ボジョレー地方で畑閉鎖の阻止策

VINEYARD(イメージ:Decanterより)

ボジョレー地方では葡萄畑の減少が発生している。ここ10年でボジョレーとボジョレー・ヴィラージュの栽培面積がいくつかの理由で約38%減少している。リヨン市郊外の周辺地方拡大に吸収される傾向や全体的に地域の景気低迷が大きく葡萄栽培業離れの理由にあげられているが、特にこの地域は他のワイン産地と比較して過疎化・高齢化が進んでしまっている問題も頻繁に指摘される。ボジョレーの生産者の平均年齢が55歳で、後継者がいない農家は定年を向かえると、引き継ぐ人物を探すより、土地を簡単に手放す傾向がある。またこの地域では何より<ボジョレー・ヌーヴォー>のイメージが強く、味わい深いワイン造りよりも早飲みで軽いワインの印象が強く定着してしまい、特に若い栽培家や醸造家がワイナリー開業への誘致に苦戦している。

1389717476_g1左からCellier des Saint-Etienne社のLaurent Bessy氏 、Georges Duboeuf社のFranck Duboeuf氏(社長)、Large Gérard氏、Georges Duboeuf社のGeorges Duboeuf氏(代表)、Boisset Family of Wines社のJean-Claude Boisset氏
(イメージ:Vitisphereより)

この現状を打開するのにボジョレーを拠点活動している3大生産者が新たなジョイント投資会社を設立し、畑の閉鎖防止と新たな栽培家と醸造家の誘致を目指している。ボジョレー・ヌーヴォーでお馴染みのジョルジュ・デュブッフ、ナパのレイモンドなどでお馴染みのボワセ・ファミリー・ワイン、そして<Le Cellier de Saint Etienne/ル・セリエ・サン・テティエンヌ>(葡萄農家の共同組合)がBCD Developpement社を設立した。主な業務内容としては現在の240の農家および生産者の長期的な展望を考慮し葡萄の買取を行う。また、定年を考えている農家から土地・畑を購入し新たな買い手を探す業務も請け負う。ル・セリエ・サン・テティエンヌが共同組合の窓口となり組合の傘下に加わればデュブッフとボワセがネゴシアンとなり一定の額で葡萄を購入するシステムとなる。

長期的にこのシステムを成功させるためには、ボジュレーは<ヌーヴォー>だけでなく、長期熟成向けの上質なワインを造りを行なう産地であることを印象付ける必要がある。デュブッフとボワセのネームバリューとこれまでの実績で十分達成可能であると考えられる。もう一つはすでにこの地域で上質なワイン造りに取り組んでいる生産者と相乗効果でフェアな条件でビジネスを展開していくこと。現在、ボジョレーとボジョレー・ヴィラージュでワイン造りを行なっている生産者の大半は中小規模で、大手生産者との価格競争には勝てない。葡萄やワインの価格をフェアな価格で行なっていただき、産地全体が成長することがこのシステムが成功するために大きな条件となる。

ワイン通の間ではボジョレーは<自然派ワイン>のムーブメントの聖地でもあることはご存知である人も多いと思うが、このスタイルのワインが生き残るためにもボジョレーが継続する必要があり、大手ワイン会社と小規模の個人経営ワイナリーが共存できるシステムが生き残りの鍵となる新たなパラダイムができることを期待している。

DSC_5225<自然派>で長年活躍してきたボジョレーの生産者のコアなファンは多い。左からDomaine de la Voute des Crozes Nicole Chanrion Cote-de-Brouilly、Chateau Thevin Cotes de Brouilly、Chateau Thevin Brouilly、Chateau de Raousset Chiroubles、Domaine Pierre Savoye Morgon Cote du Py Tradition、Guy Breton Regnie、Chateau de Basty Regnie。(イメージ:The Underground Wineletterより)

(ニュース・ソース:Decanterより)

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