Monthly Archives: November 2012

ワイン・パフューム

試飲会やワイナリーを訪れる際に気をつけたいマナー行為がある。国内ではそれほど感じないが、海外ではよく初めて試飲会やテースティング・ルームに訪れる人が無意識に起こすエチケット違反が香水を付けたままワインの試飲場所に訪れる。試飲会場は別として、ワイナリー自体、元々良い香りが充満する場所ではない。特に試飲室が醸造施設やセラーに隣接している場合、アルコール、醗酵菌、カビなどの臭いが鼻に付く。これらの不慣れな香りを消すために香水を付けたくなるのもわかるが、自分のためではなく、他者の試飲体験を考慮する必要がある。実際にこのようなマナー違反を自ら起こし、その体験からビジネス・ヒントを得たのがKelly&Jones社の創業者。 なんと5種類のワインの香りのする香水を発案した・・・ (1) ソーヴィニヨン・ブラン:スターフルーツ、青りんご、ツバキ、ゆず  (2) リースリング:ホワイト・ピーチ、洋梨、ベルガモット(柑橘類)、ラスベリー・リーフ (3) カベルネ:ピンク・ペッパーコーン(胡椒の実)、ブラック・チェリー、タバコの花、ヴィンテージ・レザー (4) メルロー:ルバーブ、イチジク、レッド・カレント(スグリ)、スミレ  (5) シャルドネ:ハニーデュー(メロン)、オーク、バニラ・ブロッサム、クリームブリュレ  (全イメージ:Kelly&Jonesより) *** ハァ・・・、ワインの香りがする香水はノベルティ・グッズとしてコンセプトは面白いのはわかるが、マナー違反を起こし、それに懲りずに香水を考案する発案者のビジネス・センスには、感心するしかない・・・しかも、ワインの臭いがするのではなく、ワインの特徴を香りに置き換え、フルーティな香りがする香水を作っただけな気がする。ソムリエ特訓用の<ワイン・アロマ・キット>には嗅覚を鍛える目的があってわかるが、この商品のHPで紹介文を読むと「香水を付けて、そのワインを一緒に楽しむ」と書いてある・・・アロマ・キットはワイナリーのお土産コーナーやワイン・グッズ店で見たことがあるが、この香水も同様に売り出されるのでしょうかぁ・・・ (イメージ:Wine Aromas/Le Nez Du Vinより) *** 過去にワイナリー訪問の際にワインの垂れ・こぼれが服に着いてしまい、気の利いたテースティング・ルームの定員が染み抜きスプレーをシュッシュっと胸元あたりに掛けてくれた。その後も普通にワインの試飲を続けていて、次々とワインの香りを確認しながらワインの感想をメモ書きする中、立て続けにグレープフルーツやポンカンなどとシトラス系の言葉が並ぶ。しかも、赤ワインに移っても同じ香りが出てくる。染み抜きスプレーの香りに気づくまでに5~6種類のワインを試した後だった・・・親切で気を利かせた定員に文句を言う気力もなく、さっさとそのワイナリーを後にした。当然、その後のワイナリーでもシトラスの香りが気になり、メモ書きも適当になり<やけ食い>状態に近い試飲体験となっていった・・・ 今回の香水を含め、ご利用のマナーを守ってシュッシュを大いに楽しみましょう! 染み抜き効果は抜群だが、臭いは強烈・・・ (イメージ:WineAwayより) (ニュース・ソース:The Times-Picanyuneより)

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アメリカ・ワイン界のロビン・フッド

理由ははっきりとわからないが、ここ数週間ワイン・ネゴシアン関連のニュースが頻繁に取り上げられる。フランスではネゴシアンの歴史は根強く続いており、重要な役割を果たしていると理解されている。ワイン本格派の中にはドメーヌやシャトー以外のワイン、またはネゴシアンが造るワインは根本的な部分で受け入れることができず、一斉、取り扱わない人もいるが、基本的にはネゴシアン無しではワイン産業は成り立たないことを理解する必要がある。 海の向うのアメリカでもネゴシアンは、今のワイン産業には重要な役割を果たしており、業界が成熟していく上で今後もネゴシアンが活躍する場面が増えてくるはずだが、フランスと異なるところでは、今まで著名はネゴシアンが存在していなかった。しかし、冒頭でも伝えたように、ここ最近、数多くのメディアに登場し、注目を浴びているアメリカ・ワインのネゴシアンがいる。 (イメージ:Forbesより) Cameron Hughes Wineのキャメロン・ヒューズ氏は父親が長年ワイン産業で働き、学生時代にはE&J Galloのガロの子孫と同じ学校に通い、ワインの営業マンとしての下積み時代を経て、2008年にリーマン・ショックやサブプライム問題でアメリカの景気が落ち込む最中、独立のチャンスをうかがい、ネゴシアンとしてカリフォルニアの有名産地から売れ残りやさばき切れない葡萄とワインをかき集め、独自の醸造施設でCameron Hughes Wineブランドを立ち上げた。 (イメージ:WineWeeklyJournalより) Cameron Hughes Wineのワイン名には<Lot番号制>を採用し、産地名、葡萄品種、ヴィンテージ年のみをラベルに表示し(葡萄の生産者やどのワイナリーから葡萄を譲り受けたのかは公表しない)、通常では60~100ドルで取引される上質なナパのカベルネ・ソーヴィニヨンを半額で市場に流通させた。大型ワインショップとインターネットを主な取引先に定め、コスト・パフォーマンスと葡萄そのものの品質の良さから忽ちヒット・ブランドとなる。今ではワイナリーや葡萄農家からヒューズ氏に余った在庫を引き取ってもらう依頼が入る状況とになり、短い期間で<Lot番号>も400台に突入。 これまでのアメリカのネゴシアンとヒューズ氏の大きな違いの一つは、ヒューズ氏のワインは上質の部類のワインに入ること。10ドル前後の価格帯のデイリー・ワインのクオリティよりもヒューズ氏のワインは上質の葡萄に見合った醸造処理を行なっている。デイリー・ワインの場合、産地名が大まかな<カリフォルニア>などと表示される場合が多いが、ヒューズ氏の場合は有名産地の名前どおりの誰もが納得する味わいのワインを造っているところに大きな違いがあると考えられている。現在は葡萄やワインの供給源をアメリカ以外にも拡大しており、フランス、イタリア、スペイン、チリ、アルゼンチンなどと取り扱い産地を広めている。自らも<ネゴシアン>の肩書きを誇りにしている様子がインタビューなどからうかがえ、ワイン本格派からの意見にも動じず、上質なワイン造りを心がけ、ネゴシアンの役割を全うしているように伺える。 本人もインタビューの中で<ロビン・フッド>に例えられるのは大げさと語っているが、在庫を抱えて困っているワイナリーや葡萄農家を助け、消費者に低価格で上質なワインを提供するとこるは、それほど遠くないようにも感じる。 (ニュース・ソース:CBS NewsとForbesより)

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ロシアン・リバー・バレーのドキュメンタリー映画

最近、ワインに関するドキュメンタリー映画が立て続けにリリースされている。特に最近アメリカではドキュメンタリーやリアリティ系の映画やテレビ番組が増えた気がする。映像を配給するアウトレットが増えたのが理由なのか、一つのストーリーを伝えるのに紙媒体より動画媒体への変化が起きているのかわからないが、幅広いジャンルでドキュメンタリー映画や番組が増えていることは<ドキュメンタリー・自伝映画好き>にはうれしい限り。 (イメージ:FromObscurityToExcellenceより) 近日、ソノマのサンタ・ローサで上映されるのが『From Obscurity to Excellence: The Story of Grapes & Wine in The Russian River Valley』(直訳:無名から卓越:ロシアン・リバー・バレーの葡萄とワインの物語)。ドキュメンタリーを製作したのがモリース・ジョー・ニュージェント氏。化学の教授の職を退職後、1997年にロシアン・リバー・バレーに20エーカーの畑を購入し、葡萄栽培やワイン造りに関して全くの素人だったニュージェント氏は当時、ブエナ・ビスタ・ワイナリーのワインメーカーのアン・モーラー=ラック氏の指導を受け、ピノ・ノワール種の栽培に取り組んだ。幸運にも翌年の収穫から栽培されたすべてのピノをブエナ・ビスタ・ワイナリーに供給する確約を得ることにも成功。ちなみに先週、この畑をロス・カネロスのドーナム・エステートに売却したとニュースが発表された。 素人であったことが幸いしたのか、ロシアン・リバー・バレーで長年活動していた葡萄農家やワイン醸造家と知り合いになり、彼らの話を通じて、葡萄栽培に関して学びを得ただけでなく、いかにロシアン・リバー・バレーAVAがカリフォルニアのピノ・ノワール種とシャルドネ種に関して有数の栽培地に変化していったのかを直接伝授することとなる。これらの話を自らインタビューに納め、集結したのが今回のドキュメンタリー映画の内容となる。以前、紹介した『SOMM』のように映像や編集が優れているいるのではなく、貴重なインタビュー映像を上手につなげてロシアン・リバー・バレーの成長を紹介する映画に仕上がっているらしい。 YouTubeの映画PVでも紹介されているが、長年ソノマではドライ・クリーク・バレーAVAとアレクサンダー・バレーAVAが上質なボルドー系や温暖気候向けの葡萄造りで知られており、ロシアン・リバー・バレーAVAは大衆ワイン扱いだった。100年以上厚い霧の立ちこむ平坦なリゾート地として知られてたロシアン・リバー・バレーがどのようにブルゴーニュ系の葡萄栽培に取り組んでいったのか興味深い話などが多く盛り込まれている。 厚い霧が特徴的なロシアン・リバー・バレー (イメージ:PressDemocrat/Kent Porterより) *** 初めてナパを訪れた際に<ロシアン・リバー・バレー>の存在を知った記憶がある。当時、ナパのテースティング・ルームやワインショップでは特にシャルドネの話題になると<ロシアン・リバー>の言葉が頻繁に飛び交っていたのを覚えている。はっきりとどのワイナリーであったか覚えていないが、通常の試飲リストに載っていないシャルドネを奥から取り出し、それが初めて飲んだ<ロシアン・リバー・バレー>のシャルドネ。オーク樽とトースト・バニラ・バター味の全盛期だったこともあってか、インパクトのある酸が効いたシトラス風味のが口の中で徐々に柔らかくなり、青りんごとグレープフルーツの味わいが広がり長い余韻を楽しめる味わいは、いまだにはっきりと覚えている味わいの一つ。 (ニュース・ソース:Wines&Vinesより)

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伝説の<イングルヌック>がついに復活

フランシス・フォード・コッポラ氏のワイン・アドベンチャーがやっと本来の目的に到達しそうだ。1970年代にナパ・バレーの<ニーバム=イングルヌック・ワイナリー>の跡地を購入し、ナパのオリジナル・ワイナリーの一つの再生を試みた計画が実現する。映画監督として巨匠の肩書きをすでに持つコッポラ氏、セカンド・ビジネスとしてワイナリー経営を行なっている印象が強いと思うかも知れないが、本人いわく、全くの逆のことが実体であるとインタビューなどで語っている。ナパのイングルヌックを始めとして、ソノマのコッポラ・ワイナリー&レストランを含めてワイン・ビジネスに多くの時間、エネルギー、お金を費やし、映画・脚本製作はワイン・ビジネスの合間に行い、製作費もワイン・ビジネスの収入から燃焼することもあると本人は語っている。 1879年にグスタフ・ニーバム氏が開業し、その後、孫が1960年代後半まで運営してたラザフォードの<イングルヌック・ヴィンヤード>の敷地は閉鎖後にバラバラに複数の買い手に売り出され、コッポラ氏は1975年にニーバム氏の自宅を含む1,560エーカーの土地を購入。別荘として購入したのだが、自宅と土地に関する歴史に触れることでワイナリー再現を決め、1978年に<ニーバム・コッポラ・ワイナリー>を旗揚げ、初のヴィンテージをリリースする。1985年に初代イングルヌックがワイン造りに活用してたオリジナルのカベルネ・ソーヴィニヨンを使用した<ルビコン>をリリース。1995年にはシャトーを含む残りのオリジナルのワイナリーの敷地をすべて売却。2006年には<ニーバム・コッポラ・ワイナリー>を<ルビコン・エステート>に改名。そして昨年、<イングルヌック>の商標をようやく入手に成功し、次にリリースされる<ルビコン>の2009年ヴィンテージより<イングルヌック>に改名し、オリジナルのワイン・エチケットで再現を実現する。 1941年のオリジナルの<イングルヌック> (イメージ:Decanterより) オリジナル<イングルヌック>の1941年ヴィンテージは1990年にワイン・スペテーター誌が100ポイントを与え、同誌の<100年間のトップ・ワイン>の一つに選んだ。これまでも専門誌で<ルビコン>時代でも高スコアを獲得しているが、復活した<イングルヌック>で再度、パーフェクト・スコアを目指すのが次の目標になるのか・・・ 2008年の<ルビコン>最後のボトル・デザイン (イメージ:Guyotより) 2009年の<イングルヌック>の復刻デザイン (イメージ:Guyotより) (ニュース・ソース:Decanterより)

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ワイン・ニュースのまとめ

アメリカは先週の木曜より<サンクスギビング・ホリデー>(感謝祭)の4連休を向かえ、仕事やニュースなどすべてがキレイにシャットダウンする。日本で言うと年明けの数日間と同じように、小売店のいくつかは営業しているが、基本的には数日間は穴にこもり、特に外で何が起きていようが気にせずに過ごす・・・だたし、日本の正月と同様にお母さんたちは家族や親戚のための食事のしたくに追われ、翌日からはクリスマス・プレゼント商戦が始まるので買物に繰り出す。 今週はワイン・ニュースのまとめはサンクスギビングの食事と買物関連のニューるをいくつか・・・ *** USAToday誌ではアメリカの平均的なサンクスギビングの食事でどれだけのカロリーを摂取し、それを消費するための運動量を図表で紹介。 サンクスギビングのメインはローストの七面鳥がどこの家庭も普通なので、鳥のムネ肉のようにそれほどカロリーが高いわけではないが、上に掛かっているグレービー・ソースや付け沿いのスタッフィング(小さくちぎったパンをみじん切りした野菜や他の肉と混ぜ、七面鳥の腹に詰めて一緒にローストする)が肉汁や旨みを吸収し、正直、多くに人はこれがサンクスギビングの食事のハイライトと考えているひとは少なくないが、少量でも高カロリー。このほかにマッシュド・ポテト、クランベリー・ソース(クランベリーエキスから造るゼリー)、スイート・ポテトのオーブン・キャッセロール、スイート・コーンなどが皿に盛り付けられる。これらのサイドディッシュに共通するのがすべて糖度・糖質が高い料理、野菜中心だが高カロリーでもある。最後は季節の野菜かフルーツで造るアメリカン・パイ。このほかにカロリー摂取量に上乗せされるのがアルコール。約150mlのワイン(ワイングラス一杯)で120カロリーを摂取。ちなみに350mlの缶ビールは平均で150カロリー。 このUSATodayの記事では全くおかわり無しの換算でサンクスギビングの食事を計1610カロリーと概算している。お子さんやおじいちゃん・おばあちゃんなら納得するが、普通の大人が何もおかわりせずに(アルコールを含めて)サンクスギビングを過ごすのはタブー中のタブー。いや、不可能です。 図表の下にカロリー摂取量の合計にそれを燃やすために必要な運動量が掲載されている。気が遠くなるような運動量なので、気長に減量計画を頭の隅に置きながら4連休を過ごすのがベストに思う・・・ サンクスギビングの残り物で造るサンドイッチも大きな楽しみの一つ。 <スタッフィング>と<ターキー>の二層サンド。 (イメージ:BuzzFeedより) <クランベリー>と<ターキー>のコンボも抜群。 (イメージ:BuzzFeedより) (ニュース・ソース:USATodayより) *** サンクスギビングの翌日(サンクスギビングの食事は木曜の夜に行なうのが普通)は<ブラック・フライデー>と呼んでいる。この日を皮きりにクリスマス・ショッピングが始まる。<ブラック>は暗闇を意味するのではなく、小売店の<黒字>の意味を持つ。今ではインターネットや通販で買物する人が増えたが、モール、デパート、電気量販店などは金曜の0時に特別バーゲン・セールを実施する店舗も多く、店に駆け込む人の映像はまるでパンポローナの牛追い祭りさながら迫力。日本でも福袋バーゲンで盛り上がる人の映像をよく見るが、向うとは少し勢いが違う・・・ 違いと言えば、南カリフォルニアのモールに不思議な自販機が設置された。日本でも生の果物や温ったかフードなど変った自販機が存在する、この機械に関しては中身が凄い。キャビア、トリフ、エスカルゴ、カラスミ、オイルなど超趣向品専用の自販機。自販機の持ち主はビバリー・ヒルズのキャビア専門業者で南カリフォルニアの3カ所のモールに機械を設置した。どういうシチュエーションで「ダッシュでキャビアとエスカルゴを買ってきて~」っと言われるのかよくわからないが、当然、必要性があってこのような機械を設置したには違いはない・・・ (ニュース・ソース:LosAngelesMagazineより) *** 最後に、今年のクリスマス・ギフト候補としてこんな商品はどうでしょう・・・ 子供向けの<おこぼれ防止>カップがワイン用に変身。 色々なシチュエーションで活躍しそうな万能カップ。 中身にさえ気をつければ、大人から小さいお子さんまでが活用できるこのカップはこちらで購入できます。 (ニュース・ソース:BuzzFeedより)

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ワイン試飲会での作法・・・

(イメージ:WineTerroirsより) ワイナリーめぐりでテースティングやワイン試飲会で一つの同じグラスで回ることが増えてきた。複数の人が同じグラスから試飲するわけでもないので、特に気にすることなく試飲を楽しむことができるが、案外知られていない一つのワイングラスで試飲する際のおきてで間違った解釈をしていたことが、あるブログのとうこうを読んで気づかされた。 皆さんもよく行なうと思いますが、赤ワインを試飲した後に次のブースで白ワインから試飲を再開する際に、ブースに用意された水で簡単にグラスをリンスする行為をよくとると思いますが、実はこれ、<ダメ・ダメ>行為のようです。 (イメージ:WineTerroirsより) パソロブレスの<タブラス・クリーク・ヴィンヤード>で実際に水でグラスをリンスする実験を実施し、その結果をブログで公表した。リンスしたグラスとそのままのグラスにワインを注ぎ、アルコールの度数を測定してみたら、度数が6.9%違っていることが判明。仮に1オンス(29.6ml)のワインをグラスに注いだとしたら、リンスしたグラスに残っている水滴が2.1mlがワインに含まれていることとなり、13.5%のアルコール度数のワインが12.6%に変ってしまったこととなる。あくまでアルコール度数の話ですが、仮に13.5%の度数のワインに12.6%に度数を下げるために水を加えたとしたら、味もそれなりに変ることが想像できる。また、ウィスキーや焼酎など度数が高いスピリッツを水割りで飲むことで本来の味に影響を与えていることは承知と思います。ワインの場合、水や氷を加えることで液体の厚み(ボディ)や後味(フィニッシュ)に影響を与えるのは一目瞭然。タブラス・クリークでは水道水、浄水器でフィルターされた水やボトル詰めのミネラル・ウォーターなどいくつか水で実験を行い、多少の差は水分に含まれる酸の度数で違いが現れたが、液体を薄める観点からすべて大体近い数値を記録した。 タブラス・クリークでのおすすめは前のワインのがグラスに残っている場合、次に試飲するワインを微量に注いでもらい、それでグラスをリンスするのが最も簡単にグラスをニュートラルに近い状態に戻すことが出来ると説明。注いでいる人には嫌がられるかもしれないが、正直、注ぐ側がそのリクエストを断る人もそうもいない。あるブログを読んで<せっかくいただくワインの味わいが変るので、お願いします>っとお願いすれば、99%OKになると思いますので、是非、実施してみてください。 (イメージ:TablasCreekより) (ニュース・ソース:BlogTablasCreekより)

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『ワイン・グレープ』葡萄品種の最新百科事典

(イメージ:Eaterより) ソムリエの必需品が一つ増えたのかもしれない。業界待望のワイン葡萄の百科事典が先月発行された。題名は『Wine Grapes – A complete guide to 1,368 vine varieties, including their origins and flavours』(直訳:ワイン葡萄:起源と味わいを含む1,368種類の葡萄の木に関する完全ガイド)。著者はイギリス人、ワイン評論家のジャンシス・ロビンソン氏とジュリア・ハーディング氏、スイス人、遺伝学を専門とする生物学者ホセ・ヴォリヤーモス博士のコラボレーションで誕生した。ロビンソン氏は90年代に発行された『The Oxford Companion to Wine』はこれまで葡萄品種に関してのソムリエのバイブルとして活用されている。ヴォリヤーモス博士はUCデイヴィス大学のキャロル・メレデス氏と遺伝学の研究で名を上げた人物。 世界で1万以上の葡萄品種が存在する中、この本では1,368種類の品種の過去からの言い伝えと科学の分析を融合して紹介している。意外な原産国やDNA分析による他の品種との遺伝関係、そして、ワインに仕上げた場合、味わいの特徴などの解説がたくさんのイラストと図を通じて紹介している内容だ。 (イメージ:Eaterより) ワインの常識が科学や技術の進歩で変りつつある。特に最近は海外刑事ドラマ「CSI:マイアミ」張りの科学捜査で葡萄のDNA分析で出元を探しあてたり、GPSやドローン飛行機を駆使して葡萄産地の地形を分析し、適切な葡萄品種を栽培するなど、これまでの<人から人へ>伝わってきた秘伝や伝統は過去の話になってきている気もする。ただし、これらの科学や技術の進歩で明らかになった情報を上手に活用する人も増えていたことも確かだ。南半球(チリ、南ア、豪州など)でワイン造りを行なっている国の目覚ましい進歩や前日のブログ投稿で紹介したカリフォルニアのガメ種の最新のトレンドも科学や技術は大いに役立っている。ワインの常識が変りつつある以上、今回出版された本の中で解明された情報なども大いに上質なワイン造りに役立てていただくことを期待したい。 ワイン好きにはたまらない一冊になると思うので年末のプレゼントに最適だし、最悪、3kg近い総重量なので家の中で何かに役に立つはず・・・ (ニュース・ソース:Eaterより)

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カリフォルニアのガメ種ワイン

ボジョレーが注目を浴びるこの時期に興味深い特集記事がサンフランシスコ・クロニクル紙に掲載された。特集内容はカリフォルニアのガメ種(またはガメイ種)に関するヒストリー。ガメ種はボジョレーを代表する葡萄品種の一つで、ボジョレー・ヌーヴォーはすべてガメ種で造る必要がある。 標高1000メーターのエル・ドラドのガメ畑 (イメージ:SFChronicle/Jon Bonnéより) このブログでもよく紹介させていただくエル・ドラド産地にガメを本格的に栽培を行なっている葡萄農家がいる。標高1036メーターに位置する畑はエル・ドラド特有の花崗岩が多く含まれた土壌。花崗岩混じりの土壌はガメの本場、ボジョレーと近い環境となる。畑を管理しているのがロン・マンスフィールド氏。マンスフィールド氏はPPCVINOでもおなじみの<ドンキー&ゴート>の<サーティーン・シリーズ>で使用されるエル・ドラド産の葡萄の生産者。彼が取り組んでいるガメー・プロジェクトはカリフォルニアの都市型ナチュラル・ワイナリーの大御所Edmunds St.Johnワイナリーのスティーブ・エドモンズ氏と組んで行なっている。2000年にボジョレーから持ち込まれた葡萄の木が植えつけられ、2002年にカリフォルニア初の100%ガメ種を使用したワインをリリースした。このワインの発売をきっかけに、マンスフィールド氏の近所の葡萄農家が少しづつガメ種の栽培を拡大しはじめている。今ではカリフォルニア以外にオレゴン、ニューヨーク、そしてカナダでもガメ種の栽培は少量だがコンスタントに栽培は行なわれている。 Edmunds St.JohnのBone-Jolly Gamay Noir。イラストが最高! (イメージ:CommonPlacePagesより) 70年代のカリフォルニアにロバート・モンダヴィなどが<ナパ・ガメー>の名前でロゼを販売していたが、品種調査をしたところ<ナパ・ガメー>はラングドック・ルシヨン産のヴァルディギエ(Valdiguié)種であることが判明。他には<ガメ・ボジョレー>と言う名の品種が出回っていたが、こちらはピノ・ノワールと判明し、2007年に<ガメ>の商標違反と判断がくだされ、<ガメ・ボジョレー>の言葉が記録から消された。ちなみにヴァルディギエ種は今でもカリフォルニアで栽培されており、パソロブレスの老舗J.Lohr、都市型ナチュラル・ワイナリーのBrocCellars、最近注目を集めているForlorn Hopeなどがワイン造りで利用している。 一方、本物のガメ種はエドモンド氏以外にもArnot-Robertsがサンフランシスコの有名ソムリエRajat Parrとのコラボ・チームを組んだRPMの新しいブランドではエル・ドラド産のガメをフィーチャーする。Broc Cellarsはオレゴン産のガメでワインをリリースする予定。変ったところでは、オレゴンのChehalem(ウィラメット・バレー)では独自に栽培しているガメをピノ・ノワールとブレンドした<ブルゴーニュ・パス・トゥ・グラン>を造っている。 Arnot-RobertとRajatParrの最新プロジェクト<RPM>のガメ。 (イメージ:rparrのInstagramより) *** ボジョレーでも<ギャング・オフ・フォー※>が登場するまで、ガメ種やボジョレー産のワインはあまり好ましくないイメージがあったが、最近、カリフォルニア(オレゴンも含む)でガメ種を扱うワインメーカーが<ギャング・オフ・フォー>と同様にナチュラル・ワインメイキングにこだわって醸造を行なっている面々なので、この先上質なワイン造りを続けることができれば、カリフォルニア版の<ギャング・オフ・フォー>が現れても不思議がないのかも・・・ ※Jules Chauvet(ジュル・ショヴェ)博士(フランスのナチュラル・ワインの父)から直接ワイン造りを学び、ボジョレーのモルゴン地区で活躍する、Marcel Lapierre(故マルセル・ラピエール)、Guy Breton(ギ・ブルトン)、Jean Foillard(ジャン・フォワイヤール)、Jean-Paul Thevenet(ジャン・ポール・テブネ) (ニュース・ソース:SFクロニクルより)

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ワイン・ニュースのまとめ

先週のワイン・ニュースをいくつか。 *** ワイン・スペクテーター誌が2012年の<ワイン・オブ・ザ・イヤー>を発表。今年はナパの<シェファー・ヴィンヤード>のShafer Relentless Napa Valley 2008がナンバー1を獲得した。 (イメージ:LetsPour.comより) Relentlessはシラー種(75%)とペティ・シラー(プチ・シラー)種(25%)のブレンド・ワイン。これまでもローヌ系のワインがトップを獲得したことはあると思うが、カリフォルニア独自の<シラー/ペティ・シラー・ブレンド>がトップを獲得するのは初めてと思う(ちなみにカリフォルニア・ワインは過去7回トップを獲得している)。 シェファーはナパでもヒルサイド系(葡萄畑が谷の斜面に位置する)ワイナリーでカベルネ・ソーヴィニヨンはこれまでも高い評価を得ている。Relentlessではシラーとペティ・シラーを醗酵段階から混合醸造の手法で造られ、30ヶ月フランス樫樽(新品)で熟成される。1999年に初のヴィンテージをリリースしてからコンスタントに高いクオリティのワインを造り上げている。Relentlessを辞書で検索するとこんな定義が出てくるが、 〈人が〉ひどく厳格な[厳しい],過酷な,容赦のない;むごい,冷酷な,無慈悲な;〈風・嵐あらしなどが〉激しい,執拗しつような.⇒INFLEXIBLE【類語】 日常英語では下記の意味のほうが適しているような気がする、 あくまでもやり抜く,粘り[根気]強い;不屈の 文字通り、継続的に上質なワインを造り続けた結果が<ワイン・オブ・ザ・イヤー>の称号に導いてくれたのかも・・・ *** また、トップ10には次のワインが選ばれた: 2. Château de St.-Cosme Gigondas 2010(フランス・ローヌV) 3. Two Hands Shiraz Barossa Valley Bella’s Garden 2010(オーストラリア・バロッサV) 4. Clos des Papes Châteauneuf-du-Pape 2010(フランス・ローヌV) 5. Château Guiraud … Continue reading

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2012年 ボジョレー・ヌーヴォー解禁

(イメージ:MonkeyFisterより) 2012年のボジョレー・ヌーヴォーが解禁になり、日本ではおなじみの箱根の露天風呂でワイン風呂で入浴がアメリカでもニュースで取り上げられた。 DC Breaking Local News Weather Sports FOX 5 WTTG ヌーヴォーの解禁日には恒例行事になりつつある光景なので、今ではあまり違和感を感じなくなったが、温泉に入る習慣がない国の人は、ワイン風呂で入浴する様子を見て疑問をたくさん抱くはず・・・日本人が皆、ヌーヴォーの解禁日を露天風呂で過ごすと思っている誤解を解くのは急務。おそらく日本では解禁日が<ワイン>が最も注目を浴びる日なので、解禁日の盛り上がりにどうこう言うのは必要ないと思うが、出荷元のボジョレー地区はお祭り気分にはなれなようだ。 2012年の葡萄農家は不作の影響で大半がフランス政府に支援金の申請を行うか、または倒産申告をしなければいいけない状況。約2300のボジョレーの生産者のうち約800ヶ所が支援金申請、そして約500ヶ所が倒産申告を行うと予測されている。ボジョレー地区は農家離れがここ10年程度続いている。ボジョレー・ヌーヴォーは日本では多いに祝われているが、他国への出荷は激減している。(日本もピーク時に比べて輸入量は半減している)また、若い醸造家もヌーヴォーの好ましくないイメージからボジョレー地区での開業を避ける現象も起きている。悪天候により今年は例年の半分以下の栽培量で苦しむフランス葡萄農家にとって苦しい時期だが、それに輪をかけて苦しんでいるのがボジョレーの農家。 ボジョレー地区のコート・ド・ブルイィの畑 (イメージ:TheWanderingPalateより) ここは日本が少しでも協力できるとろは協力すべきなので、たくさんのヌーヴォーをいただき、今後もワイン風呂で解禁を祝うことができるよう・・・ボジョレー地区に協力する意味を含めたくさんいただきましょう! (ニュース・ソース:HuffingtonPostとWine-Searcherより)

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