Category Archives: フランス・ワイン

大手シャンパン・メゾンがイタリアの生産者を訴える

有名シャンパン生産者の<ヴーヴ・クリコ>の親会社LVMH社がイタリア南部カンパニア州の小規模ワイン生産者<Ciro Picariello/チロ・ピカリエッロ>が造るスパークリング・ワイン<Brut Contadino/ブリュート・コンタディーノ>のラベルがヴーヴ・クリコのデザインと似ていることから訴えを起こした。 (イメージ:Grub Street/Veuve Clicquot&Ciro Picarielloより) Wine-Searcher.com経由でWinenews.itによると、年間で3500本生産されるスパークリング・ワインはほとんど海外にも輸出されないが、12億ユーロ(1700億円)の業績をほこる有名ブランドが、ラベルのせいでどれだけ被害を被っているのかがわからない、ラベルで使用されるパントーン137Cの色とデザインが消費者に間違えを与えることLVMH社は主張している。 ちなみにチロ・ピカリエッロは年間5万本のワインを生産する<自然派>系のワイナリーで白ワインの<Fiano/フィアーノ種>の評価が高く、また<Aglianico/アリアニコ種>で造る赤ワインを含めていくつかのワインは国内でも購入できる。 (イメージ:Style Essentialsより) それにしても、なぜこれだけの生産量や規模の差があるワイナリーに対して訴えを起こしたのかが正直、メリットがあるのかがわからない・・・一部ワインブログでは、親会社のLVMHがラベルのデザインだけでなくパントーン色に対しても商標を取得していると説明している。ただし、このパントーン137Cは実際にラベルに印字されると本来のオレンジ色より少し黄色に近いオレンジ色に出ている。一方でチロ・ピカリエッロは明らかにオレンジ色が強くパントーンではOrange 021C色に近い。デザインに関しては共通点を探すほうが難しく<BRUT>の文字と<C>の英字が目に入る程度で、間違えるほうが難しいような気がする。 (イメージ:Orange Crate Artより) このニュースが様々な国やメディアで取り上げられれば、商標の保護より逆に弱者をつぶしにかかってきている印象が強く出るのではないかとV・クリコ関係者に対して心配してしまうほど・・・明らかに意識してV・クリコに似たラベルを作ったのであれば別だが、今回はそうは見えない。すでにイタリアのソーシャルメディアを通じて<ヴーヴ・クリコ>のボイコットを促すハッシュタグ#boicottalavedovaで出ており、 <直訳:未亡人をボイコット>(veuveはフランス語で未亡人の意味で、イタリア語ではvedovaなる)、決して今回の訴えでV・クリコはいい印象を与えているとは思えない・・・ しかも、ご覧ください。このスパークリング意識的にラベルを逆様でボトルに張り付いている。これでV-Cと間違える人が本当にいるのだろうか??? (イメージ:andiamotripsより) 同じブログサイトからチロ・ピカリエッロの訪問記のYouTubeバージョン。 正直、この動画のBGMで流れているスティーヴィー・ワンダーのカバー曲のほうが罪深い・・・ (ニュース・ソース:Wine-searcher.comより)

Posted in フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , | Leave a comment

<ラ・ターシュ>と同等のソノマ産のワイン!?!

最新号のワイン・アドヴォケート誌でカリフォルニア産地を再度担当することとなったロバート・パーカー氏がいくつかのソノマ産のワインに対してパーフェ クトの100点を与えた。 (イメージ:Peter Michael Winery/Facebookより) まずはイギリス人オーナーの<Peter Michael Winery/ピーター・マイケル>はソノマ・コースト産の2つのピノ・ノワールが100点を獲得した。中にもSeaview Estate Vineyardの<Clos du Ciel>は1990年ヴィンテージのドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンテの<ラ・ターシュ>の味わいが瓜二つとパーカー氏はコメント。そして、同じくSeaview Estate Vineyardの<Ma Danseuse>に関しては「生涯試飲した中で最も有能なピノの一つ」と最高の評価を与えた。 上空から見たソノマ・コーストのSeaview Estate Vineyard。 (イメージ:Peter Michael Winery/Facebookより) ピーター・マイケルのワインメーカーはフランスのシャンパーニュ出身のニコラス・モレー氏。モレー氏はシャンパーニュ地方で代々続くメゾンPierre Morlet & Filsの一族で兄のリュック・モレー氏はナパのMorlet Family Winesで上質なカベルネやピノ造りを行なっている。 もう一つパーカーから100ポイントを獲得したのがソノマの<Donelan Family Wines/ドネラン・ファミリー・ワイン>の<2009 Richard’s Family Vineyard Syrah>。 (イメージ:DonelanFamilyWines/Twitterより) そもそも2000年に<Pax Wine Cellars>として旗揚げワイナリーがパートナー及びワインメーカーのパックス・マール氏と2008年に分かれてから、<ドネラン・ファミリー ・ワイン>に改名。ナパのHdV(ハイド・ヴィンヤードを所有するハイド・ファミリーとブルゴーニュのドメーヌ・ア・エ・ぺー・ド・ヴィレーヌのJVワイナリー )でワイン醸造の腕を磨いたタイラー・テイラー氏をワインメーカーに向かい入れ、前身のPaxと同様に高い評価のワインを造り続けてきた。 ワインメーカーのテイラー氏がRichard’s … Continue reading

Posted in カリフォルニア・ワイン, フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , , , , , | Leave a comment

ワイン・ニュースのまとめ

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。 2014年の一発目は正月休みの間におきたワイン関連のニュースでスタートします。 *** (イメージ:Wine Australiaより) 北半球は冬真っ只中だが、南半球は2014年ヴィンテージの収穫時期は数週間後に開始するが、オーストラリアからは先行きが心配してしまうようなニュースが・・・ 豪州の大手ワイン会社3社のAccolade Wine/アコレード・ワイン社、Pernod Ricard/ペルノ・リカール社、Treasury Wine Estate/トレジャリー・ワイン・エステート社は共に葡萄の仕入価格を最大で50%引き下げると昨年の12月に発表をおこなった。豪州ではワインのオーバーストックと販売が伸び悩むとここ数年の実績が理由として仕入価格の引き下げを行なったと推測される。2011年の干ばつを皮切りに豪州ワイン産業は一時の成長から下降傾向が続いており、葡萄の価格が一時より立て直し上昇傾向であったが、昨年年末の大手ワイン会社の発表は農家にとっては死活問題で、このまま葡萄栽培を続けることができるのかが問われてしまうほのの事態になっている。 すでにシャルドネ種とモスカット種の仕入価格が最も大きく落ち込むと発表が出ている。この事態を踏まえ、白ワインを専門に栽培している北西ヴィクトリア産地の葡萄農家協会の代表者は多くの葡萄農家に影響が出ると予測しており、このまま葡萄収穫を行なわず、必要な手続きを行なう農家も出るとも予測している。特に残念なことは葡萄そのものには特に質も問題はなく、オーストラリア全体で見るとワインの評価が高まっていることが実態。 急激に成長したオーストラリアのワイン産業が一旦リセットする意味で仕方がないことなのか、それとも何か産業全体の巻き返しか、葡萄農家への救済策がとられるのを待って我慢するのか、重大な判断が多くの農家に迫っていることだけは確かだ・・・ (ニュース・ソース:ABCより) *** (イメージ:The Wall Street Journalより) フランスのソーテルヌ産地でも重大な判断が迫っている。ソーテルヌはセミョン種とソーヴィニョン・ブラン種の葡萄で造られる貴腐ワインが真っ先に頭に浮かび、極甘口でデザートワインとして味わわれているワインを連想すると思う。有名な生産者としてはシャトー・ディケムが挙げられる。 ソーテルヌ産地は5つの村(ソーテルヌ、ボンム、フォルグ、ブレイニャック、バルザック)で構成されおり、ボルドー南部の<グラーヴAOC>の一部となっている。実はアルコール度数が13%以上の甘口貴腐ワインのみが<ソーテルヌAOC>の表記を許可されており、同じ生産地でその他のスタイルの白ワインはすべて大まかな<ボルドー・ブランAOC>の表記を使用する。 ここ数年、甘口貴腐ワインの業績が伸び悩んでおり、ソーテルヌでは上質は<ドライ・スタイル>の白ワインも生産していることを認知してもらうために、<ドライ・スタイル>の白ワイン限定に、大まかな<ボルドー・ブランAOC>よりも更に産地を特定できる<グラーヴAOC>の表記を使用し、売り出す案が出ている。 これに待ったをかけているのが、ソーテルヌ産地を代表する甘口貴腐ワインを造る生産者たち。隣のセロンAOCでもおきた現象で、同じように<グラーヴAOC>の表記を許可した後に、多くの生産者が甘口貴腐ワイン造りから離れてしまい、<ドライ・スタイル>専門にスイッチしてしまったのである。当然、ソーテルヌ産地の5つの村の生産者も、市場がドライ・スタイルを求めているのなら、そっちに切り替える生産者も出てくると考えられ、伝統的な貴腐ワインを扱う生産者が減少する可能性もある。 伝統を守り続けるのか、それとも市場の需要を追って生産をおこなうのか議論が高まるような気がする・・・ (ニュース・ソース:Decanterより) *** (イメージ:My Beautiful Adventuresより) 最後はカリフォルニアから。特にニュース性はないが、国内でもお馴染みのRavenswood/レイヴェンズウッドの創業者、元ZAP(ジンファンデル・アドヴォケート&プロデューサー)の代表、そして現在はワイン・グループ会社大手のコンステレーション社でシニア・ヴァイス・プレジデントを勤めているジョエル・ピーターソン氏がDrink Business誌のインタビューでカリフォルニア特有の品種の一つ、<ジンファンデル>の今後の展開を予測する内容を公開した。 ピーターソン氏は<ジンファンデルのゴッドファーザー>と呼ばれることもあり、リッジのポール・ドレーパー氏と共に30年以上、ジャグ・ワイン(バルク・ワイン)から始まった葡萄がプレミアム・ワインに使用されるカリフォルニアを代表する品種に仕立てた貢献度は誰もが認めている。 レイヴェンズウッドやリッジはジンファンデルの扱い方に対して研究を1970年代から重ねてきた。ピーターソン氏は当初のジャグ・ワインから<オールド・ワールド>スタイルでプレミアム・ワインとして理想とされる12.5%~14%のアルコール度数のワイン造りに取り掛かった。一方で<ジンファンデルの誕生地>と呼ばれるアマドール郡では遅積みの超熟成でアルコール度数16%のワイン造りが盛んに行なわれていた。結果的に90年代に入るとピーターソン氏が目指していたスタイルと超熟成スタイルの中間あたりを<Turley/ターリー>が表現することに成功し、ジンファンデルとして初めてロバート・パーカー氏から100ポイントを<Turley 1994 Hayne Vineyard Zinfandel>が獲得した。それでもピーターソン氏にしてみれば、ターリーのワインはオーク樽臭が強く残り、高いアルコール度数のワインであったことから更に研究に取り掛かり、一方でパーカー好みで高い評価を得られるのであればターリーのスタイルを再現しようと多くの生産者が<フルーティ>や<ジャム感覚>のジンファンデルが多く造られるようになった。このトレンドが2009年まで続いたが、2010年と2011年は気温が上がらず超熟成にジンファンデルが足しなかったことや新たなスタイルに挑戦する若手のワインメーカーが現れ、ピーターソン氏が目指していたジンファンデルへの動きが高まった。 (イメージ:Cellar Trackerより) 現在は大きく2つの分野での研究が盛んに行なわれている。まずは長期貯蔵向きのジンファンデルを造ること。そもそもジンファンデルは若い、早飲みに適していると思われていたが、長期貯蔵を考慮し十分に酸とタンニンの抽出を行なえば貯蔵向けのワインを造ることも可能とわかった。もう一つはフランス製オーク樽よりアメリカ製オーク樽のほうがジンファンデルの樽熟成に向いていることが試験で明らかになり、これまでフランス製を使用していたリッジでもアメリカ製にスイッチした傾向が進んでいる。 … Continue reading

Posted in オーストラリア・ワイン, カリフォルニア・ワイン, フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , , , , , | Leave a comment

偽造ワイン事件の裁判結果

ここ数週間、ワイン関連のニュースは大量の偽ワインをオークションなどを通じて販売したルディ・クルニアワン(Rudy Kurniawan)被告人の裁判で一色だった。ニューヨーク州のマンハッタンで開催された裁判だったの一般のニュースを含めて多くのニュース・アウトレットは報道されることからこのブログでの紹介をあえて控えていたが、今週の水曜に裁判の判決が下され、予想通りの結果がでたことから、この事件の幕がおりることとなった。 (イメージ:Los Angeles Times/Ricardo DeAratanhaより) 12月9日に開始した連邦裁判所は18日にクルニアワン被告人が偽造ワインの販売と金融機関への詐欺の罪で有罪の判決で20年の禁固と罰金で終了した。実は<偽ワインの販売>に関してアメリカでは初の有罪の判決であったことが歴史に残る事件と判決となった。 インドネシア出身で37歳のクルニアワン被告人は2002年頃にロサンゼルスの高級ワインの試飲会や食事会に度々現れるようになり、自ら集めたブルゴーニュやボルドーからのレア・ワインを会に持参し、特にロマネ・コンテに対しては<利き酒>ができるほどの舌の持ち主だったことから<ミスター・コンティ>のあだ名が付くほどワイン界で知名度を上げていった。レア・ワインを専門に扱うニューヨークのアッカー・メラル&コンディット社などを通じて自ら収集してきた高級ワインをオークションに出品するようになり、2002年~2007年の間をピークに2006年だけでも約35億円相当のワインをオークションで販売した。 (イメージ:Xuniteより) レア・ワインのオークション市場全体で約300億円市場まで成長する中、2008年に出品したブルゴーニュの<Domaine Ponsot/ドメーヌ・ポンソ>の<Clos St. Denis/クロ・サン・ドニ>1945年ヴィンテージがワイン・コレクターの目に止まり、コレクターがポンソに問い合わせたところコレクションに含まれていた1945年~1971年ヴィンテージはドメーヌは活動していたが、<クロ・サン・ドニ>は80年代から始めたシリーズだったので、ヴィンテージも当然ありえなかった。オークション・ハウスやワイン・ディーラーはクルニアワン被告人が取り扱うワインをオークションから取り除く動きが始まり、いくつかの言い分を重ねワイン収集を続けてワイン・ディーラーに販売を続けていたが、2012年にクルニアワン被告人から譲り受けたワインがロンドンのオークションで偽物と判明したことをきっかけにFBI捜査局がクルニアワン被告人のロスの自宅の家宅捜査を行い、無数の偽のワイン・ラベル、空のワイン瓶など押収し<偽ワイン造りのラボラトリー>であることが判明し、逮捕とつながった。 (イメージ:Friend Eatより) 今回の裁判ではドメーヌ・ポンソのローラン・ポンソ氏やクルニアワン被告人が出品したワイン219本(約2億円)をオークションで購入した億万長者のビル・コッチ氏などが証言を行なった。関係者の証言、押収した証拠品などを考慮し有罪は免れないほどの裁判で、司法取引を行なわなかったことが不思議に感じる人は少なくなかった。 今回の裁判で最も興味深かったのが、クルニアワン被告人がどのように偽ワイン造りを行なったのかが明らかになったこと。 まず、レア・ワインが飲まれる試飲会や食事会で使用済みのワイン・ボトルを収集したいた話は昨年のエスクァイア誌の特集記事でも紹介された話しだが、実際に中身の造り方または本物に近づけさせるための方程式などが今回の裁判で明らかになった。 (イメージ:Wine Spectatorより) レアで古いワインには独特な青臭い香りが付く。中には乾燥ハーブや缶詰のアスパラガスのような特徴で表現されるが、古ければ古いほどこの香りを避けることはできず、当然、クルニアワン被告人もこれを理解していたため、1本約60ドル程度の価格で販売されている古い(1970年代頃)需要がないワインをヨーロッパから大量に買い集めていた。押収された証拠品の中にはイギリスのワイン・ディーラーに904本このようなワインを購入したインボイスが残っている。これらのワインをカリフォルニア産の早飲みの若いワインとブレンドして偽ワインを造りを行なった。 またフランスの<良いヴィンテージ>は夏が温かく、熟成度が高めの年のワインをさすことが多く、この特徴を活かし、カリフォルニアでも熟成度が高めのワインを偽ワイン造りに買い集めたことがわかった。 時には上質な偽ワインを造るためには投資も必要で、押収品の中には1本200ドルするMarcassinが存在し、偽のレアなブルゴーニュ造りに活用されたことも明らかになった。 (イメージ:California Wine Reportより) 最後に、できるだけ本物と一緒にセットを組みオークションに偽ワインを出品することも心がけたようで、言い逃れができるような状況を作っていたことが明らかになった。 クルニアワン被告人を弁護したジェロム・ムーニー氏は高級ワインを楽しむハイ・ソサエティに強く憧れ、このグループの一員になるためにエネルギーを費やしたと説明。また、ハイソについていくためにスポーツカーや腕時計の高級品を入手が派手になり、この生活を維持するために偽ワイン造りが盛んになったと説明している。 金融機関のへの詐欺行為はローン申請に入国状況に関して偽りの内容を行なったことで罪に問われ、2003年に長期滞在の申請を行なったが、申請が却下されてアメリカからの退去を命じられていたことを隠していた。 今回の判決に対して上訴することを予想されるが、判決が覆される可能性は非常に低い。 (ニュース・ソース:NPR、Los Angeles Times、Wine Spectatorより)

Posted in カリフォルニア・ワイン, フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , , , , | Leave a comment

ボルドー<幻のヴィンテージ>が高額で取引き

(イメージ:Bocados de Culturaより) ボルドーのサン・テミリオン特別1級A格付けのシャトー・シュヴァル・ブランの<幻のヴィンテージ>がパリのクリスティーズでまたも高額で取り引きされた。 これまで最も高額で取り引きされたワインとして、2010年にシュヴァル・ブランの1947年ヴィンテージで6リッター(マチュザレムまたはインペリアル)サイズのボトルが1本がスイスで304,375ドル(3134万1493円)でワイン・コレクターに落札されたが、今回も同じヴィンテージの1ケース(750ml x 12本/約9リッター)が131,600ユーロ(1866万1792円)で匿名フランス人ワイン・コレクターに落札された。 左から2番目が通常の750mlで、右側の最も大きい瓶が6ℓのマチュザレム。 (イメージ:schwingeninswitzerlandより) リッター換算すると2010年では1リッターが約522万円(グラス1杯125mlの場合、約65万円)で今回は約207万円(グラス1杯125mlの場合、約25万円)と前回よりは半額以下であるが、高額には変わりない。今回のワインは販売当初のオリジナルの桐箱が付いていたが、コルクはシェバル・ブランが1990年代に再度コルクし直した記録が残っているワインである。 1947年のヴィンテージが<幻のヴィンテージ>と呼ばれるが、実際のところシュヴァル・ブランの記録を紐解くと葡萄の栽培に関しては<パーフェクト>に近い状態であったと示されているが、醗酵では苦戦し、理想としている<ドライ>な状態が出せなく、また酢酸が高めに出てしまっていることもワイナリーの記録に残っている。他の資料を調べても、夏が以上に熱く、乾燥していたことから熟成度の高い葡萄が栽培され、ポート・ワインに近い状態に仕上がっているワインも少なくないと記録が残っている。 一方、ロバート・パーカー氏はこのワインに対して<100ポイント>のスコアを与えているが、コメントを細かく見ていくと「厚みのあるワインで、まるで自動車のエンジン・オイルのようなとろみ・・・」また「香りはフルーツ・ケーキ、チョコレート、皮、コーヒー、アジアン・スパイスで想像を覆させられるコンビネーション・・・」続けて「醸造には問題があり、酸が薄く、アルコール度数は高すぎる、また酢酸の量は現代の醸造技術で考えるとこのワインは失敗に入る」とも加えている。 問題があるワインに<100ポイント>を与えるボビー氏に少し疑問を抱くが、世界で最も高額で取り引きされるワインは実は酢酸腐敗が進んでしまっている<失敗作>であるのかもしれないことのほうが、ワイン・コレクターの間では興味がそそれれるのでしょうか!?!この感覚はいまいちよくわからない・・・ アメリカではクリスマス限定でよく登場するのが缶詰に入った<フルーツ・ケーキ>。1947年シュバルの香りの特徴に出ていたが、このケーキの中身のリキュール、ドライ・フルーツ、スパイス交じりのコンボ・・・正直、この感覚もよくわからない・・・ (イメージ:WeHeartItより) (ニュース・ソース:Paris-Normandieより)

Posted in フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , , | Leave a comment

フランスの<葡萄図書館>の移転問題

(イメージ:Jim’s Loireより) <ワインの本場>フランスではワインの生産に限らず、ワインの研究に関しても積極的に取り組みが行われている。ワイン研究の一環として7000種類の葡萄品種を<生きた状態>で保管・管理する畑が存在し、今回、この<葡萄図書館>と呼ばれる畑を移転する計画に対して反対の署名活動が起きている。 (イメージ:National Institute for Agronomic Researchより) 南フランスのモンペリエ地方にある国立農業研究所(INRA)の<Domaine de Vassal/ドメーヌ・デ・バサル>は1876年よりフィロキセラなどの葡萄の木を破壊する害虫病などの予防のための研究に<葡萄図書館>を設立し、現在は葡萄の木を生きた状態で7000本を保管・管理している。1949年に現在のモンペリエ市郊外のマルセイヤン市のトー湖にある27ヘクタールの畑に移転しているが、今回、再度INRAの移転計画が持ち上がっており、更に南に位置するグリュイッサン市に畑を移動する予定。 現在の畑の位置。 (イメージ:INRA Domaine de Vassalより) この計画に移転反対グループがオンラインでの署名活動を開設し、4千の署名を集めた。主に移転計画に葡萄の木が絶えられず生き延びない恐れがあることを主張している。また現在の畑での<葡萄図書館>の運営に予算が不足していて、新しい場所に強引に畑を移転させることで運営費の節約が移転の大きな理由と主張しているが、この点に関してはINRA側は海岸に近い位置にある現在の畑の周辺の水面が上昇していることから、いずれかは海に浸かってしまう恐れがあることを、移転理由の一つに説明している。 現状の畑は砂混じりで、海岸に近いことからいずれかは海に吸収されてしまう。 (イメージ:Le Dauphineより) また現在の畑の位置の広さも問題で、毎年新たに50の葡萄の木が研究所に届き、新しい畑のは170ヘクタールの広さがあり、今後も数を増やすのに最適とINRAの関係者は話している。 新しい畑のロケーションはこれまでより内陸で170ヘクタールの広さ。 (イメージ:Decanterより) 反対活動に反して今のところは計画通り、5年~7年かけて新しい畑に<葡萄図書館>は移転する予定。 (ニュース・ソース:Decanterより)

Posted in フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , | Leave a comment

ワイン・ニュースのまとめ

先週のワイン関連のニュースをいくつか・・・ 香港のプレミアム・ワイン・オークションで入札金の新記録がクリスティーズとサザビーズで更新された。 (イメージ:flickriverより) まずはクリスティーズではドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(DRC) の1978ヴィンテージ(12本)が47万6405ドル(4876万9579円)で落札され、DRCに対して最も高額な金額が付けられた。このほかに2つ目の1978ヴィンテージ(12本)が30万539ドル(3077万2188円)や14万1885ドル(1452万4767円)のロットなども落札され、総額で900万ドル(9億2133万円)分のDRCのワインが落札された。 (イメージ:Wikipediaより) 一方、サザビーズではナパのオーパス・ワン(1997年~2005年ヴィンテージを含む100本セット)が16万5千ドル(1689万4350円)で落札され、カリフォルニア産のワインでの最高記録を更新した。これまではボルドー産のプレミアム・ワインが香港のオークション市場で高額を記録していたが、ここに来てブルゴーニュとカリフォルニアを含めてシャンパーニュ地方、スペイン、イタリア、オーストラリアなどもオークションで高額を集める傾向が出ている。 (ニュース・ソース:Decanterより) *** アマローネ・ワインは葡萄を干すところから始まる。 (イメージ:Aldegheriより) 北イタリアの人気ワイン産地の一つヴァルポリチェッラDOCで80トンの赤ワイン用の葡萄が地元警察に押収され、産地外で栽培された葡萄でヴァルポリチェッラで人気のアマローネ(Amarone/葡萄を干し、香り高い、長期熟成する希少な赤ワイン)を造る違法行為を止めることができた。違法行為を起こした生産者は公表されていないが、誤って何の違法行為を起こしていないAldegheri Wineryが疑われて、とんだ迷惑・・・ヴァルポリチェッラ産地の支援団体が取り急ぎウェブサイトを通じてAldegheriへの誤解を晴らすコメントを発表した。 (イメージ:Consorzio Tutela Vini Valpolicella/Facebookより) (ニュース・ソース:Wine-Searcher.comより)

Posted in カリフォルニア・ワイン, フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , | Leave a comment

ブルゴーニュのビオディナミ畑が害虫退治を断り罰金と禁固

白ワインと赤ワインと<エマニュエル・ジブロ>は豊富なラインアップでビオディナミ・ワインを生産している。 (イメージ:Journal d’un passionne de la rive droiteより) 漫画『夏子の酒』でも重要なテーマの一つであった害虫退治のための化学農薬使用の物議が、フランスのブルゴーニュ地方のボーヌ産地でバイオダイナミック農法(ビオディナミ)で葡萄栽培を行なっている生産者<Emmanuel Giboulot/エマニュエル・ジブロ氏>は葡萄の木にダメージを与える<Flavescence-Dorée Disease/フラベセンス=ドレー病/直訳:黄色=金色病>の対処に化学農薬を使用を断ったことから3万ユーロの罰金と6ヶ月の禁固を言い渡されたとDecanter誌で紹介された。 <フラベセンス=ドレー病>にかかってしまった葡萄の木。 (イメージ:Wikipediaより) 今回の判決はフランス政府の農林省管轄のDRAAF-SRALが下し、2011年頃からコート・ドール地方で広まっている葡萄の木の葉っぱに害虫(正式名:scaphoideus titanus)が付くようになり、葡萄の葉っぱが黄色から金色に染まる<Flavescence-Dorée Disease>が発生し、葡萄の木の成長および葡萄の実の成長に影響を与える問題が起きており、今でも続いていると言われている。この病気の対処に今年7月にDRAAF-SRALからの命令で農薬を撒く対策に対してジブロ氏は無視したことを理由に罰金と禁固の判決が下さった。 ジブロ氏の畑は1970年代から父親がオーガニック農法を行なわれてきて、その後、父親から譲り受けた畑はビオディナミ農法を取り入れ無農薬の葡萄栽培を継続してきた。 コート・ドールAOCの代表を務めるジャン=ミシェル・アビナル氏は<Flavescence-Dorée Disease>には緊急性で対処する必要があり、病原の研究は対処方法と同時に行なう必要があり、中には葡萄の木を完全に抜く対策も取ってきたと説明している。 一方で、ジブロ氏はまだ完全に病原を対処するか証明されていない化学農薬を撒くことに対しては強い抵抗を感じているとコメントを残している。実際にオーストリアなど他国では化学農薬ではなく、丁寧に葉っぱを熱湯で対処することで<Flavescence-Dorée Disease>を対処した実績があり、逆に化学農薬を撒く価値はないことも発言を残している関係者もいる。 害虫被害は葡萄栽培ではつき物で、有機栽培やバイオダイナミック農法に取り組んできる農家は化学薬品を使用しないことから、特に害虫発生には敏感に取り組んでいるはず。害虫拡大をコントロールすることは産地全体(農薬使用・無農薬問わず)の大きな関心事で、広がってしまったものに対しては化学農薬を使用しないのであれば、最悪の場合、木を抜くなどの対応方法を取るしかない。近所の畑に迷惑をかけないことが大前提だが、他の化学薬品を活用しない対象法が存在し、それを対処法として試す前に罰金や罰則を下すのはかなり厳しいような気がする・・・ 今回の判決は不服としてジブロ氏は抗議を行なうことが予測される。 この<La Combe d’Ève>は国内でも探せば購入できるワイン、要チェックのワインの一つです。 (イメージ:Vinloyalより) (ニュース・ソース:Decanterより)

Posted in フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , , | Leave a comment

ヌーヴォー解禁

昨日、解禁された2013年度のボジョレー・ヌーヴォー。年間でボジョレー地方で造られるワインの約1/3が<ヌーヴォー>としてリリースされ、その総生産量約1/4が日本向けにボトリングされる。 ボジョレー・ヌーヴォーと言うと<ジョルジュ・デュブッフ>の存在は<ヌーヴォーの帝王>と呼ばれても全く反対意見がでないほど重要人物であることは間違えない。一方で知名度が高ければ高いほど<ヌーヴォー>に対して<ボジョレー>全体にマイナス・イメージを呼び起こすことよって<悪く役>のレッテルを貼る人も国内外に少なくない。 今年のニューヨークでのヌーヴォー解禁にはフランク・デュブッフ氏が参加した。 (イメージ:Diane Bondareff / Invision for Les Vins Georges Duboeuf / AP Imagesより) 特に<ナチュラル・ワイン>のファンにとってはボジョレーで活動してた<ギャング・オブ・フォー>と呼ばれる故マルセル・ラピエール氏、ギィ・ブルトン氏、ジャン・ポール・テヴネ氏、 ジャン・フォアイヤール氏に対して同じボジョレーを拠点としていることでマイナス・イメージを呼び起こしており、本来注目されるべき功績が同じ<ボジョレー>のくくりで見られてしまう。 (イメージ:The Underground Wineletterより) 現在のボジョレー地方は完全に2つの部類に分かれる。デュブッフなどのように積極的にボジョレー産のガメ種を生産し<vins primeurs>としてヌーヴォー造りに取り組んでおり、一方で<ギャング・オブ・フォー>の功績を継承し、ヌーヴォーには見向きもせず<自然派>ワインを造る生産者がモルゴンを拠点に多く活動している。 幸運にも日本には<ヌーヴォー系>と<ナチュラル系>の両方が多く入ってきている。ボジョレーをお求めいただいている場所がワインに詳しいショップであれば、違いをわかっているので、できれば1本づつお求めいただき楽しんでいただければ、日本ならでの粋なワインの楽しみ方でよろしいのではないかと思うですが・・・早くボジョレー・ヌーヴォー温泉の映像から卒業したいのですが・・・

Posted in フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , | Leave a comment

ローヌ地方の葡萄収穫に関する最新情報

ローヌ地方を代表する生産者の一つである<E.Guigal/ギガル社>のワインメーカーであるフィリップ・ギガル氏は今年のローヌ地方の葡萄の品質に関して一般的にあまり好ましくないレポートが出ているが、これに対して異なった見解をギガル氏はThe Drink Business誌に共有した。 創業者のエティエンヌ・ギガル氏から数えて3代目がフィリップ氏。 (イメージ:Nick on Wineより) 主に2013年のローヌ地方の葡萄の品質は<北ローヌ>と<南ローヌ>で違いが出たことを理解する必要と前置きから説明を開始している。ギガル社の場合、ローヌ地方だけでも複数のローヌ産地(AOC)からワイン造りを行なっている。最北端の<コート・ロティAOC>、次はヴィオニエ種で有名な<コンドリューAOC>、<サン・ジョゼフAOC>はシラー種だけでなく、マルサンヌ種とルーサンヌ種が有名、<クローズ・エルミタージュAOC>はシャプティエ社とジャブレ社の拠点でもある、<エルミタージュAOC>は面積は小さいが北ローヌを代表する有名産地。 南は最大面積をほこる<コート・デュ・ローヌAOC>、フル・ボディで濃厚な赤ワインが人気の<ジゴンダスAOC>、ロゼで有名な<タヴェルAOC>、南ローヌでもっとも需要が高い<シャトーヌフ・デュ・パプAOC>からの複数の産地で葡萄栽培、そしてワイン造りを行なっている。 (イメージ:Wine Follyより) フィリップ氏によると<北ローヌ>の収穫シーズンは春先から夏にかけて気温が上がらず、8月の段階でアルコール度数が8%しか出せない葡萄ができてしまっており、心配を兼ねてできるだけ熟成の妨げになる不必要な房は間引きし対応していたが、9月に入って急激に温度が上がり、間引きと温度が上がったことで、逆に非常に質の高い葡萄栽培ができたと強調している。<コンドリューAOC>や<サン・ジョゼフAOC>で栽培された白ワイン用の葡萄は14%~14.5%のアルコール度数に到達する数値でまで糖度が上がり、赤ワイン用の葡萄は13%の度数が得られる数値まで達した。 例年と異なった部分では、通常は<コート・ロティAOC>の葡萄が<エルミタージュAOC>より先に熟成するが、今年はその逆のパターンであった。またすべての北の葡萄収穫を終えたのが10月15日で、その翌日から雨が降り、雨の影響を受けなかったことが幸運だったと説明している。 一方、<南ローヌ>では同じようなギリギリでの一矢を報いる様な逆転劇にはなかった。特に全般的にグルナッシュ種は大きなダメージを受けた。クリュール(花振るい)が起きてしまい栽培量が落ち込み、また、収穫には雨を避けることができずに多少影響が出てしまっている。一方でムールヴェードル種とシラー種へのダメージはそれほど出ていないと加えた。 ギガル社以外にもシャプティエ社も南ローヌの葡萄に関して例年とはグルナッシュ種が最も影響を受けたとコメントをしている。特にシャトーヌフ・デュ・パプ産のグルナッシュは<ピノ・スタイル>に近い味わいになると説明している。 *** いずれにしてもローヌ地方の2013年ヴィンテージは<北ローヌ>に人気・需要が片寄るような気がする。シャトーヌフ・デュ・パプを含めて<南ローヌ>は少し様子を見て、逆に有名どころの生産者のワインは価格面から考えると<買い>なのかもしれない・・・ いくつかのローヌ地方に関するブログを見ていると『Coulure/クリュール(花振るい)』の文字が頻繁に栽培が難しかった理由に挙げている。Wikiによるとクリュールは春に起きる現象らしく、通常と異なった天候や温度などが理由で、葡萄の花が咲かず、受粉ができない。その結果、実が通常よりも成長がバラつきが出て、収穫量に影響を与える問題らしい。特にグルナッシュ種、マルベック種、メルロー種がクリュール被害を受けやすい品種として知られている。他の果実に比べても、葡萄の木に起きやすい現象でもある。 ギガルのコート・ロティの畑は急斜面で栽培が行なわれている。 (イメージ:DomaineGuigal/Facebookより) (ニュース・ソース:The Drink Businessより)

Posted in フランス・ワイン, 厳選ワインニュース | Tagged , , , , , , | Leave a comment