収穫は増えているが、シェア拡大は伸び悩んでいる』のフレーズに集約される。 集計を行なったSilverado Group社はアメリカのワイン市場は22年間で毎年約2.9%の成長をとげているが、カリフォルニア産のワインのシェアに関しては、2000年には77%であったものの、2012年は61%に落ち込み、2015年では57%に落ち込むと予測している。 (イメージ:anneshannon/tumblrより) 大きく2つの現象にこの数値を説明している。まずはワインの需要が増えているも、カリフォルニアのワイン産地の多くは頭打ちしていると考えている。特にナパやソノマなどは葡萄栽培に関しては完全な頭打ち、セントラル・バレーのパソロブレスなどでは水不足問題で新たな葡萄畑の開業が難しく、サンタバーバラでは葡萄畑の運営規則が多すぎ新規参入や拡大が難しい。 また、もう一つの理由に海外、主にオーストラリア、チリ、アルゼンチンからの低価格のバルク・ワインおよび瓶詰めワインの輸入が増えていることがシェアの拡大への妨げになっていると考えられる。 (イメージ:jvandervink/instgramより) ナパやソノマなどで低価格の葡萄栽培もオプションとしてあるが、大半の生産者は品質と価格を維持または上げることに力を入れているところが傾向として根強く存在する。フランスのボルドーやブルゴーニュなど上質な葡萄生産地と比べてもまだまだ生産量と価格(葡萄の取り引き単価)に関して大きな開きが存在し、価値を上げたいのであれば、多く生産することができないことも多くのナパやソノマの生産者は理解している。 一方、いくつかのカリフォルニア・ワイン関連のブログでは2013年の収穫レポートの中には、計算間違えなのか、予想以上に多く収穫してしまったおり、ナパやソノマのワイナリーのいくつかのワイナリーが匿名でこれ以上収穫された葡萄を醸造所で受け入れるタンクやスペースがないとコメントをしている。特にナパ産地を代表するカベルネ・ソーヴィニヨン種の収穫がこれから行なわれることを考慮するのであればこれは死活問題。 (イメージ:eyeslikeemeraldcity/instgramより) 以前にもこのブログで醸造タンクとスペース不足の問題を取り上げたが、2年続けて豊作になったナパやソノマの葡萄生産者は喜んでいるが、ワイナリー側は十分な受け入れ準備が行なわれていなかった事実が少しづつ明らかになってきている。 これまで2009年から2011年の3年間、カリフォルニアで続いた不作でワイン生産をスケール・ダウンを余儀なくされたワイナリーは少なくない。多くは醸造タンクなどのワイン醸造に必要な機材の導入を控え、不作に対して様々な対応を行ってきたが、突然の急激な豊作が訪れ、多くのワイナリーが機材などに投資ができなかったツケがここにきて現れてしまった。 (イメージ:eyeslikeemeraldcity/instgramより) 最新のワイン・ブログなどでは、白ワインの醗酵などが終わるまで、赤ワイン用の葡萄を受け入れられないとコメントしている匿名のワイナリーがいくつか存在する。 また、中には収穫済みの葡萄の品質対して疑問をなげかれる生産者も出ている。天候に恵まれ、欲張って予定以上の栽培量を収穫したのではないかとの意見も出ている。栽培シーズンの天候が良い場合には、収穫量の調整と品質を維持するために、途中で葡萄の房を落とすことが必要だが、ワイナリーに運ばれた大量の葡萄の中に、調整のために落とさずに、そのまま届けられた葡萄が多いのではないかと懸念する生産者もいる。 そもそものナパやソノマの葡萄の品種を考慮すれば、ワインのクオリティが急激に影響されるとは考えにくいが、2年続けてカリフォルニアの豊作で舞台裏では思わぬ事態に・・・または、これがカリフォルニア・ワインの実態であるのかもしれない。 (イメージ:jvandervink/instgramより) (ニュース・ソース:WineBusiness.comとConnoisseurs Guide to California Wineより)

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インターナショナル・グルナッシュ・デー

(イメージ:Association Grenacheより) 今日(9月20日)はインターナショナル・グルナッシュ・デー。フランスを拠点に活動する非営利団体<Association Grenache>がグルナッシュ種のPR活動にワイン愛好家を召集する恒例のイベント。毎年9月の第3金曜をGrenache Day(G-Day)に設定し、世界各国でグルナッシュ・ワインを飲んで、主にソーシャル・メディアを通じてハッシュタッグ(#GrenacheDay)でツイッター、フェースブック、インスタグラムなどでグルナッシュ・ワインを共有し、更なるグルナッシュのPRを目指している。 <Association Grenache>にはフランス、スペイン、カリフォルニア、オーストラリアなどグルナッシュ種栽培に取り掛かっている生産国のワイン生産者、ソムリエ、ジャーナリストがメンバーとして加わっており、主にメンバー同士でのソーシャル・メディアを通じて様々のグルナッシュ・ワインを紹介している様子がすでにうかがえる。また、グルナッシュ・デーをレストランやイベント・スペースで祝うのであれば、<Association Grenache>が用意したGoogleMap専用ページに住所と連絡先を入力し、タグを張ってくれる。 (イメージ:Association Grenacheより) グルナッシュは世界規模で見ると実は最も栽培されているワイン用の葡萄品種である。主に南ローヌ地方のコート・デュ・ローヌやシャトーヌフ・デュ・パプなどのグルナッシュが有名だが、原産はお隣のスペインのアラゴン地方で<グルナッチャ>と呼ばれ、栽培量も大きくフランスを上回る。ニュー・ワールドではオーストラリアではローヌ地方でよく行なわれているグルナッシュ、シラー、ムールヴェードル(GSM)ブレンドが人気で、単独よりもブレンドとしてサウス・オーストラリア州のワイナリーの多くはGSMワイン造りが行なっている。カリフォルニアに関してはセントラル・バレー産地のサン・ホワキン・バレーが1800年代には盛んに栽培を行なっており、そもそもホワイト・ジンファンデルのように甘いジャグ・ワイン用に栽培していた。20世紀後半には総生産量は大幅に激減したが、フランスのローヌ地方に敬意を払うカリフォルニアの生産者で構成された<ローヌ・レンジャーズ>が南ローヌに匹敵する味わいのワイン造りでグルナッシュ栽培が盛り返しを見せている。 グルナッシュの特徴の一つに名称の多さがよく取り上げられる。Association Grenacheが集計しただけでこれだけの名称が存在する。 Alicante、Alicante de Pays、Alicante Grenache、Alicantina、Aragonais、Aragonés、Bois jaune、Cannonaddu、Cannonau、Cannonao、Cannono、Carignane Rousse、Gironet、Granacha、Granacha del País、Granacha Negra、Granacha Tinta、Granacho、Granaxa、Granaxo、Grenache Rouge、Guarnaccia en Italie、Lladoner、Mencida、Navarra、Navarre de la Dordogne、Ranconnat、Redondal、Retagliadu Nieddu、Rivesaltes、Rivos-Altos、Roussillon、Roussillon Tinto、Rouvaillard、Sans Pareil、Santa Maria de Alcantara、Tinta、Tinta Menuda、Tinto、Tinto de Navalcarnero、Tintore di Spagna … Continue reading

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<ニュー・カリフォルニア・ワイン>に関する最新書籍

(イメージ:Amazon.comより) サンフランシスコ・クロニクル紙のワイン・ライターのジョン・ボネ氏が書き上げた書籍『The New California Wine』が11月にリリースされる。これまでSFクロニクルで紹介してきたカリフォルニアのワインメーカーやワイナリーを1つの本に集約し、カリフォルニアで起きてきるワインに対する新しい考え方や取り組みを綴っている。 ボネ氏が実際に自ら<革命>の言葉をサブ・タイトルに選んだかどうかはわからないが、サブ・タイトルの『A Guide to the Producers and Wines Behind a Revolution in Taste』(直訳:味の革命の裏に存在する生産者およびワインのガイド)が<味の革命>は今回の大きなテーマであることは間違えない。 一般的に代表的なカリフォルニア・ワインの味わいはナパ産のカベルネ・ソーヴィニヨンもしくはソノマ産のシャルドネなどで誰もが特徴を連想することができると思う。超熟した果実から抽出したフルーツの味わいに、オーク樽の風味、口の中で燃えるようなアルコールにそれを覆いかぶせるくらいの後味のタンニンを<カルト・ワイン>と呼ばれる赤ワインで一度は体験したことはあるはず。この味わいに魅了されてヨーロッパの<オールド・ワールド>以外のワインに対する関心が高まった人は少なくないと思う。個人的にもナパを訪れる際は必ず何ヵ所の濃厚カベルネを造るワイナリーを立ち寄るようにしている。今後もこのカリフォルニアを代表する味わいを造り続けてくれることは期待している。一方でこのスタイルから意識的に離脱して生産者も現れており、これらの生産者が<ニュー・カリフォルニア・ワイン>を代表するメンバーを構成している。 SFクロニクルのジョン・ボネ氏。 (イメージ:SeriousEats/Erik Castroより) 個人的には大きく2つの理由が<カルト・ワイン>で人気を高めたカリフォルニア・スタイルのワインから離れていったと推測している。1つ目はワイン批評家や専門誌が高い評価で築き上げた<カルト・ワイン>を追い求めて、多くの生産者が同じ味わいのワインを造り始めた動きが、離脱のきっかけを作ったと考えている。ワイン文化を築き上げるよりも資本主義でビジネスで成功を収めることが優先されるのであれば、当然の現象。高い評価を得て、需要があがり、価値が高めれば、ビジネスで成功を収める確率が上がる。 もう一つは<カルト・ワイン>造りを追い求めて葡萄の価格が以上に上昇したこと。<カルト・ワイン>造りにカベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、シャルドネなどが使用され、これらの葡萄品種の栽培が急増した。特定の品種に対して需要が高まれば、当然、栽培者側もそれに応えるようになり、より多くの人気品種の栽培が盛んになる。しかも、上質な品質な葡萄を造るれば造るほど葡萄の価格が上昇し、扱える人に限りが出てくる。葡萄栽培に適した産地は人気品種に集中し、ワインの種類の同一化が広まる。 この他にも最新技術と研究で醸造よりも操作をする方法でのワイン造りが行なわれるなどこれまでカリフォルニア・ワイン文化を築き上げてきた流れにあえて逆らい、新しい試みに取り組む人たちが増えてきたことが<ニュー・カリフォルニア・ワイン>誕生のきっかけとなった。 今回の『The New California Wine』で紹介されるワインメーカーやワイナリーはこのブログでも何度も紹介している方々が勢ぞろい。Arnot-Roberts、Broc Cellars、Matthiasson、Massican、Lioco、Scholium Projectなどの生産者が含まれる。そして、これらの生産者がこれまでカリフォルニアを代表する葡萄品種以外のTrousseau/トルソー、Valdiguie/ヴァルディギエ 、Ribolla Gialla/リボッラ・ジャッラ、Trousseau Gris/トルソー・グリ、St. Laurent/サン・ローランなどでの品種でのワイン造りが紹介される。 バークレーの都市型ワイナリーBroc Cellarsからヴァルディギエ種を使用した赤ワイン。 (イメージ:Serious Eats/Stevie Stacionisより ボネ氏はSFクロニクル紙で<注目ワインメーカー>や<ワイナリー・オブ・ザ・イヤー>などの恒例特集では中小規模で、まだ無名に近い生産者を取り上げ紹介を行なっている。一方で<年間トップ100>では新しい生産者から老舗ワイナリーのワインを半々程度で紹介している。カリフォルニアのワイン産業の中心にいる新聞社に勤めているため、カリフォルニア・ワインの情報発信拠点として平等にありのままを伝えながら活躍している。これまでのカリフォルニア・ワイン文化を築き上げた生産者と新しい生産者がいかに共存し、更にクオリティの高い多彩な種類のワインがカリフォルニアから誕生させることをこれからも期待していきたい。 … Continue reading

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<コルク臭>の原因に関する新たな発見

(イメージ:Wine on the Blogより) 天然コルク栓を活用するワインの何十本に一本は<コルク臭>が付いてしまい、好ましくない臭いがワイン全体をダメにする。この<コルク臭>の原因が<TCA>(正式名称:2, 4, 6 – Trichloroanisole)化学物質で、カビの一種が醸造機材やワイン・ボトルの清掃に使用した漂白剤や塩素系の洗剤などがきれいに落とされずに、コルクやワイン・ボトルの淵に着いてしまい、悪臭をもたらすと理解されている。 (イメージ:Andrea Joseph’s Sketchblogより) 様々な研修で<コルク臭>だ出る可能性は世界規模で0.7~1.2%の統計が出ている。また、ワイン・スペクテーター誌が独自に調査した実験ではカリフォルニアのナパ産のワインでは7%のワインに<コルク臭>が出ていたと結果を公表している。 <コルク臭>問題を対処するために様々な試みが行なわれている。まずは丁寧な清掃作業を心がけることが第一だが、合成またはプラスチック製のコルクやスクリューキャップが一つの対象方法として利用されている。ただし、密封性があまりにも高いため、時には酸素不足が原因で違った悪臭が発生する問題も出ている。 (イメージ:大阪大学 大学院生命機能研究科より) <コルク臭>問題の完全解決はいまだ実現できていないが、この度、大阪大学の大学院生命機能研究科の研修チームが<TCA>が直接悪臭を作っていたと思われていたが、実際は<TCA>は人間の嗅覚経路の遮断を引き起こしていて、嗅覚が脳に<悪臭の信号>を送っていることを突きとめた。これまで「カビ」、「ぬれた段ボール」、「ぬれた犬」などの表現で<コルク臭>の臭いを説明していたが、実際には脳が作っていた臭いだったこととなる。研究チームの結論として、嗅覚を違った形で刺激する物質を加えることで、悪臭を感じなくなると考えている。今度はその物質の開発に取り組むことが<コルク臭>問題の解消になるはず。 今一つ何が「カビ」、「ぬれた段ボール」、「ぬれた犬」などの臭いを作っているのかが完全に理解できていないが、<TCA>が様々な食品の香りを遮断する機能があるのであれば、これまで<コルク臭>として理解している臭いは、もしかして、ワインが完全に無臭な状態の液体になったときに「カビ」、「ぬれた段ボール」、「ぬれた犬」などの臭いがする飲み物なのかもしれない。確かに何年も樽や瓶に過ごした液体があるのとしたら<カビ臭く>ても、おかしくない・・・ (イメージ:Vikki Hart/Getty Imagesより) (ニュース・ソース:NBC Newsより)

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ナパのダウンタウンにテースティング・ルーム急増

(イメージ:Downtown Napaより) 今、ナパのダウンタウンがワイン・テースティングのおしゃれスポットになりつつある。そもそもナパ郡の南側に位置し、本格的なワイン・カントリーからは少し離れているナパのダウンタウン。ワイナリーでのワイン・テースティングを目的でナパを訪れる観光客の多くは素通りする地区の一つであった。ナパ・バレーの中心を走るハイウェイ29から360度に広がる葡萄畑の風景ともかけ離れたダウンタウンは1850年代頃に建てられた歴史的な建物と80年代~90年代の都市開発計画で建てられたビルが混ざって立ち並ぶ街並み。 ワイン・カントリーに住む人にとっては日常の買物や用事を済ませる場所として必要だが、最近は地元住民以外にも定番のワイナリー・テースティングに少し飽きてきた人たちが、ナパのダウンタウンに集まりはじめている。 (イメージ:NapaValleyRegisterより) 現在、ナパのダウンタウンには24ヶ所のテースティング・ルームがFirst Street沿いを中心に開業している。大きく2種類のテースティング・ルームが存在する。1つは実際のワイナリーにはスペースがないか、増築工事に費用がかかり過ぎて、テースティング・ルームを建てることができない醸造所がダウンタウンの空きスペースを借りて運営している。これらのテースティング・ルームはワイナリー運営の規定・規則の対象とならないため、飲食店として運営することができ、食事を出したり、人数制限などの規定などに影響されないハイレベルのサービスを提供しながら運営ができる。 もう一種類のテースティング・ルームはワイン・ショップまたはワイン・バーとして運営している店舗が厳選したワインを週や月代わりでおすすめのワインをテースティング用として用意している。これらの厳選されたワインの大半は中小規模のワイナリーで自らテースティング・ルーム、中には醸造施設も持たずに営業しているワイナリーも少なくない。ナパを代表する定番のワイナリーよりも、新しくまだ無名のワインを探している人はダウンタウンの総合テースティング・ルームに集まってくる。 (イメージ:Back Room Winesより) このようにナパのダウンタウンにテースティング・ルームが増えることで、その他のビジネスにも層状効果が現れており、ワイン以外の小売店やサービス業のビジネスはこのトレンドを歓迎している。一方、地元住民などはこれらの施設はワインのテースティングが目的より普通に飲食が目的となっているので騒音での近所迷惑などの問題を取り上げている人もいる。ちなみにワイン・カントリーでのテースティング・ルームは午後5時には閉鎖し、レストランも10時頃がラスト・オーダーだが、ダウンタウンのテースティング・ルームは深夜まで営業している店舗もある。 今のところは賛成派が圧倒的に多いと思うので、次にナパを訪れる際はダウンタウンに寄るか、または宿泊をダウンタウンの宿にして、昼間はワイン・カントリーをドライブし、夜はFirst Streetに繰り出し楽しむのも、車の運転を気にせずにスマートで効率的に旅行を楽しむ方法の一つかもしれない。ダウンタウン・ナパの専用サイトでたくさんの情報を入手可能。 (イメージ:John Anthonyより) <ダウンタウン・ナパ>オススメのテースティング・ルーム: ワイナリー直営: John Anthony(ナパ育ちのジョン・アンソニー・トリューシャード氏は90年代から葡萄栽培及びワイン造りを開始。すでにナパで彼が造るカベルネやソーヴィニヨン・ブランを知らない人はいないが、テースティング・ルームを長年開業せずに行なってきた。2010年にやっとオープンしたラウンジ・スタイルのテースティング・ルーム。) Mark Herold Wines(パナマ出身のヘロルド氏は複数のブランドを所有。ナパでは珍しい葡萄品種でワイン造りを行なっている。複数のブランドを1ヶ所で楽しめる便利な施設。) Olabisi Wines(年間1000ケース以下の小規模生産のワイナリー。複数のワイナリーで修行を行い2007年に独立。ジンファンデルとペティ・シラーは濃厚で常に高い評価を獲得している。) (イメージ:Vintner’s Collectiveより) ワイン・ショップ系: Back Room Wines(数年前から必ず訪れるワインショップの一つ。特に新しいワイナリーやワインメーカーに力を入れている。)Vintner’s Collective(小規模生産のワイナリーを専門に扱うテースティング・ルーム。ワインショップのように豊富なセレクションはないようだが、、ナパの隠れた小規模生産ワイナリーを丁寧に紹介してくれる。) (ニュース・ソース:NapaValleyRegisterより)

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ナパの2013年葡萄収穫アップデート

(イメージ:Napa Valley Registerより) 今週はナパでは季節外れの猛暑に見舞われ、今週から赤ワイン用の葡萄の収穫を検討しているワイナリーや葡萄畑が出てきた。中には白 ワイン用の葡萄収穫を終えていない畑もあり、異例な事態とコメントが入っている。地元新聞ナパ・バレー・レジスター紙は集めたワイナリーや 葡萄畑からの声をナパ内の産地別で集約されている。 北から南に: カリストガのOn ThEdge Winery:「最近の猛暑で赤ワイン用の葡萄収穫の準備に入っている。メルロー種、早摘みのペティ・シラー種とジンフ ァンデル種は糖度は良い数値と良い色・味わいを表している。この際の予報も29~32℃を指しているので、様子を見ながら赤ワイン用の葡 萄の収穫のタイミングを判断する。カベルネ・ソーヴィニヨン種とカベルネ・フラン種に関しては収穫はもう少し後になる。」 OnThEdgeWineryで収穫されたソーヴィニヨン・ブラン。 (イメージ:Vermeil/OnThEdgeWineryより) ダイアモンド・マウンテンのDyer Vineyard:「今週の猛暑でダイアモンド・マウンテンで赤ワイン用の葡萄収穫が始まった。主にマルベック種と少量のメルロー種が入って来た。早積みのカベルネ・ソーヴィニヨン種も今週末までには収穫され始める。糖度は26~27Brixを記録している。大半のカベルネ・ソーヴィニヨンは23Brix以下で収穫はまだ先となる。」 ハウエル・マウンテンのLadera Vineyard:ダイアモンド・マウンテンとほぼ同様なコメント。 チルス・バレーのEisele Vineyard:「現状では予想以上の収穫量が入ってきている。特にソーヴィニヨン・ブラン種とセミヨン種は昨年より3割程度多く入ってきていて、しかも品質は昨年より上質。カベルネ・ソーヴィニヨン種の糖度は23Brix以下、種もまだ青く、pHの数値も3.1でまだ 低くく酸が強すぎる。雨が降っていない状態が続いているが、葡萄の木は健康で、ストレスがかかっているようには見えない。冬には太陽の雨 を期待している。」 スプリング・マウンテンのSmith-Madrone Winery:「Stony Hill、Spring Mountain、Smith-Madroneの3つのワイナリーでは白ワイン用の葡萄収穫はすべて完了。大半のワイナリーは次にカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローの収穫に取り掛かる。Schweigerは少し遅れているようで、Cainは今週、メルローを収穫、Keenanはメルローはもう少し待ち、カベルネの収穫を始める。収穫量は平均値だが、スプリング・マウンテンではカベルネだけが昨年同様低い収穫量を予測している。例年よりも赤ワイン用の葡萄に関しては非常に早い収穫となっている。」  Smith-Madroneで収穫された葡萄が醸造所に届けられる様子。 (イメージ:Smith-Madroneより) セント・へレナのCrocker & Starr Winery:「9月に入って本格的な夏の温度に変化した。先週は36~37℃の真夏の気温。カベルネなどの赤ワイン用の葡萄の果皮や種の成長に効果的な温度となった。マルベックとメルローは木曜から収穫を開始する。また、来週あたりから朝方の霧が戻ってくると予測している。」 ラザフォードのHoning Vineyard & Winery:「今週は白ワインの収穫を終える作業に追われている。ソーヴィニヨン・ブランは明日までにすべて入って来て、次の日から赤ワイン用の葡萄が入ってくる。通常は白ワインと赤ワインの間に一次休憩が入るのだが、今年は昨年と比較して3週間前倒しになっている。最近の猛暑で赤ワインの葡萄は良い状態に仕上がっている。」Peju:「金曜にメルローの収穫を開始する。」 Beaulieu Vineyard:「来週の月曜にメルローに取り掛かり、金曜からカベルネにも取り掛かる予定。シャルドネが終了する前にカベルネ収穫を始めるのははじめての経験。」 オークヴィルのFlora Springs … Continue reading

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