Monthly Archives: June 2013

ナパの隣の<スイスン・バレーAVA>

(イメージ:Loving Wineより) ナパの人気ワイナリーCaymus Vineyardはナパ郡の東南側に位置するソラノ郡のスイスン・バレーAVAに大型のワイナリー施設の建設計画を申請した。スイスン・バレーの南側を走るコルデリア通り(インターステイト80)沿いの178エーカーの敷地には年間500万ガロンのワインと50万ガロンのスピリッツを醸造が可能な施設とテースティング・ルーム兼イベント・スペースとして観光客が利用できる総合施設が計画書に示されている。スイスン・バレーでの葡萄栽培は計画書から読み取れないが、ピノ・ノワール種や白ワイン用の葡萄に適している涼しい気候のエリアなので、将来的には葡萄栽培も行なうのかもしれない。 このニュースで特にスイスン・バレーのワイナリーと葡萄農家を代表するSuisun Valley Vintners and Growers Association(SVVGA)は多いに期待に胸を弾ませている。スイスン・バレーAVAは1982年にAVAの認定を所得しており、ナパに続いてカリフォルニアで2番目に古いAVAだが、長年バルク・ワイン用の葡萄栽培が盛んで、有名なプレミアム・ワインを造るワイナリーが少なかった。現在、SVVGAには11のワイナリーのみが登録されており、観光客を受け入れられるテースティング・ルームを営業しているワイナリーは6ヶ所のみ。うち1つはテースティング・ルームを持たない5つのワイナリーか共同運営している施設。Caymusが醸造兼テースティング・ルームをオープンすれば、ネームバリューのあるワイナリー目当てにスイスン・バレーを訪れる人が増え、相乗効果で他のワイナリーにも注目がいくと考えている。 (イメージ:flickr/PappyVより) 8月にはソラノ郡当局がCaymusの申請に対する判断を行なう予定だが、総合施設は2018年に完成予定なので、相乗効果が現れるのはまだまだ先の話になると考えられる。ちなみにCaymusのナパのワイナリー施設はそのまま継続して利用する。 スイスン・バレーは立地や歴史を考慮してもこれまで陽の当たらない産地で続けていることが不思議なくらい。サンフランシスコやベイエリアから車で行くとしたら、ナパやソノマよりも行きやすく、サクラメントやUCデイヴィス大学に行く途中に必ず通らなければいけない最高のロケーションにある。 (イメージ:flickr/RaymondYuより) スイスン・バレーの支援団体に所属するワイナリーの少なさも驚きである。実際、調査するとSVVGAのウェブサイトに登場しないが、所在地はスイスン・バレー内にあるワイナリーがいくつかある。SVVGAに加盟しない理由はいくつもあると思うが、外から見てこのバラバラの様子が今のスイスン・バレーを象徴しているような気がしてしかたない・・・Caymus参入でまとまりが出るのかも知れないが、Caymusと関係なくこの先、スイスン・バレーがもっと注目を浴びることを期待している。 現在、SVVGAに加盟しているワイナリー: Ledgewood Creek Winery Blacksmith Cellars King Andrews Vineyards Mangels Vineyards Sunset Cellar Winterhawk Winery (Suisun Valley Wine Co-opのワイナリー) Tenbrink Vineyards Wooden Valley Winery Galvan … Continue reading

Posted in カリフォルニア・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , | Leave a comment

<補糖>に関して新たな議論が始まった・・・

ワイン・スペクテーター誌のライター、ベン・オドーネル氏が書いたカリフォルニアの<補糖>の法律に関する記事がワイン・ブロガーの間で物議を巻き起こしている。 ワインの<補糖>で使用される糖の種類。 (イメージ:BK Wine Magazineより) まずは簡単に<補糖>の説明。英語ではChaptalizationと呼び、涼しい気候で栽培された葡萄は酸は十分に抽出できるが、糖度が低く出ることがある。糖が醗酵してアルコールになるため、ワインに甘さを加える目的ではなく、十分なアルコール度数に到達し、バランスのあるワインを造るために醗酵を行なう際に糖を補給するワイン醸造技法がある。この技法は国別で許可されており、フランス、スイス、イギリス、カナダ、ニュージーランド、チリ、日本などは<補糖>は許可されており、イタリア、オーストリア、オーストラリア、南アフリカなどは許可されていない。アメリカとドイツは地域によって許可されている場所と許可されていない場所がある。アメリカの場合、ワシントン州、オレゴン州、ニューヨーク州では許可されているが、カリフォルニア州では許可されていない。 昨日、紹介したロワール地方ヴーヴレ村のシュナン・ブランで造るワインでも<補糖>の技法を取り入れ、酸が強い葡萄品種のため、酸味とアルコール+全体の厚みのバランスを考慮し、いくつかのドライからスイートのスタイルのワインを造る。 ワイン・スペクテーター誌でオドーネル氏はカリフォルニアでは<補糖>は違法であることに疑問を投げかけた。年によりカリフォルニアでも涼しい気候の地域では十分に糖が必要な数値まで到達しないことがある。また、実際にこの技法を活用するか否かは別として、そのオプションを法律で制御することはおかしいと述べている。 (イメージ:Corks and Caftansより) <補糖>賛成派の一人にカリフォルニアとオレゴンの2ヶ所でワイン造りを行っているSiduriとNovyのオーナー兼醸造家のアダム・リー氏がいる。ソノマ・コーストやサンタバーバラのサンタ・リ・ヒルズなど涼しい気候の栽培地は特にシラーなどの品種は多少<青い>特徴がでるが、十分な酸は抽出できる。ただ、糖度が19Brixにしか届かず、結果的にアルコール度数が11%以下におさまってしまう。天候に恵まれているカリフォルニアでは<補糖>を行う必要性は少ないが、具体的には1999年、2005年、2011年のヴィンテージ※では<補糖>でワインのバランス調整を行ったと明らかにしている。 (イメージ:The Wine Keyより) ※いろいろな場所でリー氏のコメントを読んでいるとはっきりとこれらのヴィンテージに<補糖>したのか、または合法な<補糖>を行ったのか定かではないが、<補糖>の手段を活用していることは否定していない。ちなみに合法な<補糖>は濃縮葡萄汁を意味し、欠点として葡萄汁なのでワインの味わいを変えてしまう。 一方、多くのワイン・ブロガーは今回はオドーネル氏と同様な考えを持つ人は少ない。大きく2つの反対意見が出ている。まずは地域の<テロワール>にまつわる意見で、<補糖>で自由にいくらでもワインのバランスを調整できるのであれば、産地の特徴が見失ってしまう恐れがある意見。また、もう一つは大手ワイン会社がこの制度を乱用する恐れがあるのではないかとの意見がある。これは葡萄栽培から醸造までに影響を与え、簡単にワインの味わいを調整できるのであれば、農家から醸造家までの専門知識や経験の必要性が薄れてしまう。大量に同じ味わいのワイン造りを行うことが最大の目的なのでれば、機械的なワイン造りに変化する恐れを懸念する声が出ている。 <テロワール>の意見に関しては特に地域の特性を活かして中小規模のワイナリーでプレミアム・ワイン造りに取り組んでいるのであれば単順に<補糖>でバランスを調整することができるのであれば確かに<テロワール>の特徴が活かされなくなる。Siduriのアダム・リー氏が置かれる状況も理解できるが、各年同じような味わいのワインを造り出す義務もなければ、逆にその年の天候などの状況を踏まえ最善のワイン造りを行うことが<テロワール>を意識したワイン造りを行っていることになる。現代のワイン醸造ではいくらでも天候の影響や失敗を補うための醸造技術が存在し、違法でなければいくらでも活用することが出来る。ケース・バイ・ケースで地域の特性を表現するワイン造りを行う醸造家がいれば、コンスタントに人気のスタイルのワイン造りを行う醸造家が存在すると思うが、個人的には両方が存在しても問題はないが、好みとしては<地域の特性>を上手に現すワインを必ずと言っていいぐらい選ぶと思う。 また、今だワインのラベルで原料・手法表記でも常に議論が巻き送るカリフォルニアでは、葡萄栽培から醸造まで透明性で詳細を公表する必要性を感じているワイナリーが少ないため、<補糖>を活用していて正確に公表するのかも疑問に思う。<補糖>技法に関して抵抗はないが、合法にするのであれば、知りたい人には正確にテクニカル情報を公表する義務も法律に組み込んで欲しい。 加える糖を量る様子。 (イメージ:MaisonHarbourより) 繰り返しなるが、昨日、紹介したヴーヴレ村のシュナン・ブラン、もしくはシャンパン、スペインのカヴァ、ドイツのリースリングなどと糖度を表す制度があり、基準に則ってワイン・ラベルにそれを表記する昔ながらのシステムを応用すればそれほど大きな物議にもならないとも思うのだが・・・ ワイン愛好家の間で人気の掲示板Wine Berserkersでもこのテーマに関するスレッドが盛り上げっていて<補糖>の必要性や違法性などに関して様々な意見が飛んでいる・・・関心のある方はチェックしてみてください。 (ニュース・ソース:Wine Spectatorより)

Posted in カリフォルニア・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , , , | Leave a comment

フランスを襲う雹と洪水被害

雹が降った翌朝のトゥール市の風景。 (イメージ:Decanterより) 先週の月曜にフランスのロワール地方のヴーヴレ村に降った雹で約2/3の葡萄畑が壊滅的な被害を受けたニュースが報告されたが、これ以外にフランス各地で更なる雹の被害と洪水の被害が報告されている。 まずはヴーヴレ村から西に位置する同じくロワール地方のブルグイユ村でも雹の被害が報告されており、今回のヴーヴレ村とシノン村を合わせて約1500ヘクタール分の畑が被害にあったことになる。約5億ユーロ程度の損害相当が予測されている。 フランス南部、ミディ・ピレネー地方のカオール村ではロワール地方の数日後に、約250ヘクタール分の葡萄畑が雹の被害を受け、8割から10割の葡萄がダメージを受けた。また、南部のシャラント・マリティーム県とマディラン地方でも雹の被害が報告されている。 ロワール中心部を流れるロワール川が大雨で氾濫している様子。 (イメージ:Decanterより) 一方、20日と21日をまたいでシャンパーニュ・アルデンヌ地方では大雨が通過し、キュンファン村、ヴェルピリエール・シュル・ウルス村、ミュシー・シェル・セーヌ村、ルーヴェル・レ・ヴィーニュ村では雨と強風が葡萄畑を直撃し、現在被害の詳細を調査している。 最後にフランス南部のオート・ピレネー県とオート・ガロンヌ県各地では洪水被害に見舞われ、ルルド村では洪水により犠牲者が出てしまうほど。フランス政府は自然災害地域の認定を今週末までに行なう予定。 これから栽培・収穫する葡萄に関する損害保険を掛けることはできず、政府の災害援助金の対象に含まれていない。フランス農業省は自然災害に見舞われた農家には土地の資産税免除などの対策を検討している。 *** ロワール産のシュナン・ブラン種。 (イメージ:Les vins du Val de Loireより) ヴーヴレ村はシュナン・ブラン種栽培が中心に行なっており、ワインもスパークリングと白ワインを主要スタイルとして造られている。シュナン・ブランには酸が多く含まれているので、多くのスパークリングと白ワインは共に長期熟成向きで数十年貯蔵することができる。また多くの醸造家は無添加の自然派スタイルで醸造されているため、酸の味わいが落ち着くまで瓶詰めされた状態で3~7年リリースを待つことがある。 ヴーヴレ村を代表する生産者にドメーヌ・ユエ(Domaine Huet)がある。その中でもLe Mont畑とClos du Bourg畑で造られるトップクラスのシュナン・ブランは「ル・モン派」と「クロ・デュ・ブール派」2つに分かれるほど。ヴーヴレのシュナン・ブランは特に酸が高いため糖を加える手法をとる。糖度を表す4段階が存在し<Sec/ドライ><Demi-Sec/オフ・ドライ><Moelleux/メロー・スイート><Doux/スイート>とラベルに明記される。 (イメージ:TheWineBeaterより) (イメージ:The Wine Doctorより) (イメージ:Eye On Wineより) 上と中央はSECスタイル。下はMOELLEUX(セミ・スイート)スタイル。 ドメーヌ・ユエは熟成期間ベースで数千円~数万円の価格帯でワインが販売されている。2011や2012ヴィンテージは3~4千円台で売られているので、今回の雹の被害で今後次のヴィンテージがいつ醸造されるのかはわからないので、是非、一度はお試ししてみてください。また一般的にヴーヴレ・ワインはピンキリなので、地域をサポートする意味でヴーヴレ産のシュナン・ブランをワインショップで探してみてください! (ニュース・ソース:DecanterとRFIより)

Posted in フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , , , | Leave a comment

<シリコン・バレー>のワイン産地

現在、全207のAVA(American Viniculture Area/米国ワイン産地)のうち約半数がカリフォルニアに存在する。ナパ・バレー内やソノマ郡に位置するAVAには有名ワイナリーや希少なカルト・ワインのラベルに産地名が記載され知名度が一般的に知られるものが多いが、最近、産地名で、正直、損をしている場所があることにのに気づかされた。 (イメージ:Wines of Santa Clara Valleyより) サンタ・クララ・バレーAVAは約20のワイナリーが所属するワイン産地(1989年にAVA登録)。18世紀にはカリフォルニアの野生葡萄品種のVitis Californicaの栽培地として記録が残っており、修道院がスペインから持ち込んだミッション品種の生産地としての記録も残っている。1850年代にはカリフォルニアでは最大のワイン用の葡萄の栽培面をほこっていた記録もあり葡萄やワインに関する歴史がたくさん詰まった産地である。 サンタ・クララ・バレーが位置するサンタ・クララ郡はサンフランシスコ/ベイエリアの最南端地域に含まれ、カリフォルニアの人口第3位の大型都市サンノゼがある。成田空港からサンノゼ行きの直行便が飛んでいて、それも一般的には半導体産業の中心<シリコン・バレー>として知られている。 (イメージ:Wines of Santa Clara Valleyより) 全盛期では1万5千エーカー(6,070ヘクタール)あった葡萄畑は禁酒法、フィロキセラ被害などの打撃を受け、1997年には最小の1100エーカー(445ヘクタール)まで落ち込んだ。一方でIBMやシスコ社などがパソコンや半導体ビジネスで地域が潤い、葡萄生産地から半導体生産の<シリコン・バレー>に変化していった。 現在のサンタ・クララ・バレーには誰もが知るワイナリーは残念ながら存在ない。だたし、カリフォルニアのワイン・ヒストリーに印を刻むワイナリーやワインメーカーは複数存在する。例えば、現Mountain Wineryはそもそも1890年代にポール・マッソン氏がPaul Masson Wineryとしてミッション種でワイン造りを開始し、後にカリフォルニア初のスパークリング・ワインを醸造し、「シャンパン・キング・オブ・カリフォルニア」としてカリフォルニアにとどまらず世界から注目を浴びるようになる。1943年にマッソン氏は亡くなったのちにはいくつかの大手企業がワイナリーを所有するようになり、今でも<Paul Masson>ブランド名でワインを販売しているが、主にMountain Wineryとして活動している。 (イメージ:DavidLebovitzより) また、パソロブレスの人気ワイナリーのJ.Lohrはそもそも1974年にサンノゼのワイナリーとして開始し、今でもサンノゼの南に位置するアローヨ・セコ産のシャルドネを醸造しており、常に高い評価を獲得している。1988年にパソロブレスに醸造施設を建設し、一般的にはパソロブレスのワイナリーとして認知されているが、今もサンノゼにワインセンターがあり本社機能はこちらにある。 (イメージ:J.Lohrより) 最近はサンタ・クララ・バレーのワイン・カントリー中心の<ヘッカー・パス・ハイウェイ>沿いのワイナリーの一つSarah’s Vineyardは各方面から上質なワイン造りで評価を獲得している。1978年にシャルドネとピノ・ノワールの栽培を中心にワイナリーとして開業し、2001年に現オーナーのティム・スレーター氏がワイナリーを購入し、葡萄栽培とワイン造りを引き継いだ後にシャルドネとピノ・ノワールのほかにもローヌ・スタイルのワインもラインアップに加え、ワイン専門誌からの好評を始めとして、アメリカの最大規模のSFクロニクル・ワイン・コンペでも金賞を何度も受賞するワイナリーとして注目を浴びるまで成長している。 SFクロニクル・ワイン・コンペで金賞を獲得したピノ・ノワール。 (イメージ:Sarah’s Vineyardより) 今週末には初の<サンタ・クララ・バレーAVA>をハイライトするワイン・イベントが開催される。産地の老舗ワイナリーMorgan Hill Cellars、Kirigin Cellars、Guglielmo Wineryが産地の特徴を紹介するプレゼンテーションなどが開催され、地元の人気レストランと共同に実施されるフード&ワイン・イベントも開催される。 今回のイベントのプロモーションには<シリコン・バレー>の文字を大々的に活用し、<シリコン・バレー>のネーム・バリューを活かし、サンタ・クララ・バレーをプロモートしている。正直、サンタ・クララ・バレーAVAを一層<シリコン・バレーAVA>に改名したほうが知名度を上げるのに効果的なのではないかと感じている。 (イメージ:Digital Trendsより) 世界規模で考えても<シリコン・バレー>のほうが<サンタ・クララ>や<サンノゼ>より認知度があり、<シリコン・ワイン>や<シリコン・カベ>と聞いても特に悪いイメージも感じないし、逆に印象的な響きがあるような気がする。カリフォルニアにはすでに<サン>や<サンタ>が付く地名がたくさんあり、他の地名とごっちゃになりやすい。 今回の<サンタ・クララ・バレーAVA>主催のイベントをいくつかのメディアが取り上げると思うが、99%の確率で<シリコン・バレー>の文字が記事に使用されると予測できる。見出しにもおもいっきり<シリコン・バレー・ワイン>と使用する確率も高いと思う。 AVAワイン産地制度を効果的に活用するのであれば、是非とも<シリコン・バレーAVA>への改名を検討していただき、過去の葡萄産業の豊な歴史と半導体産業の歴史に敬意を示すネーミングはどう考えても産地の知名度を上げるのに効果的に思うのだが・・・ … Continue reading

Posted in カリフォルニア・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged | Leave a comment

ワイン・ニュースのまとめ

先週のワイン関連の出来事をいくつか・・・ まずはボルドーで開催されていた大型ワイン展示会<Vinexpo>が終了し、今年はEUと中国との貿易関係の悪化からの影響や2012年の不作の影響でフランスのワイン事情が厳しい状態に置かれていることから心配ムードが漂ったが、今年の来場者は4万8千人を記録し、前回、ボルドーで開催だった2011年のVinexpoより1.5%増加し、盛り上がりムードが感じられ、回復の兆しを実感できる雰囲気で閉幕したと多くはレポートしている。中でもアジア人の来場者が最も増加し、日本からも前回よりも18%多いワイン関係者が訪れた。来年は再び、Vinexpoは香港で開催され。 閉幕を飾るFete de la Fleurディナー・パーティーはChateau Lagrangeで開催された。 (イメージ:La Commanderie du Bontempsより) ボルドーで開催されるVinexpoでは閉幕を飾る恒例となっている豪華なディナー・イベント<Fete de la Fleur>(直訳:フラワー・フェスティバル)は今回はサントリー傘下のワイナリーであるChateau Lagrangeで開催された。総勢1500人の定員のディナーは一人500ユーロのチケットには500人程度のキャセル待ちが出るほどの賑わいぶり。パリの話題の若手シェフのフレドリック・シモナン氏のフルコース料理とペアリングされたのは、Lagrangeの1995やラフィットの1990などのワインも振る舞われた。ディナーの締めくくりは華麗な花火ショーで全員で「たまや~」っと叫ぶらしい・・・(何の根拠もありません) (イメージ:L’expressより) 一方、<Fete de la Fleur>に今年の1月に予約しながらも、入場できなかったネゴシアンのボルドー・ヴィン・セレクションは主催者のLa Commanderie de Bordeauxを訴える事態。ネゴシアン側の主張としてディナー・イベントはVinexpoのハイライトで、多くのネゴシアンやワイナリーは顧客を接待で招待する重要なイベント。ネゴシアンによると今回は、ディナーの案内が届いた直後に予約を入れ、支払いまで済ませたのに、満席の連絡が届いたのが4月末で、その時点ではすでに顧客の旅行手配を行なっていて、旅費などの費用の賠償金を求めている。 (ニュース・ソース:WineSearcherとDecanterより) *** 賠償金の訴えに関連して、先週取り上げたシカゴを拠点にしてた有名シェフ、チャーリー・トロッター氏はレストランで保管していた1945年のロマネ・コンテ マグナムをコレクターに4万6千ドルで販売し、それが偽物と判明しコレクターから7万5千ドルの賠償金を求められた訴えで、トロッター氏が地元のシカゴ・トリビューン紙の電話取材で、「コレクター側が高級ワインを購入し、購入後に後悔し、その結果、訴えられた」とコメント。一月前ほどにコレクターから連絡があり、ワイン代の払戻の要請があったが、金額に合意できず、裁判で決着することとなったと説明。 (ニュース・ソース:Chicago Tribuneより) *** (イメージ:SOMM/Facebookより) 最後にこれまで何度か紹介したドキュメンタリー映画『SOMM』が全米上映にこぎつき、先週の金曜に封切した。この映画はマスター・ソムリエ試験に挑戦する4人の候補者に密着するドキュメンタリー。映画批評家たちは映画に対してなかなかの評価を書いており、共通として目立つ感想として、一見堅苦しく、見てて居眠りしそうなソムリエ試験のテーマを4人の受験生たちの個性や現代風のやり取りなどが印象的とのコメントが多い。また、アメリカの人気映画レビューサイトのRottenTomatoではすでに<70%>の総合評価を獲得している。 iTunesからダウンロードも可能ですが、おそらく限定地域設定になっていると思うので日本のストアはもう少し待つ必要があると思う・・・ちなみに週末の間で、見事ドキュメンタリー部門でトップを獲得。 iTunesのドキュメンタリー部門のランキング。 (イメージ:SOMM/Facebookより) (ニュース・ソース:SOMM/Facebookより)

Posted in フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Leave a comment

変化し続けるカリフォルニアのシャルドネ

カリフォルニアを代表する葡萄品種の一つにシャルドネがよく取り上げられる。キスラーからフランジアまで幅広い価格帯のシャルドネが存在する。シャルドネに限らず、価格の違いには当然、使用される葡萄の質が大きな要素になるが、カリフォルニアのシャルドネの場合、赤ワインよりも<スタイルの違い>に関する議論が頻繁に話題になる。 (イメージ:CaliforniaWineReportより) 個人的にも毎回読むのを楽しみしているワイン・ブログ<The Gray Report>では最近、カリフォルニアのシャルドネの味わい関して明確な変化が起きている感想を解説する投稿が掲載された。著者のブレイク・グレー氏によるとカリフォルニアの<ビック3>(カリフォルニアの最大ワイン企業:コンステレーション、ガロ、ザ・ワイン・グループ)が造るシャルドネはオーク樽と第二次醗酵から得られる厚みかかったバターやトーストにトロピカル・フルーツの味わいから、すっきりとしたシトラス・フルーツが前面に出てるスタイルにどれもが変更したとワイン・コンペの審査委員を務めた後に感想を述べた。どっちのスタイルが良いのかを議論する発言ではなく、率直に試飲した結果から誰もがわかる感想およびトレンドを述べている。 ここ4~5年の間で、<オーキー>でバニラ風味のフルーティなシャルドネに対して確実に逆風が巻き起こっていた。おそらくブルゴーニュ・モンラッシュなどの<オールド・ワールド>のシャルドネを好む愛好家の間から始まった逆風が、それまでは普通に楽しんで飲んでいた一般の消費者までもが飲み疲れるようになってしまったような気がする。ここに来て一気に<ビッグ3>がすべてすっきり・シトラス系に変更したことは正直、驚いている。上質なワインを造りを行なっているワイナリーでは両方のスタイルのシャルドネを造るケースも多い。リースリングのように<ドライ>や<オフ・ドライ>の2種類を造るようにシャルドネも<オークを使用>するまたは<ステンレス・タンク>を使って造る2つのスタイルが共存してもいいのではないかと思うのだが、良質な葡萄に対する需要が高まっていることを考えるとそうも簡単にいかないのかもしれない・・・ 個人的にはどっちのスタイルが好ましいのかは特にない。強いて言うなら、どっちのスタイルも明らかにやり過ぎ・行き過ぎ処理したワインは嗅いだだけでわかるほどで、あまり好ましくない。究極を追求できる予算や資材を持ち合わせている醸造家であっても、消費トレンドを意識して大量に造る必要がある醸造家であっても、やり過ぎ・行き過ぎているシャルドネは印象には残るが、決して美味しいと思ったことはそれほどない。逆に予想を覆すスタイルを様々な産地で試飲するときにこそ、シャルドネの魅力に取り付かれてしまうので、今後もトレンドを意識したスタイルより産地の特徴や醸造家の腕前が感じられるシャルドネ造りを正直、期待したい。 (イメージ:Liquid Farmより) そんな最近注目しているカリフォルニアのシャルドネ・メーカーを一つご紹介。サンタバーバラのサンタ・リタ・ヒルズAVAでワイナリーを構える<Liquid Farm(リキッド・ファーム)>。2009年に開業した夫婦で行なっている小規模ワイナリーでシャルドネを専門としている(正確にはムールヴェードルとグルナッシュをブレンドしたロゼも造っている)。まだ本格的にワイナリーとして開業して4年しか経っていないが専門誌で好評を獲得しており、最近は様々なメディアでも取り上げられている。 現在は3種類のシャルドネを造っており、複数のサンタ・リタ・ヒルズの畑から葡萄を仕入、様々な割合でシャルドネをブレンドし、異なった味わいをナチュラル・ワイン醸造で造り上げている。スタイル的にはアルコール度数は抑え目でミネラル感を味わえる<オールド・ワールド>スタイル。ビーツのイメージしたロゴマークは印象的で、若いオーナー夫婦のセンスの良さが伝わってく。 (イメージ:Liquid Farmより)  (ニュース・ソース:The Gray Reportより)

Posted in カリフォルニア・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , | Leave a comment

チリ産の超プレミアム・ワイン登場

チリの<モンテス>は超プレミアム・ワインをボルドーで開催されているVinexpoでお披露目した。 (イメージ:Montes Winesより) 限定3000本のワイン<Tiata(ティアタ)>はコルチャグア・バレー産のカベルネ・ソーヴィニヨン種(85%)に少量のシラー種とカルムネール種をブレンドして造られた。今回のVinexpoではモンテスのオーナー兼ワインメーカーのアウレリオ・モンテス氏はチリ・ワインの支援グループ<Wines of Chile>と共にチリ・ワインのイメージ・アップに力を入れており、このワインはお披露目は上質なチリ・ワインの象徴的なワインとして位置づけている。 (イメージ:Wines of Chileより) 近年、チリ・ワインは世界各国で楽しまれており、手ごろで、安心して飲めるワインとして認知されてきたが、同時に更なる産業の成長をはかるには消費者が持つチリ・ワインに対するイメージに変化を加える必要があると理解している。支援団体の<Wines of Chile>は創立してわずか10年でチリ・ワインの市場を短期間で拡大することができたが、ここに来て<次のステップ>を取る必要性を強調している。主に若いワインメーカーがチリで活動し始めており、これまで一定の味わいや共通の安定性を追及していた流れを、独自な味わいや特徴を表現する方向に少しつづ意識してワイン造りに取り組んでいる。 モンテスは開業25周年を向かえ、これまでもデイリー・ワインからハイエンドのプレミアム・ワインを造っておりチリを代表するワイナリーの一つだが、今回の<Tiata>は希少ワインを造るワイナリーのイメージを強調することが一つの目的。チリのテロワールを熟知しているワイン・コンサルタントのペドロ・パラ氏を起用し<Tiata>用の葡萄を栽培。 ワイン・コンサルタントのペドロ・パラ氏。 (イメージ:PedoroParra/Twitterより) パラ氏はボルドーやブルゴーニュで葡萄栽培の研究を経て、現在はモンテスを含めてデ・マルティノやコンチャ・イ・トロでもコンサルティングを手がけておりチリ・ワインの独自性を追求している人物の一人。地形の研究を始め、葡萄栽培に関しても<ドライ・ファーミング>を推奨し、葡萄の木を灌漑せずに極限状態で葡萄を栽培する手法をとった。結果としてトリフ、モカ、スギ、ブラックベリー、ブルーベリー、ビター・チョコなどの味わいの葡萄ができ、フル・ボディで長期熟成向きのワインが出来上がったとモンテス氏は説明。 今回造った3000本の<Tiata 2007>の配給先はアジア地域を優先的に出回るとわかっているが、価格帯に関してはまだ不明。 すでに国内には8千~9千円台のハイエンドのカベルネ・ソーヴィニヨンがあるので、これ以上の価格設定されていることは予測できる。 (ニュース・ソース:The Drink Businessより)

Posted in 厳選ワインニュース | Tagged , | Leave a comment

政治がワイン産業に与える影響

昨日もEUと中国の貿易関係の亀裂が引き金に、留学生が襲われる残念な事件を紹介したが、最近なぜか政治主導でワイン(正確にはアルコール類全般)産業に影響を与える動きが増えている。 イスタンブールの夕暮れ。 (イメージ:BackpackerPhotographyより) まずは最近、デモのニュースでも多く取り上げられているトルコから。今月の10日にエルドアン首相が推し進めていたアルコール類に関する新たな法律が成立した。この法律では、午後10時~午前6時の間すべてのアルコールの販売を禁止することや小売店は外からアルコール類を見えるところに展示することを禁止することや学校やモスクの近くに営業するレストランと小売店はアルコール類の販売を禁止する、アルコール類の広告やプロモーションを一斉禁止すること。 いくつかのニュース・メディアを見てても、地元アルコール類の関係者たちは怒りよりも、驚きとショックの感想が強い。トルコ人の多くは宗教がらアルコールをそれほど消費しない。統計によると1.2%の国民が毎日消費、5.7%が週に1回、68.5%が一度も消費したことがないと答えている。では、今回の法律でどの分野で最大の影響がでるのか?トルコのワイン協会の代表によると、海外からのアルコール産業への投資や観光客の誘致の2つに最も影響を受けると考えられる。 マニサ地方のSelendi Vineyardsの風景。 (イメージ:Wines of Turkeyより) そもそも、トルコのアルコール文化には7000年以上の長い歴史があるが、国内消費が少ないため、ワイナリーなどは海外向けにワインを造る。今回の法律でアルコール類のプロモーションが禁止になるためウェブサイトでのワインの紹介もできなくなり国内・海外市場を含め、ワイン・ビジネスの成長が困難になると海外から投資も激減することも予測できる。また、オリンピック招致を含め海外から観光目的でトルコを訪れる人にアルコールを楽しむ機会が減ることから、観光産業にとってもあまり好ましくないことと考えられる。 アンカラ地方の老舗ワイナリーKavaklidere Wineryのカレシック・カサシ(Kalecik Karasi)種とシラー種のブレンド。 (イメージ:Kavaklidere Wineryより) アルコール類の取り扱いに最大の注意を払うことには全く抵抗はないが、法律で制御するのは少し行き過ぎと感じてしまう。アルコールに対する制御の流れはトルコに限ったことと思いきや実はフランスでも気になるニュースが入っている。 1990年代にフランスで成立した<エヴァン法>ではアルコールとタバコの広告や包装の内容を制御する法律で、最近、フランスの保健省のロビイストは<エヴァン法>制御をインターネットのブログやソーシャル・メディアでのコンテンツにまでも適用すべきと活動を始めている。 ロビイスト側はインターネットやソーシャル・メディアを頻繁に利用する年齢層が10代の若者が多いため、そこでアルコールやタバコを自由にプロモートすることは健康に害する依存症などにつながる可能性が高まり、ふさわしくないと主張。 一方、<表現・言論の自由>を主張する団体はそもそも<エヴァン法>自体に賛成できず、更なる制限を行なうことは当然、反対である。また、フランスでは航空機器に続いて第2位の輸出産業であるワイン産業をインタネットやソーシャル・メディアから一斉無くすことは考えられないと反論。トルコの例と似たような状況だが、インターネットでプロモートできなくなると、ワイン産業の成長の妨げになり、海外からの投資や輸出に対しても影響を与えることは想像できる。すでにワイン業界が中心となった反対署名活動が始まっており、フェースブックやツイッターで署名活動や反対運動の活動をフォローできる。 エヴァン法の反対活動のロゴ・マークには<葡萄畑に触れるな>のキャッチコピー。(下記のリンクから反対署名ができます) (イメージ:Touche Pas A Mon Vigneronより) 最近、出回っているこのイメージはえらいタイムリーな気がする・・・ (イメージ:CAOSより) (ニュース・ソース:Decanterその1&その2より)

Posted in フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , | Leave a comment

ボルドーで大型ワイン展示会<Vinexpo>が開幕

日曜にボルドーでヨーロッパ最大規模のワイン展示会<Vinexpo>が開幕し、いくつかのボルドー発の気になるニュースを紹介します。 *** まずは残念なニュースから、先週EUの中国産ソーラーパネル関税導入決議直後にEU産のワインに対して関税を検討している中国側の発表に直接関連しているかどうかはわからないが、ボルドー近郊でワインの勉強をしている中国人留学生が地元フランス人からワイン・ボトルを顔面に投げつけられ怪我をしたニュースが報道された。 フランス政府の内務大臣のヴァルス氏は犯行をおこしたを人物を強く非難する声明を出し、事態の沈静化を図ろうとしている。Vinexpoには約5万人の訪問者のうち、多くのアジア人が訪れる。展示会が開幕直後の出来事であったことから、盛り上がりムードに水を差すニュースとなってしまった。 フランスの内務大臣のマニュエル・ヴァルス氏は事態の沈静化を図ろうと事件に対して直ちに公式コメントを発表。 (イメージ:EITBより) (ニュース・ソース:International Business Timesより) *** (イメージ:O-Iより) Vinexpoは5日間のイベントで2400社のワイン・スピリッツ生産者およびワイン関連商品が出展されるのだが、最初に多くのメディア注目が集めたのが最新のワイン用のコルク栓。 見た目はウィスキーやスピリッツのボトルで使用される<T字型>のコルク。栓の部分には斜めにそり込みが入っており、ボトル側にもそれに連動した出っ張りが付いている。これまでにはなかった回転型のコルク栓となる。 <HELIX>と呼ばれるこの新商品はAmorim社とO-I社の共同開発商品。Amorim社はポルトガルの大手天然コルク生産者、またO-I社はアメリカのグラス製飲料水ボトルの大手生産者。O-I社のヨーロッパ代表のボーツ氏は5~10ユーロのデイリー・ワイン向けに開発した商品で、ピクニックなどワインオープナーがないシチュエーションに最適と説明。 この新商品は近年、特に<ニュー・ワールド>ワインでシェアを拡大しているスクリューキャプと伝統的な天然コルクを合体させて商品。また、長期熟成向けのワインでは使用されないことから、コルク臭問題を避けることができ、アルミ製のスクリューキャップにどうしても抵抗感を持つ人には天然コルクの高級感を味わえる。 いまさらワインの栓に関して「どっちがいいのか?」の議論は避けるが、Vinexpo初日のニュースでワインではなく、最新のコルクにメディアの注目が集まったことから、この<HELIX>に対して業界の期待度が伺えられる。 (ニュース・ソース:Decanterより) *** (イメージ:Commanderie du Bontempsより) 最後はボルドーのメドック地区のシャトー・ラフィット・ロートシルトで開催された<レフト・バンク・ボルドー・カップ>がVinexpo初日の日曜に閉幕した。<レフト・バンク・ボルドー・カップ>は世界中のビジネス・スクールの大学院生がボルドーに集結し、ワイン知識を競う大会。 今年で12年目の開催になり、3年前からラフィット・ロートシルトで開催されるようになった。世界各地で43校が予選に参加し、勝ち抜いた8つの大学院が最終的にラフィットに招待される。イギリスのケンブリッジ大学のチームがアメリカのウォートンとデンマークのコペンハーゲン・ビジネス・スクールに競り勝ち、優勝カップと副賞には各自2009ラフィット・ロートシルトのダブル・マグナムを獲得した。 競技内容は3つのラウンドに分かれており、第1ラウンドはボルドーの知識を競い合い、第2ラウンドは赤と白ワインのブラインド・テースティング競技、最終ラウンドは一つのワインを渡され、そのワインの歴史や栽培から醸造までのテクニカル情報、味わいや特徴などのプレゼンテーションを行いその内容が審査される。 一見、ビジネス・スクールの学生とワインになんの関係があるのかと思うかも知れないが、特にアメリカの大学院生でこの大会に参加したことをきっかけに将来的にワイン・ビジネスに参加した人は少なくないとか・・・ (イメージ:Commanderie du Bontempsより) (ニュース・ソース:Decanterより)

Posted in フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged | Leave a comment

ワイン・ニュースのまとめ

先週のワイン・ニュースをいくつか・・・ シャンパーニュからは大手メゾンの<2012ヴィンテージ>の取り扱いに関してニュースが届いた。まずは<クリュッグ>は2012ヴィンテージはリリースしないことを決断。収穫された2012ヴィンテージの葡萄はレゼルヴ・ワインのグランド・キュヴェに使用されと発表。 (イメージ:bakerwineより) 一方、<モエ&シャンドン>では2012ヴィンテージを造ると発表。ただし、2010と2011ヴィンテージは造らず、こちらの葡萄はレゼルヴ・ワインに使用することを発表した。 これまで<ドン・ペリニヨン>と<フィリポナ>は2012ヴィンテージを造ると発表をしており、悪天候で難しい栽培シーズンであっても、収穫された葡萄の品質は予想されたよど低下しておらず、モエの場合、2011年のほうが糖度や酸が期待していた数値に達しなかったともコメントが出ている。 ヴィンテージ・ワインとしてパスされた葡萄でも熟成を経て、ほかの年のワインとブレンドされることで活かされるので決して無駄にならないところがシャンパンの賢いところの一つなのかもしれない・・・ (イメージ:Purple Cafe and Wine Barより) (ニュース・ソース:Decanter&The Drink Businessより) *** 今年に入って3つのナパのワイナリーがナパ郡当局からワイナリー運営許可書やそれに関連して施設の運営方法に関して訴えられているニュースを紹介しているが、今度はワイナリー側が立て続けに行われている訴えに対する対策を検討していることを発表。 今回の訴えはすべて小規模ワイナリーに対して起きており、裁判になると多額な裁判や弁護士費用が掛かり、ワイナリーを運営し続けるいくのが困難になるので、小規模ワイナリーを代表する組織を構築し、許可書関連の裁判ざたになる前にナパ郡の委員会で問題を解決するように当局の運営方法の変更を提案している。 そもそもワイナリー側は許可書や運営違反はに対して個々で対策をとっており、その状況の中でナパ郡当局から突然訴えられ、裁判になることはワイナリー運営には大きな打撃となる。どこのワイナリーも違法行為を意図的に行なっているとは考えておらず、当局側の指導を受けながら対策をとっていると理解している。いきなり訴えられるより、ナパ郡の委員会に問題の状況を把握してもらい、裁判で費用が積み重ならない方法で解決することを要請。 ナパ郡側はどのワイナリーに対して公平な対応をとっており、委員会を利用して特例や対策をとる手段は、今のところは考えていないとコメントをしている。 確かに潤沢な資金がないワイナリーには裁判は痛手で、どんな形でも裁判だけは避けたいのはわかるが、訴えが行なわれる前に、もう少し緊急性で変更や対策をとれば解決するような気もするのだが・・・おそらくナパ郡も裁判に税金を活用しなければいけないことや無駄な時間を費やすことで避けたいはずだが、規則や違法行為を監視する手段として必要な行為とも考えているはず。違法行為の問題から当局のプロセスの問題に多少すり替えているような気がする・・・ (ニュース・ソース:Napa Valley Registerより) *** (イメージ:ChicagoTribuneより) 最後は以前、ワイン・オークションに出展するワインを輸送途中で何者かに盗まれる被害にあったシカゴ在住の有名シェフのチャリー・トロッター氏は今度は違う立場でニュースに取り上げられてしまった。昨年の6月に当時、トロッター氏がオーナーを勤めていたレストランで保管されていた1945年産のマグナム・サイズのロマネ・コンティを46,227.40ドル(約437万円)でワイン・コレクターに譲ることに合意。金銭とワインの引き換えが行なわれた後に、ワイン・コレクターはワインに保険をかけようとしたところ、ワインの調査を行なった際に偽物と判明。この事態を受け、ワイン・コレクター側はトロッター氏に76,000ドル(約719万円)の損害金を要請する訴えを起こした。 第一線から一次離れる決意をしたトロッター氏はレストラン閉鎖後に立て続けにトラブルに見舞われている。今回のトラブルは意図的に行なったのかはまだ不明だが、踏んだり蹴ったりもいいところ。これを機に運気が変わることをいいのですが・・・ 昨年の8月にレストランを閉鎖した際には店の表通りをトロッター氏の名前を付けるほどの賑わいようだったが・・・ (イメージ:WBEZ/Louisa Chuより) (ニュース・ソース:ABC News Chicagoより)

Posted in カリフォルニア・ワイン, フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , , , | Leave a comment