ボトルのサイズでワインの味は異なるのか?

jeroboams_bigwine(イメージ:Food Republicより)

ワイン・コレクターの間では、長期貯蔵を考慮して、ワイン・ボトルの容量で味わいに違いが出ると確信している人は少なくない。コレクターの間での認識では小さい容量のボトルほど早く熟成すると理解されている。実際に瓶詰めされたワインは栓がされる段階で空気が液体と一緒に閉じ込められ、空気の量と液体の量の割合を考えると、小さい容量のほうが空気の量と液体の量の割合が多いため、上記のコレクターの認識が正しいといえるが、これはあくまでセオリーに過ぎず、実際に味わいに違いが出るのかは実験はそれほど存在しない。この度ワイン・スペクテーター誌で同じワインを異なった容量のボトルで貯蔵された状態で味の違いを試す実験が行なわれた。

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(イメージ:Fifty Shades of Wineより)

実験に協力したのはソノマの<Chateau St. Jean/シャトー・セント・ジーン>が<Cinq Cépages 1995>をハーフ・サイズ(375ml)、通常サイズ(750ml)、マグナム(1.5ℓ)、ジェロボアム(3.0ℓ)、マチュザレム(6.0ℓ)を同じ条件で貯蔵していた。実はワイン・スペクテーター誌がカリフォルニアの大手ワイナリーに尋ねたところ5つのサイズで貯蔵していたワイナリーはSt. Jeanが唯一で、実際にSt. Jeanではこのヴィンテージを最後に5つの容量で瓶詰めするのを止めている。ちなみに<Cinq Cépages>はボルドーで多く栽培される葡萄品種 - カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、マルベック、プチ・ヴェルドをブレンドし造ったワイナリーを代表するワイン。

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(イメージ:Cult Wineより)

実験は3段階にわけられ、まずは栓を開封して5つのサイズからのワインはブラインドで試飲された。試飲に参加したのはワイン・スペクテーター誌のスタッフとSt. Jeanからのスタッフ。直ちに、最も小さい容量のボトル(ハーフ・サイズ/375ml)に貯蔵されていたワインは全員一致で当てることができた。他の4つのワインより微妙に味に違いが感じられ、プロや専門家が試飲しているからこそ、違いが気になる程度で決してワインが酸化したとのことではないと説明している。実際に通常サイズ(750ml)とマチュザレム(6.0ℓ)も試行錯誤や討議の結果で全員当てることができたが、ほかの2つははっきりと区別が付かないままであった。

1時間後に再度、ブラインドで同じように試飲を行なったが、今回はハーフ・サイズ(375ml)以外がバラバラの回答となった。

再度、開封から3時間後で再度、試飲を行い、今回はジェロボアム(3.0ℓ)のワインが<コルク臭>にさらされていたことが解り、苦味が出始めており、土や乾燥葉の味が目立つようになっていた。

ちなみにここで明らかになったことは、ボトルの容量でボトリング方法が異なること。St. Jeanではハーフ通常サイズはすべて機械で行い、マグナム(1.5ℓ)は機械でワインを注ぎ、手作業でコルクをはめる。ジェロボアム(3.0ℓ)とマチュザレム(6.0ℓ)は手動で樽からホースのような道具で瓶に注ぎ、そしてコルク栓もすべてマニュアルで行なう。手作業で行なうと迅速なタイミングでボトリングが行なわれないため、実際に<コルク臭>やミスが出る可能性が高くなる。

今回の実験で特に新たな発見があったわけでもないが、実際に確率の観点から考えると通常サイズ(750ml)とマグナム(1.5ℓ)がよりよい状態で長期貯蔵に向いており、コレクターとして収集または購入するのであればマグナムが一番か価値があるのではないかと締めくくった。

当然、古いレア・ワインはすべて手作業で瓶詰めや栓が行なわれたので、確率の話は適用しないが、これからコレクションを築く人には今回の実験を参考にしていただくといいのではないでしょうか・・・

まずは複数の瓶サイズのボトル熟成されたワインの味の違いを実験する試飲会が行なわれた。

(ニュース・ソース:Wine Spectatorより)

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